FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 346話


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第346話:助ける理由


「…やあ、ジタン…会いたかったよ…」
「クジャ…!」
クジャの姿を確認した三人は、とっさに武器を構える。
特に我が子の仇を目の前にしたリュカは、冷静さこそ失ってはいないものの。
先ほどまでの穏やかな雰囲気は完全に消え。殺気を持ってデスペナルティをクジャに向けていた。

だが、そんなことは気にならないといった風に、クジャは話を始めた。
「教えてくれ…ジタン。
 キミは、生きる価値のない人間なんていないと僕に言ったね。
 なら、僕の生きる価値とは何なんだ?
 いったい僕に、なにが残っているというんだい?
 今もまさに…死を迎えようとしている。
 僕は、死にたくない、自分のいない世界なんて考えられない。
 そこにどんな価値があるというんだい?
 僕の価値は? 生きる意味は?
 僕は、どうしたらいい!?」
弱々しく、泣き叫ぶように問いかけるその様に、三人は動揺を隠せない。
見れば、その姿は血まみれで、今にも倒れてしまいそうなほどふらついていた。

「…クジャ」
「…教えて、くれ…ジタン…」
そして、自分の言いたいことを言い終わると。
クジャはその場に倒れこみ、意識を失った。

それまでその光景を黙って見つめていたリュカが、
デスペナルティを片手に、意識を失ったクジャに近づいてゆく。

「ま、待ってくれ!」
ジタンは歩み寄るリュカの行く手に入り込んだ。
「…どいてくれ」
静かに、だが強い意志と怒りを込めてリュカはジタンを睨み付ける。
その瞳にいつもの優しげな光は無い。
「…たのむ、助けてやってくれとは言わない。せめて、見逃してやってくれないか…」
ジタンは膝をつき、頭を地につけ、リュカに願う。
「たのむ! たしかに、こいつは許されないことをした、許せないのはわかる。
 けど…でも…こいつは…こいつはさ、俺の…兄貴なんだよ…」
いつの間にか、ジタンの目からは涙がこぼれていた。

何故自分がこんな事をしているの分からない。
何故自分が泣いているのかも理解できない。
自分もついさっきまで、クジャを許すことなんて出来なかった。
だけど、力なく倒れるクジャを見て、どうしようもない気持ちになってしまった。

そうだ、人を助けたい気持ちに理由なんていらない。
ましてや彼は、自分の兄なのだから。

「……頼む」
もう一度地面に頭を擦り付け、懇願する。

だけど、リュカがそれでもクジャを殺すというのなら。
自分に彼を止める権利はないのだろう。

リュカは何も言わず、じっとジタンを見つめた後。
ジタンの横を素通りし、クジャのもとへと近づいていった。
唇をかみ締め、顔を上げ振り向いたジタンが見たものは。
リュカの手から放たれる、優しい癒しの光だった。

「…これで多分、死ぬことはないと思う」
自分の息子の仇を助けるのは、どれほどの苦痛だったのだろうか。
リュカの噛み締めた唇からは、血が流れていた。

「…すまない、ありがとう」
ジタンは深く頭を下げる。

「…僕は、彼のことを、決して許すことはできない。
 彼と共に行動するなんてできないし、もし君が彼と共に行動すると言うのならここでお別れだ。
 そして、次に彼にであったら、彼を殺すと思う。
 もしその時君が、彼と一緒にいるのならば、君に対しても容赦はしない」
それだけ言って、リュカはその場から立ち去った。
その後をリノアが慌てて追いかけていく。

残されたジタンは、立ち去るその後姿に、もう一度感謝の言葉を呟いた。

【クジャ(HP1/4 負傷、気絶、MP消費)
 所持品:ブラスターガン 毒針弾 神経弾
 第一行動方針:? 最終行動方針:最後まで生き残る】
【ジタン 所持品:英雄の薬 厚手の鎧 般若の面 釘バット(FF7)  グラディウス
 第一行動方針:クジャが起きるのを待つ
 基本行動方針:仲間と合流+首輪解除手段を探す 最終行動方針:ゲーム脱出】

【リュカ 所持品:竹槍 お鍋(蓋付き) ポケットティッシュ×4 デスペナルティ スナイパーCRの残骸
 基本行動方針:家族、及び仲間になってくれそうな人を探し、守る】
【リノア 所持品:賢者の杖 ロトの盾 G.F.パンデモニウム(召喚不能)
 基本行動方針:スコールを探す+首輪解除手段を探す 最終行動方針:ゲーム脱出】
【第一行動方針(共通):リュカの仲間を探す】

【現在地:ウルの村、カズスの村の間の草原】