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大陸と帝國の歴史

 帝國は“風の国”と呼ばれる大陸を中心として、その南方の“火の国”北部と、東方の“中の大地”西端部を支配しています。

 “風の国”はもともと、中央山脈高地に住む“風の種族”と山脈の周囲に広がる森に住む“森林の種族”の土地とされていました。しかし、魔法王国の時代に“中の大地”から“山岳の種族”と人間が移り住み、また、“火の国”からの“炎の種族”の侵攻により、“風の国”南部の森林の半数は焼き滅ぼされてしまいました。
 その後、魔法王国の崩壊と共に“炎の種族”は“風の国”から去り、“山岳の種族”は中央山脈やその地下に自分たちの王国を作り、(魔法王国崩壊と共に、人間を創造した小さき神が死んでしまったために)信仰する神を失った人間は、“星界の神々”に従う事を選んだ者たちは“風の国”南部の(“炎の種族”によって焼き拓かれた)平野に、“森林の神々”に従う事を選んだ者たちは北部の森林に、“七つの相を持つ神”“山岳の神々”“風の神々”に従う事を選んだ者たちは中央山脈に住み着いていったのです。

 長らく、この平和な状態は続いていきました。
 “新しき神”の侵攻などによる混乱もありましたが、小さな国々がそれぞれの領地・領域の中でささやかな繁栄を享受していました。各地には小規模な都市(新しき神の軍勢が残した砦や城壁などを利用したものが多い)が造られ、発展していったのです。

 あるとき、大陸の南部にシャウンという小都市が造られました。
 その都市を造ったのは“灰色王”、“ハイイロオオカミ”と呼ばれる青年で、赤子の頃、河に流されていた所を妖精に拾われ、狼と共に育ち、少年の頃に海賊を打ち倒してその船で諸国を旅してまわり、その後、肥沃な平原からトロルの群れを追い払い、広大な畑と町を拓いた、そんな逸話を持つ人物です。
 その孫である“英雄王”“痩身王”は、蛮族によって奪われた町を取り戻すために、中央山脈に住む金龍に会い、その知恵を借りて11人の仲間と共に蛮族を打ち倒し、金龍から勇者と認められて13匹の飛龍を授かりました。その後、龍騎士団を設立してさまざまな外敵を打ち倒した“英雄王”は、周辺の国々の盟主となって、ついには“帝國”を建国する事となったのです。
 帝國は建国以後、次々と領地や植民地を広げ、大いに栄えていきました。
 特に“少年皇帝”“敬虔帝”ギュロスは、ハーマン教の聖人マアグロウとの出会いからハーマン教(一神教)の熱心な擁護者となり、大陸中部・北部併合の際にはハーマン教を国教として、帝國の精神的支柱としたのです。

 しかし度重なる拡大・併合の中、さまざまな弊害が生じていきました。
 ハーマン教の布教は帝國への教化の為に大きな役割を担っていきましたが、そのために異教に対するさまざまな弾圧が引き起こされました。特に“夢の教え”を信奉する夢の民、夢狩りと呼ばれる者たちはその槍玉に挙げられ、教会に従わぬものは夢の民の魔女として処刑されていきました。
 夢の民たちの多くはその弾圧に抗うことなく、生まれ育った土地を捨て放浪の民となったり、森や谷の奥深くへと姿を消していきました(それと同じだけの数の夢の民が、捉えられ処刑されたとも言われています)。しかし、当然の事ながらそんな滅びの運命に抗おうとする夢狩りたちもいたのです。

 帝國が“風の国”の8割以上を支配し、さらなる拡大を目指して“中の大地”への東征が始まってしばらく経った頃、突然、“風の国”と“中の大地”の境界あたりに、一晩にして黒曜石の城が姿をあらわしました。
 その城の主は“死の支配者”と呼ばれる夢狩りで、彼を捕らえようとした帝國軍の軍勢100人を、一息の間に瘴気で包み込んで99人を殺し、生き残った一人は軍の陣に戻ったものの“死の支配者”に植え付けられた疫病に冒されていて、そこから死病が蔓延し、5千人による東征軍は半月も経たずに壊滅に至りました。
 その後、帝國軍は何度も黒曜石の城に攻め込むも、次々と敗走を繰り返していきました。戦いに帝國軍が疲弊しきった頃、“死の支配者”が部下の裏切りにより命を落とし、この18年にも渡る混乱は終結しました。しかし、その頃には帝國軍は中の大地へ侵攻する余力は失っており、弱まった帝國の支配に対する大陸中部・北部からの抵抗運動や、教会支配に対する異端活動、蛮族や海賊の活動などが活発になってきました。
 帝國と教会は必死にそれらを押さえ込もうとするものの、それはさらなる軋轢や歪みを生じさせる事となりました。不正ははびこり、ヒステリックな魔女狩りや、異端審問権の濫用が荒れ狂い、人心は荒廃していきました。

 現皇帝による融和政策(降伏した場合、その国の領主はそのまま残して帝國貴族とし、帝國からは補佐役の官僚として帝國騎士を送るに止める)や、新たに叙任された騎士や傭兵による軍事力の強化によって、現在、“風の国”全土は帝國領となり、ひとまずの平安は得られました。
 しかし、まだ半帝國勢力は潜伏しており、傭兵たちも一つ間違えば賊に転じ、さらには“魔の支配者”を名乗るものがあらわれ、若き夢狩りたちに禁断の力を与え、帝國に仇なそうとしています。そして帝國内部でも奢り高ぶった帝國騎士と腐敗した聖職者の対立が巻き起こり、互いに足を引っ張り合っています。
 退廃と不安が広がり、末世思想が蔓延りゆく中、帝國はどこへ向っていくのでしょうか……。