198話

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*第198話:策無し 「ではどうすればいいのでしょう…」 ミネアは、目の前の男に問いかけた。 その男は、体中に傷を作り、そこに座っている。 「…呪いを解くには神父に頼むしかないぜ」 男、ハッサンは、そう呟いた。 彼を見つけたのは、ちょうど放送の途中だった。 というのも、彼の「うぉぉぉ!アモッさん!」という雄叫びと再度の爆発音が、その付近を捜していたミネアの耳に入ったからで。 その場所を見極めて、このように座っているハッサンを見つけたのだ。 そしてハッサンに一部始終を聞いたわけだ。 「身体へ振動を加えると爆発を促すらしいぜ」 ハッサンは静かに言って、指輪を恨めしげに睨んだ。 どうやら、アモッさん、と叫んだ拍子に再び爆発を引き起こしたらしかった。 「だがそのおかげで、これからの仲間が見つかってよかったぜ」 ガハハと笑うハッサンに、とりあえず笑顔で応じるミネア。 …笑い事じゃない。危険すぎる。 トルネコやブライが死んだことを考えても、このゲームに乗った人がいるのは確実だ。 そうすると、爆発を引き起こす事は危険を呼び寄せるということになる。 とりあえず絶対安静に、と彼に言い聞かせ、ミネアは考えをめぐらす。 呪いは神父でしか解けないという私たちの常識は通用しないかもしれない。 可能性は、ある。 私よりも運の無いこの人を、どうにかして助けなくては。 しかし、これといった作戦も思いつかぬまま、ぼりぼりと頭をかく男と自分の掌を交互に見つめるミネアだった。 【ハッサン(HP残り1/8+α)  所持品:E奇跡の剣 E神秘の鎧 E爆発の指輪(呪)  行動方針:指輪を外す 最終行動方針:仲間を募り、脱出】 【ミネア 所持品:いばらの冠 嘆きの盾 悪魔の尻尾 行動方針:ハッサンの指輪を外す 【現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯】

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