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*第66話:コミカル(?)お兄さん
「とりあえず、北東にでも向かってみよう。祠とかあるし」
こんにちは。
私達は、セージお兄さんの提案で北東に向かっています。
"森や山岳地帯といった危ないところを通らずに進もう"という事も忘れずに、です。
まだ少ししか進んでないけど、なんだかお兄さんといると安心できる様なk「あ!そういえば!」
ど、どうしたの?お兄さん…。
「そういえば…僕達支給品見てないじゃん」
「あ…」
お兄さんも私もすっかり忘れてました。
自分を護るための道具が無いかを確かめるのを忘れていたんです。
そしてお兄さんは、すぐに私にも袋を開けるように言いました。
私は言われた通りに袋を開けることにしました。
「あ、お兄さん!私凄くラッキーかも」
私が袋から出したものは、食べられるキノコの説明と写真を載せているご本。
そして……もっと凄いのは、あの「ストロスの杖」が出てきたことでした。
私がお父さんとお母さんを探しているときに使っていた杖。
使い慣れたものが出てきてホッとする私を尻目に、お兄さんも同じように袋を開けました。
……開けたんですが…。
「………さて」
え!?ちょっと待って待って!
お兄さんはそう言うと袋を閉じてしまいました。
何があったの?ねぇ、ちゃんと目を見てお話して!
「……出てきたの…これなんだよね」
半分泣きそうな目で、お兄さんは袋を開けてくれました。
「"ハリセン"ってヤツ」
中で右左右左とキッチリ折られて、更に下で束ねられている厚手の紙がありました。
なんだろう。私は"はりせん"っていう言葉は初めて聞く。お兄さんに尋ねてみよう。
「これはほら、アレだよ。
"ナンデヤネーン!!"とか"ソンナアホナー!!"とか"オマエモナー!!"…は違うか、まぁそんな事を言いながら叩く道具」
"って、何かの本に書いてた。"と最後に付け加えて説明は終わりました。
なんだか、使いづらいね…。で、お兄さん…他には?
「それ以外、ない」
え…?おかしいよお兄さん。私の袋には2つもあったのに。
「おかしいけど…仕方がないよ。他の人から貰うなり交換するなりしよう」
そういった後、お兄さんは袋に"はりせん"をしまうと、黙って私の手を牽いて進み始めました。
お兄さん……私でよければ、相談に乗るよ?
【セージ 所持品:ハリセン
行動方針:レックスを探す】
【タバサ 所持品:ストロスの杖・キノコ図鑑
行動方針:セージと行動する】
【現在位置:レーベ北東】