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概要

FC版Ⅲ~SFC版作品の時代に、【じゅもんが ちがいます】に代わりプレイヤーの前に立ちはだかった悪夢の言葉。
【復活の呪文】によるコンティニュー方式から、【冒険の書】によるセーブ方式導入に伴い登場した代表的なメッセージである。

経験者なら誰もが聞いただけで鳥肌が立つであろう呪いの音楽をBGMに、真っ黒な画面にこの文章が浮かび上がる光景は、多くのプレイヤーに絶望とトラウマを叩き込んだ。
必死の祈りも空しく、3つのデータ全てが続けざまに消え去っていった時などは、 しばらく放心状態になること受け合いである。
セーブデータが消えてしまうゲームは比較的多いが、DQの場合はあまりに頻度が高く、数作品をプレイしたり周回プレイをするようであればほぼ間違いなく1度は経験することだろう。
「お気の毒」という一見同情しているようで神経を逆撫でする言葉、ご丁寧に呪いのSEまで流しているのが印象的。
何度も経験しているうちに開き直って笑ってしまうプレイヤーも多く、ことDQの風物詩、トラウマとして語り継がれていた。

あまり知られていないが、この冒険の書の消去時のメッセージはシリーズにより微妙に異なっており、
Ⅴでは「まことに ざんねんですが ぼうけんのしょ○は 消えてしまいました。」、SFC版Ⅰ・Ⅱでは「まことに 残念ながら 冒険の書○は 消えました。」と表示される。

原因

プログラム上では、データが破損していた際に2次災害を防ぐべくそのデータを消すようになっている。
だが、実際にデータが破損していた時だけではなく、単なるプログラムの誤作動等で読み込みに失敗した時もデータに異常ありと判断してデータ消去のルーチンを起動してしまう。
実際、データが破損することはそうそうなく、大半が単なる読み込み不良が原因である。

少なくともプレイ中にいきなりフリーズしたり画面がバグったりしたらこれを覚悟するべきだろう。
具体的にはコントローラーを思いっきり引っ張ったり、猫や親にゲームハードを踏まれたりすると起こりやすい。
プレイ中はゲームハードに極力負担をかけないようにしたいところ。
長年遊んでいなかったソフトを久しぶりに起動したり、逆に頻繁にソフトの入れ替えを行うと消えやすいのもこのため。

このように「データを消すプログラム」をわざわざ組み込んでいるのだから、DQのデータが消え易いのは必然なのである。
この製作者の暖かい配慮のお陰でどれだけのプレイヤーが苦汁を舐めたのだろうか。

消えた冒険の書が復活する?

基本的にこのメッセージが表示されてデータが消去された場合、元に戻ることはない。
ただ、FC・SFC時代には実際に「冒険の書が復活した」といったようなことがしばしば報告された。
こういった現象が起こるのには、ちゃんとした理由がある。
データが消えるのを防ぐ方法としてはカセットを丁寧に取り扱う以外には無いのだが、
「おきのどくですが」のメッセージが見えたら即座に本体の電源を切ると言った嘘のような回避方法が存在するのである。
これは根も葉もないデマかと言うと、そうではない。
雑誌「WiLL」増刊号「すぎやまこういちワンダーランド」に掲載された、【中村光一】氏とすぎやま氏との対談では、
編集部 あの曲が鳴り終わってからデータ消去の処理をしているので、鳴り終わるまでに電源を落とせばセーブデータが助かる、という話を聞いたことがあるのですが……。
すぎやま えっ、本当ですか?
中村 うん、そうかもしれません。たしかに、プログラム的には曲が鳴り終わってから消していたような気がします。(後略)
というやり取りがなされたほどだ。
ファミコン版のドラクエⅠ~Ⅳではプログラマーやディレクターを担当していた中村氏の回答だけに信憑性はかなり高いと言える。

単に読み込みに失敗しただけならばデータそのものは無事な訳で、もう一度やり直せば正しく読み込める可能性は当然あるのだが、
何もせずに眺めていれば本当にデータ消去されて二度と読み込めなくなるため、それを回避するための電プチである。
もしかしたら大事なデータが復旧できるかもしれないのだ。呪いの音楽が聞こえたらこれに怯むことなく迅速に冷静に電源を切ろう。

ただし、本当にデータが破損していた場合は何度やっても復旧できないうえ、この電プチによって無事だったデータにも異常をきたす可能性もある。
放っておけば消える冒険の書は1つだけだったのに電プチをしたせいで3つとも破損した、なんていうケースもあり得るので、データ復旧は一種の賭けであると考えておいたほうがいいだろう。

DQⅦ以降

なお、散々プレイヤーを悩ませ続けたこの言葉だが、記録媒体がPSやPS2(メモリーカード)、DS(DSカートリッジ)などのフラッシュメモリに変わったⅦ以降の発売作品では、普通に扱っていればそう簡単にセーブデータが消えることはまずない。
喜ばしいことではあるのだが、今の子供はもうあのトラウマを経験しないのだと思うと、ちょっと寂しいものがある。