りぼんの墓

りぼんのはか【登録タグ: ふなむし 初音ミク

作詞:ふなむし
作曲:ふなむし
編曲:ふなむし
唄:初音ミク

曲紹介

  • 私の幽霊は泳ぐ 空をけってのがれる 墓がそれを見る(吉原幸子「夢」より)

歌詞

ふなむしのブロマガより転載)


雲形定規を胸にあて
雲にはなれないにしろ
靉靆したい
想像上の死体になって

お誕生日のケーキみたいに
灯台が小さく点る
ささやかな青い砂嘴です
いま

蒼古的りぼんのおばけが
思い出を三つ編みする夜の

小さい字のノート


リピートアフター 未知なる
リピートアフター 未知なる
デリケートに砕け散りながら
座礁したカナリア病院船
瞑目して
こころのなかで
こころのそとの
巻貝のうずまきをなぞります
指先から墨にとけこむミルクになって
マイマイの黙秘にこっくりと頷きます
バレエシューズの肢もうずまき
真っ白いお葬式のよう
揃えたお膝もうずまきです
潜望鏡をくわえて夜景は
とうめいなセロハンを重ねた
やみくもにやみ
やみくもにくも
切りつけるようなサーチライトも
トローチの穴のむこうで薄荷色のまぼろしにして
遠くまで
体温の点描で大切に溶かしていきます

青らむレムのねむりの方へ
矢印になった波が打ち寄せに行きます
打ち寄せてサカナの群れと
そこに昔からあるピアノを大切に犯します
血が出ても
ただ夢見るように見ていました
ピアノの下の王国で
オルゴール職人が組み立てるオルゴール
ギロチン職人が組み立てるギロチン
お祭りの夜
なんでもないわたしは蛍をつかまえた
道という道は
雪降りのように青らんでいて
水銀灯の影を積み上げていて
行き止まりのように立ちつくしてしまう
オルゴールが鳴りやんでも
蛍火のギロチンに三つ編みを咬まれたまま

とうめいな雲形定規になる
血液から遠く突き放されて
瞑目しても
瞼の裏の模様のように
映り込む黒い観覧車
放射状に広がるロイコトームの花序の下で
いまは
リピートアフター 小さい字のノート
わたしの指とわたしの指を組み合わせてつくる
魔法を使えないようにする魔法の環
鏡に飛び散った墨
銀色の部分だけの死体模型になって
飛び去る鳥の飛び去る鳥の形の影だけを受け止める
もうない星の
まだある駅にいて
円襟のブラウスからしみ出す冷たいサカナに溺れる
お祈りをする人の形で
からっぽにわたしを追葬し続ける
むかしむかしあるところに
遊びで建てた小さいお墓


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