「常識の嘘5」(2005/11/06 (日) 21:59:01) の最新版変更点
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''台湾式足裏マッサージを考えたのは台湾人ではない''
キリスト教宣教師であるスイス人ジョセフ・オイグスターが1933年に
台湾に行った際に発明し、呉若石(ウールォースー)という
台湾名で世に発表。この発明で彼は台湾政府から公式に感謝状を得た。
台湾で持病のリューマチが悪化した際、
オイグスターはスイスから来た友人に足の裏と体の各器官との
関係を書いた本を渡され、
それを基に自分ででたらめに足の裏を揉んでいたら、
リューマチが治ったので、これを世に広めた。
参考:
#amazon(4063527069,left,text)、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。
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''電子レンジに猫を入れて暖めて訴訟をおこしたおばあさんは実在しない''
以下の有名な話はただの都市伝説に過ぎない:
あるおばあさんが、濡れた猫を乾かすため
電子レンジに猫を入れて暖めた。
当然猫は破裂。
しかしおばあさんは「電子レンジに猫を入れるな」と
明記されていない事を理由に裁判を起こし、勝訴。
この「電子レンジに猫」の話には数々の類話がある。
1、麻薬中毒のベビーシッターが赤ん坊を電子レンジに
入れてしまうもの。
2、頭を乾かすために自分から電子レンジに頭を
つっこむもの。
3、猫でなく犬を入れるもの。
4、電子レンジでなくオーブンに入れるもの
などなど。
しかしこの話の古い形では、人が動物ないし赤ん坊を
オーブンに入れてしまうのではなく
動物ないし赤ん坊のほうが誤って自分からオーブンに
入ってしまう。よって裁判など起こるはずも無い。
「この話は法学部の先生が授業で例として作った話が
広まった」といった説を散見するが、これは対抗神話
(=都市伝説が嘘であると主張するために流される
都市伝説)に過ぎない。
参考:
『ドーベルマンに何があったの??アメリカの「新しい」都市伝説』、ジョン・ハロルド・ブルンヴァン、新宿書房、1997年。
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''マクドナルドのコーヒーで火傷して裁判を起こした人は大金をせしめていない''
マクドナルドとコーヒーの裁判は実話だが、伝説とは異なり実際は賠償金は微々たるものだった。
ある人が運転中しながらマクドナルドのコーヒーを
飲んでいた。運転中、その人はコーヒーを膝に
こぼしてしまい火傷した。
その人は「コーヒーが熱すぎるのが火傷の原因」として、
マクドナルドを訴えて勝訴した。
参考:同上。
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''「近年少年による兇悪犯罪が増えている」というのは全くの嘘''
「兇悪犯」とは殺人、強盗、放火、強姦のいずれかを犯した犯人のことを指すが、
殺人、強盗、放火、強姦で検挙された少年の数はいずれも1960年代初頭がピークで、
以後多少の変動はあるものの一貫して減少している。
ピーク時の1960年には8000人弱の少年(1142人に一人)が兇悪犯罪で検挙されているが、
1990年には2000人弱(8381人に一人)に過ぎないし、
2005年現在では747人しかいない。
ここ十年でも2000年に1058人を記録したのが最高でそれ以後は減っている。
興味深いのは強姦が減っている事である。
ポルノは年々手に入りやすくなっている。
つまり「ポルノを読むと性犯罪を犯しやすくなる」という主張はかなり疑わしい。
参考:
主に[[「いんちき」心理学研究所 | 青少年は『凶悪化』しているのか:第一章>http://www.chironoworks.com/ragnarok/psychology/log/eid41.html]]。
近年のデータは[[警視庁の統計>http://www.npa.go.jp/toukei/]]より。
他にも[[東西南北2001「少年犯罪は凶悪化しているか」>http://www.wako.ac.jp/souken/touzai01/tz0113.html]]、
[[反社会学講座 第2回 キレやすいのは誰だ>http://mazzan.at.infoseek.co.jp/lesson2.html]]を参照。
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''それに対し凶悪犯以外の少年犯人の検挙数は実は増えている''
兇悪犯罪で検挙された少年は減っているが、それに対し
粗暴犯(=暴行、傷害、恐喝、脅迫)、知能犯(=詐欺、横領)、窃盗犯など
凶悪犯以外の少年犯人の検挙数は増えている。
人口比で見ると、1946年には800人弱の少年が犯罪で検挙されていたが、
2001年には1447人の少年が犯罪で検挙されている。
ただしここ十年は少年犯罪の数は増えていない。
参考:同上。
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''未成年者はタバコを吸っても逮捕されない''
2005年現在は逮捕されない。
タバコやライターを没収されるだけである。
未成年者喫煙禁止法は
未成年者がタバコを吸うのを禁止しているものの、
タバコを吸った場合の処罰は規定していない。
この法律は未成年者自身を取り締まるのが目的ではなく、
未成年者にタバコを販売したものを取り締まったり、
未成年者の喫煙を見てみぬふりをした親(ないしそれに代わる人物)を
取り締まったりする為のものである。
ただし、未成年者は「逮捕」されないものの「補導」はされる。
2004年度の統計によると、喫煙で補導された未成年者の数は54万人。
参考:
[[未成年者喫煙法と関連法>http://www3.ocn.ne.jp/~muen/tobaccoless/law/mikinhou0306.htm]]、
[[たばこ規制枠組条約の締結に伴う広報資料>http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen18/tabakoyousei.pdf]]
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''売春それ自身は法律で禁止されていない''
2005年現在、売春それ自身は法律で禁止されていない。
もちろん売春そのもので逮捕される事はない。
売春防止法で禁止されているのは売春の勧誘(5条)、周旋(6条)、
売春契約(10条)、管理売春(12条)などであり売春自身では無い。
つまり犯罪組織(例えばヤクザ)が勧誘や周旋を行えば売春婦自身は
逮捕されずにすむのである。
売春防止法制定時は、貧しさ故売春を行ってしまう婦女子が多かったので
売春自身を禁止しなかったのである。
参考:
[[RONの六法全書 on LINE「売春防止法」>http://www.ron.gr.jp/law/law/baisyun.htm]]、
[[wikipedia:売春防止法>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B2%E6%98%A5%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95]]
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''マラソンで走る距離42.195キロはアテネからマラトンまでの距離ではない''
第一回アテネオリンピックの際フルマラソンは国王が住む
ウィンザー城から競技場入り口までの40キロにする予定であった。
しかし大会直前イギリスのアレクサンドラ王妃が
「競技場の入り口ではゴールの瞬間がよく見えない。
ゴールは目の前で見たい」とわがままを言った為、
王妃がいるロイヤルボックス席まで競技場を一周するよう
ゴールを変更し、この為マラソンの全長は42.195キロになった。
オリンピック本番、イタリアのピエリエ選手は、
競技場入り口をゴールと勘違いしてラストスパートを
かけてしまったので体力が無くなり、
優勝を逃した。
この為アレクサンドラ王妃はピエリエに後で金杯を贈った。
参考:
#amazon(4063527034,left,text)、講談社、2003年。
他多数
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****''台湾式足裏マッサージを考えたのは台湾人ではない''
キリスト教宣教師であるスイス人ジョセフ・オイグスターが1933年に
台湾に行った際に発明し、呉若石(ウールォースー)という
台湾名で世に発表。この発明で彼は台湾政府から公式に感謝状を得た。
台湾で持病のリューマチが悪化した際、
オイグスターはスイスから来た友人に足の裏と体の各器官との
関係を書いた本を渡され、
それを基に自分ででたらめに足の裏を揉んでいたら、
リューマチが治ったので、これを世に広めた。
参考:
#amazon(4063527069,left,text)、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。
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****''電子レンジに猫を入れて暖めて訴訟をおこしたおばあさんは実在しない''
以下の有名な話はただの都市伝説に過ぎない:
あるおばあさんが、濡れた猫を乾かすため
電子レンジに猫を入れて暖めた。
当然猫は破裂。
しかしおばあさんは「電子レンジに猫を入れるな」と
明記されていない事を理由に裁判を起こし、勝訴。
この「電子レンジに猫」の話には数々の類話がある。
1、麻薬中毒のベビーシッターが赤ん坊を電子レンジに
入れてしまうもの。
2、頭を乾かすために自分から電子レンジに頭を
つっこむもの。
3、猫でなく犬を入れるもの。
4、電子レンジでなくオーブンに入れるもの
などなど。
しかしこの話の古い形では、人が動物ないし赤ん坊を
オーブンに入れてしまうのではなく
動物ないし赤ん坊のほうが誤って自分からオーブンに
入ってしまう。よって裁判など起こるはずも無い。
「この話は法学部の先生が授業で例として作った話が
広まった」といった説を散見するが、これは対抗神話
(=都市伝説が嘘であると主張するために流される
都市伝説)に過ぎない。
参考:
『ドーベルマンに何があったの??アメリカの「新しい」都市伝説』、ジョン・ハロルド・ブルンヴァン、新宿書房、1997年。
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****''マクドナルドのコーヒーで火傷して裁判を起こした人は大金をせしめていない''
マクドナルドとコーヒーの裁判は実話だが、伝説とは異なり実際は賠償金は微々たるものだった。
ある人が運転中しながらマクドナルドのコーヒーを
飲んでいた。運転中、その人はコーヒーを膝に
こぼしてしまい火傷した。
その人は「コーヒーが熱すぎるのが火傷の原因」として、
マクドナルドを訴えて勝訴した。
参考:同上。
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****''「近年少年による兇悪犯罪が増えている」というのは全くの嘘''
「兇悪犯」とは殺人、強盗、放火、強姦のいずれかを犯した犯人のことを指すが、
殺人、強盗、放火、強姦で検挙された少年の数はいずれも1960年代初頭がピークで、
以後多少の変動はあるものの一貫して減少している。
ピーク時の1960年には8000人弱の少年(1142人に一人)が兇悪犯罪で検挙されているが、
1990年には2000人弱(8381人に一人)に過ぎないし、
2005年現在では747人しかいない。
ここ十年でも2000年に1058人を記録したのが最高でそれ以後は減っている。
興味深いのは強姦が減っている事である。
ポルノは年々手に入りやすくなっている。
つまり「ポルノを読むと性犯罪を犯しやすくなる」という主張はかなり疑わしい。
参考:
主に[[「いんちき」心理学研究所 | 青少年は『凶悪化』しているのか:第一章>http://www.chironoworks.com/ragnarok/psychology/log/eid41.html]]。
近年のデータは[[警視庁の統計>http://www.npa.go.jp/toukei/]]より。
他にも[[東西南北2001「少年犯罪は凶悪化しているか」>http://www.wako.ac.jp/souken/touzai01/tz0113.html]]、
[[反社会学講座 第2回 キレやすいのは誰だ>http://mazzan.at.infoseek.co.jp/lesson2.html]]を参照。
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****''それに対し凶悪犯以外の少年犯人の検挙数は実は増えている''
兇悪犯罪で検挙された少年は減っているが、それに対し
粗暴犯(=暴行、傷害、恐喝、脅迫)、知能犯(=詐欺、横領)、窃盗犯など
凶悪犯以外の少年犯人の検挙数は増えている。
人口比で見ると、1946年には800人弱の少年が犯罪で検挙されていたが、
2001年には1447人の少年が犯罪で検挙されている。
ただしここ十年は少年犯罪の数は増えていない。
参考:同上。
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****''未成年者はタバコを吸っても逮捕されない''
2005年現在は逮捕されない。
タバコやライターを没収されるだけである。
未成年者喫煙禁止法は
未成年者がタバコを吸うのを禁止しているものの、
タバコを吸った場合の処罰は規定していない。
この法律は未成年者自身を取り締まるのが目的ではなく、
未成年者にタバコを販売したものを取り締まったり、
未成年者の喫煙を見てみぬふりをした親(ないしそれに代わる人物)を
取り締まったりする為のものである。
ただし、未成年者は「逮捕」されないものの「補導」はされる。
2004年度の統計によると、喫煙で補導された未成年者の数は54万人。
参考:
[[未成年者喫煙法と関連法>http://www3.ocn.ne.jp/~muen/tobaccoless/law/mikinhou0306.htm]]、
[[たばこ規制枠組条約の締結に伴う広報資料>http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen18/tabakoyousei.pdf]]
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****''売春それ自身は法律で禁止されていない''
2005年現在、売春それ自身は法律で禁止されていない。
もちろん売春そのもので逮捕される事はない。
売春防止法で禁止されているのは売春の勧誘(5条)、周旋(6条)、
売春契約(10条)、管理売春(12条)などであり売春自身では無い。
つまり犯罪組織(例えばヤクザ)が勧誘や周旋を行えば売春婦自身は
逮捕されずにすむのである。
売春防止法制定時は、貧しさ故売春を行ってしまう婦女子が多かったので
売春自身を禁止しなかったのである。
参考:
[[RONの六法全書 on LINE「売春防止法」>http://www.ron.gr.jp/law/law/baisyun.htm]]、
[[wikipedia:売春防止法>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B2%E6%98%A5%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95]]
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****''マラソンで走る距離42.195キロはアテネからマラトンまでの距離ではない''
第一回アテネオリンピックの際フルマラソンは国王が住む
ウィンザー城から競技場入り口までの40キロにする予定であった。
しかし大会直前イギリスのアレクサンドラ王妃が
「競技場の入り口ではゴールの瞬間がよく見えない。
ゴールは目の前で見たい」とわがままを言った為、
王妃がいるロイヤルボックス席まで競技場を一周するよう
ゴールを変更し、この為マラソンの全長は42.195キロになった。
オリンピック本番、イタリアのピエリエ選手は、
競技場入り口をゴールと勘違いしてラストスパートを
かけてしまったので体力が無くなり、
優勝を逃した。
この為アレクサンドラ王妃はピエリエに後で金杯を贈った。
参考:
#amazon(4063527034,left,text)、講談社、2003年。
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