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概要

漫画【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場する敵キャラの一人。
魔王軍6団長の一人で【爆弾岩】等の岩石生命体や【フレイム】【ブリザード】といった
エネルギー生命体等、主に炎や氷に関係した怪物を中心とする氷炎魔軍を指揮していた。
ちなみに肩書は氷炎将軍で「魔王軍の切り込み隊長」ともいわれている。

爆弾岩とフレイム系モンスターが合わさったような顔で、名が体を表すように体の右半身が凍った岩石、左半身が高熱の岩石で出来ており、ハドラーの禁呪法により生みだされた呪法生命体(エネルギー岩石生命体でもある)。
メラ系などの炎属性の魔法のエネルギーは左の体で、ヒャドなどの氷系の魔法のエネルギーは右の体で吸収することが出来る。
なお、核(コア)の魔力により相反する属性どうしを繋ぎ止めて維持しているため、これが破壊されると体が維持出来なくなり、最悪消滅の危機に曝されてしまう。

性格

彼が任されていたオーザム王国を滅ぼした際、部下に家を燃やし、生き残った住民や家畜の皆殺しを命じ、人間がいた痕跡を文字通り「根絶やし」にした事からも分かるように、性格は残虐非道。
勝つためには手段は選ばず、自他共にあらゆる犠牲すら厭わない。
後述の切り札に加えて、術者の寿命を削る代わりに5発のメラゾーマを一挙に発射する【五指爆炎弾(フィンガー・フレア・ボムズ)】等の禁呪法を平然と使う場面でもそれを如実に伺わせる。
また、権力や手柄に人一倍固着する性格であるが、これは、彼を生み出した当時のハドラーの精神が反映したためである。

残虐かつ粗暴な所業がピックアップされがちだが、【ザボエラ】が彼の事を「炎のような凶暴さと氷のような冷徹さを併せ持った男」と評しているように、ダイに敗れ蘇生液に浸かるクロコダインの傷を見てダイの実力を評価したり、ダイが【空裂斬】を放った際、不発(実際は掠っていた)だったが警戒し、一気に止めを刺そうとしたりと彼我の実力を冷静に判断する目はある。

更に、「戦うことが好きではなく勝つことが好き」と自ら豪胆するように、ダイ達の実力を冷静に分析した上で、禁呪法の一種である「氷炎結界呪法」を使用し、自分に有利な戦闘フィールドを作り出してから戦いに臨むなど、まさしく氷の如き冷徹さに裏打ちされた知略に長けた部分も伺わせられ、ただの粗野で乱暴な戦闘狂という訳ではない。

また、軍人的思考の持ち主でもあり、パプニカ三賢者の一人でエイミの姉であるマリンの顔を焼くという行為に同じくパプニカ三賢者の一人であるアポロが抗議すると、【傷つくのが嫌なら戦場に出てくるんじゃねえ!!】と一蹴している。

さらにヒュンケルを人間だという理由だけで毛嫌いしており、彼が【バーン】の勅命でアバンの使徒一行を抹殺するために出撃した事を知った時は激怒し、隙をみて彼を殺そうと考えていたほどで、ヒュンケルがダイ達に敗れた時に初めてダイ達の前に姿を現し、独断で元ハドラーの地底魔城がある休火山を噴火させ彼もろともダイ達を葬ろうとしたこともある。

栄光の証「暴魔のメダル」

体には「暴魔のメダル」と呼ばれるものを身に着けている。
このメダルは初めて六団長がバーンの元へと集まった際にバーンが用意したもので、魔王軍結成祝いに六団長に与えたものである。
しかしメダルは凄まじい業火に包まれた状態で提示されており、この業火の中に手を突っ込まないとメダルを掴めないと言う、六団長の忠誠心を試すための試練も兼ねていた。

軍団長は皆あまりの業火の凄まじさに躊躇する中、いち早く手を伸ばしたのはフレイザードであった。
自身の半身である氷の身体の大部分を失うダメージを負いながらも炎の半身でメダルを掴み取り手に入れた。
この出来事以来、彼は「魔王軍の切り込み隊長」と呼ばれるようになり、彼にとっては栄光の証で命の次に大切な物である。
しかし、ダイ達に無傷では勝てないと悟るとこのメダルを外し、過去の栄光を捨て、新たなる栄光を求めた。

末路

ダイ達との最終決戦において切り札である弾岩爆花散を繰り出し 己の生命力を削りながらも追い詰めるが、ダイが放った「空裂斬」により核が破壊されてしまい体が維持できなくなり、消滅の危機に陥ってしまう。
止むを得ず、消滅を防ぐために体を分離するも、氷の半身をポップのベギラマにより消滅させられ絶体絶命のピンチに陥る。

その時、突如として現れた【ミストバーン】によりヒュンケルの魔剣の鎧と同じ材質で作られた魔影軍団最強の鎧【デッド・アーマー】を提示される。
これに入れば事実上ミストバーンの部下になる事を意味するが、フレイザードは勝利を得るためにそれを承諾。ミストバーンにより暗黒闘気の一種「魔炎気」にされ、その鎧をまとって「鎧武装(アーマード)フレイザード」へと生まれ変わる。
(ちなみに、鎧に入る前は半身のみであったが、入った後は兜から両目を覗かせている。)

これによってパワーとスピードが上がり、クロコダインを力で圧倒するほどに強化された。
さらに新たな体となった鎧はヒュンケルの鎧の魔剣と同じ材質で出来ており、呪文は一切受け付けない。
しかし満身創痍ではあったが、空の技を習得したダイに動きを完全に見切られ手も足も出ず、完成したアバンストラッシュを受け鎧共々粉砕され敗北。
目だけの状態で生き残りミストバーンにもう一度チャンスを請うも聞き入られず、踏み潰され絶命した。

自分の存在や価値を得るため、手柄を欲し、数々の残虐非道な行いをやって来た「栄光に目が眩んだ男」の末路は、ダイの力を試す(能力を知る)ための捨石にされるという哀れな最期であった。

なお、その最後を憐れんだポップは「破片集めて墓ぐらい作ってやっか…?」と提案するが、ヒュンケルは打ち捨てられた暴魔のメダルを示し「…いらんよ… あれがヤツの墓標だ…」と言って放置。
かくして彼の破滅的な虚栄心を象徴する暴魔のメダルは、彼の墓標と化した。

補足

ダイ達と戦った時点で十分な強敵であったが、それでもマトリフに言わせれば「生まれてまだ1年足らずで運が良かった」らしい。
フレイザードが得意とする呪文は見ての通り【メラ系】【ヒャド系】であり、これらを同時に扱えるほどに経験を積んでいたならば、【メドローア】を使う域にまで達していた可能性がある。
そうなっていたならまず勝てなかっただろう。

また、前述のように彼は当時のハドラーの精神が反映しているため、名誉心や功名心に駆られて大きな手柄に人一倍こだわる性格である。
ただこれはハドラーの精神によるものだけという訳ではなく、彼は誕生してからの年月が短いためバックボーンが無い(本人の言葉に置き換えると「オレの人格には歴史がねぇ」)ため、自分の存在や価値を得るため抱えきれないほどの手柄を必要としていた事が本人の発言から窺える。

その他、「勝利の瞬間の快感や、仲間の羨望の眼差しのみが心を満たしてくれる」とも言っており、その反動や影響からレオナの命より手柄の劣るマリンを戦闘不能にすると、他の二人の賢者共々放置してレオナのみの命を奪おうとしたり、その途中で現れたダイの命の方が、レオナの命より手柄を立てられると判断するや否や即座に彼女を無視して目標をダイに変えるなど、目前の手柄となる相手へ優先的に襲い掛かる。
さらに味方に関しては命の恩人で新たな体を提供してくれたミストバーンに対し、鎧の肉体の性能を知った途端、「何時か寝首を掻いてやる」と早くも謀反を起こす気満々になったり、生みの親であるハドラーが敗れ、棺桶で運ばれる様子を嘲笑ったりと、節操がないように見えるが、暴魔のメダルを捨て、過去の栄光を放棄し、新たな栄光をえるため命を捨てる覚悟をした際、バーンの名前を出している事から、彼に対する忠誠心は高いようである。

そんな彼をマァムは「···狂っているわ···勝利の栄光に目が眩んでいる」と評している。

物語の矛盾についての考察

呪法生命体は体内のいずこかにある核を破壊する、あるいは術者が死なない限り生き続けることが出来るという設定だが、何故かフレイザードの場合、ハドラーが戦死しているのにも関わらず生きているといった描写がなされている。
これの事について劇中、何の説明もなく、作者からも公式な発言や明言されている訳でもない。

  • ハドラーは2つの心臓を貫かれ、完全に死んでいたが、ミストバーンが死体を迅速に回収し甦らせたため、フレイザードに影響が無かった
    (フレイザードの核が破壊された後、すぐに消滅する訳でもなく、外的要因(ポップのベギラマで氷の半身が消滅させられた)が無ければ致命傷にならなかったため、可能性は存在する)
  • 「禁呪法で生み出された生物は術者が死ねば同時に死ぬ」という設定は、ハドラー親衛騎団が登場してから後付されたものなので、この時点ではフレイザードに適用されなかった

といったことが憶測されているが詳細は不明。

余談

コミックスの17巻の背表紙にはフレイザードが登場しない巻にも拘らず彼が描かれている。
これは、ここまでの間の背表紙にはフレイザード以外の6団長が描かれているのに
(描き忘れてて)彼だけが居ないのは寂しいと思った作者の配慮で、急遽収録エピソードを無視して描かれたためである。