482話

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*第482話:Avengers 「死兆の星の七つの影の 経路を断つ! 北斗骨砕打!」  叫びと共に、骨をも砕く聖剣技が放たれる。  いくら皇帝マティウスといえど、初見の未知なる技に対処するのは難しい。  だが、聖剣技ならば幾度か見た。その性質にも察しがつく。  タイミングを計り、マティウスは後方に跳躍し攻撃範囲から逃れ、同時に剣の握りを狙い鞭を振るう。  握り手を弾かれ、宙を舞うフラタニティ。  ウィーグラフはすぐさまザックよりブロードソードを取り出し、同時に斬撃。  不意打ち気味に放たれた一撃を、慌てるでもなくマティウスは紙一重でかわしきる。  そのまま退きながら鞭で牽制し、マティウスは距離をとる。  この男、想像以上に強い。  体術は互角、装備の面で僅かにコチラが有理か。  だが、魔法に置いては完全に遅れを取っている。  そして何よりも、恐ろしいまでに的確な状況判断。  一対一の戦闘では勝ち目は薄い。  勝てぬなら、退く事も念頭におかねばならん。  何よりも優先させるべくは己の生存。  私は復讐者。  復讐者は死ねない。  憎き仇を討つまでは。  距離をとったマティウスは詠唱を始める。  させじとウィーグラフは駆け寄り、斬撃を見舞う。  だが、振るわれる鞭に、斬撃は絡めとられ、捌かれてゆく。  その隙に、皇帝の詠唱は完成する。  広げられた片腕がウィーグラフに向かって差し向けられた。 「フレア――――16」  激しい灼熱と閃光がウィーグラフを襲う。  咄嗟に身を引き直撃を避けるが。  巨大な熱量はかわしきれるものではない。  全身を灼熱に焼かれる。 「クッ………!」  そのダメージは浅くはない。  何とかザックからエリクサーを取り出し、その中身を飲み干す。  独特のハーブ臭と共に火傷は癒え、失われた体力が回復する。  傷は癒えた。しかし、このままではマズい。  地力で負けている以上、そのうちジリ損で負ける。  ――――退くか。  牽制のためブラスターガンを取り出そうとした、瞬間。  夜の森に声が響いた。 「――――テリー!」  探し人を求め、戦場へと向かう話術師ラムザと賢者ギード。  二人は遠方に、交戦する二つの影を発見する。  夜の森のは暗く、この距離ではその影が何者であるかを特定する事は出来ない。 「僕が見てきます、貴方はここに」  ヘイストの効果は切れ。重症のギードの歩みは遅い。  ギード自身者もその事は自覚している。  このまま付いて行っても足手まといになるのは明白。  ギードは素直にラムザを見送る。 「………気を付けるんじゃぞ」  無言でラムザは頷き、一人ぶつかり合う影へと向かう。  影は激しくぶつかり合い、戦いの火花を散らす。  そこに灼熱の閃光が放たれた。  激しい魔法の光に、銀の髪が照らし出される。 「アレは………!」  それを見つめ、その銀髪に探し人を思い至り。  駆け寄りながらラムザがその名を呼んだ。 「――――テリー!」  ラムザの呼び声が、夜の森に響いた。  だが、その呼び声に反応したのは銀髪の青年ではなく、対峙していた騎士の方だった。  騎士は激しく目を見開き、対峙する男のことすら忘れ、声の方に向かい叫ぶ。 「――――――ラムザ・ベオルブッ!!」  凄まじいまでの怒声が夜を打つ。 「ウィーグラフ!?」  予想外の登場者にラムザが驚愕の声を上げる。 「見つけたぞ、ラムザ!!」  叫びを上げながら、凄まじい勢いでウィーグラフは駆ける。 「待て、ウィーグラフ! 僕は戦うつもりはない!」  向かい来るウィーグラフにラムザは静止の声を上げる。  だが、そんな事で騎士の疾走は止まらない。  衝突は必至。 「我が妹、ミルウーダの仇を今ァ――――!」  追い求めた仇にたどり着いた騎士が、その刃を振り下ろした。  自らとは逆方向に駆けて行く騎士を見送り、皇帝は一人取り残される。  先ほど弾き飛ばしたフラタニティを拾い上げ、どうしたものかと思案する。  何者かに向かって行った騎士を追うべきか。  それともゴゴの加勢に向かうか。  アリーナは危険な相手だ。  あの実力、残虐性は半端なものではない。  ゴゴを信頼していないわけではないが、悪い予感が僅かに過ぎる。  ゴゴの加勢に向かう事を決断し、マティウスは踵を返す。  その目の前に。 「メテオを放った術者はお前か?」  奇妙な取り合わせの三人組がいた。  漂う魔性と気品、その様は貴族のよう。  派手な化粧に笑い声、その様は道化師のよう。  感じ取れる凄まじい魔力、その様は魔術師のよう。  ただ共通しているのは全員がとてつもない実力者であると言う事。 「なんだ、貴様等は」  立ちふさがる三魔王に向かい、皇帝はフラタニティを構える。 「剣を収めろ、コチラに敵意はない」  貴族はあくまでも冷静に。 「『敵じゃない』ヒャヒャヒャ、そんな言葉信じるバカがいますかねェ? アヒャヒャヒャ!」  道化は場を乱すように。 「ファファファ。我々は貴様と交渉しにきただけだ」  魔術師は己のペースを崩さず。  三者三様、それぞれの声を発した。 「交渉だと? 生憎、話を聞いている暇はない。今は道を急ぐのでな」  そう言って、三人の横を素通りしマティウスは歩を進めた。 「ほう。何をそんなに急いでいるのだ?」  そう言って魔術師は、当たり前のようにマティウスに付いて歩き始めた。 「………仲間が交戦中だ。加勢に向かわねばならん。  だから今は貴様等の話を聞いている場合ではない」  事情を話すまでこの魔術師は離れまい。  そう思い、マティウスは仕方なく事情を漏らす。 「なに。かまわん、向かうがいいさ。  話はその道中にでもさせてもらおう」 「……………」  どうやらこの魔術師は自分の話を終えるまで離れる気はないようだ。  この手の輩は追い払おうとするだけ時間の無駄というもの。  そんな無駄な事をしている時間はない。  今は、好きにさせるとしよう。  マティウスは三人を気にせず、ゴゴが知らせた落雷の方向へ向かった。 「―――ッ!? ゴゴ!!」  一人、落雷に向かって駆けつけたロックが見たもの。  それは、嘗ての仲間の無残な姿だった。  それでもロックはゴゴに駆け寄り、その身に触れ生死を確認しようとした。  すでに息はない。だがその身にはまだ僅かに温もりが残っていた。  戦闘から間もない証拠だ。  ならば、ゴゴを殺した殺人者はまだ近くにいるはずだ。  だが、まだ近くにいるのなら、すぐに追えば追いつく可能性は高いだろう。  追うのなら今しかない。  ロックは顔を上げ辺りを見わたす。  そして遠くに動く小さな人影を発見した。  どうする? 追うべきか?  だが、一人で殺人者を追うのは危険だ。  いったん戻りピサロたちと合流したほうがいい……。  ……おいおい、ロック。  オマエはいつからそんなに薄情なヤツになったんだ?  仲間が殺されても怒れず、自分の身可愛さに殺人者を野放しにするつもりか?  そんな事は出来ない。  戦う戦わないは別として、追いつき居場所くらいは突き止めるべきだ。  その後は状況を見て対処すればいい。  そう決断し、ロックは仇を目掛け駆け出した。 「―――――――」  たどり着いた皇帝は何も言えず、その場に立ち尽くしていた。 「アヒャヒャヒャヒャ!! コイツはたしかボクちんを殺そうとしたヤツらの一人じゃないですか!  いい気味だ! アーヒャヒャヒャヒャ!!」  そこに、道化師の甲高い笑い声が響く。 「――――黙れ道化」 「ヒャ………」  静かに放たれたその声に、ケフカの笑い声が一瞬止まる。 「ヒィー! ぼくちん、怖ぁーい!」  しかし、それも一瞬、悪びれるでもなく、ケフカが再度甲高い声で騒ぎ始めた。  しかし、そんなケフカにはもはや興味がないのか。  騒ぐケフカを無視し、マティウスはザンデに向き直る。 「………ザンデと言ったな、貴様の計画とやらに手を貸してやる。」 「ほう」 「………ただし、条件がある」 「ふむ。条件とは?」  マティウスは木の幹に刺さったソードブレイカーを引き抜き、その剣に誓うように言い放つ。 「――――我が友の仇を討つ。貴様等の手を貸せ」 【ギード(重傷、MP大幅消費) 所持品:首輪  第一行動方針:ラムザを待つ  第二行動方針:テリー、ルカとの合流  第三行動方針:首輪の研究】 【ラムザ(話術士 アビリティジャンプ)(HP4/5)  所持品:アダマンアーマー ブレイブブレイド テリーの帽子  第一行動方針:ウィーグラフに対処  第二行動方針:ギードに随行し、彼の仲間たちにテリーを託してからユフィを探す    最終行動方針:ゲームから抜ける、もしくは壊す】 【ウィーグラフ  所持品:ブロードソード プレデターエッジ レーザーウエポン グリンガムの鞭  暗闇の弓矢 ブラスターガン 毒針弾 神経弾 不思議なタンバリン エリクサー×5  スコールのカードデッキ(コンプリート済み) 黒マテリア 攻略本 首輪×2 研究メモ  第一行動方針:ラムザを殺す  基本行動方針:生き延びる、手段は選ばない/ラムザとその仲間を探し殺す(ラムザが最優先)】 【ロック 所持品:キューソネコカミ クリスタルソード 魔石バハムート  第一行動方針:ゴゴの仇の影(アリーナ2)を追う  第二行動方針:事態の処理後、ピサロ達と合流する  第三行動方針:ケフカとザンデ(+ピサロ)の監視  基本行動方針:生き抜いて、このゲームの目的を知る】 【マティウス(MP 1/2程度)  所持品:E:男性用スーツ(タークスの制服)ソードブレイカー フラタニティ ビームウィップ  第一行動方針:ゴゴの仇を(アリーナ2)討つ  第二行動方針:カズスに行き、カインと接触してみる  基本行動方針:アルティミシアを止める  最終行動方針:何故自分が蘇ったのかをアルティミシアに尋ねる  備考:非好戦的だが都合の悪い相手は殺す】 【ザンデ(HP 4/5程度) 所持品:シーカーソード ウィークメーカー  第一行動方針:マティウスの協力を取り付ける  第二行動方針:サスーンへ向かう  基本行動方針:ウネや他の協力者を探し、ゲームを脱出する】 【ピサロ(MP1/2程度) 所持品:天の村雲 スプラッシャー 黒のローブ  第一行動方針:同上  第二行動方針:ザンデ・ケフカを監視しつつ同行   基本行動方針:ロザリーを捜す】 【ケフカ(MP2/5程度)  所持品:ソウルオブサマサ 魔晄銃 ブリッツボール 裁きの杖 魔法の法衣  第一行動方針:同上  第二行動方針:観察を続けながらザンデに取引を持ちかけるタイミングを待つ  最終行動方針:ゲーム、参加者、主催者、全ての破壊】 【現在位置:カズス北西の森南部】

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