雑学の部屋・常識の嘘

常識の嘘6

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「ブービー賞」は下から二番目を表す言葉ではない

本来最下位を表す言葉。
本国イギリスでは最下位になったプレイヤーに
「ブービー賞」という賞を与えを景品与える習慣がある。
しかしこの習慣が日本に持ち込まれた際、
景品欲しさにわざと最下位を狙うプレイヤーが続発したので、
下から二番目のプレイヤーにブービー賞を与える事にした。

なお、ブービーとはカツオドリの事。
警戒心の無いカツオドリがあまりに馬鹿に見えるので、
スペイン語のbobo(馬鹿)が転じてカツオドリはブービーと
呼ばれるようになった。
ブービー賞という言葉は最下位者を馬鹿なカツオドリに見立てたもの。

なお、ゴルフでは順位をバーディー(birdie、小鳥)、
イーグル(eagle、鷹)、アルバトロス(albatross、アホウドリ)など
鳥の名前で表す習慣がある。

参考:
『スポーツ語源クイズ55』、田代靖尚、講談社現代新書。
語源探究雑学エッセイ集「コトバ雑記」



野球のエースとトランプのエースは何の関係も無い

シンシナティ・レッドストッキングスのピッチャー、
アーリィ・ブレイフィールド選手の快進撃が凄かったので
アーリィのような素晴らしいピッチャーを
アーリィのニックネームであるエイサ(Asa)を取って
「まるでエイサのようだ」と呼ぶようになった。
野球のエースという言葉はこのエイサが訛ったもの。

トランプのエースはもともとサイコロの1の目を現す言葉。

参考:『スポーツ語源クイズ55』、田代靖尚、講談社現代新書。



''野球のスコアでストライクを「K」と書くのは「striKe out」のKから''

ノックアウト(Knock Out)のKでもキル(Kill)のKでもない。

ストライクをSと書かないのは、犠打(Sacrifice hit)のSと
区別する為。

参考:同上。



UFOはたとえ実在しても皿の形をしていない

UFOは皿(saucer)のような形をしているものが一般的であるが、
この形は誤解から生まれた。

世界で始めてUFOを「見た」とされるケネス・アーノルドは
「(UFOは)丁度コーヒー茶碗の受け皿(saucer)を水切りの要領で
投げた時の時のような飛び方をした」と語った。
つまりアーノルドはUFOの飛び方を例えるのに皿(saucer)
という言葉を使ったのである。

しかしこれがいつの間にか誤解されUFOが皿(saucer)のような形を
している、という事になった。
UFOの形についてアーノルドは「遠すぎて見えなかった」と
コメントしている。
なおアーノルドは自分が見た物体を宇宙人の乗り物だとは
考えず、ソビエトの秘密兵器だと思った。

アーノルド以前にも不可思議な飛行物体の目撃談はあるが、
これらはいずれも皿型ではない。
アーノルド以後突然皿型の飛行物体の目撃例が増えたが、
皿型UFOというのが単なる誤解から生まれたものである以上、
これらの目撃談の信憑性は推して知るべし。

参考:
、と学会(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎)、洋泉社、1997年。




「ルルドの泉」で万病が直るとは少女は言っていない

スペインのピレネーには万病を直すといわれる「ルルドの泉」があるが、
このルルドの泉の伝説は(意図的な?)誤解から生まれた。

ルルドの泉の伝説は泉に程近いサマビエルの洞窟で
ベルナデッタという少女が貴婦人の幻影を見た事に始まる。
ベルナデッタは単に「貴婦人の幻影を見た」といっただけだったが、
この話が伝わっていく途中で「貴婦人の幻影」が
「聖母マリアの幻影」にいつの間にか変わってしまい、
そこに尾ひれがついて、「聖母マリアが「ルルドの泉の水を飲めば
万病が治る」と言った」という話ができた。

ベルナデッタ自身は泉の奇跡を信じておらず、
持病の喘息を治すためにルルドの泉ではなく
隣町のコーレトへと湯治に向かっている。

なおルルドの泉には年間500万人もの人が訪れるのに、
その中で「奇跡が起こった」と教会に認められる人は
2年に1人のペースでしか出ていない。
しかも近代医学が発展してからは10年に1人のペース。

参考:
、と学会(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎)、洋泉社、1997年。




目黒駅は目黒区にはないし、品川駅は品川区にない

目黒駅は品川区に、品川駅は港区にある。
目黒駅、品川駅のあった場所は元々はそれぞれ目黒区、品川区
だったのだが、
昭和22年の区画整理の際、駅のある場所が
それぞれ品川区、港区と呼ばれるようになった。

参考:
、講談社、2003年。



ニューヨーク州の州都はニューヨーク市ではない

州都はオールバニである。



カナリア諸島は鳥のカナリアから名づけられたわけではない

正しくは順序が反対で鳥のカナリアがカナリア諸島から名づけられた。

カナリア諸島という名前はローマ人が名づけた名前
インスラエ・カナリアエから来ている。
これは「犬の群島」の意。
カナリア諸島には野生の犬(カーネス)が多かった為。

参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、
社会思想社現代教養文庫。
他。



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