102話

「102話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

102話」(2008/02/17 (日) 22:01:03) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*第102話:神様と元召喚士 「困ったことになりましたね……」 男は空を仰ぎ見ながら、ぼんやりと呟いた。 彼の名はマスタードラゴン。 天空の城にて世界を見通し、地上を護り続けている竜神である。 ――本来ならば。 「どうしたんですか、プサンさん?」 隣を歩いていた女性、ユウナが首を傾げる。彼は苦笑しながら答えた。 「いや、今の状況のことですよ。私、この通り戦闘やら何やらは苦手でして。  お恥ずかしい話ですが、剣もまともに振るったことがないのですよ」 彼にはわかっている。目の前にいる女性が、次元すらも違う異世界に住む人間だということに。 だから本当のことは話さない。いつも通りにプサンという仮初の名を使い、市井に生きる人間らしくふるまう。 もっとも、こんな場末の酒場のバーテンダーとしか見えぬ中年男の風体では、 正体を打ち明けたところで狂人扱いされて終わりだろうが。 「大丈夫、いざと言う時は私に任せてください。  戦えない人を守るのも、お助け屋カモメ団の役目です!」 プサン=マスタードラゴンの考えなど知る由もないユウナは、はりきって胸を叩く。 「頼もしいお言葉ですねぇ。お嬢さんのような方と出会えて、心強い限りですよ」 そう言って笑いながら、彼は心の中で自嘲した。 (本来ならば、私の方が罪なき人々を助けてやらねばならぬというに……我が身ながら何と言う不甲斐なさだ!  せめてドラゴンオーブが手元にあれば、脱出は無理でも、首輪の解除ぐらいできるものを) 会場のどこかに、己の竜神としての姿と力を封印した宝珠が眠っている。それは間違いない。 だが、どこにあるのか、誰が持っているのかまでは、今の彼ではわかりようがない。 (何も知らぬ人間が持っているなら構わない。だが……もし、オーブが悪しき心を持つ者に渡っていたら?) 考えかけて、プサンは首を振った。 考えてもどうしようもない。 自分がやるべきことは、一刻も早くオーブを取り戻すこと。それだけだ。 【ユウナ(ジョブ:魔銃士) 所持品:銀玉鉄砲(FF7)、やまびこの帽子  第一行動方針:仲間を探しつつ、困ってる人は率先して助ける 第二行動方針:ゲーム脱出】 【プサン 所持品:不明  第一行動方針:ドラゴンオーブを手に入れる 第二行動方針:心正しい人達を助ける】 【現在位置:岬の洞窟北西の海岸付近】

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。