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>&bold(){・DQ本編シリーズ}
>[[Ⅰ>【ドラゴンクエスト】]]―[[Ⅱ>【ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々】]]―[[Ⅲ>【ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…】]]―[[Ⅳ>【ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち】]]―Ⅴ―[[Ⅵ>【ドラゴンクエストⅥ 幻の大地】]]―[[Ⅶ>【ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち】]]―[[Ⅷ>【ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君】]]―[[Ⅸ>【ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人】]]―[[Ⅹ>http://www53.atwiki.jp/dq10_dictionary/pages/785.html]]
#contents_line(level=1,sep=/)
*概要
1992年9月27日にスーパーファミコン向けソフトとして発売。[[【天空シリーズ】]]の2作目。
DQ初のSFC進出作品であり、DQ立ち上げメンバーである[[【チュンソフト】]]が開発を担当した最後のナンバリング作品でもある。
容量は12メガビット。
前作Ⅳではキャラクターの個性を出していく路線が取られたが、今作ではそれを更に発展させ、人生というドラマを描くという方向に特化。
主人公の親・主人公・主人公の子供たちの三世代に渡るストーリーになっている。
ゲーム中盤には誰と[[【結婚】]]するかを選択するイベントもある。堀井氏曰く本気でプレイヤーを悩ませたかったという。
また、モンスターを仲間にするシステムが初登場。これは次作Ⅵにも引き継がれ、外伝のモンスターズシリーズの原点のひとつにもなった。
今や恒例となった隠しダンジョンが登場したのもこの作品が初であり、裏ボスを何ターンで倒せるかを競うコンテストが「ファミ通」誌上で行われたりもした。
//「主人公が勇者じゃなくて実は…」「某女性との出会いがまるでパン加えて遅刻遅刻パターン」等ドラマ性が強すぎ、
//時には昼メロ並みの演出になっていたためか、天空シリーズで唯一売り上げ300万に到達しなかった作品でもある。
約11年半後の2004年3月25日にはプレイステーション2で、また2008年7月17日にはⅣに続く形でニンテンドーDSでリメイクされた。
2014年以降にはスマホでの配信も予定されている。
海外ではSFC(SNES)版とPS2版は出なかったが、DS版が "DRAGON QUEST V Hand of the Heavenly Bride" のタイトルで初進出を果たしている。
**開発
開発に関してはかなり難航したことが知られている。
1990年の制作開始時、チュンソフトに内乱が起きており、メインプログラマーが多数の社員を引き連れ独立(ただし、その後出戻った人も多いらしい)。
エニックスは1991年の年賀状にⅤの製作を発表したのに続き、同年3月には少年ガンガンを創刊。
Ⅴとのタイアップ企画なども行われ、おそらくこの半年後あたりに発売を予定していたものと思われるが、
前述のスタッフ不足や、開発機材が非常に高額なSFCでの開発が初めてということなどが響き、完成度を求める堀井氏の要求で発売延期を何度も繰り返し…、
最終的に同作を最後にチュンソフトが開発から離れるという事態になった。
中村光一氏は「割が合わない」という身も蓋もない発言をしている。
*従来作からの変更点(SFC版)
ハードがFCからSFCに移ったことによる、グラフィックなどの変更点が多く見受けられる。
テキストではメッセージフォントが大型化し漢字も使われるようになったほか、従来から使われている小型フォントでも今作からカタカナがすべて使えるようになった。
**全般
-セーブデータにセーブ場所が表示されるようになった。またセーブ時にセーブデータを選択可能になった。
**キャラクター関連
-[[【名前】>【名前(プレイヤー)】]]にカタカナが使用可能になり、濁点・半濁点で一文字分とらなくなった。
-[[【馬車】]]が前作に続き登場。最大8人パーティだが、外に出せる人数は3人に減少。
-[[【ルイーダの酒場】]]が人間キャラ入れ替えの施設として青年時代後半に登場。
-[[【仲間モンスター】]]システムの導入。倒したモンスターを味方に付けることが可能。これに伴い、人間キャラが使えない特殊攻撃を[[【とくぎ】]]として味方が使えるようになった。
-ステータスは「たいりょく」に代わり[[【みのまもり】]]が新たに登場。[[【かしこさ】]]は仲間モンスターが命令に従うかどうかの判定に使われる。
-レベルアップ時のステータス成長幅が固定値に戻った。
-呪文選択時に消費MPが表示されるようになった。
**移動中
-キャラのサイズが若干大型化。移動単位は半キャラ単位になった。
-[[【便利ボタン】]]の導入。従来の「はなす」「しらべる」「とびら」がボタン1発で可能となった。
-[[【まんたん】]]コマンドが初登場。
-毒状態やダメージ床による移動中のHP減少が、残りHP1で下げ止まり、死ななくなった([[【ドラゴンの像】]]は例外)。
-[[【キメラのつばさ】]]の仕様がⅡと同様のものに変更。[[【ルーラ】]]はⅢやⅣと同じ効果だがイベント習得となり、それまでは使用できない(呪文のイベント習得はこれが初)。
**戦闘
-エンカウントが[[【歩数エンカウント】]]方式に変更。
-戦闘画面はⅠのようなウィンドウ形式に戻り、Ⅱ~Ⅳで真っ暗であった背景は画像が復活。
-敵モンスターを標的とした攻撃や呪文・特技のエフェクトがアニメーションで表現されるようになった。
-モンスターが上下2段表示となった(Ⅴ限定)。
-作戦に[[【めいれいさせろ】]]が初登場。「いろいろやろうぜ」が削除。
-メンバーの入れ替えシステムが変更。一度に入れ替える「そうがえ」が登場し、また入れ替えが完了した状態で戦闘を再開できるようになった。
-パーティーアタックが削除。
-攻撃対象が既にいなくなっていた場合、自動的に他の敵を攻撃するようになった([[【行動空振り】]]の回避)。
-幼年時代はHPが0になると死亡ではなく[[【気絶】]]となり、戦闘後にHP1で復活する。
-モンスターの耐性の仕様が変更され、確率方式(効果ありor効果なし)から[[ダメージ減少方式>【耐性貫通力(ダメージ系)】]]に変更。
-中ボス専用の戦闘BGM(今作は[[【不死身の敵に挑む】]])が登場。
**アイテム関連
-1人につき12個までアイテムを持てるようになった(従来は8個まで)。
-装備品購入の際、ステータスの増減が表示されるようになり、またその場で装備可能になった。
-ムチ、ブーメラン等が[[【複数攻撃武器】]]となった。
**おまけ要素
-カジノに[[【スライムレース】]]が登場。ポーカーが削除。
-[[【ちいさなメダル】]]は発見するとその場でメダル王に送れる。
-クリア後の[[【隠しダンジョン】]]と[[【隠しボス】]]が初登場。
*舞台
今回の舞台は前作Ⅳより後の時代の世界とされており、作中でも[[前作の主人公>【主人公(Ⅳ)】]]と思われる「伝説の勇者」という単語、およびその装備品である[[天空の各武具>【天空シリーズ】]]が登場する。
しかし世界地図は全く異なり、前作の面影はまったくといっていいほど無くなっている。
共通する施設は[[【天空への塔】]]と[[【天空城】]]のみであるが、前者は途中で崩壊している。
天空城は湖の底に墜落してしまっているが、一定条件を満たすことで浮上し、その後は乗り物の一つとして利用できる。
このほか今回の乗り物はおなじみの[[【船】]]に、初登場の低空飛行用乗り物である[[【まほうのじゅうたん】]]が登場。
それに加え[[【てんくうのベル】]]を使うと[[【マスタードラゴン】]]に乗って飛行が可能となる。
今作では前作の章に相当するものとして3つの時代区分があり(後述「シナリオ」参照)、時代の流れによって登場人物が加齢した
>&bold(){・DQ本編シリーズ}
>[[Ⅰ>【ドラゴンクエスト】]]―[[Ⅱ>【ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々】]]―[[Ⅲ>【ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…】]]―[[Ⅳ>【ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち】]]―Ⅴ―[[Ⅵ>【ドラゴンクエストⅥ 幻の大地】]]―[[Ⅶ>【ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち】]]―[[Ⅷ>【ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君】]]―[[Ⅸ>【ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人】]]―[[Ⅹ>http://www53.atwiki.jp/dq10_dictionary/pages/785.html]]
#contents_line(level=1,sep=/)
*概要
1992年9月27日にスーパーファミコン向けソフトとして発売。[[【天空シリーズ】]]の2作目。
DQ初のSFC進出作品であり、DQ立ち上げメンバーである[[【チュンソフト】]]が開発を担当した最後のナンバリング作品でもある。
容量は12メガビット。
前作Ⅳではキャラクターの個性を出していく路線が取られたが、今作ではそれを更に発展させ、人生というドラマを描くという方向に特化。
主人公の親・主人公・主人公の子供たちの三世代に渡るストーリーになっている。
ゲーム中盤には誰と[[【結婚】]]するかを選択するイベントもある。堀井氏曰く本気でプレイヤーを悩ませたかったという。
また、モンスターを仲間にするシステムが初登場。これは次作Ⅵにも引き継がれ、外伝のモンスターズシリーズの原点のひとつにもなった。
今や恒例となった隠しダンジョンが登場したのもこの作品が初であり、裏ボスを何ターンで倒せるかを競うコンテストが「ファミ通」誌上で行われたりもした。
//「主人公が勇者じゃなくて実は…」「某女性との出会いがまるでパン加えて遅刻遅刻パターン」等ドラマ性が強すぎ、
//時には昼メロ並みの演出になっていたためか、天空シリーズで唯一売り上げ300万に到達しなかった作品でもある。
約11年半後の2004年3月25日にはプレイステーション2で、また2008年7月17日にはⅣに続く形でニンテンドーDSでリメイクされた。
2014年以降にはスマホでの配信も予定されている。
海外ではSFC(SNES)版とPS2版は出なかったが、DS版が "DRAGON QUEST V Hand of the Heavenly Bride" のタイトルで初進出を果たしている。
**開発
開発に関してはかなり難航したことが知られている。
1990年の制作開始時、チュンソフトに内乱が起きており、メインプログラマーが多数の社員を引き連れ独立(ただし、その後出戻った人も多いらしい)。
エニックスは1991年の年賀状にⅤの製作を発表したのに続き、同年3月には少年ガンガンを創刊。
Ⅴとのタイアップ企画なども行われ、おそらくこの半年後あたりに発売を予定していたものと思われるが、
前述のスタッフ不足や、開発機材が非常に高額なSFCでの開発が初めてということなどが響き、完成度を求める堀井氏の要求で発売延期を何度も繰り返し…、
最終的に同作を最後にチュンソフトが開発から離れるという事態になった。
中村光一氏は「割が合わない」という身も蓋もない発言をしている。
*従来作からの変更点(SFC版)
ハードがFCからSFCに移ったことによる、グラフィックなどの変更点が多く見受けられる。
テキストではメッセージフォントが大型化し漢字も使われるようになったほか、従来から使われている小型フォントでも今作からカタカナがすべて使えるようになった。
**全般
-セーブデータにセーブ場所が表示されるようになった。またセーブ時にセーブデータを選択可能になった。
**キャラクター関連
-[[【名前】>【名前(プレイヤー)】]]にカタカナが使用可能になり、濁点・半濁点で一文字分とらなくなった。
-[[【馬車】]]が前作に続き登場。最大8人パーティだが、外に出せる人数は3人に減少。
-[[【ルイーダの酒場】]]が人間キャラ入れ替えの施設として青年時代後半に登場。
-[[【仲間モンスター】]]システムの導入。倒したモンスターを味方に付けることが可能。これに伴い、人間キャラが使えない特殊攻撃を[[【とくぎ】]]として味方が使えるようになった。
-ステータスは「たいりょく」に代わり[[【みのまもり】]]が新たに登場。[[【かしこさ】]]は仲間モンスターが命令に従うかどうかの判定に使われる。
-レベルアップ時のステータス成長幅が固定値に戻った。
-呪文選択時に消費MPが表示されるようになった。
**移動中
-キャラのサイズが若干大型化。移動単位は半キャラ単位になった。
-[[【便利ボタン】]]の導入。従来の「はなす」「しらべる」「とびら」がボタン1発で可能となった。
-[[【まんたん】]]コマンドが初登場。
-毒状態やダメージ床による移動中のHP減少が、残りHP1で下げ止まり、死ななくなった([[【ドラゴンの像】]]は例外)。
-[[【キメラのつばさ】]]の仕様がⅡと同様のものに変更。[[【ルーラ】]]はⅢやⅣと同じ効果だがイベント習得となり、それまでは使用できない(呪文のイベント習得はこれが初)。
**戦闘
-エンカウントが[[【歩数エンカウント】]]方式に変更。
-戦闘画面はⅠのようなウィンドウ形式に戻り、Ⅱ~Ⅳで真っ暗であった背景は画像が復活。
-敵モンスターを標的とした攻撃や呪文・特技のエフェクトがアニメーションで表現されるようになった。
-モンスターが上下2段表示となった(Ⅴ限定)。
-作戦に[[【めいれいさせろ】]]が初登場。「いろいろやろうぜ」が削除。
-メンバーの入れ替えシステムが変更。一度に入れ替える「そうがえ」が登場し、また入れ替えが完了した状態で戦闘を再開できるようになった。
-パーティーアタックが削除。
-攻撃対象が既にいなくなっていた場合、自動的に他の敵を攻撃するようになった([[【行動空振り】]]の回避)。
-幼年時代はHPが0になると死亡ではなく[[【気絶】]]となり、戦闘後にHP1で復活する。
-モンスターの耐性の仕様が変更され、確率方式(効果ありor効果なし)から[[ダメージ減少方式>【耐性貫通力(ダメージ系)】]]に変更。
-中ボス専用の戦闘BGM(今作は[[【不死身の敵に挑む】]])が登場。
**アイテム関連
-1人につき12個までアイテムを持てるようになった(従来は8個まで)。
-装備品購入の際、ステータスの増減が表示されるようになり、またその場で装備可能になった。
-ムチ、ブーメラン等が[[【複数攻撃武器】]]となった。
**おまけ要素
-カジノに[[【スライムレース】]]が登場。ポーカーが削除。
-[[【ちいさなメダル】]]は発見するとその場でメダル王に送れる。
-クリア後の[[【隠しダンジョン】]]と[[【隠しボス】]]が初登場。
*舞台
今回の舞台は前作Ⅳより後の時代の世界とされており、作中でも[[前作の主人公>【主人公(Ⅳ)】]]と思われる「伝説の勇者」という単語、およびその装備品である[[天空の各武具>【天空シリーズ】]]が登場する。
しかし世界地図は全く異なり、前作の面影はまったくといっていいほど無くなっている。
共通する施設は[[【天空への塔】]]と[[【天空城】]]のみであるが、前者は途中で崩壊している。
天空城は湖の底に墜落してしまっているが、一定条件を満たすことで浮上し、その後は乗り物の一つとして利用できる。
このほか今回の乗り物はおなじみの[[【船】]]に、初登場の低空飛行用乗り物である[[【まほうのじゅうたん】]]が登場。
それに加え[[【てんくうのベル】]]を使うと[[【マスタードラゴン】]]に乗って飛行が可能となる。
今作では前作の章に相当するものとして3つの時代区分があり(後述「シナリオ」参照)、時代の流れによって登場人物が加齢したり、フィールドの出現モンスターが変化したりする。
フィールドマップはメインマップである人間界のほか、幼年時代に登場する[[【妖精の世界】]]と、終盤に登場する敵地である[[【魔界】]]が存在する。
*主要キャラクター
[[【主人公】>【主人公(Ⅴ)】]]:心優しき少年で、紫色のターバンを頭に常に巻いている。
[[【パパス】]]:主人公の父親。とても強く逞しい男。
[[【ビアンカ】]]:サンタローズの隣町アルカパに住む主人公の幼なじみ。金髪。
[[【フローラ】]]:富豪ルドマンの娘。青髪。一時期は修道女として修道院に仕えていた。
[[【サンチョ】]]:主人公とパパスに仕える召使い。横に広い体型が特徴的な、世話好きの男。
[[【ベラ】]]:妖精の女の子。ある事情を抱え人間界に助けを求めて来るが、主人公以外の人間には認識されない。
*ストーリー
**プロローグ
場面はどこかの城。
ある日、パパスという男とその妻との間に、ひとりの子供が誕生した。
トンヌラという名を考えついたパパスだが、妻は別の名前を考え、息子にはその名前が付けられることになった。
時は流れ…。
まだ年端いかない子供である主人公は、父パパスと共に船旅をしていた。
やがて船は[[【ビスタ港】]]にたどり着き、そこから2年ぶりとなる[[【サンタローズ】]]の村へと向かう。
**シナリオ
今作のストーリーは幼年時代、青年時代前半、青年時代後半の3部に分かれている。
幼年時代は、幼馴染のビアンカとのレヌール城でのおばけ退治や、妖精の世界の冒険といった体験をするが、ラインハット国で起こった事件で[[【光の教団】]]の[[【ゲマ】]]に父を殺され、主人公は教団の奴隷とされてしまう。
青年時代前半は奴隷の身分から脱出するところから始まり、主人公はパパスが残した手紙の言葉に従って、魔界にさらわれた母[[【マーサ】]]を助けるため、伝説の勇者を捜し始める。
その過程での途中で[[【結婚】]]があり、そして故郷グランバニアにて2人の子供が生まれるが、その後主人公は妻ともども光の教団の手で石化させられ、夫妻は離ればなれに。
やがて成長した子供たちによって石化が解かれると青年時代後半に突入。
沈んだ天空城を浮上させ、父の敵を討ち、光の教団の教祖を倒して妻を助け出す。
そして魔界に乗り込んでマーサと対面後、大魔王[[【ミルドラース】]]に戦いを挑む。
主人公が「勇者」ではなくなり、また最後にラスボス戦があるものの、冒険の目的は主に人物やアイテムを捜すことが中心であるなど、従来の作品とは異なる趣となっている。
ストーリー重視の作風となった今作だが、その代わりに自由度が犠牲となり、本編シリーズ中ではⅦと並ぶ低自由度の作品となっている。
特に幼年時代はイベントごとに自由行動範囲が全く変わり、前に行った場所に戻ることもできないという程である。
Ⅲ以来行き先指定ができるルーラの呪文も、今作ではゲーム中盤でのイベント習得となっており、それまでは自由に世界を回ったりはできない。
さらに、今回は浅瀬で内海と外海が区切られているため、船を入手しても当初は内海しか航海できず、外海へは青年後半にならないと行けない。
ただし、カボチ村やテルパドールなど訪れなくてもゲーム進行に支障のない場所もいくつかあり、実は[[伝説の勇者>【男の子】]]がいなくてもマーサに会えたりもする。
その点ではⅦより緩いといえる。
*リメイク
**PS2版
ナンバリングタイトル初のPS2進出作品。開発はマトリックスと[[【アルテピアッツァ】]]。
この8カ月後に発売された、当時開発中のⅧのプロモーション映像を収録したCD-ROMが特典として付属。
リメイク版の中では最も売れたソフトで売上数は161万本。
PS2にハードが移り、2Dから3Dになった事でグラフィック等が向上した。
また、ⅥやⅦ、リメイクⅢなどに登場した要素を一部フィードバックさせている。
ⅢやⅣの時のような装備品の追加は名産品以外ないが、その代わり仲間モンスターの大幅追加やシナリオの変更が多く行われた。
主な変更点は以下のとおり。
-全般
--マップやキャラ・モンスターのグラフィックがすべてポリゴン表示となった。
--BGMが一部を除いて[[【NHK交響楽団】]]によるフルオーケストラに。
-キャラクター関連
--馬車の外に出せる人数が3人から4人に増加。
--[[【ベラ】]]および青年時代前半の[[【フローラ】]]の戦闘での扱いが変更。
--仲間モンスターの種類が42種から70種に増加。Ⅶから登場したコロボックル族4種・プチット族4種のほか、特定の条件を満たすと仲間になる新たな個体も登場。
--モンスターじいさんに仲間モンスターを無制限に預けられるようになった。
--サンチョなどが覚える移動中の特技が追加。
--レベルアップの際のステータス上昇値がランダムに。
-移動中
--マップ移動はPS版Ⅶと同じ方式だが、アナログスティックで柔軟なキャラ操作が可能に。視点回転や[[【持ち上げ】]]機能を搭載。
--仲間との[[【会話システム】]]導入。
-戦闘・敵モンスター関連
--HP・MPの表示位置など、戦闘画面のレイアウトが変更。
--モンスターのアクションがアニメーションで表現。またズームイン、ズームアウトによりモンスターの同時出現数が増加。
--作戦がⅦと同じ仕様に変更。個人別に作戦が指示可能になり、「じゅもんせつやく」廃止、[[【おれにまかせろ】]]追加、「みんながんばれ」が「バッチリがんばれ」に変更。
--戦闘コマンドがPS版Ⅳに準じたものに変更。[[【個人逃げ】]]が使用可能に。
--補助呪文の効果がターン経過で消滅。
--少年時代のレヌール城に出現する敵が、青年時代後半の一部の地域に配置された。
--一部のボスキャラのカラーや装備が変更。
-アイテム関連
--[[【袋システム】]]が登場、預かり所が[[【ゴールド銀行】]]に変更。
--アイテムの売値が、買値の75%から50%に減少。
--女の子の持っている[[【ストロスのつえ】]]が青年時代後半スタート時に消失。女の子の初期装備は[[【まふうじのつえ】]]に変更。
--[[【ときのすな】]][[【やまびこのぼうし】]]が削除(データ上は存在する)。
-マップ・シナリオ関連
--少年時代にフローラと会うイベントが追加された。
--[[【ゲマ】]]の設定が変更。登場場面も増加し、ボブルの塔とエビルマウンテンの計2回戦うことに。
--青年時代前半、サンタローズの洞窟で[[【てんくうのつるぎ】]]の入手が必須に。
--[[【カジノ船】]]が新設。フローラを妻に選ぶと結婚式はここで行われる。
--妖精の世界のフィールドが青年時代後半にも登場。氷の館の跡地はすごろく場に。
--魔界のジャハンナ周辺の地形、エルヘブン・ジャハンナの町の構造、および一部ダンジョンの構造が3Dを活かしたものに変更。
--クリア後に[[【エルヘブン】]]の過去のイベントが追加された。
-おまけ要素
--[[【名産博物館】]]が追加。世界各地の名産品を集めて展示すると、その状況によって評価される。
--リメイクⅢに登場した[[【すごろく場】]]が追加。
--[[【福引き】]]が追加。Ⅱと違い、出てきた玉の色によって商品が貰える。
--カジノは[[【ポーカー】]]が追加され、スライムレースは自分のスライムを出場させる事が出来るようになった。
--従来のモンスター図鑑に相当する[[【モンスターボックス】]]が登場。
このほか、一部のモンスター・呪文・アイテムの仕様、宝箱等の入手アイテム、イベントなどの細かい変更が行われている。
すごろくの出目、ステータスの上昇値のランダム化、新たな仲間モンスターの使い勝手の悪さ(役立たなさ)について等の批判意見が多くある。
特にゲマの設定変更に対しては、現在も特に議論がなされている。
それに加え、発売前の雑誌の情報ではあった内容が実際にはなくなっている事についての不満もあった。
また、有名なバグ技として[[【オープントレイ技】]]があるが、あくまでも自己責任で行ってほしい。
**DS版
Ⅸの発表に合わせた天空三部作のDS展開の一環として、2007年11月発売のⅣに続いて発売された。
開発はアルテピアッツア。
基本的にPS2版Ⅴが基となっているが、DS版Ⅳのシステムも一部を除き継承されている。
新たな花嫁候補であるデボラが登場したことが従来機種との大きな違いだが、
このことが発表された際には驚きの声が上がった他、彼女の存在をめぐって賛否が巻き起こった。
主な変更点は以下のとおり。
-共通
--多くの部分でDS版Ⅳと同様のインターフェイスを使用。キャラの表示は2Dに戻った。BGMは内部音源。
-キャラクター
--第3の花嫁候補[[【デボラ】]]が登場。これに伴い少年時代にフローラと会うイベントでデボラも登場。また彼女専用の装備品が追加。
--Ⅷよりプリズニャンとアークデーモンが新たに仲間モンスターに追加。
--モンスターじいさんに預けられる個体が再度制限され80匹に。倒して仲間にできるモンスターは76匹までに。
-戦闘・敵モンスター関連
--戦闘時のコマンドがSFC版のものに戻った。個人逃げも削除。
--戦闘画面のズーム削除により、一部を除いてモンスターの最大出現数が抑制された。その代わり、複数グループ時の1グループあたりの出現数は上昇。
--敵としてのベビーパンサーが削除(但し、格闘場には出てくる)。
-マップ・シナリオ関連
--天空への塔の構造がDS版Ⅳに準じたものに変更。PS2版で変更された迷いの森の構造も再度変更。魔界のフィールドはSFC版に準じたものに戻る。
-おまけ要素
--名産博物館の仕様が変更。オリジナルの名産品を作れる部屋と展示する部屋の追加、[[【すれちがい通信】]]によるオリジナル名産品の交換機能の追加など。
--すごろくに好きな出目を選べるマスが追加され、難易度が若干低下。ゴール時の景品が一部変更。
--タッチペンを使用するミニゲーム[[【スライムタッチ】]]が登場。専用のBGMも新たに登場した。
--モンスターボックスが[[【モンスターずかん】]]に変更。
このほか、一部マップや呪文・特技・アイテムの仕様、取得経験値など細部が変更されている。
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