劇場版 新約機動戦士ガンダムZZ Ⅱ

「私は教育者になるのが夢だったのだよ、リィナ・アーシタ」
「学校の先生…ですか?」

ダカールの迎賓館。
正装したグレミーとリィナが向き合い、互いの手を重ねる。
楽団によってダンスの曲が演奏され、ステップを踏む二人。
リィナの見事なステップが第一部から流れた歳月を物語る。
類似例:F91における禁忌ドゥさんの包帯とか。

「それが何の因果か、社会そのものを教育する立場になった」
「おかげで私は生きています」

リィナがとある戦場で行き倒れていたところを、
グレミーに拾われたことなどが二人の会話で語られる。
内容的にはロンメル戦などの可能性が高いが明言はされない。

「あの子達も君に懐いている。私こそ礼を言おう」
「そんな…」

リィナ、照れて視線を逸らす。何かの気配。足が止まる。
怪訝な顔をするグレミーを残し、バルコニーへと駆けるリィナ。

「来てくれた…来てくれたんだ!」

バルコニー。雲一つない星空に、月。見上げるリィナ。
OP(歌:坂本真綾 作曲:菅野よう子 作詞:井荻麟)のイントロが重なり、
リィナを追ってきたグレミーがバルコニーへ。強風が二人の髪を揺らす。
敵。緊張に包まれる迎賓館。リィナ、喜びと不安が入り混じったような表情。
迎賓館を防衛するネオジオンのMSの中には10機の量産型キュベレイの姿。
リィナとグレミーを守るかのような位置で赤キュベが仁王立ち。OPはサビに。
夜空を切り裂くように走る火線。敵の集中砲火を避けまくるGフォートレス。
リィナの元へ。赤キュベの迎撃を避け、急上昇。リィナが見上げた月に重なる。
咆哮するジュドー。月を背にZZへと変形。その上にタイトルが表示される。


          機動戦士ガンダムZZ Ⅱ


サーベルを抜く赤キュベ。ZZもまたハイパービームサーベルを手に。
ジュドー、バルコニーのリィナを視認。その膝の上でプルが得意顔。

「リィナ!」
「ね? 私の言った通りでしょ!」

赤キュベが上昇して斬撃。受け止めるZZ。お互いに凄まじい気迫。
月明かりの下で火花が散る。必死なジュドーにプルは複雑な表情。

『消えろ、ガンダム! リィナは…リィナは私が守ってみせる!』
「リィナ…を…? 何だ…? 何を言ってるんだ…こいつ…?」

困惑するジュドーとプル。二人に赤キュベを駆るプルツーの姿が見える。
信じられないという表情の二人。防戦一方になるZZ。鬼気迫る赤キュベ。
ZZのサーベルが切り払われる。ビーム消失。柄が迎賓館の隣に落下する。
ずううんと揺れる迎賓館。バランスを崩したリィナを抱き止めるグレミー。
茫然とするジュドー。プル、ジュドーに呼びかけながら操縦桿を握る。
被弾。悲鳴を上げながら撃った敵を見やるプル。10機の量産キュベ。
プル、恐怖と困惑が入り混じった表情を浮かべる。撃墜。画面が暗転する。

「昨夜未明、エゥーゴの――」

翌朝のニュース番組。墜落したZZから両手を上げて降りるジュドーの姿。
少年Aという扱い。CGで消されているのかプルの姿は映っていない。
このような子供をパイロットにしているエゥーゴは非道とアナウンサー。
少年Aはハマーン氏の寛大な処置により、ネオジオンに保護されている。
…といった内容の文面が読み上げられキャスター達のトーク。
ゲスト席にカイ・シデンの姿。世論がネオジオンに傾き始めている。

「とんだ失態だな、カミーユ・ビダン君」
「ジュドーを抑えられなかった非は認めます」
「ほう…? 子供の君にわかるのかね?
 我々がたかが子供一人のために払った代価の大きさが!」
「その子供が頼ることのできない大人があなた達でしょう!」

エゥーゴの上層部に召喚されたカミーユ。
身勝手な事ばかりを言う大人達に苛立ちを隠せない。震える拳。
アーガマ艦内ではルーとビーチャらがジュドーを巡って口論。
大人が信用できるかというビーチャら、単独での救出を主張。
だからといって子供じみた行為は慎むべきだというルー。
大人に失望したからといって子供が大人になることを拒むのなら、
その子供は己を失望させた大人にしかなれないではないか。
そういうことをルーはビーチャらに言いたいのだが、
頭に血が上っていて上手く論理的に話すことができないでいる。
そんなルーを、育った所が違うからと切り捨てるビーチャら。
険悪な子供達の仲裁に入るファ。気苦労が絶えない。

「世直しである。大局的に物を見たまえ、ニュータイプ」
「子供一人も救えないで、何が世直しなんです!」

カミーユの拳が机に叩きつけられた音。
一方、ダカールのネオジオン駐屯地。
おくつろぎモードのハマーン様にもてなされているジュドー。
アッ プルティーを淹れるリィナに礼を言い、ハマーン様が仰る。

「ジュドー、シャア・アズナブルという男を知っているか?」

首を横に振るジュドーに苦笑し、シャアの経歴を語るハマーン様。
ただし少女時代の恋人だったという部分は意図して避けている。
ハマーン様のトークを背に、視点はリィナに切り替わる。
ずずっと音を立てて紅茶をすするジュドーに微笑み、退室。
プルツーをはじめとする11人のプルがリィナを出迎える。
(ジュドーに連れ去られてしまわないか心配で覗き見していた)
11人のプルの奥で、複雑な表情のエルピー・プル。

「エゥーゴなどという組織は、所詮烏合の衆に過ぎんよ
 その指導者を失い当初の目的を果たした今、
 権力者達が身の振り方を決めかねているのが現状だろう
 フン…ティターンズが滅んだ時点で幕を引くべきだったのさ
 始めたことにケジメをつけるのが面倒で、
 子供のように投げ出してしまったのがシャアという男だよ」
「…それが俺に関係あるっていうの?」
「うん…? フフ、ただの愚痴さジュドー・アーシタ
 大人に失望しながら大人になってしまった子供のな」
「俺はあんたじゃないしさ、
 あんたのセンチメンタルに付き合う気もないね」
「フフ…それはそうだ、お前は私になってはいけないよ
 そのためにも正しく導いてやりたいと思うのは私のエゴだ
 だが、余計な世話を焼きたくなるのが大人というものさ、少年」

再びジュドーとハマーン様。見詰められ、視線を逸らすジュドー。
くすっと少女のように笑うハマーン様。アッ プルティーを飲む。
かわええ。みんな忘れるな、ハマーン様はまだ御年21歳。
気圧されたジュドーを残し退室するハマーン様。廊下。
プルツーらに囲まれるリィナをちらりと見やり、微笑する。
リィナに愛妹セラーナの姿を重ねているようである。
(御大は無自覚に観客が深読みする思わせぶりな描写をしがちです)
窓の外には連邦政府高官達の車。今日もまたパーティーがあるよう。
その中には盛装したアデナウアー・パラヤと愛娘クェスの姿。
(アデナウアーはこれでネオジオンとコネができたと信じ込み、
 5年後の逆シャアでネオジオンとの交渉に当たるという設定)
自分に取り入ろうとする者達を見下ろし、冷笑するハマーン様。
この醜い大人達の姿をジュドーに見せなくてはと思っている。

「お兄ちゃん?」
「リィナ…ハハ、困るんだなあ、こういうの やりにくくてさ」
「ハマーン様はお優しい方だわ」
「…ふうん」

リィナ、嫌がるエルピー・プルを連れてジュドーの元へ。
開きっぱなしの扉からプルツーらが三人を遠巻きに見ている。
ひどく疲れた顔のジュドー。歓待されると反抗しにくい。
洗練されたレディに成長した妹の姿にも戸惑っている。
エルピー、仲睦まじい兄妹の姿が面白くない。
ジュドーにとっての一番がリィナなのはまだ仕方ないが、
誰からも好かれるリィナと自分をつい比較してしまう。
くっと噛み締められる唇。これ伏線です忘れないで奥さん。
しかしエルピーって呼び方マジでかわいくねえなあ。

『だったらさ…リィナ…あたしにジュドーをちょうだいよ…!』

一方パーティーを抜け出し、ネオジオンの宿舎に忍び込む幼クェス。
つーか“くえす”。SDといえば横井画伯とげんピーなのが俺だ。
ヘビメタガンダム搭載ファティマ“トロンちゃん”身長17メートル。
三つ子の魂百まで。未来の我がままぶりを彷彿とさせるクェス。
さすがにcvリアル幼女ではないと信じたいが今の御大ならわからん。
クェス、12人のプルを引き連れたアーシタ兄妹と廊下にて遭遇。
咄嗟に手近な扉を開き、隠れようとするクェス。そこには偽ミネバ。
偽物の証拠にcv伊藤美紀である。これを待ってたぜ御大。
新約Zのアユたんはそういう伏線だったんだって俺は信じてるよ御大。
エルピー、クェスが開けた扉から偽ミネバの部屋へ駆け込む。
偽ミネバを抑えつけ、頭に銃を突き付ける。思い詰めた顔。

「プル!?」
「プル、やめなさい!」
「うるさい! リィナは黙ってよおっ!」

激昂するエルピー。プルツーが銃を手に取ろうとし、舌打ち。
エルピーの持つ銃はプルツーの腰から抜き取られたものである。
プルスリー以下10人は手を出せない。そういう風に造られている。
エルピーを指揮官、プルツーを副官として機能させ、
その二人に従うように造られた“量産型”なのである。
そしてエルピーの代役にリィナを据えたのがグレミーという男だ。
リィナに居場所を全て奪われたことをエルピーは本能的に悟っている。
ZZのところまで案内しろと叫ぶエルピー。悲鳴に近い声。
その目はリィナを睨みつけている。エルピーの憎悪に脅える偽ミネバ。
状況に対処できない侍女達。毅然とした態度で前に出るリィナ。
偽ミネバと自分の交換を申し出る。泣き出しそうな顔のエルピー。

「いいこちゃんだよね、あんたって! リィナはいいよ…!
 あんたは黙っててもジュドーにかわいがられて、
 アクシズに来たってグレミーにもハマーンにもかわいがられて!
 あたしなんて毎日毎日、変な機械を頭にかぶらされて…!」
「プル…!」
「ジュドーをちょうだい! ちょうだいよ!
 あんたはいっぱい幸せだったじゃない! あたしだって…!」

エルピーの銃口がリィナに向けられる。瞬間、プルツーが飛び出す。
蹴り飛ばされた銃が暴発し、置物を粉砕。クェスを庇うジュドー。
プルツー、すかさずエルピーに殴りかかる。避けるエルピー。
お互いに人間とは思えぬ身体能力である。強化人間と呟くリィナ。
エルピー、逃走。一度だけジュドーを振り返る。泣いている。

「行って! お兄ちゃん!」
「リィナ…?」
「プルはここにいられないでしょ! 私は大丈夫だから!」
「…リィナ、ごめんよ!」

ジュドー、泣きじゃくるクェスをリィナに託しエルピーを追う。
その背中を見送るリィナ。寂しいような誇らしいような気持ち。
リィナの腕の中でクェスもまたジュドーを見詰める。憧れ。
少女を守ってくれる頼もしい年上の男性というようなものへの。
その対象がジュドー・アーシタであったために、
ニュータイプへの憧れにすり替わることが後年の不幸を招く。
大佐はニュータイプではあってもロクな大人じゃないからさ。
甘えさせてくれる男じゃなくてただの甘えたがりなんだからさ。

「プル!」
「ジュドー…」
「後で怒るからな! アーガマに帰ってからさ!」
「…! うん!」

並んで廊下を駆けるジュドーとプル。
銃声を聞きつけ偽ミネバの元へと駆けつける者達とすれ違う。
経験不足で二人の犯行だとか想像もできないネオジオンの若者達。
つーかプル12人の見分けもついてないだろうなあ。
そうした一団の中にマシュマーとイリアがいる。
あ、ゴットンはキャラと駆け落ちしました悪しからず。
ジュドーを怪しむマシュマー、反転してジュドーを追おうとする。

「まさか貴様の仕業か、ジュドー・アーシタ!」
「え!? アハハハ、そうじゃあないんだけど、そうかも」
「ここで会ったが百年目! ええい、どかぬか! どけ!」
「マシュマー…やはりこの程度か」

人の流れに足止めされるマシュマーとイリア。
遠ざかるプルとジュドーの背中。イリア、天井に向けて発砲。
状況が掴めていない同胞の動きを止めマシュマーを横目で見る。
得意気な笑み。むうっと唸るマシュマー。イリア、銃口をジュドーに。
だが射線上に二人を追うべく駆け出したマシュマーの背中。

「撃つな! ハマーン様を悲しませる気か!」
「マシュマー…」

はっとするイリア。銃を収め、マシュマーの後に続く。恋愛フラグ。
「この男…無能だが真の騎士だ!」とか密かに思っている。
プルとジュドー、庭園へ出る。先導するプル、実は何も考えていない。
エンジン音。咲き誇る薔薇を突如現れたサイドカーが踏み潰す。
乗っているのはヤザン。車体が猛スピードで宙を跳ねる。
そこら中に飛び散る薔薇の花弁の中で死ぬ程かこいいヤザン。
唖然とする一同。踏み潰された薔薇の惨状に悲鳴を上げるマシュマー。
ヤザン、ポカーンと立ち尽くすジュドーの前でぎゃりっと停車。

「よう、有名人! 乗っていくか?」
「何やってんのアンタ!?」
「貴様の無様な姿をニュースで見たんだよ。逃げるんだろう?」

ジュドー、側車座席に。その膝の上にプル。そこ、エロい想像しない。
急発進。立ち塞がるマシュマー、跳ね飛ばされる。駆け寄るイリア。
仰向けのマシュマーが見上げるイリアのバックに薔薇。恋愛フラグ。
ヤザン、爆走。ジュドーにZZの場所を訊ねる。だが聞こえてない。
風の音とかエンジン音とか凄くうるさい。大声で怒鳴り合う三人。

「だーかーら! ZZはどこにあるってんだよおっ!?」
「ええー? 知らないよ、そんなの!」
「キュベレイなら見たよオジサン!」
「バァカ野郎! ニュータイプだか何だかの機体なんか!」
「ああーっ! アンタ、今度はZZを盗むつもりなのか!」
「おうよ! カミーユの奴に今度こそ吠え面かかせてやるぜ!
 ガンダム同士、対等の条件なら負けやしねえ!」
「どうしてそこまでこだわんの!?」
「ハン、元々ティターンズはジオン野郎をブッ潰すための組織だ。
 それ以上の理由なんざあ、俺には必要ねえんだよ!」

ヤザン、加速。警備の厳重な方向へと突き進む。
「素人が! そこに大事なもんがありますって言ってるような~」
とか言ってるんだけど観客には聞き取れない。
実は口パクでいいのにほうちゅうがサービス精神で入れたアドリブ。
でも観客には聞き取れない、御大は苦笑い。
ジュドーとプルがいるためヤザンを撃てないネオジオン。
全てヤザンの計算通り。どこまでかこいいのか俺にも解読不能。
ZZの前に辿り着く三人。歓喜のヤザンにプルの飛び蹴り。
気絶するヤザン。どこまで噛ませ犬なのか俺にも解読不能。
そしてプルは多分カミーユやウォンさんよりつおい。
プルがZZに飛び乗り、ZZの右手をジュドーに差し出す。
僅かな逡巡の後にジュドー、ヤザンをZZの右手に引っ張り上げる。
プル、右手をコックピットへ。飛び移ったジュドーに座席を渡す。
ジュドーの膝の上に乗ろうとするが、リィナへの罪悪感に躊躇。
座席の後ろに回る。ジュドー、ZZを発進させ空へ。
右手にヤザンを乗せているためGフォートレスに変形できない。
ジュドー、ヤザンをコックピットに。狭いからとプルを膝に乗せる。
言うまでもないがジュドーなりの気遣い。そしてエロじゃない。
ヤザンは白目を剥いたまま座席の後ろに押し込まれている。

『お兄ちゃん!』

リィナの声と姿がジュドーとプルの脳裏にピキィーンと。
ネオジオンの追手。ラカンをはじめとした一年戦争来の猛者。
彼らにとって、連邦政府への友好的な外交は許せないことである。
やはり小娘には我々の想いなどはわかり得ぬのだ。
ハマーンはジオンを私物化しているという反発から、
彼女が保護するガンダムなどは倒すべきなのだというラカンら。
悲しいかな、21歳という若すぎる摂政の限界が見え始めてきた。
Gフォートレスに変形して振り切ろうとするジュドー。
ラカンの駆るザクⅢの射撃。ジュドーが急旋回して避ける。
落下しそうになりジュドーにしがみつくプル。操縦の邪魔になる。
コックピットの中で色んなところを打ちまくりヤザン覚醒。
ジュドーを押しのけようとするがプルに殴られ再び気絶。
本当にどこまで噛ませ犬なのか俺にも解読不能。

「応答しろ、ZZのパイロット! 聞こえるか!」
「カミーユ!」
「カミーユさん! 助けに来てくれたの!?」

正面から高速接近してくるウェイブライダー、ZZとすれ違う。
その背面には見慣れぬ装備が備え付けてある。
ラカンらの眼前でそれが展開。黒キュベのファンネルである。
これが今度の新プラモ、Zガンダムカスタムですよー。
ガンバレル装備ストライクみたいなもんですよー。
どんな厨機体だろうと経営サイドの命令ならば、
御大は本命のアニメを作らせてもらうために出してくれます。
ヒント:バイク戦艦。

「Zガンダム! またも立ち塞がるか、連邦の白い悪魔め!」
「まだそんなことを…!」
「貴様達エゥーゴを象徴するのがその機体だ!
 ジオンの誇りを忘れ、連邦に魂を売った志なき犬め!」
「それは違う! 連邦とジオンの垣根を乗り越えて…!」
「違わぬ!」
「違う! 様々な立場の人間が、平和を求めて手を取り合った!
 その証なんだろ、Zガンダムは! エゥーゴという組織は!
 人は越えられるんだ、互いの間にそびえ立つ壁を!」
「理屈だな、ニュータイプ!」
「真理なんだよ! 人が獣でなく人として生きるための!」
「知った風な口を利くなあ、小僧!」
「大人が憎しみの殻に閉じ籠もってんじゃないよ!」

カミーユのファンネルが次々に敵機を撃墜。だが戦死者0。
バックバックなどに被弾しているだけ。まあ、まるで種みたい。
カミーユ、Zガンダムに変形。ラカンとサーベルで切り結ぶ。
飛び散る火花。ラカンはガンダム版ラオウという初期設定。
ラカンが最後の一機となり、ファンネルがラカンに集中攻撃。
四肢を破壊し撃墜する。砂漠の上に落下するザクⅢ。
ラカン、コックピットの中で悔しそうにZを見上げる。
レーダーに反応。視線を移すとアーガマが接近している。
通信回線に乱れ。アーガマが発する電波にジャックされている。
始まるのはカミーユの演説。エゥーゴの今後の話など。
ネオジオンと連邦の間で和平が成るならばそれで良し。
だが新たな戦乱を巻き起こすのならば戦うことなどを宣言する。
映像はカミーユの演説を聞く様々な人物へと切り替わる。
アーガマではファが複雑な表情を浮かべている。
ZZのコックピットでヤザンが目覚め、ガリガリと頭を掻く。
燃えたぎっていた闘志に水を差されたような表情。
ダカールの迎賓館では巨大なモニターが急遽設置。
セレブなハマーン様はじめネオジオンと連邦の高官が見入っている。
微笑するハマーン様。そっとシャアの名を呟く。
カミーユのような男が支えてくれるジュドーは幸せだと思っている。
そしてシャアのような男を不要とする新たな時代が来たのだとも。
酒場。カミーユの演説を聞いている男。口だけが画面に映っている。
この時点では明かされないが、実はシャア。ラストへの伏線。
自嘲っぽく口だけで笑う。

「だがな、カミーユ…君が思うほど人間という生き物は…」

シャア、酒場を出る。出迎えるのはミネバ様を連れたナナイ。
(シャアは後姿。まだ顔は見せない。でも声でバレバレやってん)
どこか遠くを見詰めるシャアの背中。シャア、空を見上げる。
挿入歌(歌:ガブリエラ・ロビン 作曲:菅野よう子)。
アーガマではジュドーとプルが自習室に。差し入れをするビーチャら。
少し離れた所から安堵の笑みを見せるルーにジュドーが手を振る。
躊躇するルーをエルが引っ張り、輪の中に。安心して立ち去るファ。
艦橋にはウォンの姿。カミーユを労っている。通信回線が開かれている。
モニターに映っているのはアムロ。決意の表情。瞳を細めるカミーユ。
(「俺も再び宇宙へ上がるぞ、カミーユ」とか言ってる。伏線)
窓から砂漠を見下ろすカミーユ。夜になっている。
星空の下でラクダを駆るヤザン。どこか吹っ切れたような表情。
迎賓館。パーティーの主役を張るハマーン様に側近が耳打ち。
ぴくっと目つきを険しくするハマーン様。優雅な礼をして退出。
早足で廊下を歩きながら報告を聞いている。苛立つハマーン様。
多くの輸送機がダカールから飛び立っている。
ハマーン様の親連邦路線に反発したネオジオンの将兵達である。
その中にはほくそ笑むグレミーの姿。傍らには不安な表情のリィナ。
プルツーはじめ11人のプルは各自で己が機体を調整している。
旧ジオン派による反乱の始まりである。加担するのはラカンら。
同胞達にギレン・ザビの遺児として蜂起することを宣言するグレミー。
ハマーンはザビ家の血を利用しているだけの毒婦だと主張する。
湧き立つ旧ジオン派。高揚するグレミーに脅えるリィナ。心の叫び。

『助けて…お兄ちゃん!』

自習室の中で飛び起きるジュドー。無言で眠るプルの頭を撫でる。
これで良かったんだよなとリィナに問いかけるジュドー。
朝。アーガマ艦橋。ニュースでネオジオンの分裂が報じられる。
やはりジオンは信用できないという識者達。再び動き出す世論。
世間は勝手だと皮肉を言うビーチャにそうだなと呟くカミーユ。
迎賓館。めっきり人が減っている。残ったのはマシュマーら若者達。
連邦政府の高官達は旧ジオン派の襲撃を怖れ逃げ出している。
ヤザンの手で荒れ果てたまま放置された薔薇園にはイリア。
病床のマシュマーに無傷なものを届けてやろうかと考えている。
今の御大はこんな感じで脇の恋愛をチョコチョコ描くのが大好きだ。
ハマーン様の私室。どっと疲れた表情のハマーン様。
今まで積み上げてきたものが全て台無しにされようとしている。
無意識にジュドーの姿を思い浮かべ、苦笑するハマーン様。

「あんな坊やの支えを欲しているとでもいうのか私は…。
 フ…シャアを求めぬだけ、マシにはなったと思いたいがな…」

ハマーン様、軍服を着て退室。残る将兵に反乱鎮圧の号令をかける。
一方、宇宙では新造艦ネェル・アーガマにアムロとハヤトが配属。
艦長はブライト。一年戦争の英雄という肩書を利用する人事である。
こうした偶像的な扱われ方を嫌うアムロではあったが、
自らクワトロの代役を務めようというカミーユに触発され承諾した。
「大人はちゃんと大人をやりなさいよ」という御大のメッセージ。
自ら広めた「大人はカス!」思想からの卒業を訴えている。
どうも最近の御大は自分の仕事が生んだ結果の後始末にこだわりがち。
ちなみにブライトさんはあまり喋らない。仕方ないじゃないか。
俺的に後任は小山力也あたり。でもあまり喋らない。仕方ねえよな。
三人が見下ろす地球ではハマーン派とグレミー派との戦闘中。
パイロットの技量が圧倒的に違う。ベテラン揃いのグレミー派が優勢。
業を煮やし、キュベレイで出撃するハマーン様。鬼神のような戦振り。
一変した戦況に驚愕するグレミー。艦長席で手が震えている。
互いの指導者の格の違いを感じ取るリィナ。

「逃げてグレミー! ハマーン様と一緒に死にたいんですか!?」
「相討ちになると…? ニュータイプの勘だというのか…?」
「撤退なさい! グレミー・トト! 急いで!」
「…! リィナ・アーシタ…もしや兄以上の…」

グレミー、リィナの放つ気高さに圧倒され従うことに。撤退。
これこそ御大がリィナで本当に描きたかった理想の少女像であろう。
後年の実例:キンゲのアナ姫様。
どうでもいいけどプルへの接し方との差が激しすぎですグレミーは。
このえこひいき野郎が教育者になりたいとかほざくのは笑止千万。
戦域離脱。11人のプルが生き残ったことに安堵するリィナ。
深追いはするなと命じるハマーン様。互いに損害が激しい。

「引き際を見誤らなかったことだけは誉めてやるよグレミー…。
 だが…ケジメはつけさせてもらう…!」

グレミー派はハマーン派の追撃を逃れ北上。旧ジオン領オデッサへ。
起死回生のため、核兵器を奪取すべくマ・クベ鉱山基地跡を目指す。
アーガマはこれを追撃。自習室を後にするジュドーとプル。
グレミー、宇宙ではネオジオンがエゥーゴに敗れたとの報告を聞く。
地上でネオジオンが二分された混乱に乗じての攻撃であった。
その前線にはネェル・アーガマ隊の姿。歯噛みするグレミー。
サダラーン。同じくネオジオン壊滅の報を聞くハマーン様。
これも自分の力不足故かと自嘲の笑みを浮かべる。
グレミーがギレン・ザビの後継を名乗り出た時点で、
ミネバ・ザビの後見人である自分の政治生命は終わっているのだ。

「フフ、限界だな…ザビ家の血を利用した支配の…」

ダカール。病院に置いて行かれたマシュマー。ベッドの上。
「この大事な時に私は~!」とか騒いで看護師に怒られている。
病室にはハマーン様の写真。そしてイリアが摘んできた薔薇。
マシュマーに送られたイリアのメールがフラッシュバックする。
これからオデッサで最終決戦が行われることを語るイリア。
(少し前に送られたものなので、この時点で決戦の真っ最中)
ネオジオンが終わりだとしてもハマーン様への忠誠心は変わらない。
最後の最後まで忠義を尽くすと熱っぽく語るイリア。
その熱弁を背に、映像はオデッサにおける最終決戦に切り替わる。
ゲーマルクを駆りラカンのドーベンウルフと戦うイリア。満身創痍。
空中でインコムの射撃を浴びつつ前進、ビームサーベルを突き出す。
コックピットに直撃。ラカン、散る。ゲーマルクも大破。

『生きて帰って来れたら…』

大地に叩きつけられるゲーマルク。数拍の間をおいて爆発。
その衝撃波がルーのZⅡとエルのMk-Ⅲを揺らす。
刹那、両機の頭部がプルツーのファンネルに破壊される。
闇と化したコックピットで悲鳴を上げる二人。衝撃。見えない恐怖。
プルツー以下のキュベレイ隊が蹂躙。バーニアや脚部を次々に破壊。
ただしリィナが悲しむからとコックピットへの攻撃は避けている。
クイン・マンサのコックピットで勝手な事をと苛立つグレミー。
プル達にはそのような命令など下していないのだ。
自分の命令よりもリィナを優先していることが不愉快である。
ジュドーのZZと切り結びながら、咆哮するグレミー。

「私には高貴な血が流れているのだぞっ!」
「その血が何だっての! 自己満足だよ、あんたのさ!」
「お前に私の何がわかるというのだ!
 状況でガンダムに乗っているだけの兵士に!」
「違うよ! 俺は身勝手な人間の独善が許せないんだ!
 その間違いが人を殺すのが許せないんだよ!」
「俗人の言いそうなことを言う!」
「それの何が悪い! 俺が背負っているのはみんなの意志だ!」
「愚民どもを導く指導者が必要だと言っている!」
「そのために血で縛ろうって考え方が勝手なんだろ!
 今は人類全体がやり直さなくちゃいけないんだ…。
 あんたみたいに小さなことにこだわる人間は倒さなきゃ、
 地球圏に明日は見えないんだよ!」

ジュドーの気合いと共に光を放つZZ。
その光にファンネルのビームもメガ粒子砲も弾かれる。
恐慌に陥るグレミー。鉱山基地司令部のリィナを見やる。
毅然とした態度で二人の戦いを見詰めるリィナの姿。
人質にしようかと考えかけ、自嘲の笑みを浮かべるグレミー。

『私としたことが、下衆なことを…!』

ZZのハイパーサーベルがクイン・マンサを両断する。爆発。
頭部の脱出装置が吹き飛ばされ、基地に叩きつけられる。
グレミーを心配して司令部から出て行くリィナ。
アーガマではビーチャが艦長代理として指揮を執っている。
MSデッキには空席の百式改。飛び乗るエルピー・プル。
ただならぬ表情。制止するアストナージに叫ぶ。

「ジュドーが怒ってるの! 大人は汚いって!」

エルピー、発進。去り際の言葉にうつむくアストナージ。
「あんな子供に戦わせて…!」と壁を殴る。
一方、カミーユのZカスタムと戦うハマーン様が異変を感知。
Zカスタムを蹴り飛ばし、鉱山基地へと飛ぶ白キュベ。
鳥肌が立っていると呟くハマーン様。その後を追うカミーユ。
だがカミーユの前にプルツー以下キュベ11機が立ち塞がる。
襲い来る11機分のファンネル。猛烈なビームの雨嵐。
ビームコンフューズする余裕すら与えられないカミーユ。
「隊長機を墜とせば…!」とプルツーの赤キュベに照準。
ビームライフルの引き金を引こうとした瞬間、
赤キュベの前にフォウの幻影。

『ダメよ、カミーユ!』

放たれたビームの軌道を強引にずらし、バランスを崩すZ。
刹那、連続する爆発音。プルの百式改がファンネルを撃ち抜く。
すかさずカミーユも持ち直し、ファンネルを撃ち落とす。
プルツー、プルスリー以下をZカスタムに当たらせる。
自身は赤キュベでエルピーの百式改に。サーベルを抜く二人。
互いに相手の考えていることがわかるため勝負がつかない。
そうしている間にも量産キュベが次々に撃破されていく。
焦るプルツー。気を取られた瞬間にエルピーが肉薄。
両手首を掴まれる赤キュベ。膠着。エルピーがハッチを開く。
プルツーもまたハッチを開く。その手に銃を構えている。
赤キュベに飛び移るエルピー。鳴り響く銃声。
銃弾がエルピーの頬をかすめ、赤い筋を作っている。
赤キュベのコックピットでもみ合いになる二人。

「撃っても無駄よ! どこを狙っているかわかるもの!」
「リィナを殺そうとしたお前に、私達の何がわかる!」
「わかるよ! あなたはアタシだから…アタシはあなただから!
 大好きな人をとられるのが怖いんだよね? アタシもそう。
 リィナにジュドーをとられるのが怖かった…だけど!」
「出来損ないの姉さんが知った風な口を利くっ!」
「知ってるもの! あの兄妹は優しいんだよ…?
 自分が情けなるくらいにね。だから、脅えなくていいの。
 リィナをジュドーに会わせてあげて!
 優しくしてもらった分だけ、優しくしてあげて!」

一方、不時着したクイン・マンサ頭部の周りに人だかり。
ジュドーの目の前で、リィナに銃が突きつけられている。
自暴自棄になったグレミー派の将兵の仕業である。
リィナを人質に、ZZから降りろとジュドーを脅迫。
グレミーが止めようとするが止められない。
ザビ家の血という肩書きが通用しなくなった自分は、
こうも無力なのかと愕然とするグレミー。手が震えている。
ZZのハッチを開けようとするジュドーにハマーン様の声。
ハマーン様の白キュベが高速接近。
その手の銃口がリィナごと将兵に向けられている。
リィナは自分への人質として機能しないと凄むハマーン様。
圧倒される将兵達。その隙をついてグレミーが駆ける。
リィナを助け出し、微笑んだところで銃声。
薄れる視界の中でリィナが落涙。

『ママ…』

最期に思い描いたのは、心の拠り所であった父でなく母。
どこかプルに似た面影の女性である。
(御大に兄妹説を裏打ちする意図はない)
満足そうなグレミーの死に顔。
かつて教育者を志した一人の男として、
子供を守れたことがグレミーにとって唯一の誇りである。
すかさずリィナの盾になる位置に着陸するハマーン様。
ジュドー、リィナを救出してコックピットへ。
プルにそうしていたように、膝の上に載せる。
ハッチを閉じた瞬間、爆風がZZを揺らす。
ハマーン様が鉱山基地を破壊したためのものであった。
紅蓮の炎の中で凶悪な姿の白キュベ。
新約Zの追加兵装、ハイパービームサーベルを展開。
もう戦う意味はないと言うジュドーに、切っ先を向ける。
斬撃。同じくハイパービームサーベルで受けるジュドー。
この展開のための新装備だったって俺は信じてるよ御大。
対等な鍔迫り合いで、じっくり対話をさせるためのさ。

「勇敢な大人が子らのために散っていった…。
 その屍の上に建つのがジオンという国さ、ジュドー・アーシタ。
 今更後には引けぬよ、負うた荷を降ろすことも!」
「それをあんたが一人でやることはないんだよ! ハマーン!」
「黙れ! 支えてくれなかったのがシャアという男だ!
 カミーユ・ビダンに尻拭いをさせたことを棚に上げ、
 あのような若者を利用するだけの世界に憤る!
 未だニュータイプになれぬ人類を見限ろうとするのさ!」

シャアの破滅願望と後の反乱を予見するハマーン様。
今の腐敗した連邦政府にはそのような者を止める力がない。
だから抑止力としてネオジオンが必要なのだと語る。

「でも! それが力尽くの支配である限り、
 グレミーのような人を生んで、死なせてしまうんだわ!」
「あんたを突き動かしてるのは憎しみの感情なんだ!
 でもさ、憎しみは憎しみを呼ぶだけだって、
 本当はわかってるんだろう、ハマーン!?」

兄妹の叫びに呼応して強い光を放つZZ。
その光に弾かれる白キュベの中で戦慄するハマーン様。

「人の思いが…人の意志が力になっていく…!?
 これがニュータイプの力…いや…子供達の力なのか!」
「みんなの力が…ガンダムに…!」
「戯言を…! 人は生きる限り一人だよ、ジュドー!」
「そんなに人を信じられないのか!」
「誰だって、一人ぼっちは寂しいのよ!」
「だが私は…!」

突進する白キュベにZZがハイメガキャノンを撃つ。
ハイパーサーベルで受け止めるハマーン様。
ビームの波が縦に割れ、白キュベの脇を流れていく。
ジュドーとリィナ、咆哮。ビームの出力が上がっていく。
徐々に押し負け、剥がれていく白キュベの装甲。
ZZの頭部が溶けだす。

「憎しみを生むもの、憎しみを育てる血を吐き出せ!」
「吐き出す物など…ない!」
「一人じゃない! 自分の頭だけで、思いこまないで!」
「っ…! お前達のように、生きていられたら…!」

遂に吹き飛ばされる白キュベ。鉱山に叩きつけられる。
その衝撃で割れたヘルメットを脱ぎ捨てるハマーン様。
額から赤い血が滴り落ちる。眼前のZZもまた損傷が大きい。
オーバーロードの影響で機体の各部が悲鳴を上げている。
二本のビームサーベルを抜く白キュベ。
ZZもまたハイパーサーベルを手に身構える。

「決着をつけるぞ、ジュドー!」

空中で激突する二機。互いに相手のサーベルで切り裂かれる。
行動不能のままもつれ合い、落下。
モニターが死んでいるためハッチを開放するハマーン様。
強風がバサバサと髪を揺らす。眼前にはZZのコックピット。
白キュベのサーベルに斬られた跡から兄妹の姿が見える。
ノーマルスーツを着ていないリィナを、
落下の衝撃から守ろうと抱きしめているジュドー。
ZZは全く動かないらしい。
苦痛に顔を歪めながら機体を操作するハマーン様。
地面に激突する寸前にバーニアを噴かせ衝撃を和らげる。
ずううんという地響きの音。
挿入歌(歌:ガブリエラ・ロビン 作曲:菅野よう子)。
映像が戦闘終結後のオデッサ各所に切り替わる。
大破した機体を破棄し、戦場跡を歩き続けるルーとエル。
何か言い争っている。ルーがどこかを指さし、エルが折れる。
その方向に歩き続ける二人。ジュドーとリィナを捜している。
ヤザンが置いて行ったサイドカーを駆るマシュマー。
敗戦の跡に顔が歪む。マシュマーを呼び止める人影。
ヒッチハイクでもするかのように親指を立てているイリア。
アーガマ。MSデッキにはZ、百式改、赤キュベの姿。
エルピーの先導で艦橋に向かうプルツー以下プル11人。
その姿を見送るカミーユにファが抱きつく。抱き返す手。
艦橋。エルが行方不明のため苛立っているビーチャ。
そこにプル12人が現れる。ぎょっとする一同。
顔を見合わせ、窓際で同じ方向を指さすプル12人。
その線上にはルーとエルの姿。そして、その先には…。
林。白キュベのコックピットから這い出るハマーン様。
よろよろとした足取り。消耗が激しい。倒れそうになる。
抱き止めたのは、ジュドー。その隣には緊張した顔のリィナ。
ハマーン様が力のない笑みを浮かべる。
心に浮かぶままの言葉で、ジュドーをなじるハマーン様。
どこか甘えているような声音。

「だが…帰って来て良かったよ…」

つうっと涙がハマーン様の頬を伝う。
泣き顔を見られたくなくて、ジュドーの胸に顔を埋めた。

「強い子達に会えて…」

困惑するジュドー。気が抜けたリィナがぺたんと尻餅をつく。
顔を見合わせ、吹き出す兄妹。
二人につられてハマーン様が笑みを浮かべた。

『宇宙世紀0089――』

カイ・シデンがレポートを読み上げる声。
ネオジオン壊滅からここ数ヵ月の出来事が語られる。
ミネバが影武者であったこと、エゥーゴが解散したこと…。
やがて話がハマーン様へと移る。
戦犯として銃殺刑に処されることとなったハマーン様。
処刑執行当日。刑場でハマーン様は目隠しをされている。
突如、鳴り響く警報。連続する爆発音。
ジオン残党の介入を想定していたにも関わらず、
厳重な警備網を易々と突破する闖入者。赤いディジェ。
鬼神の如き勢いで連邦のMSを撃破していく。
やがて赤ディジェが刑場上空に。ハッチが開かれる。

「私はかつて、赤い彗星と呼ばれた男だ」

ジオン・ズム・ダイクンの遺児として名乗り出るシャア。
父の名を利用した罪人を自ら粛清すると宣言。
ビームライフルの銃口をハマーン様に向ける。
逃げ出す連邦の将兵達。ビームが発射される音。

『――ハマーン・カーンの死亡を公表。
 なお、シャア・アズナブルの行方は依然として不明である』

ED(歌:奥井亜紀 作曲:菅野よう子 作詞:井荻麟)。
フォン・ブラウンの宇宙港。
木星に旅立つジュドーとルーを見送るべく、
リィナやプルをはじめとする仲間達がロビーに集まっている。
軽口を叩くジュドーを小突くカミーユ。抱き合うルーとエル。
ぶすっとした表情のエルピー・プルの手をリィナが引く。
出港の時間。艦に乗り込むジュドーとルー。
気丈に見送るリィナ。泣き出すエルピーを慰めるプルツー。
拳を突き出し合うジュドーとカミーユ。
ジュドーの瞳には強い意志の光。
「大人達に嫌気がさして地球圏にお別れする」という、
負の色は見られない。あくまでも希望に満ちている。
ジュピトリスⅡ、発進。いつまでも見送る一同。
離れたところでは号泣するマシュマーとイリアの姿。
映像、ジュピトリスⅡへ。窓から手を振っている二人。
艦首から艦尾へとジュピトリスⅡの巨体を映す。
そして二人とは別の窓。星の海を見詰めるハマーン様。
スタッフロール。
肩を寄せ合い、木星を見詰めるジュドーとルー。
ジュドーのポケットから一枚の写真が落ちる。
みんなで撮った集合写真。幸せそうに笑っている。


          ―― 第二部・完 ――
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