加地まとめ @Wiki 本人コラム

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8月16日 朝日新聞朝刊
「やっぱり地味がいい」 日本代表MF 加地 亮

「加地は地味だ」という評価は僕の耳にも入ってくる。そう言われるのは結構悪くない。
「右サイドは別の人でもいいんじゃない?」という評価にも「はい、誰か違う人を使って
下さい」という感じだ。
確かに僕のプレーは見た目が派手派ではない。シュートを決めるわけでもない。
でも、ボールに直接関わっていない場面での動きをしっかり繰り返すことで、周りが
生きてくることがある。サッカーには、そういう役割を担う選手が必要だと思う。
例えば、右サイドでMF小笠原がボールを持っていたとする。そこで僕がオーバー
ラップすれば、小笠原をマークしている相手DFの位置は僕のほうにずれる。小笠原
はどうなるか。相手のマークが緩くなり、視野が広がって余裕ができる。センタリングも
あげられるし、中にドリブルで切りこむこともできる。
そうやって味方を助ける一方、相手DFが僕についてこなければ、小笠原が僕にパス
を出す選択も生まれる。僕の動き一つで選択肢は一機に増える。でも、オーバーラップ
せずに小笠原の後ろに立っていると小笠原はきっちりマークされ、自由にできない。
だから僕のサイドでいかに2対1の局面を早く作るかが重要だ。小笠原に球が渡る直前
には、2、3メートル後ろにいたい。そして、トラップした時にはもう横にいるのがベストだ。
その後、僕のパスが出てくるか出てこないかは問題ではない。
好きなのはそういうプレー。目立ち過ぎると、あまりいいことはない。いい時は周囲から
持ち上げられるだけ持ち上げられ、悪い時にはガーンと落とされるから。
やっぱり地味がいい。


8月23日 朝日新聞朝刊
初得点 『おいしい形、緊張した』

「ごっつぁんシュート」でも、1点は1点。うれしいのは間違いない。
17日のイラン戦の先制点。国際Aマッチ34試合目での初得点だった。
玉田の左からのセンタリング。
目の前に来たボールを詰めただけの、美味しい形だったけど、逆に緊張した。
あの場面は周囲の状況をみて、前に味方の人数が少なかったからゴール前まで走ろうと思った。
簡単なシュートでも、あそこまでしっかり走りきれたからこそだった。

東アジア選手権の2試合を欠場した後だった。
負けると印象も良くない。意地を見せるというほどのことではないけれど、
結果を出さないと、ポジションをとられてしまうかもしれない、という思いは持っていた。
東アジア選手権の中国戦の前、ジーコ監督に「精神的疲労があるからメンバーを全員入れ替える」
と言われた時は、自覚はなくても、外からはそのように見えるんだなと思った。
長い間試合が続き、気が張っていた。気持ちを休ませ、外から試合をみることもだ必要だと感じた。
そうみた時、心身ともフレッシュになったのにイラン戦で結果を出さなければ、休んだ意味がなくなる。
だから、気合がかなり入っていた。

試合に出るか出ないかは、あまりたいした問題ではない。まずは、自分がやることをしっかりやること。
その結果出ろと言われれば出るし、休めと言われれば休む。
代表に呼ばれている限り、そういうことがあるのは当たり前だ。
ただ、ワールドカップ(W杯)までに、心身の疲労がたまっても、90分間フルに動ける体を作ることが大事だ。
自分の中の理想と比べると、現状はまだ5、6割程度しか出来上がっていない。


8月30日 朝日新聞朝刊
【コンフェデ杯】世界で戦える実感得た

6月のコンフェデレーションズカップ(ドイツ)は、今のレベルを測るにはいい大会だった。
海外の高いレベルのチームは、肌で感じるスピード感も違う。
ワールドカップ(W杯)に出る国と、たくさんは試合ができない。
実際に対戦できたことが大きかった。

1-2で敗れたメキシコはうまさがあり、驚いた。
一人一人の技術レベルやスピードは日本と変らない。でも、チームとしてまとまっていた。
パスワークでも、パスが一つ出ればスペースに次の人が動き、
さらに生じたスペースにまた次の人が動いた。
こっちは後手後手になってマークしきれなかった。

それに個人個人嫌な所に位置する。
僕とボランチのどちらがマークすればいいのか、判断しにくいポジショニングをわざととってくる。
誰がつけばいいのかが、難しかった。日本がとても参考になるチームだった。

1-0で勝ったギリシャは、昨年の欧州王者という割には、かみ合っていなかった。
もともとつなぐチームではなく、球を放り込んでくる。
カウンターを抑えれば怖くなかった。

2-2で引き分けたブラジルは、手を抜いていたとはいわないけど、7,8割くらいの力で戦っていた。
本気でやっていたのかわからないので、何ともいえない。

結局、1勝1敗1分けで1次リーグ敗退。W杯である程度はやれるという実感は持てた。
ただ、90分通してフルでやれないといけない。まだ動きの質が衰える時間帯がある。

 W杯は優勝を目指さなければいけない。出るだけでは意味がないと思っている。

9月6日 朝日新聞朝刊
【ジーコ監督】指示は単純、選手に自覚

自分にとってポイントになる試合は、昨年3月のワールドカップ(以下W杯)1次予選のシンガポール戦だった。
2月の無断外出の一件で外された選手に代わり、運良く先発が回ってきた。
蒸し暑く、後半はスタミナが落ちた。一度は同点にされるなど流れは良くなかったが2-1で勝った。
勝っていなかったら、W杯出場はなかったかもしれない。
それからレギュラーに定着し始めたけど、ジーコ監督に試合に出してもらっていたという感じがする。
自分よりうまい人はいくらでもいると思うから。

ジーコ監督はチームを家族のように思っている。
試合に出ている選手も出ていない選手も、一丸となって盛り上がれるのは、
ジーコ監督が持っている雰囲気ならではなのだと思う。
もっとも、チームがまとまることが普通ではある。控えであろうが腐らずやることが当たり前。
モチベーションの維持が難しいという問題以前に、試合に出ても出なくても、
プロであり、日の丸を背負っている限り、責任はある。

ジーコ監督の指示は単純でわかりやすい。
自由にやらせてくれるというか、今まで体験した監督の中では、最も何も言わない。
指示もポジショニングの基本だけだ。守備のバランスはいつも言われている。
左サイドの三都主が攻め上がれば、右サイドの自分が中に絞ってスペースをカバーすること。
ただ、これはサイドの鉄則ではある。

あとは一人一人に任せ、選手たちが話し合い、チームを作る。今までの日本にはないスタイルだ。
でも、勝っている。勝てばいいのだと思う。
何も言われないからこそ、選手が危機感を覚え、逆に良いのかもしれない。


9月13日 朝日新聞朝刊
【4バック】攻めの選択肢が増える

7日のホンジュラス戦のシステムは4-4-2。自分は4バックの右だった。
これまでの3-5-2では右MFだった。4バックだと、実質的には真ん中のDFが2人だけになり、
3バックと比べて1人足りない格好になる分、自分にとってはいつも以上に攻守を切り替える運動量が必要になる。
中田英や中村からサイドチェンジのパスが来る時には、
彼らがトラップした瞬間にはフォローする位置にいないと、サイドチェンジの意味がない。
速攻を受けた時、自陣のスペースを埋めるために中に絞る動きも、今まで以上に求められる。本当に休む暇がない。

実際に試合をしてみて、その上がり下がりがどれだけフルの状態でできるかという運動量の部分は、そんなに悪くなかった。
ただ、失点はほとんど個人のミスだった。
マルティネスに自分が振り切られた4点目の失点も、併走している中で、マルティネスのスピードが思ったより上がり、
クリアしようとした時、体をぐっと入れられた。見た目より、体感したスピードは速かった。

攻め上がるタイミングも、3バックより難しかった。
味方へのサポートを速くしなければいけない反面、途中で取られることを想定しながら上がらないといけないから。
本当に攻め上がれるのは安全な時だけだ。

3バックと4バック。両者を比べた時、3バックの方が守るゾーンがはっきり決まっていて、今のチーム状況にはまっていると思う。
ただ、サイドバックが上がれる4バックには、攻めのバリエーションが増える長所がある。

完璧(かんぺき)なシステムはない。いずれにしろ、練習の積み重ねの問題だと思う。


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