止水の湖

しすいのみずうみ【登録タグ:2008年 waraP 初音ミク
作詞:waraP
作曲:waraP
編曲:waraP
唄:初音ミク

曲紹介

  • 歌詞にいろいろ詰め込むと長くなっていかんのでバックストーリーとの二元進行にしてみました。(作者コメントより)

歌詞


斜字体で書いた部分は動画に表示されるバックストーリーであり、音声はない)



0. prologue


伝えたのは誰か
奇跡を起こすと伝えられる水
欲する心は水面を閉ざし
人には決して手にできず
止水の心を持つものだけが
その水の奇跡を知る

鏡映したる奇跡 水面 心に揺れずに
彼の水をその手にするは止水の心を持つもの



むかし むかし あるところに
魔法使いがいました

1. 昔々話

むかしむかしのはなし 湖を護る魔法使い
人形を操り 街を栄えさせた
山の上に暮らす独りぼっちの魔法使い
百年を費やし ある魔法を創った

人形に心与えたるは赤い魔法の石
小さな人形に石(意思)握らせ 私が生まれた
むかしむかしのはなし 湖を護る魔法使い
心持つ人形と仲良く暮らしてた

2. 魔女の呪い

「お前が魔法使い殺しの魔女か」

「いかにも、覇王さま」

「早速だが…」

「始末したい魔法使いがいる…と」
「ああ、忌々しい人形使いだ…
あの街が欲しくてな
だがやつのせいで私の兵は町に
入る事もできん」
世を統べる黄金の王 欲するは不死の体
求めるは奇跡の水 人形使いが護る街


「ほう、さぞ魅力的な場所のようですね」
「私は世界のすべてを手に入れたいのだよ」
「それで私にどんなメリットが?」

「あの山の上には奇跡を起こす湖が
あるという伝説がある
欲しくないか?」

「なるほどそちらが本命ですか…
ですがそんなものはいりません」

「では何が欲しいと?」

「何もいりませんよ
これは趣味ですからね」

付き添うは異国の魔女 操るは異界の唄
すり抜ける街の護り 人形使いを滅ぼす呪い


「ははっ、恐ろしいやつよ」
「まあ見ていて下さい
所詮は人形使いの結界
私にとっては無いに等しい」



3. 日々

朝焼けの空 雲  水面に移して
見下ろす町並みは静かに目覚める

人形に心が生まれてから
長い月日が経ちました

胸の石輝き 今日も目を覚ます}
心の在処確かめ 一日が始まる}

魔法使いは街を護り
人形は主を助ける

そんな日々が長い間
続いてきました

いつも通りの朝 変わらない日々が
幸せなこと
いつも隣にあなたがいるから

しかし
その日の朝は
いつもと違っていました

服を整え ご飯を用意する
隣の扉開け 主におはよう…

魔法使いは人形の
呼びかけに答えませんでした

魔女の呪いは体を蝕み
魔法使いを死へと追いやります

初めて見る魔法使いの姿を前に
人形はなす術もなく
立ち尽くしてしまいました



そして人形は湖へ向かった

古の伝 奇跡の水は許さるは心の同じ者だけ

4. 止水の湖


止水の上に片足のせて 沈まぬは心のざわめきを知る

主を助けたいと願う人形
願う心を水は拒み
ただ水面に立ち尽くす

こぼれる涙は波もたてずに 止められた水面に溶けて消え去る

願えば叶わず
願わねば叶わず

「ソレデモ私ハ叶エタイ」


よみがえる思い出は 優しい日々の記憶
あなたを救うためならもう怖くはない
私に心くれた優しい魔法使い
私が消えてもどうか泣かないでください

そして人形は石を
コ ワ シ タ

心をなくした人形は歩く
奇跡の水抱えて主のもとへ

目を覚ました魔法使い
しかし目の前の人形に
いつもの笑顔はなく
ただガラスの目が
魔法使いを見つめるばかりでした

そして魔法使いは・・・



燃え盛る町並
迫り来る軍勢
失った人形

魔法使いの狂気が
世界を襲った

5. 狂気

聳え立つ赤黒き巨大な人型
憎しみを象った破壊の人形

魔法使いは考えた
人の心を組み上げるために
百年の時を費やした

だが人を使えば

材料が人の心であれば

無数の心を集め纏めれば
心という法則を創りだせるはず

その腕に浮き上がるは鈍く光る魔法
薙ぎ払い目指したるは黄金の覇王
腕に触れたもの 魔法に心喰われて
戦場の跡には 虚空見る者だけ
過去の日々に囚われた人形使い
巨人を駆り心を奪い続ける
百年の魔法はもう戻らない
狂気の先行き着く悲しき最後へ

大丈夫

きっと時間はかからない



そして月日は流れた



険しい山道を進む影がひとつ

異国の風体をした
彼女の歩みに力はなく

今にも崩れ落ちそうな体で
必死に何かを目指していた

やがて山頂にたどり着いた
彼女が見たものは

波ひとつ立たない湖と
水面に立つ小さな人形の姿だった


アラ、オ客サンね
何年ぶりカシラ

アナタも水が目当テ?

デモ残念
アナタには無理そうダワ

ソレヨリモ
私ノ話ヲ聞イテ行カナイ?

チョット昔ノお話



むかしあるところに
魔法使いと人形がいました

6. 昔話

むかしむかしのはなし 呪いに倒れた魔法使い
人形は救った 心と引き換えに
魔法の怒り 国を滅ぼし心を集め
かつての魔法を作り出そうとした
人形に心与えたるは黒い魔法の石
小さな人形に石(遺志)握らせ 私が生まれた

デモ私はカツテの人形と
一緒デはアリマセンデシタ。

力も使い果たし 悲しみに暮れる魔法使い
水は波も立てず 彼は沈んでいった


必死に水面を叩く女
やがて力尽きた彼女は
波も立てずに湖に沈んでいった


「ダカラ無理ダッテ言ッタデショ?」

ココの水はネ

奇跡ハ起コシテモ

願イは叶ワナイのヨ


コメント

  • 歌詞とバックストーリー、両方あってのこの曲だと思うので、こういう書き方にしました。読みづらかったらごめんなさい。 -- ページ作成者 (2009-03-03 23:24:05)
  • 読みづらいなんてとんでもない!! これがBESTだと思います! ホントに感謝です -- 名無しさん (2009-03-22 22:41:12)
  • (超拡張版)もつくってください!^^ -- 名無しさん (2009-04-03 10:03:35)
  • すごくいい -- 名無しさん (2013-01-12 00:49:41)
名前:
コメント:
+ タグ編集
  • タグ:
  • waraP
  • 初音ミク
  • 2008年

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月12日 02:20