261話

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*第261話:死の宣告 笑いが止まらない。 口ごたえした結果、こうなるとは。 なんだそのざまは。 受け止めてくれる人がいるのではなかったのか? 全てのものはいずれは滅ぶ。 なのに、大切なのは結果ではないと言った。 では、このざまは何なのだ? 「アーヒャッヒャッヒャッヒャヒャ、アーヒャッヒャッヒャ」 ケフカは放送が「セリス」の名を告げた瞬間、辺りに人の気配がしないのを確認して、笑った。 笑わずにはいられなかった。 可笑しいとしか言いようがなかった。 しかし、その一方で「レオ」の名前が呼ばれなかったことに多少腹が立った。 放送はケフカが笑っている間にも流れ続ける。 ケフカは扉に関する放送を聞いて、どうも腑に落ちないことを感じた。 それは、『次の舞台への扉』と魔女が呼んだものは、十個程度しかできないということである。 つまり、単純計算で一箇所につき九人が通るということになる。 そうなると次の舞台ではいきなり出発点で大勢と鉢合わせることになるのではないのか。 これはどういうことだろうと。 主催者としては、大勢が集まるという事態をできるだけ避けるはずではないか。 ケフカは少し考えて納得する。 そういえば、この殺し合いが始まるときも、出発点は同じであった。 ということは、時間によって辿り着く先はランダムということなのか、と。 ――このことを利用しない手はない ケフカの顔からまた笑みがこぼれた。 放送の後、朝日が地平線の木の影から姿を現す。 そして辺りの暗闇が漸く晴れてきた。 「レオしょうぐん、この朝日をお前の見る最後にしてあげましょう」 彼の恨みは深い。 朝日によって消え失せた夜の暗闇よりも。 昨日顔に受けた痛み。 そう、顔の傷は消えても、恨みは消えないのである。 ここで、何を思ったのかケフカは参加者名簿をザックの中からおもむろに取り出した。 そして、名簿の白紙のページを破り取り、十枚の切れ端をつくる。 同様にレオのページも破りとった。 破った紙を片手に、ケフカは笑いながら自分の尖った爪で指先に傷をつけた。 指先から真っ赤な血が流れ落ちる。 そしてその血を使って、白紙の紙切れに「キンパツニキヲツケロ」と一枚ずつ書き込む。 レオのページもまた顔写真を血で丸で囲み、白紙のほうとは違う筆跡で「キヲツケロ」となぞってゆく。 いったい彼は何をしているのだろうか? ケフカの算段はこうである。 次の舞台への扉に、これらの紙を投げ込む。 そうすれば、広範囲に渡ってこの紙を散りばめることができる。 こうして、デマの蔓延を次の舞台で完成させるのだ。 後は、誰かがレオの紙に気づけばいい。 誰かがレオを殺してくれるのを待つのみだ。 言い換えれば、この紙を投げ込むことでレオへの『死の宣告』は完成するということになる。 (僕ちんが直接手を下すなんて、簡単!そう簡単だ!  所詮カス以下の存在だからなのだ!!  昨日は油断したけれど、体に微かに眠っているすーばらしい三闘神の力をちゃんと引き出せば、必ず殺せるのです。  でも、カスなんかを殺して敵をつくるのは避けたほうがいい。  強大な力を持っていても大勢で卑怯にかかってきたら負ける事だってあったってことは、よくわかってるのです。  だから、  だからこそ!僕ちんはまだ一人も殺していないのだ。  殺してないことでくだらない!実にくだらない『信用』というものを利用させてもらいます。  僕ちんが手を下すのは事態が混乱してから。  そうです、混乱してからですよ!  それまでは、僕ちんは隠れていろいろとやらせてもらいましょう。) ケフカは扉を求め、東の山脈に向かって歩き出す。 怪しい笑みを浮かべ、目を光らせながら。 【ケフカ 所持品:ソウルオブサマサ 魔晄銃 ブリッツボール 紙切れ10枚+破りとったレオのページ  第一行動方針:紙切れを旅の扉に投げ入れる 第二行動方針:できるだけ多くの人にデマを流す 最終行動方針:ゲームに乗る】 【現在位置:レーベ東部】

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