99話

第99話:偵察者



「二人、死んだか。あの銀髪の二人組がやったのか?やつらには要注意だな」
男はナジミの塔の最上階で先ほどのセシルとガーランドの戦いの一連の流れを見ていた。
名をアルガスといった。没落した貴族の一族の末裔である。

初めは自分で他の全員を殺そうと考えていた。が、様子を伺っている内に、
竜王のように1対1ではとうてい勝てそうもない参加者がいると分かった。とるべき行動は決まった。
他人を利用するのだ。残りの数人となるまで。そして、消耗したところを狙って殺す。
あとは、それまでに集めた道具を駆使して勝ち抜けばいい。自分が動くのは、最後の最後でいいのだ。
どこの馬の骨かも分からない連中と一時的にでも組むのは正直反吐の出る思いだったが、生き残るためには仕方がない。
できるだけ強く、ゲームに乗っていない人物で、そして裏切りが容易そうな人物を探そう。

支給品は2つ。目薬草。「見る力」を最大限に引き出すことができる。
もう一つは地獄耳の巻物。「聞く力」を最大限に引き出すことができる。
そしてここはナジミの塔。大陸の半分を見渡すことが出来る。
偵察には最高の状況と場所がそろっている。ここでなるべく多くの参加者のデータを集めておくのが得策というものである。
「俺は貴族だ、こんなところで死んでいい人間じゃない。何が何でも生き残らなければならないんだ。
 愚民共、せいぜい殺し合うがいいさ、だが、最後に笑うのはこの俺だッ!」

【アルガス 所持品:無し 
 行動方針:偵察し、使えそうな人物をこのステージの間に捜す
 第二行動方針:多くのアイテムを集めておく 最終行動方針:どんな手を使ってでも生き残る】
【現在位置:ナジミの塔最上階】

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最終更新:2008年01月26日 18:15
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