des Esseintes †聖母なる蟲のまねび†

【登録タグ: D ふなむし 初音ミク

作詞:ふなむし
作曲:ふなむし
編曲:ふなむし
唄:初音ミク

曲紹介

おうつくしくあらせられませ
つみとがのマリアさま
わたくしどもの涙のろうそくは あなたさまに
この世ならぬ後光のうすぎぬをお着せいたします
(高橋睦郎『どろぼうたちのマリア』より)

歌詞

(動画より書き起こし)

聖母なる蟲のまねび
葵八花の破鏡
茘枝を口にしたら匂はれる戀の鬼啖

盈虧を襟が噤む
シベリアケーキでしたね

冥邈 奇花の教區
プラエステイギアトレス

小鳥の繪皿で磨られる墨
卷貝幽契

地白地の箱襞搖れます

ミラ 羊齒の下
はだしがふれてる

瀞の痛さに

ミラ 玉梓の
紙せつけん一枚

風に迷ふ束の閒の

帝王切開であなたは生まれ
ウロコのわたしは排水溝で生まれた
鍵盤の蘇幕を
暗殺の皿からこぼれて餘桃がすべる雪虐の玄黙に蒼褪めて固く尖つた

はだかの胸に觸れている蛾の
産毛の
昏さ
領聖のひらく少女の口の
冥さ

いつか口紅をつけてきて叱られたことを
あなたは思つてゐるのね

眼下が途切れがちになる木々が
森でなくなつたこの瞬閒

歸らないでゐたことがあつたでせう

消燈時閒を過ぎてゐたのに
坂下の硝子工場でおきた火事
變に明るい空にわたしたちの心臓は高く鳴つた
ひとつ殘らず開け放たれた獄の鍵が落ちる音
軋る革のブーツで爪先立つた花更紗のカーテンを踏み躙るラストワルツ
南溟に散佚する星の典獄室でキスをしているやうだつた
かうしてゐるとき
あなたの冷たい手にいつぱいのハスカツプに
紛れてしまふわたしが思ふ蟲のわたしを
言はないうちに
氣付かず殺めてほしいと思ふ
驅けて來て
集藍寺のくゞもる木の下闇
顏面蒼白でスカートのプリーツを整へる
あなたがきれいだと思ふ

わたしたち
いま
同じ卷貝にふれている

華奢な匙の影がちらつく
ミルクの膜の上で交はす血の渦紋
錯落と回る
天井畫のエンゼルを映した蛇口を圍んでわたしたちは囘る

裂けてゆく翼廊の花序
肉鉤が烈しく搖れて鳴つている
絶巓に射かけられて落ちる
斬姦狀を咥へた鳥の
嵐の脆い
骸晶
それを握り込んでゐる
紋章剝奪のなめらかな手套

あをい風車
いつせいに囘りだす

白百合隧道

潤むあなたの複眼をきらめかせ
プリムムモビーレ陥ちる

みて
寄宿舎がもうあんなに小さくなつた
入舎式で隣り合つて
はじめて言葉を交はしたときからたぶんわかつてゐた

瑠璃彌撒の
總毛立つ地下莖の

集藍の闇に
振り返る
ゑまひする
朱唇


血まみれの
同じ卷貝にふれている


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