FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 210話


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第210話:究極魔法


武器防具屋を出ると、クラウドはレックスが走り去った方へと急いだ。
それにしても、先ほどの爆発の威力は凄まじい。
見渡す限りの建物は黒く焼け焦げ、ひどいものは崩れ落ちて原型すら無くしている。
さっき落ちた雷といい、この大爆発といい、どうもセフィロスの他に、誰か強力なマーダーがいるようだ。
しかもあの2人が斬られた時のセフィロスの動きからして、彼らは手を組んでいる。
だとしたら厄介な事この上ない。結界に守られているとはいえ彼らもいつまで大丈夫かわからない。
そのためにも、早くレックスを探し出して、彼らの所へ連れ戻して…
―――!!
あと数百メートルで一部半壊した城へと到達しようとした地点で、クラウドは背後に気配を感じた。

閉ざされた氷のように冷たく、研ぎ澄まされた剣のように鋭く、魔晄に浸された魔物のように邪悪なあの気配を。
立ち止まり、ゆっくりと振り向く。
思った通り、そこにはあいつが立っていた。
ご自慢の正宗よりも短い刀を手に持ち、不適な笑みでこちらを見ている。
「セフィロス」
クラウドが呟くと、彼は村正を構え、歯を見せてにやりと笑った。

「会えて嬉しいぞ、クラウド。」
かつての英雄は、そう言って一歩彼に近づく。
「俺は全然嬉しくないがな。セフィロス」
クラウドもアルテマウェポンを構え、答えるように一歩前へ出る。
セフィロスのほかに、誰か潜んでいるようには感じられない。彼一人で現れたのは、余裕の表れだろうか。
暫くの間、そのまま2人は睨み合った。
互いに鋭い眼光で直視しあい、今にも千切れそうなほどに緊張の糸が張り詰めて行く。
冷たい夜風に煽られて木の葉が地面に落ちるのを合図に、2人は同時に斬りかかった。


ガギィィン、と甲高い金属音が響く。
「くっ…」
技量こそセフィロスが勝っているとはいえ、大剣アルテマウェポンの剣圧には流石に圧されてしまう。
彼が仰け反ったのを見計らい、クラウドが次の一撃を見舞おうとすると、セフィロスは横に大きく跳んで交わす。
チョコボに似た髪形の彼がそれに追いすがり、
再び大剣を振るうと、今度は村正の切っ先をその刃に合わせて威力を殺した。
「な…?」
「図に乗るな」
訝るクラウドに冷たく言い放つと、セフィロスは彼の腹に満身の力を込めた蹴りを見舞った。
クラウドは数歩後ろに勢いよく飛ばされたが、空中で一回転して体制を整え、2本の足で着地する。
アルテマウェポンを片手で一回転させると、再びセフィロスめがけて突進した。


セフィロスに走り寄る最中、クラウドのアルテマウェポンが金色の輝きを発する。
セフィロスにもそれが何を意味するか判っていた。恐らく、とうの昔にリミットブレイクしていたのだろう。
「超究!武神覇斬!!」
クラウドの怒号とともに、幾つもの斬撃がセフィロスを襲う。
剣風で周囲の木は残らず切り落とされ、民家は八つ裂きに切り刻まれていく。
だが――
「それがお前の切り札か?クラウド。」
当のセフィロスは余裕を湛えた、厭な笑みを浮かべながら、次々と襲い来る斬撃を軽々とかわしている。
最後の一撃を刀で受け止め、当惑したような表情のクラウドにむかって言い放った。
「この私に、何度も同じ技が通じるとでも?」
事実、セフィロスはかつてこの超究武神覇斬でクラウドに一度葬られている。
「言った筈だ。図に乗るなと!」
村正にてアルテマウェポンを持った手を斬りつけて弾き、クラウドの胴体めがけて容赦無く斬りつけた。


濃密なワインのように紅い血が辺りに飛散し、悲痛な叫びを上げながらクラウドが地面に崩れ落ちる。
セフィロスは冷たい眼で彼を見下ろしている。
と、彼の喘ぐような苦しそうな息が、やがてせせら笑うような、気味の悪いものに変わってきた。
見ると、片手を肩にかけたザックの中に突っ込んでいる。
「…何を隠している?」セフィロスが警戒しながら聞くと、彼は「これさ」と答え、ザックの中の手をおもむろに引き出した。
瞬間、セフィロスは目を見開いた。
クラウドの手の中で妖しい光を放っている丸い玉は…間違いない。かつて自分も血眼になって探していたあれだ。
「お前、それを何故…」
「みんな、ごめんな。」
クラウドが最期の言葉を言い終えると同時に、黒マテリアが一層強い輝きを発した。


かつてセフィロスが呼んだものよりも遥かに小さい隕石が、
しかしそれでもかなりの大きさの隕石が降ってきた。
クラウドが最後の力を使い、メテオを発動させたのだ。
慌てて跳び、場を逃れようとするが早いか、炎に包まれた巨大な岩塊がすぐ近くに落下した。

天を焦がす火柱が上がり、辺りの物全てが粉々に吹き飛ばされて行く。
爆風が辺りを叩き、隕石の破片や瓦礫が無数の投げナイフとなってセフィロスを襲う。
彼らが居た地点から半径数十メートルが完全に破壊され、灰燼と帰した。

「少し、驚かされたな。」
瓦礫の山の中から、セフィロスが姿を現した。
黒いコートは焼け爛れ、頭からは細い血の筋が垂れているが、メテオの直撃から逃れたのは流石と言うべきか。
体に刺さった細かい破片を抜き取り、火傷に湿らせた布をあてがってとりあえずの手当てを施す。
幸い大した怪我はしていないようだし、所持品にも目立った傷はない。
「まあ、お前にしては頑張った方じゃないか。」
彼はクラウドがいた辺りを一瞥し、歩き去った。

【セフィロス(HP1/2程度) 所持品:村正
 第一行動方針:城下町に居る参加者を皆殺しに 最終行動方針:参加者を倒して最後にクジャと決闘】
【現在地:アリアハン城下町】

【クラウド 死亡】
【残り 94名】