315話

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*第315話:Helpless 「大丈夫か!?返事をするのだ!!」 レオは、リュック達にも気づかず倒れている2人にそう呼びかけていた。 先程見つけた人影、それは間違いなく瀕死の重傷を負った参加者だった。 既に2人とも意識が無い。できれば両方を救ってやりたい。 だが、 「私の力では……くそッ!」 そう、どうすることも出来ない。回復の手立てが一切見つからないのだ。 自分の至急品に回復アイテムなどは存在しない。 このままこの2人は死を待つのか……。 「む?」 その時、彼は気が付いた。2人分の支給品袋があったのだ。 そしてその隣には、謎の生物が死んでいた。恐らく参加者だったのだろう。 しかしそれには目もくれず、支給品袋を拝借して中身を全てぶちまけた。 だがその中身は散々なものであった。 一つの袋からは鍛冶セットらしき物と鎧、 もう一つの袋からは奇妙な銃と……そしてスタングレネードと呼ばれる手榴弾がいくつか。 そしておまけのように、ポトリと果物ナイフが出てきたのだった。 要するに人を癒すことのできるアイテムが無かったのだ。 レオは途方にくれた。もう無理だ、絶対に救えはしないのだと悟ってしまった。 その時だった。呻き声の様な、そしてとても弱々しくか細い声が聞こえた。 その声が、ベアトリクスの物だと気づくのに、レオには時間は不必要だった。 「誰か……る…ので……すか……」 「あ…ああ、そうだ!案ずるな、お前は助かる!」 「……それは…嘘…でしょ……う?」 意識を取り戻したベアトリクスも悟っていた。 自分の死はすぐそこだ。指輪にまた意識を乗っ取られる間もない。 「誰だか知ら……い、が…助けるなら……そこの…もうひ……りを…助け……」 「莫迦を言うな!2人とも助かるのだぞ!」 「私は……手遅…で…から……もう…良い…の……す」 「莫迦を言うなと言っている!」 「そこ……の…人を、次の…界で………す…て…あげ……」 レオの言葉への返事は、それっきり無かった。 彼女はそのまま息をすることは無かった。 「くそおおおおおおおおおお!!!!!!」 レオは叫んだ、力の限り叫んだ。 そしてそのままフライヤを担ぎ、ベアトリクスの支給品袋を奪い取るように手にし、悔しさを胸に秘め、扉を潜っていった。 それを静かに、リュックとわたぼうが見ていた。 木々の陰に身を隠しながら、見ていた。 「……誰か…死んじゃったんだねぇ」 リュックが、哀しさを言葉に乗せた。 先程見た風景。 それは2人の重傷を負った人間の目の前に、戦士風の男が居た、というものだった。 その男がもしや2人を殺したのかと思い、警戒して隠れていたのだ。 だが真実は違っていたようだ。男は瀕死の人間を助けようとしていた。 そしてリュック達は男を見誤ったばかりか、話しかけるタイミングを失ってしまった。 そのような失敗を続けながら、彼女らはそこに居た。 「どうしよう、あの人の代わりに…埋葬してあげよっか……」 「それがいいかもね」 先程人を担いでいった男の代わりに。 そう思い、せめてこの女性を埋葬しようと、リュック達は遺体の近くに穴を掘り出した。 「こうしてると…誰か良い人が来るかもしれないしねっ」 【レオ 所持品:吹雪の剣 鉄の盾 神羅甲型防具改 ビームライフル スタングレネード×6         果物ナイフ 君主の聖衣 アルテマソード 鍛冶セット 光の鎧  第一行動方針:新フィールドへ 第二行動方針:ケフカ殺害 基本行動方針:ゲームに乗らない】 【フライヤ(瀕死、全身骨折、気絶)  所持品:アイスソード(破損)  行動方針:意識不明の最中新フィールドへ】 【現在位置:レーベ南の森中央の旅の扉から新フィールドへ】 【リュック(パラディン)   所持品:バリアントナイフ マジカルスカート クリスタルの小手 刃の鎧 メタルキングの剣 ドレスフィア(パラディン) 【わたぼう 所持品:星降る腕輪 アンブレラ  第一行動方針:ベアトリクスを埋葬した後、次のステージへ移動  第二行動方針:アリーナの仲間を探し、アリーナ2のことを伝える  基本行動方針:テリーとリュックの仲間(ユウナ優先)を探す  最終行動方針:アルティミシアを倒す】 【現在位置:レーベ南の森中央】 【ベアトリクス 死亡】 【残り 81名】

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