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*第411話:形見の品
テリーとギードとトンヌラは、ピエールが逃走した後、しばしその場でとどまっていた。
本当はカナーンの町へ行きたかったのだが、ピエールがそこへ向かった上、
あれほどの大爆発を見せられては断念せざるを得ない。
それに、レックス達を埋葬してあげたかったのもその場にとどまった原因の一つ。
彼らの痛々しい死体を野ざらしにしておくことに耐えられなかった。
「すまんな。怪我をしておるのに、無理をさせて」
「気にしないでよ。マスターとして、友達として、仲間をこのまま放っておくことはできないよ」
ケアルラで傷は塞いでいるが、痛みは完全には取れていないはずだ。
「魔力を回復する薬があれば、特効薬を作れるのじゃが…」
だが、ギードのいた世界とは違い、この世界では魔力を回復する薬は容易には手に入らない。
したがって、体を休めるのが一番の治療法となるだろう。
鋼鉄の剣はそれほど深く刺さってはいないのか、テリーの力でも容易に抜ける。
それなりの重さがあるものなので、今のテリーに使いこなすことはできないだろうが、一応ザックに入れておくことにした。
今回は墓標は作らない。墓荒らしに被害を受けないようにするためだ。
いや、ドルバが一種の墓標となっていると言えるかもしれない。
ドルバは体が大きく、どうしても埋葬ができなかったので、目を閉じさせ、体を整えておいた。
その姿は、まるで墓守。竜族が主の命を受け、宝や墓を守るのは書物でもよく見かける。
彼の場合は、死後も主の命を忠実に守り続けている、そんなふうにも見える。
すなわち、竜族に相応しきよう己の器を高め続けるという、それである。
おそらくこのフィールドは崩れ落ち、そうでなくても、いつかはりゅうおうのように灰になってしまうだろう。
しかしそれでも、彼はこの墓を守り続けるのだろう。
ふと、ギードはまわりに鱗が落ちていることに気付いた。
スライムナイトと交戦したときに、銃弾か斬撃か、それとも爆発かで剥がれ落ちてしまったものだろう。
「テリーや」
ギードがテリーにドルバの鱗を手渡す。その数は二枚。
「ルカくんに会ったら、渡してやらんとな」
「うん…」
テリーは二枚の鱗をポケットに入れる。
「トンヌラよ、これはお主の分じゃ」
トンヌラは鱗を頭に貼り付けてみる。少したくましくなったような、気分が落ち着いたような、そんな気がした。
ジェノラ山は人が来ないだろうが、亀が怪我人を連れて山登りするのはあまりにもきつい。
風の強いこのステージだ。山頂は風が吹きすさんでいるかもしれない。強風は気付かないうちに体力を奪い去ってしまうものだ。
ルカを探すのも含め、パルメニ盆地内に行くことにした。
カズスという村にも、宿屋や道具屋が存在しているはずだ。
そこなら、ルカやわたぼう、わるぼうにあえるだろうか。
【ギード 所持品:首輪
第一行動方針:ルカとの合流 第二行動方針:首輪の研究】
【テリー(DQM)(右肩負傷、若干回復)
所持品:突撃ラッパ、シャナクの巻物、樫の杖、りゅうのうろこ×2、鋼鉄の剣
行動方針:ルカ、わたぼう、わるぼうを探す】
【トンヌラ(トンベリ)(まだ少し精神不安定状態)
所持品:包丁(FF4) スナイパーアイ、りゅうのうろこ
行動方針:テリー達についていく??】
現在位置:カナーン北西の山沿い】