309話

第309話:ケフカを探して


「クソッ! 見つからん!」
パパス等との戦闘を離れ、レオは一晩中森を駆けずり回っていた。
しかし、今だその目的は果たされない。

放送に名を呼ばれてはいないということは、まだあの男は生きている。
いや、あの男の事だ、おそらく人々を惑わし、誑かし、陥れ、上手く生き遂せる事だろう。
そんなことを許すわけにはいかない。
あの男だけは、野放しにしておくことはできない。
この手で息の根を止めねばならないだろう。

そう強い決意と共に森を駆け回るレオだったが。
崩壊までの時間は残り僅かと迫っていた。
もちろんそういうことも考えながら移動していたが、少し熱くなりすぎていたようだ。
思いのほか時間がない、おそらく到着はギリギリになるだろう。
これで扉探しに手間取ればアウトだ。
一刻も早く奴を探し出したいところだが、今は仕方あるまい。
レオはいったん目的を切り替え、扉探しに集中することにした。

「クソッ! 見つからん!」
数十分前と同じ台詞をレオが叫ぶ。
旅の扉を探すが、森の中ゆえ当然木々も多く視界も狭い。
その上、扉がどういうものなのかすら解らない。
このままでは大陸諸共ゲームオーバーだ。
いや、一度は死んだ身、それはいい。
だがあの男、ケフカをこのままにしておくわけには決していかない。
これ以上あの男の犠牲者を増やさぬうちに息の根を止めねば。
それまでは死ねぬ!

立ちふさがる木の枝を意に介さずレオは走る。
そして走る木々の隙間、遠くに青白い光がかすかに見えた気がした。
「あれか!」
レオは確信しその方向向けて一直線に駆け抜けた。
「む…あれは人か?」
走る途中、遠くに見える光の横に赤い人影と白の人影が倒れているのが見えた。
遠目に見ても二人が危険な状態にあるのがわかる。
「助けねば…!」
レオは人影の方向に向けて走る軌道を修正した。

【レオ 所持品:吹雪の剣 鉄の盾 神羅甲型防具改
 第一行動方針:怪我人を助ける 第二行動方針:ケフカ殺害 基本行動方針:ゲームに乗らない】

【フライヤ(瀕死、全身骨折、気絶)
 所持品:アイスソード(破損)
 行動方針:不明】
【ベアトリクス(呪いによる精神支配・暴走・瀕死)
 所持品:血のエンゲージリング 君主の聖衣 アルテマソード
 第一行動方針:死を待つ】
【現在位置:レーベ南の森中央】

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年02月16日 15:30
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。