255話

第255話:虫の声も聞こえそうな


「おい、ストップ」
「ローグ?どうした」
「人がいるんだ、人が」
「本当か」

休憩も程ほどにし、またレーベへと向かっていたバッツとローグ。
そして2人は2人の人間を見つけたのだ。

「ローグ、どうする?接触するか?森を迂回する方法もあるけどよ…」
「俺が見た限り…殺気は無いな。お互いバレても問題はなさそうだ。」
「だったら大丈夫か?でも接触して長話でもしたらレーベに着くのに時間が掛かるな」
「ああ、それに確かに殺気は無いんだが……何か妙な緊張感があるんだよな」

少し様子を見ようというバッツの提案で、まずは静かに様子を見る事にした。


「で、これからどうしよっか」
「そうだな…どうやら街と村があるようだな……」
「あー、でも微妙に遠いわね…」

エッジとユフィは地図を片手に難儀していた。
月明かりの下で必死に、これからのルートを考えているのだ。
何せここは平地。森に戻るのも良いが、街で潜伏するのも意外に効果があるのでないかという考えもある。
と、その時…微かな気配を感じた。
ユフィもそうらしかった。アイコンタクトで確認しあう。

「どうやら相手も、こっちの様子を見ているようね」
「……殺気は感じられないな…。ここはすんなり通して…こっちも敵意が無いことをアピールしとこう」
「あの人たちと行動するとか、どう?」
「止めとこう、不確定要素が高いからな……まぁ、後々の為に良い顔しとくのもアリかもな」

ローグの目は、静かに二人を捕らえていた。
バッツもまた、闇に目が慣れて同じように捕らえた。

男はご健在のようだが、女のほうは片腕が無い。
戦いを仕掛ける様子も無いだろう、と考えを張り巡らせるうち。

「おい!」

話しかけられた。
男のほうがこっちを見て話しかけている。
成程…バレていたか。バッツは観念して言葉を返すことにした。

「なんだ?」
「俺はエッジ。で、こっちの女がユフィだ……お前らは?」
「ああ、俺はバッツ。んでこいつがローグだ」
「そうか。お前らはゲームには乗ってなさそうだし……よし、通れ」
「…え?」

あっという間に流れる会話。
素っ頓狂な返事を、バッツはつい返してしまった。
エッジのため息が聞こえる。

「ここを通れって言ってんだ」
「いいのか?俺、遠慮はしないタイプだぜ?」
「ああいいぞ。お互い敵意が無いのにピリピリ会話するのも癪だしな」

心を見透かされたようで、バッツは少し驚く。
精神的にも肉体的にもかなりの手練のようだ。
まぁ、相手は忍者なのだ。当然といえば当然だが。

「とりあえず、エッジの気が変わらない内に行ったほうが良いわよー?」
「だな、んじゃ…またどっかで会おう」
「ああ。ま、次に俺の名前を聞くのは放送かもしれないけど…な」
「そんな寂しい事言うなよ。じゃあな…行くぞローグ」
「ああ」

そしてバッツとローグは、またレーベへと走り出した。
それを静かに見送るエッジとユフィ。

「……さって、と。またどこに行くのか考えないといけないわね」
「そうだな。出来る限り俺たちの仲間が集まりそうな場所が良いんだが……」

【エッジ 所持品:風魔手裏剣(10) ドリル 波動の杖 フランベルジェ 三脚付大型マシンガン
 第一行動方針:どこに行くか考える 第二行動方針:マリアの仇を討つ 第三行動方針:仲間を探す】
【ユフィ(傷回復/右腕喪失) 所持品:風魔手裏剣(20) プリンセスリング フォースアーマー
 行動方針:同上】
【現在位置:アリアハン北の橋から西の平原】

【バッツ 所持品:チキンナイフ、ライオンハート、薬草や毒消し草一式
 第一行動方針:レーベへ行く 第二行動方針:レナ、ファリスとの合流】
【ローグ 所持品:銀のフォーク@FF9 うさぎのしっぽ 静寂の玉 アイスブランド
 第一行動方針:レーベへ行く 最終行動方針:首輪を外す方法を探す】
【現在位置:アリアハン西の橋の更に少し西→レーベへ】

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最終更新:2008年02月15日 23:16
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