38話

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*第38話:凸凹コンビ >わるぼう所持品:(邪魔だと言って捨ててきた可能性あり 「なわけねーだろ、勿体無い!」 わるぼうは怪我した体など露ほどにも感じさせない勢いだった。 大型のライフルを片手で軽々と持ち上げると躊躇わずトリガーを引いた。目の前にはギルガメッシュがいた。 「食らえ、ビームライフル連射!」 「うおっ、危ねえええっ」 ギルガメッシュは乱射されたビームに危うく巻き込まれるところだった。 体を左右に振り、ビームの嵐を際どいところで回避した。 「おい、俺まで撃ち殺す気か!」 わるぼうは掲げていたライフルを地面の高さまで降ろした。 「すまないワル。でもお前は動きが速そうだから、かわしてくれと信じていたんだぜ……  俺の読みは正しかったワル。お前ははぐれメタルなみにすばしっこい。でも調子に乗って逃げ足の  速さまではぐれ並に発揮してもらっちゃ困るぞ。もし、そんな真似したら後ろから撃つからな」 「てめえ、セリフが長いんだよ!敵がまだいるのを忘れんな!」 そう、ムースは怒り心頭でいまにもイオナズンを撃ってきそうな様子だった。 衣服がいたるところ裂け、その切れ間から白い肌が露出していた。 「よ、よくも私の法衣を……」 ムースはワンダーワンドを振り上げて呪文を唱えた。 わるぼうが目を見張る。 「あれはイオナズンの構えワル。こっちも呪文で応戦するぞ」 「待て、俺は攻撃魔法を使えねえぞ」 「お前に使ってくれなんて誰も言わないぜ。もともと戦力は俺一人だけだと考えていたからな」 「なんだとう!?俺は物の数に入ってねえってことかあ?なめてんのか!」 「まあ、加勢してくれる言ったときは少しは感謝したけどさ。でもよく考えたらあれは気の迷いだったのかと」 「ふざけんな。俺が頼りになる男だってことを思い知らせてやる」 ギルガメッシュはザックを野原にひっくり返して中身をぶちまけた。 その中から古びた剣を選びとると、ムースに向かって突撃を開始した。 わるぼうは頭をかきながらギルガメッシュの背中に精神を集中させた。 「やれやれ、しょうがない奴だよ。ほらっ、スクルト&バイキルト&ピオリム&フバーハ&マホカンタ×2!」 【ムース 所持品:ワンダーワンド 遠距離用スコープ  第一行動方針:わるぼう、ギルガメッシュを殺す 第二行動方針:仕留め損ねた奴(ユフィ)を殺す  最終行動方針:生き残る】 【現在地:レーベ北の平原】 【わるぼう(負傷) 生存確認 所持品:ビームライフル 残り不明 【ギルガメッシュ 生存確認 所持品:ボロい剣、種子島銃、厚底サンダル  第一行動方針:ムースを懲らしめる(殺すことになるかどうかは微妙。】 【現在地:レーベ北の平原】

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