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第1回・法廷(前半)
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』
『しぃ』『流石 妹者』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 アンコ 「はぁ‥‥ 」
ギコ 「困るぞ。もう少し自信を持てよ。 」
ギコ 「アンタがそんなに落ち込んでいたら<br>オレもやる気が出ないぞ。 」
アンコA 「はぁ‥‥ 」
ギコ 「(やる気が・・・・ナエる) 」
イモジャA 「ギコにぃ! 」
ギコ 「あ、あれ。所長は? 」
イモジャA 「いないのじゃ。 」
ギコ 「え。 」
イモジャM 「今日の裁判、妹者がギコにぃの <br>助手を任されたのじゃ。 」
ギコ 「お、お前が‥‥? <br>(そ、そんなムボウな‥‥) 」
ギコ 「(今日は所長が一緒にいると <br> 思ったのに‥‥) 」
イモジャL 「わらわがいるなら、今日の裁判は <br>絶好調間違いなしなのじゃ! 」
「ギコにぃ! 安心するがよい! 」
ギコ 「はぁ‥‥ 」
アンコC 「ギコさん、困ります‥‥。 」
「弁護士のあなたがそんなに <br>落ち込んでいたら‥‥ 」
アンコD 「もっと自信を持ってください‥‥。 」
ギコ 「(・・・・アンタに言われたくねぇよ) 」
イモジャL 「さあ! いざ、出陣なのじゃ! 」
ギコ 「(・・・・やれやれだぜ・・・・) 」
・法廷1-1-2
○ ○
緑文字 「 同日 午前10時 <br> 地方裁判所 第2法廷 」
(傍聴人)
(木槌)
モナーA 「これより西 杏子の法廷を <br>開廷します。 」
ギコA 「弁護側、準備完了しているぞ。 」
フサギコA 「検察側、準備完了している。 」
モナーA 「ではフサギコ検事。 <br>冒頭弁論をお願いします。 」
フサギコA 「了解した。 」
フサギコD 「被害者は浅墓 章太郎。 <br>私立黒磨日大学の2回生。 」
フサギコD 「8月8日の深夜に <br>野呂井神社で殺害された。 」
フサギコD 「解剖による死亡推定時刻は <br>午前0時から2時の間。 」
モナーA 「そんな時間に <br>どうしてそんな所へ‥‥ 」
フサギコA 「大学のサークル仲間と、キモだめし<br>を行っていたのだ。 」
モナーB 「ほう。それは面白そうですね。 」
フサギコA 「ところが、キモだめしの最中に <br>被害者は殺害された‥‥ 」
フサギコD 「捜査の結果、キモだめしの参加者 <br>西 杏子を逮捕並びに起訴。 」
フサギコCd「西 杏子の犯行であることに <br>疑いの余地はない。 」
モナーB 「‥‥よく分かりました。 」
フサギコBb「フサァ! ギコ君。 <br>また会ったな。 」
フサギコB 「キミがどれだけ成長したか、 <br>見せてもらおうじゃないか。 」
イモジャ 「ギコにぃ。 <br>あのヒトなんなのじゃ? 」
ギコ 「しっ。目を合わせちゃダメだぞ。 <br>イタいヒトだから。 」
フサギコG 「ゴルァ! ヒトをヘンタイのように<br>扱うんじゃねえ! 」
ギコF 「(あいつ全然成長してないな‥‥) 」
(木槌)
モナーA 「それでは、最初の証人を <br>入廷させてください。 」
フサギコC 「事件の初動捜査を担当した <br>ショボ刑事を入廷させよう。 」
(ショボ、入廷)
フサギコA 「証人。名前と職業を。 」
ショボA 「ボクの名前はショボ。 <br>職業は所轄署の刑事ですョ。 」
ショボA 「殺人事件の初動捜査を担当させて <br>もらっていますョ。 」
フサギコC 「刑事。さっそく、事件の説明を <br>してもらおう。 」
ショボD 「了解ですョ!(シャキーン) 」
ショボC 「まず、事件現場の <br>見取り図を使って説明しますョ。 」
(見取り図)
(トリック&ロジック)
ショボ 「事件当夜、野呂井神社には十数人の<br>大学生が集まっていたんですョ。 」
ショボ 「キモだめしのオバケ役は2人。 」
ショボ 「まずは被害者の浅墓 章太郎。彼は<br>北墓地で待機していたんですョ。 」
ショボ 「隠れていたのは‥‥進行方向に <br>向かって右側なんですョ。 」
(北墓地に被害者のマークが、道の右側に出現)
ショボ 「彼の死体が発見されたのも <br>そこなんですョ。 」
ショボ 「2人目は甘楽 育夫。 <br>黒磨日大学の3回生ですョ。 」
ショボ 「彼は北墓地と南墓地の間で、 <br>待機していたんですョ。 」
ショボ 「隠れていたのは、進行方向に <br>向かって左側なんですョ。 」
(北墓地と南墓地の間に甘楽のマークが、道の左側に出現)
ショボ 「キモだめしが終わったのは、 <br>午前1時なんですョ。 」
ショボ 「それから参加者たちは、近くにある<br>参加者の家で宴会を開き‥‥ 」
モナーA 「オバケ役の人たちは? <br>置いていったんですか? 」
ショボE 「オバケ役の2人は、後から <br>やって来る予定だったんですョ。 」
ショボA 「学生たちは予定通り <br>宴会を始め‥‥ 」
ショボB 「やがてオバケ役の1人、 <br>甘楽 育夫が帰ってきたんですョ。」
ショボE 「ところが、いつまでたっても被害者<br>だけが帰ってこなかったんですョ。」
ショボA 「甘楽 育夫も帰る際、被害者と <br>会っていないと証言したんですョ。」
ギコB 「(そのことは、 <br> 昨日本人から聞いたな‥‥) 」
ショボA 「そこで被害者を捜しに <br>神社へ戻り‥‥ 」
モナーA 「死体を発見した‥‥ <br>ということですか。 」
ショボE 「被害者は胸を千枚通しで刺され即死<br>だったんですョ。 」
ショボB 「きっと、抵抗するヒマも <br>なかったんですョ。 」
モナーB 「なるほど‥‥ 」
フサギコC 「事件の概要については以上だ。 <br> 」
フサギコE 「では続いて被告人・西 杏子を逮捕<br>した理由と経緯を証言してもらう。」
(木槌)
モナーA 「分かりました。それでは刑事、 <br> 」
A 「“西 杏子の逮捕した経緯と理由”<br>について証言してください。 」
ショボD 「了解ですョ! 」
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』
『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』
・法廷1-1-3
赤文字 「 ~西 杏子の逮捕・その経緯~ 」
ショボA 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」
E 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」
C 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」
D 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」
A 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」
E 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」
C 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」
モナーA 「被告人の衣服に‥‥ <br>被害者の血液ですって! 」
(傍聴人)
(木槌)
モナーA 「静粛に! 静粛に! 」
フサギコA 「裁判長。これがその証拠品だ。 」
モナーA 「‥‥見たところ、 <br>血液なんて見当たりませんが。 」
フサギコC 「付着していたものは、 <br>ほんのわずかだったのだ。 」
フサギコC 「ショボ刑事の背が、 <br>極端に低いせいもあっただろうが、」
A 「彼の鋭い目が <br>わずかな血痕をとらえたのだ。 」
フサギコE 「検査の結果この衣服からは、 <br>被害者の血液が検出された。 」
モナーA 「フサギコ検事! その衣服を <br>証拠として受理します。 」
法廷記録に『被告人の衣服』を追加。
ギコD 「(うう‥‥) 」
フサギコBb「フサァ! 冷や汗を流すのは <br>いくらなんでも早すぎる。 」
フサギコE 「これからキミには尋問を <br>してもらわねばならんのだ。 」
フサギコB 「‥‥覚悟しておくように。 」
モナーA 「それでは弁護人。 <br>尋問をお願いします。 」
ギコD 「(‥‥なんかものすごく <br> イヤな予感が‥‥) 」
フサギコB 「フフフ‥‥ 」
イモジャ 「ギコにぃ! <br>安心するのじゃ! 」
「妹者が手助けするから、 <br>絶対に大丈夫なのじゃ! 」
ギコ 「(だといいけど‥‥ <br> 」
イモジャ 「ところでギコにぃ。 <br> 」
ギコ 「な、なんだよ‥‥。 <br> 」
イモジャ 「じんもんって何? <br> 」
ギコ 「(大丈夫って言ったの <br>‥誰だっけ?) 」
B 「(どうする?) 」
→尋問の説明をする
目で見て覚えさせる
ギコ 「もしも杏子がムザイなら‥‥ <br>必ず証人の証言にはアナがある。 」
イモジャ 「‥‥アナ‥‥? 」
ギコ 「真実は全て、俺たちが集めた証拠品<br>が知っている。 」
「だから証言の中身はきっと、 <br>証拠品と食い違っている筈だ。 」
「その食い違った部分、“ムジュン”<br>を“つきつける”んだ! 」
イモジャ 「で、でも‥‥でもじゃぞ! 」
「ウソがウマい人や、ウソをつく気が<br>無い人はどうなのじゃ? 」
「いつでも同じようにムジュンがある<br>訳じゃ無い筈なのじゃ! 」
ギコ 「それなら‥‥証言を <br>“ゆさぶる”んだ。 」
イモジャ 「‥‥“ゆさぶる”? 」
ギコ 「証言に探りを入れれば、証人は動揺<br>することがあって、 」
「情報や、上手くいけば隠し事を <br>引きずりだす事も出来る。 」
イモジャ 「お‥‥おぉぉ! すごいのじゃ! <br>ギコにぃもなかなかじゃの! 」
ギコ 「(褒められた‥‥嬉しくないけど) 」
イモジャ 「ならば早く尋問ををして、 <br>杏子殿を救うのじゃ! 」
尋問の説明をする
→目で見て覚えさせる
ギコ 「今から尋問をするから、 <br>それを見て覚えておけ、妹者。 」
イモジャ 「むぅぅ、正直つまらないのじゃ! 」
ギコ 「(逆ギレされてしまった‥。) 」
【ゆさぶる】
ショボ 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「現場‥‥ていうと、 <br>北墓地のことか? 」
ショボB 「野呂井神社に到着したのは、 <br>2時20分頃過ぎなんですョ。 」
ショボA 「それから7、8分ほど歩いて、 <br>北墓地に到着したんですョ。 」
ギコB 「被害者は、墓石にもたれかかって <br>いたんだったな? 」
モナーA 「墓石に‥‥? 」
ショボA 「そうなんですョ。 」
ショボA 「死体は墓石の裏側に <br>寄りかかっていたんですョ。 」
ショボF 「あ! その写真があるから、 <br>提出しますョ! 」
(写真詳細)
モナー 「確かに寄りかかっていますね。 」
ショボ 「ああそれから‥‥ 」
モナーA 「? まだ何か‥‥? 」
ショボE 「被害者がもたれかかっていた <br>墓石なんですが‥‥ 」
ショボE 「最近出来たらしい傷が <br>発見されたんですョ。 」
ギコC 「傷‥‥? 」
ショボB 「事件と関係あるかは <br>分かりませんけどネ‥‥ 」
ギコB 「(ふーん。傷ねぇ‥‥) 」
フサギコA 「死体の状況は、のちほど刑事に <br>詳しく証言させる。 」
フサギコE 「とりあえず、その写真を証拠として<br>受理していただきたい。 」
モナーB 「分かりました。 」
法廷記録に『現場写真』『墓石』を追加。
ショボ 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」
ギコ 「待った! 」
ギコA 「参加者全員から話を聞いたのか? 」
ショボD 「もちろんですョ。 」
ギコB 「外部の人間が犯人‥‥ <br>っという可能性は? 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコBb「フサァ! <br>それはありえない。 」
ギコC 「なぜだ? 」
フサギコD 「北墓地へ行くには、どうしても <br>境内を通らねばならないのだ。 」
D 「境内は参加者の集合場所であり、 <br>不審人物の目撃証言はない。 」
Cb 「ちなみに植物が生い茂っている林を<br>何者かが通った形跡はなかった。 」
E 「つまり‥‥外部の人間の犯行である<br>可能性は、ないと断言できる! 」
ギコC 「(杏子に濡れ衣をきせた真犯人も <br>参加者の中にいたというわけか‥)」
イモジャ 「あのイタイ人、 <br>言ってることはまともなのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! 」
B 「君もこの審理が終われば、 <br>私への誤解もとけることだろう。 」
ギコD 「(そうはならないと思うけどな‥) 」
フサギコC 「それよりも、ショボ刑事の <br>証言の続きをききたまえ。 」
ショボ 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコCb 「血痕は‥‥ <br>どのあたりに付着していたんだ? 」
ショボA 「右の袖口にほんの少し。 <br>それだけですョ。 」
ギコB 「え? それだけ? 」
ショボE 「そうなんですョ。他に血痕は <br>見られなかったんですョ。 」
ギコE 「凶器は死体から引き抜かれて <br>いたんだったな? 」
ショボA 「そうなんですョ。死体の近くに <br>捨てられていたんですョ。 」
モナーA 「凶器というと‥‥ 」
ショボA 「この千枚通しのことですョ。 」
(千枚通しを取り出す)
ショボE 「残念ながら指紋は <br>検出されなかったんですョ。 」
ギコC 「それにしても‥‥なんで血痕が <br>少ししか付着してないんだ? 」
ショボA 「それはきっと‥‥ <br>布のせいだと思うんですョ。 」
ギコC 「布‥‥? <br>(どういうことだ‥‥?) 」
ショボA 「オバケ役だった被害者は、 <br>オバケに変装するために‥‥ 」
ショボA 「この布を着ていたんですョ。 」
(ショボ、布を取り出す)
モナーC 「なんとまあハデな色合いですねえ。 」
ギコB 「かなり気合いが入ってるな‥‥ <br>柄に。 」
モナーA 「この布‥‥血で汚れていますね。 」
ショボB 「被害者は殺害された時、 <br>この布を着ていたんですョ。 」
ショボA 「犯人は凶器の千枚通しを引き抜いた<br>んですョ。 」
ショボA 「布が血を吸って、返り血がほとんど<br>付かなかったらしいんですョ。 」
モナーA 「しかし被告人の衣服には <br>血液が付着していたんですよね? 」
ショボA 「被告は右利きですョ。 」
E 「刺した時に勢いあまって袖口が、 <br>うっかり胸に触れたみたいですョ。」
モナーB 「その布‥‥受理しましょう。 」
法廷記録に『変装用の布』を追加。
ショボ 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」
ギコ 「待った! 」
ギコA 「それは本当のことか? 」
ショボC 「間違いないですョ。 」
ギコC 「ほかの参加者は警察が来るまで、 <br>血に気付かなかったのか? 」
フサギコA 「被告人の服の袖口に、 <br>ちょっとついていただけだからな。」
C 「それに真夜中のことだ。 <br>気付かなくても無理はない。 」
ギコB 「でも宴会のときは明るかっただろ? 」
フサギコA 「ギコ君、 <br>君もオトナなら知っているだろう?」
B 「大学生の飲み会というものを。 」
ギコC 「むむ‥‥ 」
イモジャ 「どういうことなのじゃ? 」
ギコ 「酒が入ると、オトナはバカになる。<br>学生の飲み会ならなおさらだな。 」
イモジャ 「バカに? 」
ギコ 「正気じゃないってことだ。 <br>まあ、オトナになれば分かる。 」
イモジャ 「分かったのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! <br>納得していただけたようだな。 」
モナーA 「さてショボ刑事、 <br>それからどうなりましたか? 」
ショボ 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「そ、それは‥‥ 」
ショボA 「それは‥‥ <br>時計なんですョ。 」
モナーA 「とけい‥‥? 」
ショボA 「被害者は事件当時、懐中時計を <br>ポケットに入れていたんですが‥‥」
ショボB 「殺害された時、それをコワした <br>らしいんですョ。 」
ギコA 「コワした‥‥? 」
ショボA 「倒れた際に、地面にぶつけたと <br>思われるんですョ。 」
ショボB 「そして、コワれた時計は、 <br>指針が止まっていたんですョ。 」
モナーD 「それはつまり‥‥犯行時刻で <br>止まっているということですか! 」
ショボD 「そうなんですョ!(シャキーン) 」
ギコD 「そ、その時刻は‥‥ 」
ショボD 「見ての通りですョ。 <br>‥‥12時48分。 」
ショボB 「‥‥その時刻はまさしく被告人が <br>キモだめしの時‥‥ 」
ショボD 「犯行現場の北墓地を回っていた頃の<br>時刻なんですョ! 」
ギコD 「な‥‥‥‥‥‥‥ 」
ギコDb 「なんだってえええええ! 」
(傍聴人)
(木槌3回)
モナーA 「静粛に! 静粛に! 」
モナーD 「そ、それは間違いないのですか! 」
フサギコD 「被告人がキモだめしルートに入った<br>のが、12時40分。 」
フサギコD 「それから林の中を回り、 <br>境内へ帰ってくるまで20分。 」
フサギコB 「つまり‥‥被告人は犯行時刻に <br>現場を通った‥‥というわけだ。 」
ギコDb 「ぐおっ‥‥ 」
法廷記録に『被害者の懐中時計』を追加。
ショボ 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「動機‥‥それは? 」
ショボC 「被害者は被告人にコイゴコロを <br>抱いていたんですョ。 」
モナーC 「ほう、コイゴコロですか。 <br>いいですねえ。若いことは。 」
ショボE 「でも、被告人は被害者と <br>交際するつもりはなかったんでョ。」
ショボE 「しつこく交際を迫る被害者を <br>うっとうしく思った‥‥ 」
ショボD 「それが動機と考えられるんですョ。 」
フサギコD 「被害者と被告人は、幼馴染みの関係<br>であることが分かっている。 」
モナーA 「なんと! そうなのですか? 」
フサギコC 「間違いのないことだ。 」
フサギコA 「被告人は被害者をうっとうしく <br>思っていたようだが‥‥ 」
フサギコA 「2人が会話を交わすことは、 <br>しばしばあったらしい。 」
ショボE 「まあ‥‥普段はそれなりに <br>仲が良かったのかと‥‥ 」
フサギコB 「しかし‥‥ついに被告人にも <br>ガマンの限界が訪れた。 」
フサギコB 「そして今回の事件が起こった。 <br>‥‥そういうことだろう。 」
モナーB 「なるほど‥‥。 」
ショボ 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「他に疑わしい人物はいないのか? 」
ショボB 「犯行を実行できる人物は、 <br>被告人以外にはいないんですョ。 」
フサギコB 「他に疑わしい人物がいるなら、 <br>ぜひとも教えてもらいたいものだ。」
ギコB 「(自信たっぷりだな‥‥ <br> あいかわらず‥‥) 」
【ループ】
イモジャ 「ギコにぃ、 <br>何か手がかりは見つけたかのぅ? 」
ギコ 「いぃや、さっぱり見つからない。 」
イモジャ 「じゃぁどうすればいいのじゃ! 」
ギコB 「(どちらにせよこれで判決に <br> 響く事は無い筈だ。) 」
C 「(今オレに出来る事と言えば‥、 <br> この事件の情報収集‥‥かな。)」
「(よし、もうすこしゆさぶりを <br> かけてみるか!) 」
1,3,5,6のゆさぶるで次の段階へ。
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』『現場写真』『墓石』
『変装用の布』『被害者の懐中時計』
『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』
・法廷1-1-4
(木槌)
モナーA 「逮捕した理由はよく分かりました。 」
モナーA 「衣服の血液に、 <br>0時48分で壊れた懐中時計‥‥ 」
モナーB 「逮捕するには十分です。 」
ギコD 「(絶好調だな‥‥ <br> 限りなく逆方向に。) 」
フサギコA 「さて刑事。 <br>もう一度証言してもらおう。 」
フサギコB 「これらの事実から、被告人の犯行を<br>再現するのだ。 」
フサギコB 「それが終わったら‥‥ <br>この審理も終了だ。 」
ギコA 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
(木槌)
モナーA 「では証人。 <br>証言をお願いします。 」
モナーA 「先ほどの証拠から再現される <br>犯行の様子を! 」
ショボD 「了解ですョ! 」
赤文字 「 ~犯行の再現~ 」
ショボD 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」
A 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」
B 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」
A 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」
E 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」
C 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」
A 7「そして被告人は、刺殺後死体を隠し<br>立ち去ったと思われるんですョ。 」
モナーA 「ふむう‥‥。なるほど‥‥。 <br>出会い頭に刺したわけですね。 」
ショボA 「キモだめしのルート付近の <br>地面にわずかな血痕が。 」
ショボC 「これは布の切れ目から <br>飛んだものと思われるんですョ。 」
ショボA 「被害者が林から脅かしに飛び出した<br>ところを刺した‥‥ 」
ショボD 「これは間違いのないことですョ。 」
モナーB 「よく分かりました。 <br>それでは弁護人。‥‥尋問を。 」
イモジャ 「ギコにぃ。どうするのじゃ? 」
ギコ 「このまま何も出来なかったら、 <br>杏子はソッコーで有罪だ。 」
ギコ 「見つけるしかないな‥‥ <br>ムジュンを。 」
【ゆさぶり】
ショボ 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」
ギコ“待った!”
ギコC 「どうしてそんなことが分かるんだ? 」
フサギコB 「今までの話を聞いていれば、 <br>分かるはずだが? 」
ギコD 「うっ‥‥ 」
イモジャ 「わらわにも分かるように、 <br>教えてほしいのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! <br>ショボ刑事、よろしく頼む。 」
ショボD 「分かりましたョ。 」
A 「一番分かりやすいのは、 <br>凶器が千枚通しであることですョ。」
B 「普通は、キモだめしに参加するのに<br>千枚通しは持っていかないですョ。」
A 「続いて、指紋が拭き取られていた、<br>計画的な犯行ではない限り、 」
C 「指紋を拭き取るなんて、 <br>無いんですョ 」
ギコC 「(クソ、もっともらしく聞こえる。<br> ‥‥どうすれば。) 」
→さらにゆさぶる
尋問を再開する
ギコCb 「ショボ刑事、指紋も拭き取ったから<br>計画的だと言っていたな! 」
ショボE 「そ、それがどうしたんですョ? 」
ギコCb 「指紋を拭き取るくらい、計画的で <br>なくとも行うはずだ! 」
F 「その辺についてはどうなんだ! <br>ショボ刑事! 」
ショボE 「え‥‥?そ、それは‥‥ 」
フサギコ“異議あり!”
Bb 「フサァッ!その辺については私から<br>お詫びしよう。 」
E 「私はこの証言ではショボ刑事に <br>指紋の件は指示してなかったが、 」
B 「しかし誤ってショボ刑事が余計に <br>証言してしまった、それだけだ。 」
ギコCb 「そ、そんな発言が‥‥ 」
フサギコA 「それに、キミは指紋について指摘 <br>しているようだが、 」
E 「凶器の千枚通しの方はどうなる? 」
Cb 「この凶器の件がある限り、 <br>事件が突発的に起こった等、 」
B 「ありえないとまでは言わないが、 <br>考えにくいのではないか? 」
ギコDb 「クゥッ! <br>(確かに、キモだめしにおいて、)」
D 「(千枚通しなんて、全くと言える程<br> 用途が無い。) 」
D 「(これでは、計画的と <br> 言わざるを得ない。) 」
フサギコE 「そもそも、これが突発的か計画的か<br>等、判決を揺るがすものではない!」
ギコD 「ウッ、ウゥゥ‥‥‥。 」
Bb 「フサァ! <br>ご理解いただけたかな? 」
ショボ 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「本当にみんなが知っていたのか? 」
ショボ 「そうですョ。 」
「ちゃんと事情聴取したから、 <br>間違いないんですョ。 」
ギコ 「『最初』のオバケ役であることも? 」
ショボ 「それは‥‥ 」
フサギコ 「間違いないはずだな? 」
ショボ 「間違いないんですョ! 」
ギコ 「(ここまでハッキリ証言されると <br> これ以上はつっこめないか‥‥)」
ギコ 「それからどうなったんだ? 」
ショボ 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「林の中に? 」
ショボ 「キモだめしのコースは、 <br>林道を通っていくんですョ。 」
ギコ 「そういうことか。 <br>俺も現場に行ったから知ってるよ。」
「道は、石畳だったな。 <br>林道といっても土の道じゃない。 」
ショボ 「そういうことですョ。 」
フサギコ 「オバケ役が二人とはいえ、 <br>いつ出てくるか分からない‥‥ 」
「キモだめし大会としては、 <br>十分というわけだな。 」
「ショボ刑事、先に進んでくれ。 」
ショボ 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「北墓地にオバケ役がいたことは、 <br>被告人は知らなかったんだよな? 」
フサギコ 「フサァ! <br>考えるまでもない。 」
「どこでオバケ役に脅かされるか、 <br>分かっているキモだめし大会など‥」
「しぃ弁護士の助けを借りない <br>ギコ君のようなものだ。 」
ギコ 「どういう意味だ? 」
フサギコ 「フサァ! <br>まるで価値がない。 」
ギコ 「うぅ‥‥ 」
イモジャ 「ギコにぃの価値がなくても、 <br>わらわがいるから大丈夫なのじゃ!」
ギコ 「(一緒にバカにされてるなんて、 <br> 口がさけても言えないな‥‥) 」
ショボ 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」
ギコ 「待った! 」
「いきなりグサリと刺したのか? 」
ショボ 「それは分からないんですョ。 」
フサギコ 「被害者からすれば、 <br>この被告人に刺されることなど、 」
「考えたこともなかったはずだ。 <br>当然、油断していたことだろう。 」
「それに‥‥ 」
「被告人が被害者の胸に千枚通しを <br>勢いよく突きたてた証拠がある。 」
「これなら女性の力でも、 <br>犯行は十分可能なのだ。 」
ギコ 「まさか、またウチの所長が? 」
フサギコ 「いや、残念ながらそうではない。 」
「ショボ刑事、続きを頼む。 」
ショボ 「分かりましたョ。 」
ショボ 7「被告人は、刺殺後死体を隠し <br>立ち去ったと思われるんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「どうしてそんなことを? 」
フサギコ 「自分から容疑をそらすためだ。 」
ギコ 「なんだって? 」
フサギコ 「被告人は、キモだめし大会の順番で<br>一番最後だったのだ。 」
「『浅墓が自分を脅かしに出てきた』<br> と証言すれば捜査は混乱する。 」
「実際、被害者の服についた血痕や <br>懐中時計が壊れてなければ、 」
「すぐに彼女を逮捕することなど、 <br>できなかったのだよ。 」
ギコ 「(確かに杏子に不利な証拠が、 <br> 多すぎるな‥‥) 」
【ループ】
ギコ 「(これが犯行の再現か‥‥ <br> 思ったよりスキがないな‥‥) 」
イモジャ 「本当に杏子がやったのかのぅ‥‥ 」
ギコ 「これだけ杏子に不利な証拠がある‥<br>もし杏子がムザイであるならば、 」
「真犯人によって、証拠品が偽装工作<br>された可能性が高いってことだ。 」
「それをきっと見つけ出してやる。 」
イモジャ 「そうじゃな。 」
「でも困ったときは、 <br>証拠品ファイルを見る。 」
「それが基本なのじゃ。 」
ギコ 「(今ムジュンを見つけなければ <br>審理はそこで終了だ。) 」
「(何としても見つけないと‥‥) 」
ショボ 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」
ギコ 「待った! 」
ギコ 「それ‥‥間違いないのか? 」
ショボ 「え? どういうことですかネ? 」
ギコ 「いや、だから本当に <br>地面にぶつけたのかって‥‥ 」
ショボ 「他に考えられないんですョ。 」
ショボ 「出てきた瞬間刺されて、 <br>その場に倒れたなら‥‥ 」
ショボ 「地面にぶつけたとしか <br>考えられないんですョ。 」
モナー 「それはそうでしょうね。 」
ショボ 「倒れたときのイキオいを <br>考えると‥‥ 」
ショボ 「思いきり地面に時計をぶつければ、<br>コワれるョネ? 」
ギコ 「(相変わらず弱気だな‥‥‥ <br> つけいるスキがあるかも‥‥) 」
ギコ 「(ううん‥‥ <br> どうしようか‥‥) 」
さらにゆさぶる
→証言に戻る
ギコ 「(まあ、あせることもないか‥‥) 」
ギコ 「それから、 <br>被害者の発見場所から考えると‥‥」
ショボ 「そうなんですョ。 」
→さらにゆさぶる
証言に戻る
ギコ 「コワれた時計のことで <br>他に何かないのか? 」
ショボ 「そうですネェ‥‥ 」
ショボ 「懐中時計の文字盤のガラスが <br>割れていたんですョ。 」
ショボ 「たぶん、思いきり地面に <br>たたきつけたからなんですョ。 」
モナー 「そのショックで時計が <br>コワれたんですね? 」
ショボ 「そうなんですョ。 」
ショボ 「ガラスのかけらも辺りに <br>散らばっていたんですョ。 」
ギコ 「ガラス‥‥? 」
ショボ 「もちろん文字盤の <br>ガラスなんですョ。 」
ショボ 「発見現場に散らばっていたのを <br>鑑識が回収したんですョ。 」
イモジャ 「どうしたのじゃ? ギコにぃ。 <br>考え込んだりして。 」
ギコ 「証人。今のところを証言に <br>つけ加えてくれないか? 」
ショボ 「構わないんですョ。 」
モナー 「それでは今の部分を、証言に <br>つけ加えてもらいましょう。 」
ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」
ギコ 「待った! 」
「懐中時計の文字盤のガラスで、 <br>間違いないのか? 」
ショボ 「それは間違いないんですョ。鑑識が<br>しっかり調べてくれたんですョ。 」
ギコ 「それなら確かに間違いはないな。 」
モナー 「間違いなさそうですね。 」
イモジャ 「間違いなしなのじゃ。 」
フサギコ 「信用してもらえたようだな。 」
ギコ 「(刑事、複雑なカオをしてるな。) 」
ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」
→つきつける『ガラスのかけら』※1へ
or『被害者の懐中時計』※2へ
※1『ガラスのかけら』の場合
ギコ 「異議あり! 」
ギコ 「刺された被害者は、 <br>そのまま倒れ‥‥ 」
ギコ 「地面に時計をぶつけてコワした‥‥ 」
ギコ 「そう考えるんだな? 」
ショボ 「ええ! それなら何の問題も‥‥ 」
ギコ 「とぼけたこと言うなよ。 刑事。 」
ショボ 「え‥‥? 」
(ギコ、『ガラスのかけら』を取り出す)
ギコ 「いいか? 」
「このガラスは死体の発見場所である<br>墓石のウラに散らばっていた。 」
ギコ 「だが刑事はこう証言した。 」
ギコ 「被害者が地面に倒れた衝撃で、 <br>懐中時計がコワれ‥‥ 」
ギコ 「そして文字盤の <br>ガラスが散らばった‥‥ 」
イモジャ 「どこがおかしいのじゃ? 」
ギコ 「壊れたのは懐中時計だ! しかも、<br>フタを開け閉めするタイプのもの。」
「ポケットに入っている懐中時計なら<br>文字盤のガラスが破損しても‥‥ 」
「ガラスが外に <br>飛び散ることはありえない! 」
フサギコ 「異議あり! 」
フサギコ 「そ‥‥それはだな‥‥ <br>うう‥‥むむ‥‥むむむ‥‥ 」
フサギコ 「ううう‥‥‥‥ 」
フサギコ 「ショォォォボォォォ‥‥ <br>余計なことを‥‥ 」
ショボ 「そ、そんな目で <br>見ないでほしいんですョ‥‥。 」
モナー 「落ち着きなさい。検事! 」
モナー 「た、確かにそうですな。 <br>弁護人の言う通り、 」
「ガラスが飛び散るのは <br>かなり難しい状況です。 」
ギコ 「(これは‥‥起死回生の <br> チャンスかもしれない!) 」
ギコ 「(ここで時計が証拠として <br> 不十分だと立証すれば‥‥) 」
ギコ 「(‥‥勝てる!) 」
フサギコ“異議あり!”
「ふざけんな・・・・ <br>とにかくふざけんな! 」
フサギコ 「時計は0時48分で <br>止まっている! 」
フサギコ 「これは被告人が北墓地を <br>回った頃の時刻だ! 」
ギコ 「それなら説明してもらおうか! 」
「どうやったらポケットの中の懐中時<br>計のガラスが飛び散るというんだ?」
フサギコ 「それは、死体を引きずって <br>移動させた時に‥‥ 」
「ポケットからガラスの破片が墓石の<br>ウラにこぼれ落ちたのだろう。 」
ギコ“異議あり!”
ギコ 「だがガラスを外部に飛散させるには<br>フタをあけない限り不可能なはずだ」
モナー 「・・・・フム。そういえばそうですね。 」
「たしかに文字盤のガラスが割れても<br>フタが邪魔になって、 」
「ポケットの中にも、ガラスの破片は<br>こぼれ出ないはずですね。 」
モナー 「しかし‥‥ギコくん。 <br>その事に何か意味があるのですか?」
ギコ 「(あの証拠品が <br> それを教えてくれる!) 」
ギコ 「分かった‥‥じゃあ、 <br>証拠品を提出する。 」
モナー 「わかりました。 それでは弁護側に<br>証拠品の提示を命じます。 」
緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」→正しかった場合は※3へ
外した場合
ギコ“くらえ!”
ギコ 「これがその証拠品だ! 」
フサギコ 「ほぉ~う。これがか? 」
モナー 「弁護人、その証拠品は一体何の意味<br>を伝えてくれるというのですか? 」
ギコ 「その発言が既におかしいんだよ! <br>裁判長! 」
モナー 「私にギロンをふっかけないで <br>頂きたいですな!弁護人! 」(心証ゲージダウン)
ギコ 「(うぅ‥‥、怒られてしまった。) 」
モナー 「これで満足ですかな?弁護人。 」
ギコ 「いいや!まだだ! 」
フサギコ 「フサァッ!往生際の悪い奴ほど <br>格好の悪い奴はおらんな。 」
モナー 「いいでしょう。もう一度答えて <br>頂きましょう。 」
緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」→正しかった場合は※3へ
※2『被害者の懐中時計』
ギコ“異議あり!”
ギコ 「懐中時計のガラスは <br>地面にぶつけて割れた。 」
「それがあんたの主張だな? <br>ショボ刑事。 」
ショボ 「そのとおりですョ! <br>(シャキーン) 」
ギコ横に首をふる
ギコ 「残念だけど刑事、その主張、 <br>2つのムジュンがある! 」
ショボ 「え‥‥‥。 」
モナー 「二つの‥‥? 」
フサギコ 「ムジュンだと‥‥? 」
ギコ 「一つ目、刑事は先程こう言った。 <br>地面に倒れた衝撃で壊れた、と。 」
「だがガラスは実際には墓石に <br>散らばっていた! 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「そ、そのムジュンは簡単な事だ、 <br>被告人が死体を隠す際に、 」
「そのガラスも一緒に隠したのだ。 」
ギコ 「‥‥二つ目、これこそ重要だ。 <br>すなわち‥‥、 」
「懐中時計のガラスが割れた事だ! 」
モナー 「ど、どう言うことですか!? 」
ギコ 「いいか!?懐中時計はフタを <br>開閉するタイプだ! 」
「ポケットに入っている懐中時計なら<br>文字盤のガラスが破損しても‥‥ 」
「ガラスが外に <br>飛び散ることはありえない! 」
(おぶじぇくしょん)
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「ま‥‥待ちたまえ、ギコ君。 <br>キミは一体何を言いたいのだ? 」
「確かにガラスが飛散する事は <br>物理的に難しいかもしれない。 」
「だが文字盤のガラスが割れて、 <br>時刻も0時48分に停止している。」
「被告の浅墓殺害の際に壊れたという<br>事実は変わらないはずだ。 」
ギコ“異議あり!”(ギコ、首を横に振る)
ギコ 「それは違うぞ。フサギコ検事。 」
「仮に被害者の殺害時に壊れたと <br>しようか。 だが、 」
(ギコ、机を叩く)
「どのように壊れたかで、その <br>意味合いは全く変わる! 」
フサギコ 「うぐゥッ! <br>じゃ、じゃぁテメェには、 」
「テメェにはその意味を立証する <br>事が出来るってのか!ゴルァ! 」
ギコ 「もちろんだ。 <br>弁護側は‥、 」
「時計が壊れた意味を <br>立証する事が出来る! 」
モナー 「な、何ですと!? <br>本当ですかな?弁護人。 」
フサギコ 「のぼせあがんな!コラァッ! <br>それだったら見せてみろや! 」
緑文字フサ 「“時計は何故壊れたか”を <br>完璧に証明してみろや! 」
“ガラスのかけら”か“墓石”をつきつける
『墓石』の場合※3へ
外した場合
フサギコ 「ハンッ!のぼせ上がった挙句の <br>結果がそれか!ガッカリだな。 」
ギコ 「な、何だと! 」
フサギコ 「フサァッ!私は時計が何故壊れたか<br>を聞いたはずだ。 」
モナー 「そうですね。弁護人。あなたの提出<br>した証拠は、それを示していません」
ギコ 「ウッ、そ、それは‥‥その‥。 」
モナー 「いたし方ありません。 <br>ペナルティを与えます。 」(心証ゲージdown)
「証人。証言に戻って頂けますか? 」
ショボ 「了解ですョ。 」
『ガラスのかけら』の場合
ギコ“くらえ!”
ギコ 「このガラスは墓石の周りに <br>飛散していたものだ。 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「フサァッ!ギコくん。そんな物では<br>まだ力が足らないな。 」
ギコ 「まぁ、そうだろうな。 」
ギコ 「だったら次は“何故墓石の周りに <br>飛散したか”を‥‥ 」
「“時計が何故壊れたか”という疑問<br>と一緒に立証しよう。 」
フサギコ 「なんだと!テメェなんかに <br>そんな事が出来るか! 」
モナー 「わかりました。 <br>教えていただきましょう。 」
緑文字モナー「何故“時計が壊れ”、“墓石の <br>周りにガラスがあった”のか!? 」 ※3へ
※3
→『墓石』をつきつける
ギコ“くらえ!”
ギコ 「ショボ刑事。 <br>この墓石なんだが‥‥ 」
ギコ 「最近出来たらしい傷が <br>見られたんだよな? 」
ショボ 「そうなんですョ。 <br>真新しい傷が‥‥ 」
フサギコ 「な! まさか‥‥ 」
ギコ 「弁護側は主張する! 」
ギコ 「墓石の傷は懐中時計を墓石に <br>ぶつけた時に出来たものだ! 」
モナー 「な‥‥なんですってえええ! 」
ギコ 「死体のポケットから、 <br>時計を取り出し、 」
「フタを開けてガラスの文字盤を <br>墓石にたたきつけて壊した。 」
モナー 「なんですと!?」
フサギコ 「ふっ‥‥ <br>ナニを根拠にそのような‥‥ 」
ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」
フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」
緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う根拠をだ! 」
『被害者の懐中時計』をつきつける
ギコ“くらえ!”
ギコ 「この時計がその証拠だ! 」
フサギコ 「と、時計だと?一体それが何を‥。 」
モナー 「私もわかりません。ギコ君。この <br>時計に何か意味があるのですか? 」
ギコ 「わかった。正確に教えよう。 」
『被害者の懐中時計』の詳細画像
緑文字ギコ 「故意に壊されたコンキョは、 <br>ここにある! 」
矢印出現。「調べる」の要領で答えを指摘。
指摘を間違った場合
ギコ 「ここをよく見てみるんだな。 <br>フサギコ検事! 」
フサギコ 「フサァッ!私には何も見えんな。 <br>ギコ弁護士。 」
ギコ 「その通り。よく分かったな。 <br>流石だ。 」
モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
「私はガッカリしましたな。 <br>弁護人。 」(心証ゲージダウン)
イモジャ 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥<br>‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
ギコ 「(キョーレツなケイベツの視線を <br> 視線を感じる‥‥‥。) 」
フサギコ 「フッ、何の根拠も無しに無理矢理 <br>指摘しようとするからこうなる。 」
ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」
フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」
緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う証拠をだ! 」
正しかった場合
ギコ 「よく見てみろ! <br>時計のフタと裏側を‥‥ 」
「何かにぶつけたらしい外傷や凹みは<br>付いていないだろう! ゴルァ! 」
ギコ 「被害者が刺されて倒れ、ポケットの<br>中の時計が衝撃を受けたのなら、 」
「時計の外装に凹みや傷があるはず‥ 」
ギコ 「こういう状態で、 <br>文字盤だけ破壊するには・・・・ 」
「意図的にフタを開けてガラスの文字<br>盤を何かに叩きつけるしかない! 」
ギコ 「そう、これは被告に罪を着せる為の<br>何者かによって行われた偽装‥‥ 」
ギコ 「つまり‥‥フェイクの証拠品だ!! 」
モナー 「なな‥‥なんと!? 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「ふぅ、ゴクロウだったな。 <br>弁護人。 」
ギコ 「な、何だと!? <br>(コイツ、急に落ち着きやがった)」
フサギコ 「確かに懐中時計に若干の疑問点が <br>見られるようだな。 」
「しかし、懐中時計が壊れた状況、 <br>これに何かあるのかな?弁護人。 」
ギコ 「エッ!? 」
フサギコ 「被告を陥れる為のフェイク‥‥ <br>しかし時計でそれを証明するのは、」
「あまりに難しいな。 それに‥、 」
(フサギコ、机を叩く)
「一番重要なのは!衣服の血痕だ! 」
フサギコ 「被告人の衣服には、被害者の <br>血液が付着していた。 」
フサギコ 「これは被害者を <br>殺害した時に付いたものだ! 」
フサギコ 「他にどう説明する! 」
ギコ 「うぐ‥‥! 」
(傍聴人)
(木槌)
モナー 「そうですね‥‥。 <br>衣服に血痕がある以上‥‥ 」
モナー 「被告人が疑わしいことに <br>変わりはありませんね。 」
フサギコ 「血液は犯行時についた! <br>こいつを否定できるか! 」
ギコ 「(そ‥‥そんなこと <br> できるかって言われても‥‥) 」
イモジャ 「ギコにぃ! <br>せっかくここまできたのに‥‥ 」
ギコ 「わ、分かってるよ。 」
モナー 「ギコくん。検察側の主張を <br>否定する証拠はありますか? 」
ギコ 「う‥‥ 」
フサギコ 「その様子じゃないようだな? 」
モナー 「ふむう‥‥ 」
ギコ 「(やばい! 裁判長が <br> 納得しかけている!) 」
ギコ 「(でも、証拠なんて‥‥) 」
イモジャ 「ギコにぃ! 」
ギコ 「そ、そんな目で <br>オレをニラまないでくれ。 」
モナー 「ギコくん。テキトーな反論は <br>ユルしませんよ。 」
モナー 「あなたは検察側の主張に <br>異議を唱えるつもりですか? 」
ギコ 「(裁判長もキビしいマナざしで <br> オレをニラんでいる‥‥) 」
ギコ 「(どうする! ヘタな反論を <br> すればお終いだ!) 」
ギコ 「(証拠なんてないけど‥‥ <br> やってみるか?) 」
やってみる
→潔く諦める
(どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ)
ギコ 「(どうしても反論が見つからない。<br>ここは潔く諦めるしかないか‥‥)」
イモジャ 「ギコにぃ? 」
ギコ 「杏子には申し訳ないけど、 <br>反論できそうにない。 」
イモジャ 「ギコにぃ‥‥ 」
モナー 「おやおや、 <br>オンナの子を泣かせるなんて‥‥ 」
「そんなこと許しませんよ! 」(心証ゲージダウン)
(心証ゲージが0になったら別ヴァージョンのバッドエンド)
フサギコ 「このような法廷と言う神聖な場 <br>において、 」
フサギコ 「女の子のココロを傷つけた <br>最低な弁護人など、 」
「もはやこの法廷に立つ資格は無い、<br>私はそう主張するが、裁判長。 」
モナー 「そうですね。散々デタラメな事を <br>言った挙句、女の子を泣かせるなど」
「法廷に立つ資格など‥‥ <br>ありませんな!弁護人。 」
「弁護人。 <br>あなたはもう来なくていいです。 」
ギコ 「ま、待ってくれ!そんな事って‥。 」
フサギコ 「只でさえ、適当な事を言って <br>法廷を侮辱したのだ。 」
「今更キミに何か反論できるとは <br>思えないのだが。 」
ギコ 「う、ウソだろ‥‥。 」
(木槌)
モナー 「そこまで! 」
「本法廷は、これ以上の審議の <br>必要性を認めません。 」
「さらに、被告に対する判決を <br>決める時間も、必要としません。 」
「これは、きわめて明白な事件です。<br>疑問の余地はない! 」
「被告人、西 杏子に <br>たった今、判決を言いわたします!」
有 罪
モナー 「被告人はこれより身柄を <br>司直に預けるものとし、 」
「1ヶ月以内に、高等裁判所において<br>通常裁判をうけることとします。 」
「では、本日はこれにて閉廷! 」
(傍聴席)
(木槌)
(心証ゲージが残っている場合)
ギコ 「(うう、ムチャクチャだ‥。 <br> 裁判長‥。) 」
「(悩んでもしょうがない‥‥ <br> やるしかないんだ!) 」
(「→やってみる」に続く)
→やってみる
潔く諦める
(どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ)
ギコ 「おい! 衣服の血痕だが‥‥ 」
ギコ 「本当に殺害時に <br>付着したものなのか? 」
モナー 「どういうことですか? 」
ギコ 「宴会の後、被害者を捜しに <br>林へ行った時‥‥ 」
ギコ 「当然、被告人もいたんだろ? 」
フサギコ 「うむ。 <br>参加者全員で捜したそうだ。 」
ギコ 「そ、それなら‥‥ <br>死体を発見した時‥‥ 」
ギコ 「うっかり死体をさわって、 <br>付いたものかも‥‥ 」
フサギコ 「異議あり! 」
フサギコ 「‥‥残念だったな。ギコくん。 」
ギコ 「‥‥え。 」
フサギコ 「死体の第一発見者は、サークルの <br>部長である板川 淳二だ。 」
フサギコ 「彼が死体を発見した後、何名かの <br>仲間がかけつけたが‥‥ 」
フサギコ 「その中に西 杏子はいなかった! 」
フサギコ 「彼女は後になって、彼らから <br>事件を知らされたのだ! 」
フサギコ 「彼女は一度だって死体には <br>近づいていない。 」
フサギコ 「そう‥‥被害者を殺害した <br>その時以外には! 」
ギコ 「異議あり! 」
ギコ 「そ、そんなことは <br>分からないぞ! 」
フサギコ 「じゃあ、どうして付いたんだ! 」
ギコ 「そ、そうだな‥‥ <br>たとえば‥‥ 」
ギコ 「被害者の血液が含まれた何かが <br>服に触れたからとか‥‥ 」
モナー 「ほう。 」
フサギコ 「なんだ? その“何か”とは。 」
ギコ 「そ、それは分からないけど‥‥ 」
ギコ 「その何かが触れたからとか‥‥ 」
フサギコ 「フサァ! どうやら‥‥ 」
フサギコ 「キミの運命もこれで <br>決定づけられたようだな。 」
ギコ 「ど‥‥どういうことだ? 」
フサギコ 「被告人の袖口に <br>血がついていた理由・・・・ 」
「それはほかでもない! <br>被告人が殺したからだ! 」
ギコ 「な、なんだって‥‥! 」
モナー 「フサギコ検事!間違いありませんね? 」
フサギコ 「今、ここで判決が下されないのは <br>マコトに残念だが‥‥ 」
フサギコ 「次の証人を召喚すれば、 <br>より明らかになるであろうな。 」
モナー 「次の証人ですか‥‥? 」
フサギコ 「フサァ! そのとおり! 」
フサギコ 「被告人の直前に回った人物が、 <br>実際に会っているのだよ! 」
「オバケ役をしている <br>浅墓 章太郎にな! 」
フサギコ 「彼女の証言で、今言ったことが <br>立証されるであろう。 」
ギコ 「彼女‥‥? 」
フサギコ 「川岸 優子。 <br>‥‥キモだめしの参加者だ。 」
ギコ 「優子だと‥‥ <br>(彼女が何を‥‥?) 」
モナー 「ふむう‥‥その女性の証言も <br>聞いてみる必要があるようですね。」
モナー 「それではフサギコ検事、 <br>川岸 優子の召喚を命じます。 」
フサギコ 「フサァッ! <br>仰せのままに、裁判長。 」
(木槌)
モナー 「ここで一旦10分間の休憩を <br>とりたいと思います。 」
モナー 「その女性の証言は、 <br>その後で聞くことにしましょう。 」
モナー 「それではこれより、 <br>10分間の休憩に入ります! 」
(木槌)
つづく
第1回・法廷(前半)
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』
『しぃ』『流石 妹者』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 アンコ 「はぁ‥‥ 」
アンコ 「はぁ‥‥ 」
ギコ 「困るぞ。もう少し自信を持てよ。 」
ギコ 「アンタがそんなに落ち込んでいたら<br>オレもやる気が出ないぞ。 」
アンコA 「あ、‥‥スミマセン。 <br>はぁ‥‥ 」
ギコ 「(何だ?‥‥俺が原因なのか?) <br>はぁ‥‥ 」
イモジャA 「ギコにぃ! 」
ギコ 「あ、あれ。所長は? 」
イモジャA 「いないのじゃ。 」
ギコ 「え。 」
イモジャM 「今日の裁判、妹者がギコにぃの <br>助手を任されたのじゃ。 」
ギコ 「お、お前が‥‥? <br>(そ、そんなムボウな‥‥) 」
ギコ 「(今日は所長が一緒にいると <br> 思ったのに‥‥) 」
イモジャL 「わらわがいるなら、今日の裁判は <br>絶好調間違いなしなのじゃ! 」
「ギコにぃ! 安心するがよい! 」
ギコ 「はぁ‥‥ 」
アンコC 「ギコさん、困ります‥‥。 」
「弁護士のあなたがそんなに <br>落ち込んでいたら‥‥ 」
アンコD 「もっと自信を持ってください‥‥。 」
ギコ 「(アンタに言われたくねぇよ!) 」
イモジャL 「さあ! いざ、出陣なのじゃ! 」
ギコ 「(やるしかないのか? <br> こんな最悪な状況で‥‥) 」
・法廷1-1-2
○ ○
緑文字 「 同日 午前10時 <br> 地方裁判所 第2法廷 」
(傍聴人)
(木槌)
モナーA 「これより西 杏子の法廷を <br>開廷します。 」
ギコA 「弁護側、準備完了しているぞ。 」
フサギコA 「検察側、準備完了している。 」
モナーA 「ではフサギコ検事。 <br>冒頭弁論をお願いします。 」
フサギコA 「了解した。 」
フサギコD 「被害者は浅墓 章太郎。 <br>私立黒磨日大学の2回生。 」
フサギコD 「8月8日の深夜に <br>野呂井神社で殺害された。 」
フサギコD 「解剖による死亡推定時刻は <br>午前0時から2時の間。 」
モナーA 「そんな時間に <br>どうしてそんな所へ‥‥ 」
フサギコA 「大学のサークル仲間と、キモだめし<br>を行っていたのだ。 」
モナーB 「ほほぉ。それは面白そうですね。 」
フサギコA 「ところが、キモだめしの最中に <br>被害者は殺害された‥‥ 」
フサギコD 「捜査の結果、キモだめしの参加者 <br>西 杏子を逮捕並びに起訴。 」
フサギコCd「西 杏子の犯行であることに <br>疑いの余地はない。 」
モナーB 「‥‥よく分かりました。 」
フサギコBb「フサァ! ギコ君。 <br>また会ったな。 」
フサギコB 「キミがどれだけ成長したか、 <br>見せてもらおうじゃないか。 」
イモジャ 「ギコにぃ。 <br>あのヒトなんなのじゃ? 」
ギコ 「しっ。目を合わせちゃダメだぞ。 <br>イタいヒトだから。 」
フサギコG 「ゴルァ! ヒトをヘンタイのように<br>扱うんじゃねえ! 」
ギコF 「(あいつ全然成長してないな‥‥) 」
(木槌)
モナーA 「それでは、最初の証人を <br>入廷させてください。 」
フサギコC 「事件の初動捜査を担当した <br>ショボ刑事を入廷させよう。 」
(ショボ、入廷)
フサギコA 「証人。名前と職業を。 」
ショボA 「ボクの名前はショボ。 <br>職業は所轄署の刑事ですョ。 」
ショボA 「殺人事件の初動捜査を担当させて <br>もらっていますョ。 」
フサギコC 「刑事。さっそく、事件の説明を <br>してもらおう。 」
ショボD 「了解ですョ!(シャキーン) 」
ショボC 「まず、事件現場の <br>見取り図を使って説明しますョ。 」
(見取り図)
(トリック&ロジック)
ショボ 「事件当夜、野呂井神社には十数人の<br>大学生が集まっていたんですョ。 」
ショボ 「キモだめしのオバケ役は2人。 」
ショボ 「まずは被害者の浅墓 章太郎。彼は<br>北墓地で待機していたんですョ。 」
ショボ 「隠れていたのは‥‥進行方向に <br>向かって右側なんですョ。 」
(北墓地に被害者のマークが、道の右側に出現)
ショボ 「彼の死体が発見されたのも <br>そこなんですョ。 」
ショボ 「2人目は甘楽 育夫。 <br>黒磨日大学の3回生ですョ。 」
ショボ 「彼は北墓地と南墓地の間で、 <br>待機していたんですョ。 」
ショボ 「隠れていたのは、進行方向に <br>向かって左側なんですョ。 」
(北墓地と南墓地の間に甘楽のマークが、道の左側に出現)
ショボ 「キモだめしが終わったのは、 <br>午前1時なんですョ。 」
ショボ 「それから参加者たちは、近くにある<br>参加者の家で宴会を開き‥‥ 」
モナーA 「オバケ役の人たちは? <br>置いていったんですか? 」
ショボE 「オバケ役の2人は、後から <br>やって来る予定だったんですョ。 」
ショボA 「学生たちは予定通り <br>宴会を始め‥‥ 」
ショボB 「やがてオバケ役の1人、 <br>甘楽 育夫が帰ってきたんですョ。」
ショボE 「ところが、いつまでたっても被害者<br>だけが帰ってこなかったんですョ。」
ショボA 「甘楽 育夫も帰る際、被害者と <br>会っていないと証言したんですョ。」
ギコB 「(そのことは、 <br> 昨日本人から聞いたな‥‥) 」
ショボA 「そこで被害者を捜しに <br>神社へ戻り‥‥ 」
モナーA 「死体を発見した‥‥ <br>ということですか。 」
ショボE 「被害者は胸を千枚通しで刺され即死<br>だったんですョ。 」
ショボB 「きっと、抵抗するヒマも <br>なかったんですョ。 」
モナーB 「なるほど‥‥ 」
フサギコC 「事件の概要については以上だ。 <br> 」
フサギコE 「では続いて被告人・西 杏子を逮捕<br>した理由と経緯を証言してもらう。」
(木槌)
モナーA 「分かりました。それでは刑事、 <br> 」
A 「“西 杏子の逮捕した経緯と理由”<br>について証言してください。 」
ショボD 「了解ですョ! 」
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』
『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』
・法廷1-1-3
赤文字 「 ~西 杏子の逮捕・その経緯~ 」
ショボA 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」
E 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」
C 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」
D 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」
A 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」
E 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」
C 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」
モナーA 「被告人の衣服に‥‥ <br>被害者の血液ですって! 」
(傍聴人)
(木槌)
モナーA 「静粛に! 静粛に! 」
フサギコA 「裁判長。これがその証拠品だ。 」
モナーA 「‥‥見たところ、 <br>血液なんて見当たりませんが。 」
フサギコC 「付着していたものは、 <br>ほんのわずかだったのだ。 」
フサギコC 「ショボ刑事の背が、 <br>極端に低いせいもあっただろうが、」
A 「彼の鋭い目が <br>わずかな血痕をとらえたのだ。 」
フサギコE 「検査の結果この衣服からは、 <br>被害者の血液が検出された。 」
モナーA 「フサギコ検事! その衣服を <br>証拠として受理します。 」
法廷記録に『被告人の衣服』を追加。
モナー 「ふむぅ‥‥ <br>これはいきなり決定的ですね 」
ギコD 「(うう‥‥) 」
フサギコBb「フサァ! 冷や汗を流すのは <br>いくらなんでも早すぎる。 」
フサギコE 「これからキミには尋問を <br>してもらわねばならんのだ。 」
フサギコB 「‥‥覚悟しておくように。 」
モナーA 「それでは弁護人。 <br>尋問をお願いします。 」
ギコD 「(‥‥なんかものすごく <br> イヤな予感が‥‥) 」
フサギコB 「フフフ‥‥ 」
イモジャ 「ギコにぃ! <br>安心するのじゃ! 」
「妹者が手助けするから、 <br>絶対に大丈夫なのじゃ! 」
ギコ 「(だといいけど‥‥ <br> 」
イモジャ 「ところでギコにぃ。 <br> 」
ギコ 「な、なんだよ‥‥。 <br> 」
イモジャ 「じんもんって何? <br> 」
ギコ 「(大丈夫って言ったの <br>‥誰だっけ?) 」
B 「(どうする?) 」
→尋問の説明をする
目で見て覚えさせる
ギコ 「もしも杏子がムザイなら‥‥ <br>必ず証人の証言にはアナがある。 」
イモジャ 「‥‥アナ‥‥? 」
ギコ 「真実は全て、俺たちが集めた証拠品<br>が知っている。 」
「だから証言の中身はきっと、 <br>証拠品と食い違っている筈だ。 」
「その食い違った部分、“ムジュン”<br>を“つきつける”んだ! 」
イモジャ 「で、でも‥‥でもじゃぞ! 」
「ウソがウマい人や、ウソをつく気が<br>無い人はどうなのじゃ? 」
「いつでも同じようにムジュンがある<br>訳じゃ無い筈なのじゃ! 」
ギコ 「それなら‥‥証言を <br>“ゆさぶる”んだ。 」
イモジャ 「‥‥“ゆさぶる”? 」
ギコ 「証言に探りを入れれば、証人は動揺<br>することがあって、 」
「情報や、上手くいけば隠し事を <br>引きずりだす事も出来る。 」
イモジャ 「お‥‥おぉぉ! すごいのじゃ! <br>ギコにぃもなかなかじゃの! 」
ギコ 「(褒められた‥‥嬉しくないけど) 」
イモジャ 「ならば早く尋問ををして、 <br>杏子殿を救うのじゃ! 」
尋問の説明をする
→目で見て覚えさせる
ギコ 「今から尋問をするから、 <br>それを見て覚えておけ、妹者。 」
イモジャ 「むぅぅ、正直つまらないのじゃ! 」
ギコ 「(逆ギレされてしまった‥。) 」
【ゆさぶる】
ショボ 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「現場‥‥ていうと、 <br>北墓地のことか? 」
ショボB 「野呂井神社に到着したのは、 <br>2時20分頃過ぎなんですョ。 」
ショボA 「それから7、8分ほど歩いて、 <br>北墓地に到着したんですョ。 」
ギコB 「被害者は、墓石にもたれかかって <br>いたんだったな? 」
モナーA 「墓石に‥‥? 」
ショボA 「そうなんですョ。 」
ショボA 「死体は墓石の裏側に <br>寄りかかっていたんですョ。 」
ショボF 「あ! その写真があるから、 <br>提出しますョ! 」
(写真詳細)
モナー 「確かに寄りかかっていますね。 」
ショボ 「ああそれから‥‥ 」
モナーA 「? まだ何か‥‥? 」
ショボE 「被害者がもたれかかっていた <br>墓石なんですが‥‥ 」
ショボE 「最近出来たらしい傷が <br>発見されたんですョ。 」
ギコC 「傷‥‥? 」
ショボB 「事件と関係あるかは <br>分かりませんけどネ‥‥ 」
ギコB 「(ふーん。傷ねぇ‥‥) 」
フサギコA 「死体の状況は、のちほど刑事に <br>詳しく証言させる。 」
フサギコE 「とりあえず、その写真を証拠として<br>受理していただきたい。 」
モナーB 「分かりました。 」
法廷記録に『現場写真』『墓石』を追加。
ショボ 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」
ギコ 「待った! 」
ギコA 「参加者全員から話を聞いたのか? 」
ショボD 「もちろんですョ。 」
ギコB 「が‥‥外部班の可能性だって <br>あるだろう! 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコBb「フサァ! <br>それはありえない。 」
ギコC 「なぜだ? 」
フサギコD 「北墓地へ行くには、どうしても <br>境内を通らねばならないのだ。 」
D 「境内は参加者の集合場所であり、 <br>不審人物の目撃証言はない。 」
Cb 「墓地には植物も生い茂っている。 <br>何者かが通った形跡はなかった。 」
E 「つまり‥‥外部の人間の犯行である<br>可能性は無いと断言できる! 」
ギコ 「(そういう事になるんだろうな。 <br> だが裏を返せば‥‥) 」
ギコC 「(杏子に濡れ衣をきせた犯人も‥‥<br> 参加者の中に‥‥?) 」
イモジャ 「あのイタイ人、 <br>言ってることはまともなのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! 」
B 「君もこの審理が終われば、 <br>私への誤解もとけることだろう。 」
ギコD 「(それは無いと思うぞ‥‥ <br> 後にも先にも。) 」
フサギコC 「それよりも、ショボ刑事の <br>証言の続きをききたまえ。 」
ショボ 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコCb 「血痕は‥‥ <br>どのあたりに付着していたんだ? 」
ショボA 「右の袖口にほんの少し。 <br>それだけですョ。 」
ギコB 「え? それだけ? 」
ショボE 「そうなんですョ。他に血痕は <br>見られなかったんですョ。 」
ギコE 「凶器は死体から引き抜かれて <br>いたんだったな? 」
ショボA 「そうなんですョ。死体の近くに <br>捨てられていたんですョ。 」
モナーA 「凶器というと‥‥ 」
ショボA 「この千枚通しのことですョ。 」
(千枚通しを取り出す)
ショボE 「残念ながら指紋は <br>検出されなかったんですョ。 」
ギコC 「それにしても‥‥なんで血痕が <br>少ししか付着してないんだ? 」
ショボA 「それはきっと‥‥ <br>布のせいだと思うんですョ。 」
ギコC 「布‥‥? <br>(どういうことだ‥‥?) 」
ショボA 「オバケ役だった被害者は、 <br>オバケに変装するために‥‥ 」
ショボA 「この布を着ていたんですョ。 」
(ショボ、布を取り出す)
モナーC 「なんとまあハデな色合いですねえ。 」
ギコB 「(なんというか‥‥スゴいな。 <br> 色も柄も‥‥。) 」
モナーA 「この布‥‥血で汚れていますね。 」
ショボB 「被害者は殺害された時、 <br>この布を着ていたんですョ。 」
ショボA 「犯人は凶器の千枚通しを引き抜いた<br>んですョ。 」
ショボA 「布が血を吸って、返り血がほとんど<br>付かなかったらしいんですョ。 」
モナーA 「しかし被告人の衣服には <br>血液が付着していたんですよね? 」
ショボA 「被告は右利きですョ。 」
E 「刺した時に勢いあまって袖口が、 <br>うっかり胸に触れたみたいですョ。」
モナーB 「その布‥‥受理しましょう。 」
法廷記録に『変装用の布』を追加。
ショボ 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」
ギコ 「待った! 」
ギコA 「それは本当のことか? 」
ショボC 「間違いないですョ。 」
ギコC 「ほかの参加者は警察が来るまで、 <br>血に気付かなかったのか? 」
フサギコA 「被告人の服の袖口に、 <br>ちょっとついていただけだからな。」
C 「それに真夜中のことだ。 <br>気付かなくても無理はない。 」
ギコB 「でも宴会のときは明るかっただろ? 」
フサギコA 「ギコ君、 <br>君もオトナなら知っているだろう?」
B 「大学生の飲み会というものを。 」
ギコC 「むむ‥‥ 」
イモジャ 「どういうことなのじゃ? 」
ギコ 「酒が入ると、オトナはバカになる。<br>学生の飲み会ならなおさらだな。 」
イモジャ 「バカに? 」
ギコ 「正気じゃないってことだ。 <br>まあ、オトナになれば分かる。 」
イモジャ 「分かったのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! <br>納得していただけたようだな。 」
モナーA 「さてショボ刑事、 <br>それからどうなりましたか? 」
ショボ 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「そ、それは‥‥ 」
ショボA 「それは‥‥ <br>時計なんですョ。 」
モナーA 「とけい‥‥? 」
ショボA 「被害者は事件当時、懐中時計を <br>ポケットに入れていたんですが‥‥」
ショボB 「殺害された時、それをコワした <br>らしいんですョ。 」
ギコA 「コワした‥‥? 」
ショボA 「倒れた際に、地面にぶつけたと <br>思われるんですョ。 」
ショボB 「そして、コワれた時計は、 <br>指針が止まっていたんですョ。 」
モナーD 「それはつまり‥‥犯行時刻で <br>止まっているということですか! 」
ショボD 「そうなんですョ!(シャキーン) 」
ギコD 「そ、その時刻は‥‥ 」
ショボD 「見ての通りですョ。 <br>‥‥12時48分。 」
ショボB 「‥‥その時刻はまさしく被告人が <br>キモだめしの時‥‥ 」
ショボD 「犯行現場の北墓地を回っていた頃の<br>時刻なんですョ! 」
ギコD 「な‥‥‥‥‥‥‥ 」
ギコDb 「なんだってえええええ! 」
(傍聴人)
(木槌3回)
モナーA 「静粛に! 静粛に! 」
モナーD 「そ、それは間違いないのですか! 」
フサギコD 「被告人がキモだめしルートに入った<br>のが、12時40分。 」
フサギコD 「それから林の中を回り、 <br>境内へ帰ってくるまで20分。 」
フサギコB 「つまり‥‥被告人は犯行時刻に <br>現場を通った‥‥というわけだ。 」
ギコDb 「ぐおっ‥‥ 」
法廷記録に『被害者の懐中時計』を追加。
ショボ 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「動機‥‥それは? 」
ショボC 「被害者は被告人にコイゴコロを <br>抱いていたんですョ。 」
モナーC 「ほう、コイゴコロですか。 <br>いいですねえ。若いことは。 」
ギコ 「(相も変わらずノンキだな‥‥ <br> この裁判長‥‥) 」
ショボE 「でも、被告人は被害者と <br>交際するつもりはなかったんでョ。」
ショボE 「しつこく交際を迫る被害者を <br>うっとうしく思った‥‥ 」
ショボD 「それが動機と考えられるんですョ。 」
フサギコD 「被害者と被告人は、幼馴染みの関係<br>であることが分かっている。 」
モナーA 「なんと! そうなのですか? 」
フサギコC 「間違いのないことだ。 」
フサギコA 「被告人は被害者をうっとうしく <br>思っていたようだが‥‥ 」
フサギコA 「2人が会話を交わすことは、 <br>しばしばあったらしい。 」
ショボE 「まあ‥‥普段はそれなりに <br>仲が良かったのかと‥‥ 」
フサギコB 「しかし‥‥ついに被告人にも <br>ガマンの限界が訪れた。 」
フサギコB 「そして今回の事件が起こった。 <br>‥‥そういうことだろう。 」
モナーB 「なるほど‥‥。 」
ショボ 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」
ギコ 「待った! 」
ギコC 「他に疑わしい人物はいないのか? 」
ショボB 「犯行を実行できる人物は、 <br>被告人以外にはいないんですョ。 」
フサギコB 「他に疑わしい人物がいるなら、 <br>ぜひとも教えてもらいたいものだ。」
ギコB 「(自信たっぷりだな‥‥ <br> あいかわらず‥‥) 」
【ループ】
イモジャ 「ギコにぃ、 <br>何か手がかりは見つけたかのぅ? 」
ギコ 「いぃや、さっぱり見つからない。 」
イモジャ 「じゃぁどうすればいいのじゃ! 」
ギコB 「(どちらにせよこれで判決に <br> 響く事は無い筈だ。) 」
C 「(今オレに出来る事と言えば‥、 <br> この事件の情報収集‥‥かな。)」
「(よし、もうすこしゆさぶりを <br> かけてみるか!) 」
1,3,5,6のゆさぶるで次の段階へ。
証拠品リスト
『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』
『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』『現場写真』『墓石』
『変装用の布』『被害者の懐中時計』
『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』
・法廷1-1-4
(木槌)
モナーA 「逮捕した理由はよく分かりました。 」
モナーA 「衣服の血液に、 <br>0時48分で壊れた懐中時計‥‥ 」
モナーB 「逮捕するには十分です。 」
ギコD 「(絶好調だな‥‥ <br> 限りなく逆方向に。) 」
モナー 「動機も、恋愛の果ての犯行。 <br>そう考えれば十分です! 」
「正直、決定的と <br>言わざるを得ないでしょう! 」
フサギコA 「さて刑事。 <br>もう一度証言してもらおう。 」
フサギコB 「これらの事実から、被告人の犯行を<br>再現するのだ。 」
フサギコB 「それが終わったら‥‥ <br>この審理も終了だ。 」
ギコA 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
(木槌)
モナーA 「では証人。 <br>証言をお願いします。 」
モナーA 「先ほどの証拠から再現される <br>犯行の様子を! 」
ショボD 「了解ですョ! 」
赤文字 「 ~犯行の再現~ 」
ショボD 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」
A 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」
B 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」
A 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」
E 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」
C 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」
A 7「そして被告人は、刺殺後死体を隠し<br>立ち去ったと思われるんですョ。 」
モナーA 「ふむう‥‥。なるほど‥‥。 <br>出会い頭に刺したわけですね。 」
ショボA 「キモだめしのルート付近の <br>地面にわずかな血痕が。 」
ショボC 「これは布の切れ目から <br>飛んだものと思われるんですョ。 」
ショボA 「被害者が林から脅かしに飛び出した<br>ところを刺した‥‥ 」
ショボD 「これは間違いのないことですョ。 」
モナーB 「よく分かりました。 <br>それでは弁護人。‥‥尋問を。 」
イモジャ 「ギコにぃ。どうするのじゃ? 」
ギコ 「このまま何も出来なかったら、 <br>杏子はソッコーで有罪だ。 」
ギコ 「見つけるしかないな‥‥ <br>ムジュンを。 」
【ゆさぶり】
ショボ 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」
ギコ“待った!”
ギコC 「どうしてそんなことが分かるんだ? 」
フサギコB 「今までの話を聞いていれば、 <br>分かるはずだが? 」
ギコD 「うっ‥‥ 」
イモジャ 「わらわにも分かるように、 <br>教えてほしいのじゃ。 」
フサギコBb「フサァ! <br>ショボ刑事、よろしく頼む。 」
ショボD 「分かりましたョ。 」
A 「一番分かりやすいのは、 <br>凶器が千枚通しであることですョ。」
B 「普通は、キモだめしに参加するのに<br>千枚通しは持っていかないですョ。」
A 「続いて、指紋が拭き取られていた、<br>計画的な犯行ではない限り、 」
C 「指紋を拭き取るなんて、 <br>無いんですョ 」
ギコC 「(クソ、もっともらしく聞こえる。<br> ‥‥どうすれば。) 」
→さらにゆさぶる
尋問を再開する
ギコCb 「ショボ刑事、指紋も拭き取ったから<br>計画的だと言っていたな! 」
ショボE 「そ、それがどうしたんですョ? 」
ギコCb 「指紋を拭き取るくらい、計画的で <br>なくとも行うはずだ! 」
F 「その辺についてはどうなんだ! <br>ショボ刑事! 」
ショボE 「え‥‥?そ、それは‥‥ 」
フサギコ“異議あり!”
Bb 「フサァッ!その辺については私から<br>お詫びしよう。 」
E 「私はこの証言ではショボ刑事に <br>指紋の件は指示してなかったが、 」
B 「しかし誤ってショボ刑事が余計に <br>証言してしまった、それだけだ。 」
ギコCb 「そ、そんな発言が‥‥ 」
フサギコA 「それに、キミは指紋について指摘 <br>しているようだが、 」
E 「凶器の千枚通しの方はどうなる? 」
Cb 「この凶器の件がある限り、 <br>事件が突発的に起こった等、 」
B 「ありえないとまでは言わないが、 <br>考えにくいのではないか? 」
ギコDb 「クゥッ! <br>(確かにアイツの言う通り‥‥) 」
D 「(千枚通しなんて、そんな場面で <br> 使うわけが無い。) 」
フサギコE 「そもそも、これが突発的か計画的か<br>等、判決を揺るがすものではない!」
ギコD 「うぅ‥‥。 」
Bb 「フサァ! <br>ご理解いただけたかな? 」
ショボ 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「本当にみんなが知っていたのか? 」
ショボ 「そうですョ。 」
「ちゃんと事情聴取したから、 <br>間違いないんですョ。 」
ギコ 「『最初』のオバケ役であることも? 」
ショボ 「それは‥‥ 」
フサギコ 「間違いないはずだな? 」
ショボ 「間違いないんですョ! 」
ギコ 「(ここまでハッキリ証言されると <br> これ以上はつっこめないか‥‥)」
ギコ 「それからどうなったんだ? 」
ショボ 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「林の中に? 」
ショボ 「キモだめしのコースは、 <br>林道を通っていくんですョ。 」
ギコ 「(あぁ、あそこか。) <br>俺も現場に行ったから知ってるよ。」
「道は、石畳だったな。 <br>林道といっても土の道じゃない。 」
ショボ 「そういうことですョ。 」
フサギコ 「オバケ役が二人とはいえ、 <br>いつ出てくるか分からない‥‥ 」
「キモだめし大会としては、 <br>十分というわけだな。 」
「ショボ刑事、先に進んでくれ。 」
ショボ 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「北墓地にオバケ役がいたことは、 <br>被告人は知らなかったんだよな? 」
フサギコ 「フサァ! <br>言うまでも無い。 」
「キミはそんなキモだめしを <br>実際に知っているのか? 」
モナー 「急にアナタがフビンに <br>見えてきました。ギコ君。 」
ギコ 「(‥‥ヘタなつっこみをいれた <br> ばっかりに、こんな目に‥‥) 」
フサギコ 「まぁ、今のキミそのものが表現して<br>いるがな‥‥。 」
イモジャ 「どういう意味なのじゃ? 」
ギコ 「まぁ、意味が無いって事だろ‥‥。<br>(うまい事言いやがって‥‥) 」
ショボ 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」
ギコ 「待った! 」
「いきなりグサリと刺したのか? 」
ショボ 「それは分からないんですョ。 」
フサギコ 「被害者からすれば、 <br>この被告人に刺されることなど、 」
「考えたこともなかったはずだ。 <br>当然、油断していたことだろう。 」
「それに‥‥ 」
「被告人が被害者の胸に千枚通しを <br>勢いよく突きたてた証拠がある。 」
「これなら女性の力でも、 <br>犯行は十分可能なのだ。 」
ギコ 「まさか、またウチの所長が? 」
フサギコ 「別にそういう訳じゃないから <br>安心したまえ。 」
「ショボ刑事、続きを頼む。 」
ショボ 「分かりましたョ。 」
ショボ 7「被告人は、刺殺後死体を隠し <br>立ち去ったと思われるんですョ。 」
ギコ 「待った! 」
「どうしてそんなことを? 」
フサギコ 「自分から容疑をそらすためだ。 」
ギコ 「なんだって? 」
フサギコ 「被告人は、キモだめし大会の順番で<br>一番最後だったのだ。 」
「『浅墓が自分を脅かしに出てきた』<br> と証言すれば捜査は混乱する。 」
「実際、被害者の服についた血痕や <br>懐中時計が壊れてなければ、 」
「すぐに彼女を逮捕することなど、 <br>できなかったのだよ。 」
ギコ 「(聞けば聞くほど杏子に不利に <br> 思えてくるじゃないか‥‥) 」
【ループ】
ギコ 「(これが犯行の再現か‥‥ <br> 思ったよりスキがないな‥‥) 」
イモジャ 「本当に杏子がやったのかのぅ‥‥ 」
ギコ 「これだけ杏子に不利な証拠がある‥<br>もし杏子がムザイであるならば、 」
「真犯人によって、証拠品が偽装工作<br>された可能性が高いってことだ。 」
「それをきっと見つけ出してやる。 」
イモジャ 「そうじゃな。 」
「でも困ったときは、 <br>証拠品ファイルを見る。 」
「それが基本なのじゃ。 」
ギコ 「(今ムジュンを見つけなければ <br>審理はそこで終了だ。) 」
「(何としても見つけないと‥‥) 」
ショボ 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」
ギコ 「待った! 」
ギコ 「それ‥‥間違いないのか? 」
ショボ 「え? どういうことですかネ? 」
ギコ 「いや、だから本当に <br>地面にぶつけたのかって‥‥ 」
ショボ 「他に考えられないんですョ。 」
ショボ 「出てきた瞬間刺されて、 <br>その場に倒れたなら‥‥ 」
ショボ 「地面にぶつけたとしか <br>考えられないんですョ。 」
モナー 「それはそうでしょうね。 」
ショボ 「倒れたときのイキオいを <br>考えると‥‥ 」
ショボ 「思いきり地面に時計をぶつければ、<br>コワれるョネ? 」
ギコ 「(相変わらず弱気だな‥‥‥ <br> つけいるスキがあるかも‥‥) 」
さらにゆさぶる
→証言に戻る
ギコ 「(まあ、あせることもないか‥‥) 」
ギコ 「それから、 <br>被害者の発見場所から考えると‥‥」
ショボ 「そうなんですョ。 」
→さらにゆさぶる
証言に戻る
ギコ 「コワれた時計のことで <br>他に何かないのか? 」
ショボ 「そうですネェ‥‥ 」
ショボ 「懐中時計の文字盤のガラスが <br>割れていたんですョ。 」
ショボ 「たぶん、思いきり地面に <br>たたきつけたからなんですョ。 」
モナー 「そのショックで時計が <br>コワれたんですね? 」
ショボ 「そうなんですョ。 」
ショボ 「ガラスのかけらも辺りに <br>散らばっていたんですョ。 」
ギコ 「ガラス‥‥? 」
ショボ 「もちろん文字盤の <br>ガラスなんですョ。 」
ショボ 「発見現場に散らばっていたのを <br>鑑識が回収したんですョ。 」
イモジャ 「どうしたのじゃ? ギコにぃ。 <br>考え込んだりして。 」
ギコ 「証人。今のところを証言に <br>つけ加えてくれないか? 」
ショボ 「構わないんですョ。 」
モナー 「それでは今の部分を、証言に <br>つけ加えてもらいましょう。 」
ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」
ギコ 「待った! 」
「懐中時計の文字盤のガラスで、 <br>間違いないのか? 」
ショボ 「それは間違いないんですョ。鑑識が<br>しっかり調べてくれたんですョ。 」
ギコ 「それなら確かに間違いはないな。 」
モナー 「間違いなさそうですね。 」
イモジャ 「間違いなしなのじゃ。 」
フサギコ 「信用してもらえたようだな。 」
ギコ 「(刑事、複雑なカオをしてるな。) 」
ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」
→つきつける『ガラスのかけら』※1へ
or『被害者の懐中時計』※2へ
※1『ガラスのかけら』の場合
ギコ 「異議あり! 」
ギコ 「刺された被害者は、 <br>そのまま倒れ‥‥ 」
ギコ 「地面に時計をぶつけてコワした‥‥ 」
ギコ 「そう考えるんだな? 」
ショボ 「ええ! それなら何の問題も‥‥ 」
ギコ 「とぼけたこと言うなよ。 刑事。 」
ショボ 「え‥‥? 」
(ギコ、『ガラスのかけら』を取り出す)
ギコ 「いいか? 」
「このガラスは死体の発見場所である<br>墓石のウラに散らばっていた。 」
ギコ 「だが刑事はこう証言した。 」
ギコ 「被害者が地面に倒れた衝撃で、 <br>懐中時計がコワれ‥‥ 」
ギコ 「そして文字盤の <br>ガラスが散らばった‥‥ 」
イモジャ 「どこがおかしいのじゃ? 」
ギコ 「壊れたのは懐中時計だ! しかも、<br>フタを開け閉めするタイプのもの。」
「ポケットに入っている懐中時計なら<br>文字盤のガラスが破損しても‥‥ 」
「ガラスが外に <br>飛び散ることはありえない! 」
フサギコ 「異議あり! 」
フサギコ 「そ‥‥それはだな‥‥ <br>うう‥‥むむ‥‥むむむ‥‥ 」
フサギコ 「ううう‥‥‥‥ 」
フサギコ 「ショォォォボォォォ‥‥ <br>余計なことを‥‥ 」
ショボ 「そ、そんな目で <br>見ないでほしいんですョ‥‥。 」
モナー 「落ち着きなさい。検事! 」
モナー 「た、確かにそうですな。 <br>弁護人の言う通り、 」
「ガラスが飛び散るのは <br>かなり難しい状況です。 」
ギコ 「(これは‥‥起死回生の <br> チャンスかもしれない!) 」
ギコ 「(ここで時計が証拠として <br> 不十分だと立証すれば‥‥) 」
ギコ 「(‥‥勝てる!) 」
フサギコ“異議あり!”
「ふざけんな・・・・ <br>とにかくふざけんな! 」
フサギコ 「時計は0時48分で <br>止まっている! 」
フサギコ 「これは被告人が北墓地を <br>回った頃の時刻だ! 」
ギコ 「それなら説明してもらおうか! 」
「どうやったらポケットの中の懐中時<br>計のガラスが飛び散るというんだ?」
フサギコ 「それは、死体を引きずって <br>移動させた時に‥‥ 」
「ポケットからガラスの破片が墓石の<br>ウラにこぼれ落ちたのだろう。 」
ギコ“異議あり!”
ギコ 「だがガラスを外部に飛散させるには<br>フタをあけない限り不可能なはずだ」
モナー 「・・・・フム。そういえばそうですね。 」
「たしかに文字盤のガラスが割れても<br>フタが邪魔になって、 」
「ポケットの中にも、ガラスの破片は<br>こぼれ出ないはずですね。 」
モナー 「しかし‥‥ギコくん。 <br>その事に何か意味があるのですか?」
ギコ 「(あの証拠品が <br> それを教えてくれる!) 」
ギコ 「分かった‥‥じゃあ、 <br>証拠品を提出する。 」
モナー 「わかりました。 それでは弁護側に<br>証拠品の提示を命じます。 」
緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」→正しかった場合は※3へ
外した場合
ギコ“くらえ!”
ギコ 「これがその証拠品だ! 」
フサギコ 「ほぉ~う。これがか? 」
モナー 「弁護人、その証拠品は一体何の意味<br>を伝えてくれるというのですか? 」
ギコ 「その発言が既におかしいんだよ! <br>裁判長! 」
モナー 「私にギロンをふっかけないで <br>頂きたいですな!弁護人! 」(心証ゲージダウン)
ギコ 「(うぅ‥‥、怒られてしまった。) 」
モナー 「これで満足ですかな?弁護人。 」
ギコ 「いいや!まだだ! 」
フサギコ 「フサァッ!往生際の悪い奴ほど <br>格好の悪い奴はおらんな。 」
モナー 「いいでしょう。もう一度答えて <br>頂きましょう。 」
緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」→正しかった場合は※3へ
※2『被害者の懐中時計』
ギコ“異議あり!”
ギコ 「懐中時計のガラスは <br>地面にぶつけて割れた。 」
「それがあんたの主張だな? <br>ショボ刑事。 」
ショボ 「そのとおりですョ! <br>(シャキーン) 」
ギコ横に首をふる
ギコ 「残念だけど刑事、その主張、 <br>2つのムジュンがある! 」
ショボ 「え‥‥‥。 」
モナー 「二つの‥‥? 」
フサギコ 「ムジュンだと‥‥? 」
ギコ 「一つ目、刑事は先程こう言った。 <br>地面に倒れた衝撃で壊れた、と。 」
「だがガラスは実際には墓石に <br>散らばっていた! 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「そ、そのムジュンは簡単な事だ、 <br>被告人が死体を隠す際に、 」
「そのガラスも一緒に隠したのだ。 」
ギコ 「‥‥二つ目、これこそ重要だ。 <br>すなわち‥‥、 」
「懐中時計のガラスが割れた事だ! 」
モナー 「ど、どう言うことですか!? 」
ギコ 「いいか!?懐中時計はフタを <br>開閉するタイプだ! 」
「ポケットに入っている懐中時計なら<br>文字盤のガラスが破損しても‥‥ 」
「ガラスが外に <br>飛び散ることはありえない! 」
(おぶじぇくしょん)
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「ま‥‥待ちたまえ、ギコ君。 <br>キミは一体何を言いたいのだ? 」
「確かにガラスが飛散する事は <br>物理的に難しいかもしれない。 」
「だが文字盤のガラスが割れて、 <br>時刻も0時48分に停止している。」
「被告の浅墓殺害の際に壊れたという<br>事実は変わらないはずだ。 」
ギコ“異議あり!”(ギコ、首を横に振る)
ギコ 「それは違うぞ。フサギコ検事。 」
「仮に被害者の殺害時に壊れたと <br>しようか。 だが、 」
(ギコ、机を叩く)
「どのように壊れたかで、その <br>意味合いは全く変わる! 」
フサギコ 「うぐゥッ! <br>じゃ、じゃぁテメェには、 」
「テメェにはその意味を立証する <br>事が出来るってのか!ゴルァ! 」
ギコ 「もちろんだ。 <br>弁護側は‥、 」
「時計が壊れた意味を <br>立証する事が出来る! 」
モナー 「な、何ですと!? <br>本当ですかな?弁護人。 」
フサギコ 「のぼせあがんな!コラァッ! <br>それだったら見せてみろや! 」
緑文字フサ 「“時計は何故壊れたか”を <br>完璧に証明してみろや! 」
“ガラスのかけら”か“墓石”をつきつける
『墓石』の場合※3へ
外した場合
フサギコ 「ハンッ!のぼせ上がった挙句の <br>結果がそれか!ガッカリだな。 」
ギコ 「な、何だと! 」
フサギコ 「フサァッ!私は時計が何故壊れたか<br>を聞いたはずだ。 」
モナー 「そうですね。弁護人。あなたの提出<br>した証拠は、それを示していません」
ギコ 「ウッ、そ、それは‥‥その‥。 」
モナー 「いたし方ありません。 <br>ペナルティを与えます。 」(心証ゲージdown)
「証人。証言に戻って頂けますか? 」
ショボ 「了解ですョ。 」
『ガラスのかけら』の場合
ギコ“くらえ!”
ギコ 「このガラスは墓石の周りに <br>飛散していたものだ。 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「フサァッ!ギコくん。そんな物では<br>まだ力が足らないな。 」
ギコ 「まぁ、そうだろうな。 」
ギコ 「だったら次は“何故墓石の周りに <br>飛散したか”を‥‥ 」
「“時計が何故壊れたか”という疑問<br>と一緒に立証しよう。 」
フサギコ 「なんだと!テメェなんかに <br>そんな事が出来るか! 」
モナー 「わかりました。 <br>教えていただきましょう。 」
緑文字モナー「何故“時計が壊れ”、“墓石の <br>周りにガラスがあった”のか!? 」 ※3へ
※3
→『墓石』をつきつける
ギコ“くらえ!”
ギコ 「ショボ刑事。 <br>この墓石なんだが‥‥ 」
ギコ 「最近出来たらしい傷が <br>見られたんだよな? 」
ショボ 「そうなんですョ。 <br>真新しい傷が‥‥ 」
フサギコ 「な! まさか‥‥ 」
ギコ 「弁護側は主張する! 」
ギコ 「墓石の傷は懐中時計を墓石に <br>ぶつけた時に出来たものだ! 」
モナー 「な‥‥なんですってえええ! 」
ギコ 「死体のポケットから、 <br>時計を取り出し、 」
「フタを開けてガラスの文字盤を <br>墓石にたたきつけて壊した。 」
モナー 「なんですと!?」
フサギコ 「ふっ‥‥ <br>ナニを根拠にそのような‥‥ 」
ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」
フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」
緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う根拠をだ! 」
『被害者の懐中時計』をつきつける
ギコ“くらえ!”
ギコ 「この時計がその証拠だ! 」
フサギコ 「と、時計だと?一体それが何を‥。 」
モナー 「私もわかりません。ギコ君。この <br>時計に何か意味があるのですか? 」
ギコ 「わかった。正確に教えよう。 」
『被害者の懐中時計』の詳細画像
緑文字ギコ 「故意に壊されたコンキョは、 <br>ここにある! 」
矢印出現。「調べる」の要領で答えを指摘。
指摘を間違った場合
ギコ 「ここをよく見てみるんだな。 <br>フサギコ検事! 」
フサギコ 「フサァッ!私には何も見えんな。 <br>ギコ弁護士。 」
ギコ 「その通り。よく分かったな。 <br>流石だ。 」
モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
「私はガッカリしましたな。 <br>弁護人。 」(心証ゲージダウン)
イモジャ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
ギコ 「(キョーレツなケイベツの視線を <br> 視線を感じる‥‥。) 」
フサギコ 「フッ、何の根拠も無しに無理矢理 <br>指摘しようとするからこうなる。 」
ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」
フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」
緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う証拠をだ! 」
正しかった場合
ギコ 「よく見てみろ! <br>時計のフタと裏側を‥‥ 」
「何かにぶつけたらしい外傷や凹みは<br>付いていないだろう! ゴルァ! 」
ギコ 「被害者が刺されて倒れ、ポケットの<br>中の時計が衝撃を受けたのなら、 」
「時計の外装に凹みや傷があるはず‥ 」
ギコ 「こういう状態で、 <br>文字盤だけ破壊するには・・・・ 」
「意図的にフタを開けてガラスの文字<br>盤を何かに叩きつけるしかない! 」
ギコ 「そう、これは被告に罪を着せる為の<br>何者かによって行われた偽装‥‥ 」
ギコ 「つまり‥‥フェイクの証拠品だ!! 」
モナー 「なな‥‥なんと!? 」
フサギコ“異議あり!”
フサギコ 「ふぅ、ゴクロウだったな。 <br>弁護人。 」
ギコ 「な、何だと!? <br>(コイツ、急に落ち着きやがった)」
フサギコ 「確かに懐中時計に若干の疑問点が <br>見られるようだな。 」
「しかし、懐中時計が壊れた状況、 <br>これに何かあるのかな?弁護人。 」
ギコ 「エッ!? 」
フサギコ 「被告を陥れる為のフェイク‥‥ <br>しかし時計でそれを証明するのは、」
「あまりに難しいな。 それに‥、 」
(フサギコ、机を叩く)
「一番重要なのは!衣服の血痕だ! 」
フサギコ 「被告人の衣服には、被害者の <br>血液が付着していた。 」
フサギコ 「これは被害者を <br>殺害した時に付いたものだ! 」
フサギコ 「他にどう説明する! 」
ギコ 「うぐ‥‥! 」
(傍聴人)
(木槌)
モナー 「そうですね‥‥。 <br>衣服に血痕がある以上‥‥ 」
モナー 「被告人が疑わしいことに <br>変わりはありませんね。 」
フサギコ 「血液は犯行時についた! <br>こいつを否定できるか! 」
ギコ 「(そ‥‥そんなこと <br> できるかって言われても‥‥) 」
イモジャ 「ギコにぃ! <br>せっかくここまできたのに‥‥ 」
ギコ 「わ、分かってるよ。 」
モナー 「ギコくん。検察側の主張を <br>否定する証拠はありますか? 」
ギコ 「う‥‥ 」
フサギコ 「その様子じゃないようだな? 」
モナー 「ふむう‥‥ 」
ギコ 「(やばい! 裁判長が <br> 納得しかけている!) 」
ギコ 「(でも、証拠なんて‥‥) 」
イモジャ 「ギコにぃ! 」
ギコ 「そ、そんな目で <br>オレをニラまないでくれ。 」
モナー 「ギコくん。テキトーな反論は <br>ユルしませんよ。 」
モナー 「あなたは検察側の主張に <br>異議を唱えるつもりですか? 」
ギコ 「(裁判長もキビしいマナざしで <br> オレをニラんでいる‥‥) 」
ギコ 「(どうする! ヘタな反論を <br> すればお終いだ!) 」
ギコ 「(証拠なんてないけど‥‥ <br> やってみるか?) 」
やってみる
→潔く諦める
(どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ)
ギコ 「(どうしても反論が見つからない。<br>ここは潔く諦めるしかないか‥‥)」
イモジャ 「ギコにぃ? 」
ギコ 「杏子には申し訳ないけど、 <br>反論できそうにない。 」
イモジャ 「ギコにぃ‥‥ 」
モナー 「おやおや、 <br>オンナの子を泣かせるなんて‥‥ 」
「そんなこと許しませんよ! 」(心証ゲージダウン)
(心証ゲージが0になったら別ヴァージョンのバッドエンド)
フサギコ 「このような法廷と言う神聖な場 <br>において、 」
フサギコ 「女の子のココロを傷つけた <br>最低な弁護人など、 」
「もはやこの法廷に立つ資格は無い、<br>私はそう主張するが、裁判長。 」
モナー 「そうですね。散々デタラメな事を <br>言った挙句、女の子を泣かせるなど」
「法廷に立つ資格など‥‥ <br>ありませんな!弁護人。 」
「弁護人。 <br>あなたはもう来なくていいです。 」
ギコ 「ま、待ってくれ!そんな事って‥。 」
フサギコ 「只でさえ、適当な事を言って <br>法廷を侮辱したのだ。 」
「今更キミに何か反論できるとは <br>思えないのだが。 」
ギコ 「う、ウソだろ‥‥。 」
(木槌)
モナー 「そこまで! 」
「本法廷は、これ以上の審議の <br>必要性を認めません。 」
「さらに、被告に対する判決を <br>決める時間も、必要としません。 」
「これは、きわめて明白な事件です。<br>疑問の余地はない! 」
「被告人、西 杏子に <br>たった今、判決を言いわたします!」
有 罪
モナー 「被告人はこれより身柄を <br>司直に預けるものとし、 」
「1ヶ月以内に、高等裁判所において<br>通常裁判をうけることとします。 」
「では、本日はこれにて閉廷! 」
(傍聴席)
(木槌)
(心証ゲージが残っている場合)
ギコ 「(うう、ムチャクチャだ‥。 <br> 裁判長‥。) 」
「(悩んでもしょうがない‥‥ <br> やるしかないんだ!) 」
(「→やってみる」に続く)
→やってみる
潔く諦める
(どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ)
ギコ 「おい! 衣服の血痕だが‥‥ 」
ギコ 「本当に殺害時に <br>付着したものなのか? 」
モナー 「どういうことですか? 」
ギコ 「宴会の後、被害者を捜しに <br>林へ行った時‥‥ 」
ギコ 「当然、被告人もいたんだろ? 」
フサギコ 「うむ。 <br>参加者全員で捜したそうだ。 」
ギコ 「そ、それなら‥‥ <br>死体を発見した時‥‥ 」
ギコ 「うっかり死体をさわって、 <br>付いたものかも‥‥ 」
フサギコ 「異議あり! 」
フサギコ 「‥‥残念だったな。ギコくん。 」
ギコ 「‥‥え。 」
フサギコ 「死体の第一発見者は、サークルの <br>部長である板川 淳二だ。 」
フサギコ 「彼が死体を発見した後、何名かの <br>仲間がかけつけたが‥‥ 」
フサギコ 「その中に西 杏子はいなかった! 」
フサギコ 「彼女は後になって、彼らから <br>事件を知らされたのだ! 」
フサギコ 「彼女は一度だって死体には <br>近づいていない。 」
フサギコ 「そう‥‥被害者を殺害した <br>その時以外には! 」
ギコ 「異議あり! 」
ギコ 「そ、そんなことは <br>分からないぞ! 」
フサギコ 「じゃあ、どうして付いたんだ! 」
ギコ 「そ、そうだな‥‥ <br>たとえば‥‥ 」
ギコ 「被害者の血液が含まれた何かが <br>服に触れたからとか‥‥ 」
モナー 「ほう。 」
フサギコ 「なんだ? その“何か”とは。 」
ギコ 「そ、それは分からないけど‥‥ 」
ギコ 「その何かが触れたからとか‥‥ 」
フサギコ 「フサァ! どうやら‥‥ 」
フサギコ 「キミの運命もこれで <br>決定づけられたようだな。 」
ギコ 「ど‥‥どういうことだ? 」
フサギコ 「被告人の袖口に <br>血がついていた理由・・・・ 」
「それはほかでもない! <br>被告人が殺したからだ! 」
ギコ 「な、なんだって‥‥! 」
モナー 「フサギコ検事!間違いありませんね? 」
フサギコ 「今、ここで判決が下されないのは <br>マコトに残念だが‥‥ 」
フサギコ 「次の証人を召喚すれば、 <br>より明らかになるであろうな。 」
モナー 「次の証人ですか‥‥? 」
フサギコ 「フサァ! そのとおり! 」
フサギコ 「被告人の直前に回った人物が、 <br>実際に会っているのだよ! 」
「オバケ役をしている <br>浅墓 章太郎にな! 」
フサギコ 「彼女の証言で、今言ったことが <br>立証されるであろう。 」
ギコ 「彼女‥‥? 」
フサギコ 「川岸 優子。 <br>‥‥キモだめしの参加者だ。 」
ギコ 「優子だと‥‥ <br>(彼女が何を‥‥?) 」
モナー 「ふむう‥‥その女性の証言も <br>聞いてみる必要があるようですね。」
モナー 「それではフサギコ検事、 <br>川岸 優子の召喚を命じます。 」
フサギコ 「フサァッ! <br>仰せのままに、裁判長。 」
(木槌)
モナー 「ここで一旦10分間の休憩を <br>とりたいと思います。 」
モナー 「その女性の証言は、 <br>その後で聞くことにしましょう。 」
モナー 「それではこれより、 <br>10分間の休憩に入ります! 」
(木槌)
つづく
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