305話

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*第305話:その目を見れば 「…待て、誰かいるみたいだ」 岩山を行く者が二人。 その一人、スコールは前方からの話声に気づき片手を広げ前を行くマッシュを制した。 二人は岩陰に身を隠しその様子を伺う。 目の前には話をしているのは、少女と男二人。 男のほうは歴戦の戦士という雰囲気が遠めからでも見て取れる屈強な男だ。 隠れたその場から小さいながら話し声が届いてきた。 二人はそれに静かに耳を傾けた。 「そういうわけだから腕輪を着けてなくて、手袋つけてるのが偽者だから」 「うむ、了解した」 「じゃあ、おじさん達の子供にあったらおじさん達の事伝えておくから、おじさん達も私の仲間に出会ったらよろしくね」 元気よく少女は手を振りながら駆け出し青い光に包まれ消えた。 男達はそれを見送り、旅の扉近くに待機した。 「…どうする?」 「どうするもこうするも、扉を抜けるには行くしかないだろ?」 そう少し肩をすくめスコールは言う。 「だな、じゃあ堂々と行くか」 マッシュがそう相槌を打つと、二人は扉に向けて歩き始めた。 アリーナを見送り、旅の扉で待機していた二人は、近づく人の気配に気づく。 隠れる風でもない二人の人影を視界に捕らえ、二人は静かに武器を構えた。 「先に聞こう、君達はこのゲームに乗っているのか」 「…いや、乗っていない」 「そうか」 そういい男達はあっさりと武器をしまう。 「いいのか、そんな簡単に信用しても?」 「かまわん、目を見れば大体はわかる」 「うむ、問いかけは念の為だ」 それは長年の鍛錬と経験の賜物か 歴戦の勇者である二人は、目を見ればその人の人間性くらいは大体わかる。 先ほどの少女も、その目を見れば、殺人者の目ではないことはすぐにわかった。 あれは何か強い意志を持った、何かを行おうとする目だ。 たとえその目的が何であれ。 あの真っ直ぐな眼差しの成すそれは、間違いではないのだろう。 だが、その前の道化師は例外だった。 流石の二人も目を見ただけでは彼という人間を理解できなかった。 まるで純粋無垢な子供の様な、だが、なにか底の無い闇のような。 どこか不安を掻き立てる、そんな目。 だが、とりあえず我々に敵意が無い事だけはわかった。 聞けば仲間を無くしたと言う。 ならば、あの違和感はその動揺から生まれたものだったのだろう。 そう信じた。 なぜなら、この二人の性根にあるものは正義。 人間を疑うよりも信じる、それは性分。 だからパパスの性分はあの違和感に蓋をした。 最後に見えた、彼の冷たい笑みに。 「…で、あんた達はここで何をしてるんだ、早くしないともうすぐこの大陸ごと消えてしまうぞ」 思考しているパパスの横で彼らは話を始めていた。 「うむ、人を探していてな、私の息子で名をアルスという、もう一人はそちらのパパス殿の息子でリュカ殿という名だ」 「あいにくだが、その名に心当たりは無いな」 「そうか、そういえばまだ名も名乗っていなかったな、申し送れたが私はオルテガという」 彼らはオルテガに続き自己紹介を済ませ情報を交換した。 オルテガたちは先ほど伝えられたアリーナ2のことを。 スコールたちはティファに関しての経緯、そしてアーヴァインのことを。 「…あいつは昔、俺の仲間だったが、今は完全にゲームに乗ってる、もし見つけたら…殺してやってくれ」 そう静かに、吐き出すように俯きながらスコールは言った。 「命を奪うだけが解決ではない」 パパスの言葉にスコールは顔を上げた。 「切り捨てねばならない悪は確かに存在する、だか彼は君の仲間だったのだろう? ならば真の悪などではないはずだ  …確かに人殺しなどという行為は許されるものではない、だからこそ、生きて何かを償うべきなのだ  もし彼が悔い改め後悔し、その罪を償うというのなら、その道を示し、導いてやるのが真の仲間というものだと私は思う」 「…キレイ事だな」 「そうかも知れん」 「もしあいつが悔い改めもせず、人殺しに染まっていたなら…?」 「そのときは容赦なく切り捨てよう」 「ああ…たのむ」 スコールは祈るように目を閉じた。 「そろそろ俺たちは行くけど、あんた達はどうするんだ」 「まだ20分ほど余裕はあるはずだ、もう少し誰かが来るのを待とうと思う」 「どうだ、君達もよければ私達と行動するかい?」 そう言うオルテガの提案に。 「いや、俺はアーヴァインを探そうと思う、殺すにせよ何にせよ出来るだけ早く会っておきたい」 「ふむ…そうか」 「マッシュはどうする、この人たちについていくか?」 「いや、お前に付き合うよ、俺もあいつには借りがあるしな、色々と」 「…そうか」 「二人も気をつけてな」 「はい、パパスさんとオルテガさんもお気をつけて」 そうマッシュは片手を挙げ、二人は青い光に消えていった。 【アリーナ 所持品:プロテクトリング  行動方針:アリーナ2を止める(殺す)】 【マッシュ 所持品:ナイトオブタマネギ(レベル3)、モップ(FF7)、ティナの魔石】 【スコール 所持品:天空の兜、貴族の服、オリハルコン(FF3)             ちょこザイナ&ちょこソナー、セイブ・ザ・クイーン(FF8)             アイラの支給品袋(ロトの剣、炎のリング、アポロンのハープ)】 【第一行動方針:アーヴァインを探す 第二行動方針:ゲームを止める】 【現在位置:新フィールドへ】 【オルテガ 所持品:ミスリルアクス 覆面&マント  第一行動方針:ギリギリまで誰か来るのを待つ 第二行動方針:アルスを探す  最終行動方針:ゲームの破壊】 【パパス 所持品:パパスの剣 ルビーの腕輪  第一行動方針:ギリギリまで誰か来るのを待つ 第二行動方針:仲間を探す  最終行動方針:ゲームの破壊】 【現在位置:東部山脈旅の扉前】

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