概要
DQにおける移動中、戦闘中共通の基本システムのひとつ。
RPGには欠かせない、いわゆるアイテムのことである。
また、これらのアイテムの使用・整理などをする際のコマンドも「どうぐ」である。
広義には、武器防具などの装備品や重要アイテムなども全て含めて「道具」と呼ぶが、
狭義には、使うことのできるアイテム(ユーズアイテム)のみを指して「道具」と呼ぶ。
広義の意味での「道具」とその分類
キャラが身につけることでステータスなどを上昇させられる装備品と、それ以外の非装備品とがある。
非装備品は戦闘中や移動中に
【つかう】ことで効果を発揮する
道具と重要アイテム(だいじなもの)に分けられ、
このほかⅧ以降では使っても何も起こらないが
【錬金】の素材となるアイテムもある。
狭義の意味での「道具」
「つかう」ことで効果を発揮するアイテム。
有名なものとして
【やくそう】【どくけしそう】などの回復アイテム、
【キメラのつばさ】などの移動用アイテムがある。万人共通の序盤の友である。
また、ステータスを上げる種や木の実もある。
これらの多くは一度使うと無くなる消費アイテムであるが、
【けんじゃのいし】など何度でも使えるアイテムもある。
前述のような回復・移動アイテムは、序盤を過ぎれば役に立つことが少なく、また強力な回復アイテム
【せかいじゅのしずく】や
【せかいじゅのは】は貴重な消費アイテムなので、
けんじゃのいしを入手するまではほとんど道具を使わない人も多い。
Ⅵでは
【アモールのみず】が登場したが、やや値段が高く、使い勝手は良くなかった。
Ⅷでは大量の道具が追加され、どれも錬金で簡単に作れて素材の値段も安いため、ようやく中盤まで使える道具が日の目を見た感じである。
しかしベホマやザオリクを覚える終盤になれば、どちみち道具を使う機会は減ってしまうだろう。
重要アイテム
重要アイテムとは、シナリオを先に進めたり、ダンジョンに入ったりするのに必要不可欠なアイテムであり、
ゲーム内では「だいじなもの」と呼ばれる。
扉や宝箱を開けるための鍵類や、乗り物を使うためのアイテムもここに含まれる。
一部の例外を除いて、店に売ったり捨てたりはできない。
道具のシステムの変遷
※装備のシステムについては
【そうび】も参照。
※特記がない限りオリジナル版について述べる。
DQⅠ
一人旅であるⅠでは道具と武器防具は別々に管理され、武器防具は手に入れるとその場で自動的に装備される。
道具は最大10個まで持て、そのうち
【やくそう】と
【かぎ】は一つの欄で6つまでまとめ持ちができるが、それ以上は持てない。
道具を手に入れる方法は店で買う、
【宝箱】や地面から入手する、人から貰うという方法があり、逆に不要な道具を手放すには
【道具屋】で売ることになる。
「どうぐ」コマンドにはサブコマンドが無く、道具を選択するとすぐにそれを使う。
道具を自分から捨てることはできないが、宝箱などから道具を取ったときに持ち物が満杯の場合は、それをあきらめるか、自分の持ち物の中から1つを選んで捨てることになる。
また、
【りゅうのうろこ】などの装飾品は使うことで装備状態になる。
戦闘中にも「どうぐ」コマンドがあるが、Ⅰでは戦闘に関係のない道具を選ぶと「それは たたかいに つかえない!」と表示されてコマンド再入力となる。
DQⅡ
Ⅱでは、後のDQに継承されるアイテムシステムの基礎が築かれた。
パーティ制の導入に伴って「所有者」の概念が登場し、「その道具を誰が持っているのか」ということがしっかり認識されるようになった。
また、武器防具も道具として同じ枠で扱われるようになり、
【そうび】コマンドを用いて装備をしなければならなくなった。装備中のアイテムには「E」マークがついて識別できる。
1人が持てる道具は8個まで。3人居れば合計24個まで持てるが、装備品があるのでその分圧迫されることになる。
なお、やくそう・かぎのまとめ持ちは廃止され、やくそうは1つにつき道具欄1つを使用するようになった。
道具の入手方法としては前作の方法の他に、敵を倒して
【ドロップアイテム】として入手するという方法が加わった。
移動中には道具を選ぶとサブコマンドが現れ、その道具を
【つかう】ほかに
【わたす】でパーティ内での受け渡しをしたり、
【すてる】で手放したりすることが可能になった。
回復道具はパーティ内の他のメンバーに対して使うこともできる。
戦闘中はそれぞれ自分の持っている道具しか使えないが、全種類の道具を使うことができるようになり、使うと特殊効果が発動する武器防具も登場した。
ただし効果のない道具を使うと、その分ターンを無駄にすることになる。
DQⅢ
基本は前作と変わらないが、道具を預けることができる
【預かり所】が登場した。
また、
【商人】の持っている道具は「みる」のサブコマンドで鑑定することができる。
戦闘中には「どうぐ」で武器を「そうび」することが可能となった。
DQⅣ
Ⅳからはアイテム名の長さが前作までの7文字から9文字に拡張。
オムニバス形式である今作では、一章~四章で最後に持っていた道具は一部を除いて五章に引き継がれる。
また、
【馬車】が切り離されるダンジョン内に居るときは、馬車に乗っているキャラの道具の管理ができない。
移動中のアイテムウィンドウは大きさが固定されるようになり、あといくつ道具を持てるのかが視覚的にわかるようになったほか、キャラの名前にカーソルをポイントするだけで持ち物がわかるようになった。
道具を捨てようとする際には、誤操作で捨ててしまうミスを防ぐため、確認のメッセージが表示されるようになった。
また、売却は武器屋や防具屋でも可能になった。
仲間キャラのひとり
【トルネコ】は前作の商人と同様に「みる」で鑑定が可能。
なおリメイク版ではトルネコに渡さなくても「みせる」で鑑定してもらえるようになった。
DQⅤ
1人が持てる道具の数が最大12個に拡張。
店で武器防具を買った際には、その場で装備が可能となった。
道具の鑑定は
【インパス】の呪文でできるようになった。
DQⅥ
預かり所に代わって
【袋システム】が初登場し、全ての道具を持ち歩けるようになった。
ただしSFC版Ⅵでは袋のアイテムを直に使うことはできない。
袋から出し入れできるのは移動中に限られる。
移動中の「どうぐ」のサブコマンドには今作から「そうび」が追加され、また渡した際にも装備ができるようになった。
戦闘中の「どうぐ」コマンドは使用専用の「どうぐ」と装備専用の「そうび」に分離され、ターン消費無しで鎧や服を着替えることもできるようになったが、
よくよく考えると鎧をターン消費なしで着替えるなんて、ものすごい早着替えである。
ってか、戦闘中にステテコパンツですら履き替えようとするのもどうなのか。
DQⅢ(SFC版)
Ⅵから引き継いだ袋システムが改良され、袋の中の道具を直に使えるようになった。
また「わたす」で道具の並び替えや相互入れ替えが可能となったほか、道具屋ではまとめ買いができるようになった。
道具を宝箱などから発見した際には、道具のアイコンが効果音とともに飛び出すようになった。
DQⅦ
道具名に漢字も使用されるようになった。
また、カーソルで道具をポイントした際にはその道具の解説文が表示されるようになった。
これに伴ってインパスの道具鑑定機能は廃止された。
DQⅧ
道具を合成させて別の道具を生み出す
【錬金釜】が初登場した。
また、すべての道具に対してそれぞれ独自のアイコンが用意され、道具のイメージを目で確認できるようになった。
これまでの冒険で入手した全道具の解説を見られる「収集アイテムリスト」(いわばモンスター図鑑のアイテムバージョン)も初登場した。
戦闘中のコマンドは「そうび」が再び「どうぐ」に統合され、装備はサブコマンドで行う。
また移動中・戦闘中とも装備中の道具を選択すると「はずす」のサブコマンドで装備を外せるようになった。
DQⅨ
Ⅱ以来の大幅な仕様変更が行われた。
装備品は道具とは別管理になり、装備品は「そうび」、道具は「どうぐ」で扱う。
また道具も一般アイテムが「つかうもの」、重要アイテムが「だいじなもの」として分かれるようになった。
従来からの個人の持ち物と袋は「つかうもの」の配下に含まれる形となっている。持てる道具は1人8個までに減ったが、装備品が含まれないので実質的には前作まで(12個のうち4~5個が装備品で占められる)と変わらない。
移動中や戦闘で使えるのは「つかうもの」に限られ、「だいじなもの」は勝手に売ったり捨てたりすることもできない。
また今作の新要素
【宝の地図】も「どうぐ」コマンド→「たからのちず」で管理する。
戦闘中の「どうぐ」コマンドでは個人の持ち物と現在装備している装備品のみ使用できる。
前作までのように、装備していない武器防具・装飾品を「使う」ことは戦闘中・移動中とも不可能となった(これによって
【いのりのゆびわ】が使いづらくなった)。
ちなみに道具名の最大文字長は基本的には9文字のままだが、だいじなものの一種
【ちょースッゴイくすり】だけ反則的に(?)10文字になっている。
最終更新:2014年03月07日 22:04