ノーヴェ・グリモワール

のーゔぇぐりもわーる【登録タグ:2018年 MAYU grief art
作詞:佐倉 憂
作曲:grief art
編曲:grief art
唄:MAYU

曲紹介

救いの無い物語は、悠久まで語り継がれ――――受け継がれていく。
「――――それでも、絶望しないで。」

歌詞

(動画より転載)

第八秩序歴「ライア」1001年。
混沌と進化を求めた神の封印が解かれ、世界に魔物が氾濫して1年が経過していた。
千年前、ある白魔術師によって綴られた「英雄ライアの伝説」に記された戦い方を真似て、
一年もの間大陸中の人間が魔物と戦ってきた。

───そして、ようやく救世主となる者が現れる。
神託を受けたのは、ハイッセム帝国・帝国騎士団の「ククリ」という少女。
もはや周知の事実となったこの伝説に選ばれた彼女は、
どんな覚悟で前に進むのだろうか───。

千年の封印から解かれた
魔物達が蔓延る世界
人は手を取り合い戦い続ける
誰かに託宣が下されるまで

私が握る鋭い勇気の剣も
絶えず青い血に塗れていた
いつしか現れる<救世主(メサイア)>を待つため
来る日も来る日もこの国を守る

深く眠る夢の中で
選ばれた勇者は私だった
この伝説が実話なら
私が全て捧げればいいのか───

この概念さえ切り裂く刃で
混沌に塗れた世界を救う
永劫に封じる術が無いと云うなら
「私の時間をくれてやるさ」

この概念さえ切り裂く刃は
託された希望の証だから
やり遂げてみせるよ たとえ心荒んでも
身を焦がしながら進め
“ノーヴェ・グリモワール”

旅が始まる。
ただまっすぐ果てへ向かい、この身を捧げるだけの旅。
無駄なものはいらない。
想い出の品も全て部屋に置き去りにし、必要なものだけ身に付ける。
鏡に映るこの金色の瞳は、志命に燃え……無感情で凍っていた。
もう今の私は、今までの「私」であってはいけないのだ。
自分を圧し殺して進む道は、足の踏み場も無い程に棘だらけだろう。

千年前世界を救った
英雄の名を旅の中耳にする
欠点が見当たらぬ彼女の姿を
空想する度強く惹かれてた

辿り着いた 最後の場所
私を待つのは碧眼の英雄
告げられた真実は
苦痛を伴う救済

華麗に舞い降りた漆黒の英雄は、美しく穢れていた。
私が惹かれ続けたその正体は、悲しげで儚く、
刹那的な命運を、悠久かに思わせた。
美しい碧眼が、未来を捉えて煌めく。
「ライア・オルティス」は、此処に居た。

この概念さえ切り裂く刃で
秩序と平和を必ず齎す
悠久が約束出来ないと云うなら
「私の未来をくれてやるさ」

この概念さえ切り裂く刃は
受け継いだ秩序の運命(さだめ)だから
やり遂げてみせるよ たとえ忘れ去られても

深い魔導書の入口に伸ばした手が震えた
今更になって 失う事が酷く怖くなったんだ

────大丈夫だ。君なら成し遂げられるさ。
「成し遂げられるかな」
────この時間は取り戻せるよ。
「取り戻したい……!」
────君が帰る場所は私が守るから
「守れるの?」
────前だけ見て進め!
「前だけを見て……?」

この概念さえ切り裂く刃で
混沌に塗れた世界を救う
悠久が約束出来ないと云うなら
「私の希望をくれてやるさ」

この概念さえ切り裂く刃が
私を繋縛する囁きを断ち切る
やり遂げてみせるよ 救いすらない使命を
心熔かしながら歩め
“ノーヴェ・グリモワール”

八代目の英雄が言った通り、これは“弥縫策”に過ぎないのだろう。
たった千年の間だけ、魔物達を大人しくさせる。
そんな解決に繋がらない無駄な救済。
ただそれでも、一人の人生を、ひとつの心を犠牲にするだけで成し遂げられるならば……
必要なのかもしれないと思う。

「彼女」は誰も知らないこの世界で、最後まで生き抜くと口にした。
千年の遅れを取り戻すかのように、その碧眼はまっすぐ前を向いていた。
私も、「彼女」のようになりたい。
受け継いだのだ。「グリモワール・メサイア」を。
神の意志によって、私の心が喰い潰されてなるものか。
私は抗う。
この「魔導書」の中で。

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最終更新:2023年12月12日 14:04