118話

第118話:気配


忌まわしい放送が終わり、イザは唇を噛んでうつむいた。
「アモス…」
許せない。アモスを殺したものも。許さない。こんな『ゲーム』を仕組んだ魔女も。
「竜王さま…」
ドルバも気づいていたとは言え、改めて聞くと、こみあげるものがある。
「ニンゲンにも強い者がいるようだな」
「ああ。人間だっていざとなったら、強い。あんな魔女にも負けないさ。だから、
こんなゲームに乗っちゃいけない」
イザが自信に満ちて言った、その時。
「…ニンゲンの声がするな」
ドルバが首をもたげて階段の方を見やった。
「人の声だって?」
イザには聞こえなかったようだ。ドラゴンは人間より感覚が優れているらしい。
「ああ。間違いない…複数のニンゲンの話し声だ」
イザはすかさず身を翻した。階段をテンポ良く駆け上がる。
「行ってみよう!もしかしたら、協力してくれる人たちかもしれない」
ドルバは黙って頷くと、イザの後に続いた。

【イザ 所持品:きんきらの剣、エクスカリパー、マサムネブレード
 第一行動方針:人の声がした方を確認する 最終行動方針:同志を集め、ゲームを脱出する】
【ドルバ 現在位置:同上 所持品:不明
 行動方針:イザに協力する】
【現在位置:海底通路(ナジミの塔への階段付近)】

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最終更新:2008年02月17日 23:35
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