289話

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*第289話:哀れな屍を アルガスが井戸に蓋をし、アイテムを探し始めてどれくらいの時間が経っただろうか。 彼はそろそろアイテム探しに飽きと疲労を感じ始めていた。 瓦礫が多い故に一向に見つからないまともなアイテム。 瓦礫の色がる街の中、何の収穫も無いままだった。 だが、そんな彼の前に姿を現したモノがあった。 「おいおい……これも銀髪野郎の仕業か?」 モノ。それは、少年の屍。 生きている間は「レックス」と呼ばれていたモノがそこにある。 不思議と腐ってはいないが、土にまみれ、喉を血で濡らしたその姿が痛々しい。 どこからか吹き飛ばされたのだろうか。 「嫌になるぜ、本当にな」 そう呟くと、彼はそれを蹴り飛ばした。 何の抵抗もしない体は予想以上に吹っ飛ぶ。 ―――と、アルガスはふと何かを思いついた。 彼は旅の扉の事をよく知らない。 一度くぐってはいるが、本当に次の世界へと運ばれるのかという不安がずっとあったのだ。 だがこの少年の屍を使えば良い。屍を中にいれ、異常がなかったら自分も入れば良い。 要は屍を使って「テスト」試みる事にしたのだった。 とにかく善は急げだ。 彼は急いで、レックスの屍を持って井戸へと近づいていった。 そして、井戸の蓋を開けた。青い光が少し眩しい。 一見するとどこかに連れて行ってくれそうだが……。 よくよく考えれば先程も三人の人間が扉へと入って行った。 だがあの魔女の考えることだ。何かの要素や手違いで、参加者を身の危険に陥らせる事があるかもしれない。 まぁとにかく今は「テスト」だ。 アルガスは、井戸の中に屍を放り込んだ。 「……ふむ」 結果は……成功なのだろうか。 青い光が飛び込んだ者の光を包み、どこかへと運ぶ仕組みの様だ。 あの最初の魔女のいた部屋のときの何の変わりは無い。ならば大丈夫だろう。 そして彼はまた…嫌々ではあるがアイテム収集を再会しようとした。 が、ふと遠目で見てしまった。 あの銀髪の悪魔を。黒服の死神を。 「あの野郎……あの野郎……ッ!」 アリアハンの入り口に立つセフィロスを見て、アルガスは恐怖した。 あれこそが自分自身が甘ちゃん共に言った「危険人物」だ。 ぐずぐずしていては殺される。 「仕方ない、中止だ中止!」 アルガスはすぐに井戸へと飛び込んだ。 勿論井戸への蓋はきちんと忘れずに……。 セフィロスは、アリアハン全体を見渡していた。 アルガスの行動には気づいてはいなかった。 それは彼が武器防具屋を中心にて見渡していたからだった。 「………」 自分が死闘を演じた場所を、彼は黙って見ていた。 あの時、禍々しい剣を持った奇妙な男と戦った場所だ。 嫌な感じがする。「あの剣」の斬撃跡を見ると手が震えているのに気づく。 セフィロスは察していた。あの男の強さがあの武器によるものだということをだ。 何せあれで戦う前の男には殺気というものが殆ど感じられなかった。 だがあの剣で戦いだした瞬間に、殺気…それどころか覇気まで感じた。 おそらく今、自分は恐怖している。 あの男の持つあの剣の姿に恐怖している。 「どうしたセフィロス……不甲斐無い……恥を知れ」 自分に言い聞かせるように呟くと、彼はクジャの姿を探し始めた。 まずは気持ちを落ち着かせねば。そのためにもあの男は必要だ。 最後にあの男を殺すために自分は生きねばならないのだ、という事を再認識するためだ。 だが、彼の姿も気配も見つからない。 もう次の世界とやらに向かったのか。または別の場所で潜伏しているか……。 迷っていては仕方が無い、ではまずは扉だ。 扉がどの場所にあるのかだけでも把握することにしよう。 【アルガス(視覚聴覚は通常状態へ)  所持品:カヌー(縮小中)、兵士の剣、皆殺しの剣、光の剣、ミスリルシールド、パオームのインク  妖精の羽ペン、ももんじゃのしっぽ、聖者の灰、高級腕時計(FF7)、インパスの指輪、他2人分の支給品、武器ではない。  第一行動方針:新フィールドへ  最終行動方針:脱出に便乗してもいいから、とにかく生き残る 【現在位置:アリアハン城下町から新フィールドへ】 【セフィロス(HP3/5程度) 所持品:村正 ふういんのマテリア  第一行動方針:アリアハンにある旅の扉を探す  最終行動方針:参加者を倒して最後にクジャと決闘】 【現在地:アリアハン城下町】 *アルガスの「テスト」によって、 浮遊大陸のどこかにレックスの遺体が移動しました。

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