雑学の部屋・常識の嘘

常識の嘘7

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西郷隆盛の肖像画は西郷隆盛をモデルにしていない

弟と従兄弟とをモデルにしている。
西郷隆盛は明治天皇が西郷の写真を欲しがった時ですら断ったほどの
大の写真嫌いであったので、写真が一枚も残っておらず、
銅版画家キオソーネが仕方なく弟と従兄弟とをモデルにして隆盛の
肖像画を描いた。

参考:
、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。




ベルリンの壁が崩壊したのは政治的理由があったからではない

実は「世紀の勘違い」が原因である。

勘違いは東ドイツで、エーリヒ・ホネッカー社会主義統一党(SED)の
党中央委員会総会の二日目に起こった。
党スポークスマンのギュンター・シャボフスキー政治局長は、
東ドイツ国民の出国自由化に関する暫定措置を記した
A4二枚の文書をエゴン・クレンツ新書記長から受け取った。

外国報道陣の対応に追われ、中央委員会での議論を
十分に把握していなかったシャボフスキーは、
イタリア通信記者の出国自由化問題に関する質問に対し、
「私の知ってる限りは東ドイツ国民は誰でも国境通過点を通り
出国できる事が決まった」としゃべった。

そして「いつから施行されるのか」という質問に対し、
「個人旅行、国外移住とも自由になった。
私の知る限り遅滞無く即刻だ」と言ってしまった。
この回答は「ベルリンの壁崩壊」の意味だとメディアに受け取られ、
瞬時に世界中に広まった。

シャボフスキーの最大の勘違いは「即刻」の部分である。
当局が狙っていたのは出国ビザを前提とする10日からの
十分統制のなされた出国あった。

この発表を聞いて東西ドイツ国民が半信半疑ながらも
ベルリンの壁の検問所に集まってきた。
9日午後11時頃になると、東ドイツ市民の圧力に押され、
警備兵達が検問所の遮断機を開いてしまう。
こうしてベルリンの壁が崩壊する事になった。

参考:
、中公文庫、2001年。




コロンブスの時代、地球が丸い事は実はすでに常識だった

「船でずっと西に行ったら大地から落ちる」と
コロンブスは馬鹿にされた、というのは嘘である。

またアメリカをコロンブスは新大陸発見の為に航海に
出たのではない。正しくはインドに行く為。
当時東周りでインドに行っていたが、
西回りで行ったほうがより近いだろうとコロンブスは
考えたのである。

コロンブスが航海の際周囲の反対にあったのは、
彼が地球の半径を小さく見積もりすぎているという
点に関してである。実際この指摘は正しく、
東周りのほうが速くインドに着く。

コロンブスが新しい陸地を見つけたのは、
単に運が良かったからに過ぎない。

参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、
社会思想社現代教養文庫。



「人民の人民による人民のための…」という言葉はリンカーンの考案ではない

リンカーンはゲティスバーグの演説の際、
熱心な奴隷解放論者の牧師セオドア・パーカーの言葉を借用して
「人民の人民による人民のための…」と言った。

セオドア・パーカーは「民主主義は、全ての人々におよぶ、
全ての人々による、全ての人々の為の直接自治である」と言った。

しかし「ものは言いよう」。パーカーの言葉より
リンカーンの簡潔な言葉のほうが広まる事となった。
リンカーンが演説した時、各新聞はからかい半分の評価で、
なかでもシカゴのタイムズ誌は「退屈で、うんざりする表現で、
みっともない」と酷評したのだが。

参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、
社会思想社現代教養文庫。
、I.アシモフ(星新一編訳)、新潮社。



リンカーンには民主主義に黒人を参加させる気はなかった

リンカーンも前述のパーカーも黒人を民主主義に参加させる必要はないと
考えていた。

参考:同上



マリー・アントワネットは「パンが無ければお菓子を食べればいいでしょう」とは言っていない

この話が始めて出てくるのはジャン・ジャック・ルソーの「告白録」。
この本にはこの出来事が1740年に起こったと書かれているが、
これは彼女が生まれる15年も前である。

なおルソーは「さる偉大な王女様」の話としてこの出来事を
紹介しており、「王女様」がマリー・アントワネットであるのかに
ついては言及していない。
またルソーは「お菓子」ではなく「ブリオッシュ」と書いている。


参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、
社会思想社現代教養文庫。
他多数。




大西洋を初めて無着陸横断飛行したのはチャールズ・リンドバーグではない

大西洋の無着陸横断飛行を始めて行なったのは、
ジョン・オクコック空軍大尉とアーサー・ウィッテン・ブラウン中尉の二人。
リンドバーグに先駆ける事8年。

リンドバーグが世界で始めて行なったのは大西洋の無着陸「単独」横断飛行。

参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、
社会思想社現代教養文庫。
他。



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