歌詞
お嫁に行きなさるあの女は
それは綺麗な顔をして、
『 貴方には来てほしい 』
なんて仰るものだから
俺は其方を見ないまま、
「 面倒です 」
としか言えぬのです。
顔なぞを合わせたら
きっと、その袖を引くだろう。
情けない男だと笑ってください。
貴女はとられやしないと、
高を括っていたのです。
さらば、愛しい女よ。
もう交わす言葉さえなく、触れることも。
構わない、それが貴女の幸せだ。
今頃、花嫁の行列が
だらだら歩いているのだろう。
長雨が降ればいい。
少し、邪魔をするくらいに。
女々しいと、自分でも可笑しくなって、
幾らか笑いもしました。
笑おうとしていました。
いつか仰っていた
「 残ったら貰ってね 」
と その言葉が
今頃になって、頭を擡げるのだ。
遠くの貴女には、一言も言えやしない。
笑窪を浮かべた日も、
頭を撫でてきた日も、
良い夢にしておこう。
一夜の夢と変わりはない。
さらば、愛しい女よ。
もう交わす言葉さえなく、触れることも。
構わない、それが貴女の幸せだ。
雲の一つも出やしない。
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最終更新:2023年12月12日 12:18