FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 94話


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第94話:バッツとローグの話


普段は多くの人が行き通り、絶えず笑い声や子供たちのはしゃぐ姿が見受けられるこの町も、
今は時計の針さえも動かないかと思われるほどにひっそりとしている。
そしてつい先ほどの賑やかな喧騒は、間抜けな商人が泥棒に合い声をあげ、
その周りに人が集まるなどというものではもちろんない。
辺りの崩れかかった民家に、まだ残っている煙、
それは緑豊かな町とはかけ離れた、まさしく戦場の臭いであった。

民家の一室で、バッツとローグの二人が話し合っていた。
「なあ、ローグ」
ローグはあくびをしながら応えた。
「どうして、おまえは俺を助けた?」
「へえ?」
その質問に、ローグは暫く首を捻る。
「そうだなあ。仕掛けたのがあっちのほうみたいだったのと…あとはなんだ、
 おまえ押され気味だったろ。ほっといて死なれたら、後味悪いからな」
「でも、俺もやる気だったらどうするつもりだったんだ」
「そのときはそのときだ。でも俺も人を見る目はあるつもり……
 いや、ま、とにかくほっとけなかったんだよ」
仲間たちのことがふと思い浮かんで、ローグは視線を逸らして口元を緩めた。
「ま、これも何かの縁ってやつさ」


「ところでおまえ、魔法が使えるんだろ。それならよ」
忌まわしく光る首輪を指して言った。
「これ、はずせるような呪文、しらねえか?」
「知ってたら、とっくに使ってるぜ」
笑いながら答えるバッツに、ローグは「いわれてみればそうだな」といいながら、
まだ何かいいたそうに口をもがもがしている。
その様子に何か後ろめたいような、そんな気持ちになったバッツは、
とりあえず「魔力次第では、いけたりしてな」と、さもありそうでその実適当なことを言う。

しかし、ローグはその粗雑な所見にくいついた。
「そう、それだよ、俺がききたかったのは。一人じゃどうにかならなくても、
 何人か集まればなんとかならないか?」
「ああ、なるほど。そういうことしたことないから、考えつかなかったな」
「やろうとすればできるだろ」
「さあな。ただ、できないとは断言できないよなあ」
そうすると、先の投げやりな言葉も、そうとは言いきれないかもしれない。

「さっきの子、魔導師だったんだろうな」
思い出したようにバッツは呟いた。
「逃げちゃったけどな」
「仕方ないさ。仲間になるとは思わなかった。そうそう信じられないと思うぜ。
 でも、理性じゃ多分わかってるんだろうな」
「そりゃあ、あいつ自身から言ったから。‘俺に構うな’って」
「だから信じざるを得ない。でもな、だからこそ、信じられないんだ、きっと」
「は?どういうことだよ、それ」
「んーとな…いや、なんでもないよ」
バッツはぼさぼさと髪の毛をかくと、気怠そうに外の様子を窺った。
「俺たちの戦いの音を聞きつけて、だれかよってくるかもな」
「そのうえ町とくれば、必然ってか。どうする?」
「俺、会いたい奴がいるんだ」
「…俺もそうだ」
「またさっきみたいに、ゲームにのってるやつに襲われるかも知れないけど」
「そんときは、そんときさ」
バッツは寸時、きょろきょろとあたりを見ますと、気恥ずかしそうにいった。
「…ところでさ」
「ん?」
「腹減った…」
「…おまえなあ!」
ローグは微笑して、台所へと向かっていった。

草原をかけぬける。吹き抜ける風が心地よい。
町の影が遠ざかっていく。水平線の下に埋もれる。
もう、見えない。

カインは不思議だった。
何故自分は、リディアをみたとき咄嗟に逃げ出してしまったのだろう。
リディアなら、あの場で味方につけることもできた。
でも、それを選ばなかった。
しかもそれはごく自然に、無意識下で、感情か、それとも本能が命じたのだ。
「俺も、まだまだ甘い…」
結局、徹しきれてはいないということだろう。
何もかもを利用するには、それ相応の覚悟がいる。
「生き残る理由はない」
それでもきっと、自分は殺戮を繰り返すのだろう。
きっと。……

【バッツ 所持品:チキンナイフ、ライオンハート、薬草や毒消し草一式
 第一行動方針:飯 第二行動方針:レナ、ファリス、クルルとの合流】
【ローグ  所持品:銀のフォーク@FF9
 第一行動方針:飯 第二行動方針:首輪を外す方法を探す】
【現在地:アリアハン城下町民家】

【カイン(負傷) 所持武器 ランスオブカイン
 第一行動方針:傷の回復を待つ(大分回復) 第二行動方針:殺人者となり、ゲームに勝つ】
【現在位置 アリアハン城北の平原】