$OMEGA
個体間変動分散の初期値を指定する.
ETA が独立な場合
$OMEGA 0.04 0.04 0.25
すべての個体間変動パラメータ (ETA) が独立であると仮定するならば,$OMEGA の後に,ETA の個数分の分散の初期値を並べて書けばよい.
上の例では,ETA(1) ~ ETA(3) の 3 個の ETA に対応する個体間変動分散の初期値をそれぞれ,0.04,0.04,0.25 と指定している.比例誤差モデル(対数誤差モデル)を仮定しているならば,それぞれ CV = 20%,20%,50% に相当している.
分散は必ず正の値であるので,推定下限は自動的に 0 が設定される.したがって,0.04 と初期値のみを指定すればよい.
ある個体間変動が仮にないと仮定したモデル解析を行いたい場合には,対応する初期値の部分を (0 FIXED) とすればよい.例えば,上の例で ETA(2) の分散を 0 に固定したいならば,
上の例では,ETA(1) ~ ETA(3) の 3 個の ETA に対応する個体間変動分散の初期値をそれぞれ,0.04,0.04,0.25 と指定している.比例誤差モデル(対数誤差モデル)を仮定しているならば,それぞれ CV = 20%,20%,50% に相当している.
分散は必ず正の値であるので,推定下限は自動的に 0 が設定される.したがって,0.04 と初期値のみを指定すればよい.
ある個体間変動が仮にないと仮定したモデル解析を行いたい場合には,対応する初期値の部分を (0 FIXED) とすればよい.例えば,上の例で ETA(2) の分散を 0 に固定したいならば,
$OMEGA 0.04 (0 FIXED) 0.25
とすればよい.$PK ブロックで ETA(2) を消去して,ETA(3) を ETA(2) に書き換えるよりはこの方が間違いが少ない.
ETA 間に相関がある場合
$OMEGA BLOCK(3) 0.04 0.03 0.09 0.05 0.075 0.25
ETA(1) ~ ETA(3) の(すべての)間に相関があると仮定する場合の書式である.BLOCK(3) の '3' は相関がある ETA の個数を表している.
ETA(1) ~ ETA(3) の分散 = ω1^2,ω2^2,ω3^2.
ETA(1) と ETA(2) の共分散 = ω12.
ETA(1) と ETA(3) の共分散 = ω13.
ETA(2) と ETA(3) の共分散 = ω23.
としたとき,$OMEGA BLOCK(3) の後には,
ETA(1) ~ ETA(3) の分散 = ω1^2,ω2^2,ω3^2.
ETA(1) と ETA(2) の共分散 = ω12.
ETA(1) と ETA(3) の共分散 = ω13.
ETA(2) と ETA(3) の共分散 = ω23.
としたとき,$OMEGA BLOCK(3) の後には,
ω1^2 ω12 ω2^2 ω13_ω23 ω3^2
の順で初期値を指定する.上の例では,ETA(1) ~ ETA(3) の分散の初期値をそれぞれ 0.04,0.09,0.25 と指定し,ETA(1) と ETA(2) の共分散を 0.03,ETA(1) と ETA(3) の共分散を 0.05,ETA(2) と ETA(3) の共分散を 0.075 と指定していることになる.
なお,一部の ETA 間にのみ相関を考える場合には,次のように書く.
$OMEGA BLOCK(2) 0.04 0.03 0.09
$OMEGA 0.25
$OMEGA 0.25
これは,ETA(1) と ETA(2) の間にのみ相関があり,ETA(3) は独立,と仮定しているモデルを表している.
ETA(1) と ETA(3) のみに相関がある,というモデルは記述できない.そのような場合には ETA の番号を変更する必要がある.
ETA(1) と ETA(3) のみに相関がある,というモデルは記述できない.そのような場合には ETA の番号を変更する必要がある.
値を固定
$OMEGA 0.04 (0 FIXED)