358話

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*第358話:もうひとつの世界 ジェノラ山中腹、山頂へと続く山道の途中。 その道をひたすら上へ向かうウネとその背中でまだ目を覚まさないままのライアン。 二人が降りたったのはこの山のふもと。 まずは何よりも優先すべきはこのけが人の治療である、と判断したが 癒しの杖が破壊されてしまった以上自分の回復魔法しか手段がない。 本当は回復なんて柄じゃないんだけどね、なんて独り言はさておき、 もてるだけの努力を尽くし終わったのがちょっと前のこと。 外傷はほぼ塞がっているがまだ意識は戻らない。後はこの男の体力次第だろう。 ウネが書き換わっている地図に気がついたのは一息入れている最中。 見覚えあるその地形は、浮遊大陸の一角・サスーン地方である。 とにかく魔女の用意した舞台である、ここが本当の浮遊大陸であるかどうかはわからない 「あーー、また行き止まりぃ!?どうしてこの山って迷路みたいなつくりになってるの?」 ジェノラ山中、ふもとを目指して山道を走り回る少女。 全ての行き止まりを制覇する勢いで進むのはアリーナであった。 「なんで下りてる方に向かって間違いなのよ、もう!」 この上に登れないかと岩壁を眺めてため息一つ、大人しく引き返す。 「じゃあこっちが当たりね。…ってあれ」 ずぅっと向こうまで続く岩の壁の間の回廊。指差したその奥にはこちらへやって来る人影があった。 思わず身を隠して様子をうかがう。こっちに気が付かったのか向こうは淡々と変化無く歩いてくる。 近づくにつれてそれが一人ではなく二人で、しかも背負われている方には見覚えがあることに気付いた。 「ライアンじゃない!!」 思わず大声、相手の足が止まる。やばっ、警戒させちゃった。 「あっ、待って!あたしは戦う気無いからっ。ただ、その人が知ってる人だったから…」 慌てて岩陰から飛び出して懸命に呼びかけるアリーナ。 微妙な緊張感が流れるいくらかの時間を置いて、相手のおばあちゃんは答えてくれた。 自分で声上げて言い訳しに飛び出してくる殺人鬼がいるかねぇ? 中にはそんなのもいるのかもしれないが目の前の相手はそんな風にゃ見えない。 眠ったままの男の知り合いとも言うし。 そっと自分にプロテスをかけてから、ウネは会話に応じる。 「こちらも敵意は無いよ。あたしはウネ、ノアの弟子の魔道師さ。あんたは?」 「あたしはサントハイムのアリーナ!」 「アリーナ、ね。この男とは知り合いかい?」 「うん!ライアンはあたしの仲間だけど…ねえ!ライアンどうしたの!?」 「さあ、原因なんてわからないね。あたしは倒れていたのを助けただけだよ」 少しくらいは疑われるかと思ったが、有難いことに目の前の少女はもっと単純だった。 「うーん、そっか。あたしの仲間を助けてくれてありがとう、ウネさん。  ね、どうして山を登ってきたの?」 天然かね?ずいぶん簡単に信用されたみたいだけど。ともかく手間かからないでよかったけどね。 「見てのとおり、怪我人を抱えてね。人の来ない安全な場所と思って山頂をめざしてたのさ。それに…」 「それに?」 「あたしにもちょっと試してみたいことがあってねぇ。そのときは無防備になるから  どうしても安全な場所が欲しかったんだよ」 戦いに乗っていないなら同行して欲しい、それは言葉にしなかったが、 目の前で軽く考え込む少女の反応に期待する。 「ねえ、それって時間かかる?」 「いや、確かめるだけさ。時間はかけるつもりはないよ」 「うーん…じゃあ、あたしがついててあげる!山頂まで行って、それ試してる間」 それはウネにとって嬉しい提案。 「あたしも探してる相手がいるからずっと、って訳にはいかないけどね」 本音は同行して欲しかったがそこまでは望めない。でもそれで、十分だ。 「ありがとう、アリーナ。恩に着るよ」 こうして一つ増えた二つの人影が山道を登ってゆく。山頂の先客など考えもせずに。 「ところでさ、ウネさんは何をするつもりなの?」 「なぁに、ちょいと夢の中へ、ね」 「?」 【ウネ(HP 1/2程度、MP大幅消費) 所持品:癒しの杖(破損)  第一行動方針:山頂へ向かい、眠る  基本行動方針:ドーガとザンデを探し、ゲームを脱出する 【ライアン(外傷は回復、気絶)所持品:レイピア 命のリング】  行動方針:不明】 【アリーナ 所持品:プロテクトリング  第一行動方針:山頂へ向かい、ウネとライアンを守る  第二行動方針:アリーナ2を止める(殺す)】 【現在位置:ジェノラ山 山頂へと続く道】

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