FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 547話


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第547話:紛れ込んだ不純物

みんなの話が終わったのが多分一時間ほど前だから、あの二人はもう一時間近く喧嘩しているのか。
森が燃える音と風の音、そしてサイファーとスコールの殴り合ってる音を聞きながら、僕らは怪我人の治療をしている。
マッシュは魔石の召喚獣のおかげで、命は取り留めているものの、いつ誰が襲ってくるかも分からない。
バッツなど、魔法があまり得意ではないのに白魔道士にジョブチェンジして治療を行っている。
魔法を装備しなくても使えるのが、少し羨ましい。
生き返りの泉、回復の泉が使えれば一瞬だが、伏せておいた。そんな便利な泉を魔女が残すはずがない。
まあ、元々の世界でもリヴァイアサンを倒したことで効力は失われてしまっていたのだが。

道具の数も限りがある。この村にはポイゾナしか売っていなかったし、道具屋の回復薬は昼間にほとんど使ったらしい。
頼れるとすれば井戸に備蓄されているであろうポーションとあの不思議な緑色の石くらい。
リュックの持ち物にあった(元はバッツの持ち物だが)薬草はエリアに、毒消し草は僕が了承を貰って飲んだ。
あまり気分はよくならない。本職の解毒魔法を以ってしても消えない毒だ、当然か。

一応朝にはこの村のメンバーの仲間が帰ってくるらしいが、こちらも信用は出来ない。
この戦場を縦断して無事に帰ってこれる保証などないし、その仲間たちというのはザンデに付いて行ったのだ。
ドーガやウネがどう見るかは分からないし、バッツは仲間だといったが、
僕にとってはザンデは世界を破滅に導こうとした元凶というイメージ以外にない。
ただ、エリアもザンデを完全に味方だとは割り切れていないようだけど、抵抗は僕ほどはないようだ。
僕にザンデに対して抵抗があるのは、もしかすると元の世界での因縁とかそういうものではなくて、
今のこの世界における立場的なものなのかもしれないと思った。

「道具屋を見てきます。もしかすると回復アイテムが残っているかもしれませんし」
「一人で大丈夫か? いつあいつが襲ってくるか分からないぞ?」
ヘンリーが僕に声をかける。確かに普通に考えれば一人じゃ危険なのは間違いない。
「確かに一人じゃ危険なのは承知していますが、人員を裂く余裕もないでしょう。
 僕は大丈夫です。いざとなれば逃げ切りますよ」
「そういやヘンリー、確かピアス持ってたよな? サックスに貸してやったらどうだ?」
「ああ、確かにこれがあれば安心か」
ヘンリーはピアスを外すと、こちらに向かって放り投げたが、直後に凄まじい雄叫びが聞こえ、受け取り損ねてしまった。
全員が未だに喧嘩をやめない二人に目を向ける。ちょうどスコールが一メートルほど殴り飛ばされているところだった。

「そろそろあの二人を止めないか?」
「そうですね。もう一時間以上続けているんじゃないですか?」
バッツとエリアが提案。ヘンリーは目を白黒させる。とりあえず巻き込まれないよう僕はそそくさと道具屋に向かった。
「俺が止めるのか?」
「一番ピンピンしてるからな」
「それはそうだが…」
後ろからそんな声が聞こえた。
二人の喧嘩は止まらない。今度はサイファーが一メートル半ほど殴り飛ばされていた。ヘンリーが大きくため息をつく。
「分かった、頑張ってみるわ」
もう少し歩いてから振り返ってみると、ヘンリーがサイファーに怒鳴られていた。

道具屋はとてもアイテムが残っているような状態ではなかった。
建物が崩れ落ち、燃え尽きて何かが残っているはずもないだろう。
次に行ったのは井戸。井戸は、村の第二の貯蔵庫にもなっている。
もしものときのためにポーションなどを貯蓄しているのだ。
一個だけ飲んでみる。飲み慣れたポーションの味がする。
飲み切らず、紫の小瓶に入ったあの毒をポーションの中に入れておいた。
3/4ほど移すと、あとは井戸の中に撒いておいた。まだ時間はある。水くらい誰かが使うだろう。
僕の水の残量を見ると、片方の入れ物には水がほとんどない。
どうせなら、と残りを全て飲んで、井戸の水を汲んで所持しておいた。
当初は村の北の小屋にも行こうとは思ったが、炎がその辺りを燃やし尽くさんとしていたので、あきらめた。

帰ってくると、倒れている人間が二人増えていた。
他の四人は少し離れた場所で、穴を掘ったり、死者の身なりを整えたり、どうやら墓を作ろうとしているようだ。
僕はヘンリーにピアスを投げ返した。ヘンリーは片手でキャッチする。
「どうだ? 何か見つかったか?」
「ポーションが残っていました。ところで、ヘンリーさん? どうしてフォークを持ってるんですか?」
「バッツから借りたんだ。素手よかマシだろ? ナイフを使うよりもずっと掘りやすいしな」
「はあ…。しかし、よくこんなに深く掘れましたね」
「あのモンスターの足跡を利用した。ブオーンだっけか。
 さすがにあいつを埋める穴までは掘れないけどな」
そう言って、小山に視線を向ける。相変わらず、それは何もなかったかのようにそこに聳え立っている。
視線をずり下ろすと、体力を使い果たして倒れている二人。
「あいつら……サイファーとスコールだっけか? 結局倒れるまで殴り合ったぜ。
 止めには入ったけど、…ありゃお手上げだ」
おどけて両手を挙げるヘンリー。バッツも苦笑しながらスコールたちのほうを見ている。
ヘンリーが止めに入っても喧嘩はやめず、というかもはや喧嘩というより根性勝負、我慢勝負の域だったらしい。
本気で殺し合いにならないように両者の支給品だけは取り上げたようだが、
その後すぐに互いにクロスカウンターが決まって両者ノックアウトで終わったとのこと。わけが分からない。

エリアとターニアは死者の身なりを整えている。
エリアがレナとわたぼうを、ターニアはビビを。すすり泣きが聞こえてくる。
「ターニアは自分から言いだしたんだ。埋葬をさせてほしいって。
 本当はあそこにいるのも辛くて苦しいはずなんだけどな」
バッツが誰に向かってともしれずに呟く。
なにやらいたたまれない空気になってきたので、少し場を離れることにした。

リュックは相変わらず熟睡、ソロも寝息を立てている。
マッシュは昏睡といったところか。
十分な施設もないこの場ではすぐに死んでしまいそうな傷なのだが、不思議とそのような感じはしない。
むしろ回復しているようにも見える。
「マッシュもソロも命に別状はないぜ。大した生命力だよ、ホントに」
穴を掘っているヘンリーからそんな声が聞こえた。
とりあえず、今ポーションを使う必要もないだろう。
すぐ横には誰かのザックが転がっていた。
眠っている三人か、そこで喧嘩をしている二人のものだろう。
ヘンリーもバッツも穴掘りで忙しいのか、こちらを見てはいない。エリアもターニアも、たまに下を向いてはすすり泣いている。
倒れている他の五人は気付くはずもない。
ザックの水のうちの一つと自身の水を交換し、他のアイテムが沢山はいったザックに例のポーションを紛れ込ませる。
言うなればデスポーションといったようなものか。あの毒の強力さは自身が体感済みだ。
一気に胃まで流し込めば、それで生命活動は停止してしまうだろう。

墓作りを手伝ってもいいのだが、その前にスコールらの元へと行ってみる。
遠目からでも二人の喧嘩の凄まじさは分かったが、改めて見てみるとまたひどいものだ。
夜も更けて気温は低いはずなのに、その周囲だけ暖かく感じる。
二人とも顔が切れたり腫れたりして、端整な顔立ちが台無しになっている。
正直、今気絶している三人のほうが外面的にはよっぽど綺麗な顔をしている。
草原のはずなのに、その周囲だけ地面が茶色い。
肩で息をするというレベルじゃない。頭の先からつま先まで使って息をしているようだ。
服の擦り切れ具合がひどい。サイファーのコートはもはや白なのか茶色なのか赤茶色なのか分からない。
よくもまあ時も場所もわきまえずにこうなるまで殴り合えるものだ。
けれど、僕だってギルダーと会えていたらこういうふうにしていたのかもしれない。
そう思うと、少しの微笑ましさと羨ましさと、嫉妬心が湧き上がった。

【ヘンリー  所持品:アラームピアス(対人) リフレクトリング バリアントナイフ 銀のフォーク
 第一行動方針:怪我人の看病、死者の弔いをしつつ、みんなを守りながら、朝を待つ
 基本行動方針:ゲームを壊す(ゲームに乗る奴は倒す)】
【ターニア(血への恐怖を若干克服。完治はしていない)
 所持品:なし
 第一行動方針:怪我人の看病、死者の弔いをしながら朝を待つ
 基本行動方針:イザを探す】
【エリア(体力消耗、下半身を動かしづらい)
 所持品:スパス ひそひ草
 第一行動方針:怪我人の看病、死者の弔いをしながら朝を待つ
 基本行動方針:仲間と一緒に行動】
【バッツ(HP1/5 左足負傷、魔力少量)
 所持品:ライオンハート アイスブランド うさぎのしっぽ 静寂の玉 ティナの魔石(崩壊寸前)
 第一行動方針:怪我人の看病、死者の弔いをしながら朝を待つ
 基本行動方針:『みんな』で生き残る、誰も死なせない】
【サックス (HP半分程度の負傷、微度の毒状態、左肩負傷)
 所持品:水鏡の盾 スノーマフラー ビーナスゴスペル+マテリア(スピード)  ねこの手ラケット 拡声器 ポーション×2
 第一行動方針:体調と体力の回復
 第二行動方針:タイミングを待ってウルの村にいるメンバーを殺す(エリアも?)
 最終行動方針:優勝して、現実を無かった事にする】

【スコール
 所持品:なし
 第一行動方針:体力回復して気持ちを落ち着ける
 第二行動方針:アーヴァインと緑髪(緑のバンダナ)の男、エドガーを探す/緑髪(ヘンリーとソロ)を警戒
 基本行動方針:ゲームを止める】
【サイファー(右足軽傷)
 所持品:なし
 第一行動方針:体力回復して気持ちを落ち着ける
 第二行動方針:協力者を探す/ロザリー・イザと合流
 基本行動方針:マーダーの撃破(セフィロス、アリーナ優先)
 最終行動方針:ゲームからの脱出】
【リュック(パラディン)(眠り)
 所持品:メタルキングの剣 ロトの盾 刃の鎧 クリスタルの小手 ドレスフィア(パラディン)
 チキンナイフ マジカルスカート
 第一行動方針:眠る
 基本行動方針:テリーとリュックの仲間(ユウナ優先)を探す
 最終行動方針:アルティミシアを倒す】
【ソロ(HP2/5 魔力微量 気絶 体力消耗)
 所持品:ラミアスの剣(天空の剣) 天空の盾 さざなみの剣 ジ・アベンジャー(爪) 水のリング
 第一行動方針:睡眠
 基本行動方針:PKK含むこれ以上の殺人を防ぐ+仲間を探す
※但し、真剣勝負が必要になる局面が来た場合の事は覚悟しつつあり】
【マッシュ(重症、右腕欠損、昏睡) 所持品:なし】
 第一行動方針:-
 第二行動方針:アーヴァインと緑髪(緑のバンダナ)の男、及びエドガーを探す
 第三行動方針:ゲームを止める】
【現在位置:ウルの村西の草原(ブオーンが丘そば)】

スコールの支給品

【G.F.カーバンクル(召喚○、コマンドアビリティ×、HP1/4)、G.F.パンデモニウム(召喚×)
 吹雪の剣、ガイアの剣、エアナイフ、ビームライフル、セイブ・ザ・クイーン(FF8)
 天空の兜、貴族の服、オリハルコン(FF3) 、ちょこザイナ&ちょこソナー、ひそひ草、猛毒入りの水
 ヘンリーの武器(キラーボウ、グレートソード、デスペナルティ、ナイフ)
 アイラの支給品袋(ロトの剣、炎のリング、アポロンのハープ)】

サイファーの支給品

【破邪の剣、G.F.ケルベロス(召喚不能) 白マテリア 正宗 天使のレオタード ケフカのメモ、猛毒入りポーション
 マッシュの支給品袋(ナイトオブタマネギ(レベル3) モップ(FF7) バーバラの首輪)
 レオの支給品袋(アルテマソード 鉄の盾 果物ナイフ 君主の聖衣 鍛冶セット 光の鎧 スタングレネード×6】
以上は現在ソロたちと同じところに置かれています。

スコールの支給品には、猛毒入りの水のほかに普通の水も混ざっています。

井戸に毒が撒かれています。

バッツはまた元のジョブに戻っています。