曲紹介
- 「さめてはみえぬ まぼろしのそのおもかげ」
ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』(作者ブログより)
歌詞
夕立呷り朱染まる市街がぐでんぐでんと夜を吐いて
鬼灯みたいな飛行船団が寝入りばな君を誘った
左手すり抜けたペーパーバックは溺れたように宙を舞って
夢と現実を綯い交ぜにしては歪な地平の夢路を行くけど
起きれば昨日の延長がただただ続いていくだけで
過ぎたる景色の群像を追って、走って、手繰って
夕のいのり空しく溶けてさんざめく終の唄
なんで、もっとほらグズってよ、悲しい笑顔は見たくないな
そそくさ船長は日がな一日、螺子を回して煙を吐いて
がたぴし軋む歯車のテンポで舶来の唄を口遊む
地上の壊れた電波は何時でも、のべつ幕なし愛を説いて
全てを分かったふりした僕らは一年、二年、大人になるけど
気づけば今宵の残像が暁の日に白み消えて
強がった顔で追いかけた、待って
暗転、巡り巡って、着の身着のまま空の旅
なんで、もっとほら嘆いてよ、そんな笑顔は見たくないな
大切なことは全て今は忘れてもいいからさ
ここであったことだけはせめて覚えといてほしいな
尖塔の骸骨が行列
ぞんざいに警笛笑った
衛星が墜ちてった夜更け
毎夜、毎夜、願った
夕のいのり空しく溶けてさんざめく終の唄
なんで、もっとほらグズってよ、悲しい笑顔は見たくないな
習ったことなど全て今は思い出せないけれど
ここであったことだけはせめて覚えといていたいな
コメント
- 本当に好きです。 -- 名無しさん (2017-12-10 14:42:17)
- 言葉がとてもきれいでただただ聞き入る。夏の夕立がひいた後の日暮れの空気を吸い込んだ気持ちで胸がいっぱいになる。 -- あ (2018-05-31 15:09:10)
最終更新:2023年12月12日 12:01