恥子2

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恥子 第二章 彼 「任天堂の商売は汚い」 と、いうタイトルのスレッドを立ててみた。 今回は久しぶりに食いつきがいい。 リロードする度に5つぐらいレスが付いてる。 1000行くかも、嬉しい。上機嫌で煽る。 ひっきりなしにレスが付く、忙しくて目が回る。 私は矢のように返答し煽る、 自分が何を主張しているのかもよくわからないけど 楽しくて楽しくてしょうがない。 私は中心、私は注目の的なのだ。 集え、名無したち。私が泣かせてあげる。 歯向かう彼らをばっさばっさと切り捨てる。 否、切られてるのは私。 誰が見たって劣勢なのは私。 だけどそんな事はどうでもいいのだ。 私にとってこの行為こそ至福なのだから。 だけど、ちょっと疲れてきた。 さすがにアタマの回転が追いつかないので少し休憩を入れる。 「ほんとお前ら頭悪すぎだろ(^-^;) 論破するのも疲れてきた・・・ もう一生やってろよ(^0^)」 ふう、缶コーヒーを口に含み一休み。 楽しいひと時の余韻にひたる。 きっと私の顔は凄くにやついているだろう。 私という主が去ってスレッドの流れが止まる。 みんなは私という灯りに集う羽虫。 それを失った彼らは散り散りばらばらに去っていく。 私はこんなにも求心力があるんだ、アハハ。 本当は知っている、私は見世物小屋のフリークスなんだって。 私という珍奇な存在をせせら笑うために彼らはやってくる。 けど、それでいいのだ。そうやって場を提供している 私は褒められていい存在。私は人気者なのだ。 しばらく時間がたったあと 私は灯火の消えたスレッドに戻り、再び 「楽しみ」を得ようとリロードする。 新着282件 え? 凄い数のレスが付いていた。 激しい煽り合い、長文、アタマに血の上った 人たちの書き込みが並ぶ。 ただの見世物小屋だったスレッドに 嵐が吹いていた。 その嵐の中心にいたのは。 「阿呆共の低脳レスには呆れ果てますね。ぷ もう少し論理的な思考をしたらどうですか? 子供は寝る時間ですよ。爆笑」 ゲハで最も有名な、彼だった。

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