354話

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*第354話:オニゴッコ 「ち……っ!」 「逃げるな男!出来るだけ奇麗に壊してやる!」 レオンハルトはデールの猛攻に手を焼いていた。 彼は木陰から隙を突いて逃亡し、デールを撒こうと考えていた。 だがあの時は幸い弾切れの不安もあったデールが引き金を引くことを躊躇い、助かった。 しかしどうやら危険な賭けに負けてしまったらしい。今は肝心のデールに追いかけられている。 「本当は戦っても良いんだが……!」 だが、今の彼には少々難しい問題だ。 何せ今の彼はフリオニールの事で必死になり、集中力も散漫になっている。 そして「殺す気満々の人間」と「無闇に人を殺す事を躊躇う人間」が戦っても、当然後者が不利だ。 そしてこれも当然だが、自分は後者の方だ。 だがそうこうしている内に、城の出入り口にたどり着くことが出来た。 このまま外に出れば、撒ける可能性も高くなる。 そう考えながら彼は外へと飛び出した。 そしてその刹那に彼は、依然後ろから追いかけてくるデールを見た。 デールは笑っていた。 笑っていたのだ、静かに。 そして彼は引鉄を引いた。マシンガンの引鉄を、引いた。 辺りに、銃声が広がった。 「もう~、なんなんだってば~」 サラの寝室の棟にある部屋で、アリーナは休息を取っていた。 そして新たな銃声に不平を漏らし、そしてそのまま休息に入った。 あのギルダーと名乗った男に回復してもらってはいたものの、まだ完治には至っていないのだ。 とにかく今からは先の事も考えて、スタミナを温存しなければならない。 故にこうして休息を取り、体力を少しでも取り戻そうと考えているのだが……。 「だから聞いたら疲れるような音出して欲しくないんだけどな~」 だからこそ、先程から聞こえる発砲音が耳障りだ。 どうせならあの音を頼りに持ち主を探し、消してしまおうかとも考えたが……それは止めた。 そんな事で体力を消費させても仕方が無いだろう。 「ま、暫く潜伏と行きますか!運良く人がここに来ても殺せば良いだけだし」 そう言うと、本格的にそう決めたようで、辺りを警戒する事にした。 そうだ。血塗れの自分が血塗れの部屋の近くにいれば、自分が隠し通せるはずも無い。 それに赤い血の足跡も廊下に付いてしまっている。 だから、人を見つけた瞬間殺さなければならない。先程の様な芝居をしてはならない、する必要がない。 こうして彼女は、糸に掛かる蝶を待つ蜘蛛の如く…静かに待っていた。 そして一言、先程から気になっていた事をポツリと漏らした。 「あの音……なんなんだろ」 「なんなんだ、だって?そう訊いたのか?」 「ああ……そんな物見た事が無い!なんなんだ!」 レオンハルトは呻きながら、デールの問いに答えた。 デールの撃った数発の鉛玉。それがレオンハルトの右肩を貫通していた。 だがレオンハルトには何が起こったのかが理解できない。 大きな音とともに右肩に怪我を負った、それだけなのだ。 そしてレオンハルトは、デールに武器の事を訊いたのだ。答えてくれるとは思わないが。 「まぁ、知らなくても良いことだ。もうすぐ死ぬんだろう?」 デールはそう言った後、アポカリプスを構えた。 だがレオンハルトは諦めなかった。 右肩を抑えながら、森の中を南西へと走り出したのだ。 「……おや、痛めつけてやったはずなのに」 まだ走るのか、と逆に感心するデール。 だがそう悠長なことも言ってはいられない。 レオンハルトを追う為に、彼もまた森を走り出した。 【レオンハルト(右肩負傷)  所持品:消え去り草 ロングソード  第一行動方針:デールから逃げるために南西へ走る  第ニ行動方針:フリオニールを止める   最終行動方針:ゲームの消滅】 【デール 所持品:マシンガン(残り弾数1/4)、アラームピアス(対人)、  ひそひ草、アポカリプス+マテリア(かいふく) リフレクトリング  第一行動方針:レオンハルトを殺す為追いかける  第二行動方針:皆殺し(バーバラ[非透明]とヘンリー(一対一の状況で)が最優先)】 【現在地:サスーン城 近くの森】 【アリーナ2(分身) (HP 4/5程度)  所持品:E皆伝の証 E悪魔の尻尾 ライトブリンガー 手榴弾×2 ミスリルボウ      ファイアビュート 雷の指輪  第一行動方針:体力が回復するまで休息/殺すべき他の参加者を待つ  第二行動方針:出会う人の隙を突いて殺す、ただしアリーナは殺さない  最終行動方針:勝利する 】 【現在位置:サスーン城東棟 小部屋】

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