【けんしんさまのよんもじじゅくご】

BASARA謙信様のセリフには、四文字熟語や故事成語がしばしば使われています。
しかし、使われているのが普段あまり聞かない少々難しい言葉であり、
またセリフの全てがひらがなであることもあり、
脳内ですぐに変換できないものが多いと感じたので、漢字と意味を調べてみました。



【あにめ せんごくばさら】

武陵桃源(ぶりょうとうげん)new

俗世間から遠く離れた別天地のこと。理想郷。仙境。ユートピア。晋(しん)の太元のとき、武陵の漁夫が川をどこまでもさかのぼっていくと、桃花の林に出た。林が尽き水源に至ると、山があった。舟を捨てて山の小口(小さな洞穴)を入ると、やがて視界は豁然(かつぜん)と開け、そこには秦(しん)の遺民が俗界を離れて住む平和な村落があったという。陶淵明(とうえんめい)の「桃花源の記」に描かれた空想の世界で、その後ここを訪れた者はないとされる。
まさに ぶりょうとうげんのごとし
はい こうしておりますと、今が戦国の世である事も
第六天魔王の脅威も、まるで夢であるかのように感じられます(第九話)

鮮美透涼(せんびとうりょう)new

鮮やかで美しく、清らかに澄んでいること。

花顔柳腰(かがんりゅうよう)new

花のように美しい顔と、柳のように細くしなやかな腰。女性の容姿が美しいことのたとえ。

沈魚落雁(ちんぎょらくがん)new

魚や雁も恥じらって姿を隠すほどの美貌を持った、容姿の美しい女性。際立って艶やかな美人。
そなたが かたわらにおれば いずこであろうとも わたしには こころやすき いおり
せんびとうりょう かがんりゅうよう ちんぎょらくがん
いつまでも わたしとともにあるがよい
あーーー謙信さまーーー! もったいなきお言葉…!(第九話)

鎧袖一触(がいしゅういっしょく)new

鎧の袖でちょっと触れるほどのわずかな力で、あっさりと敵を打ち負かすこと。
おそらくはいまごろ がいしゅういっしょくにてたる しょうこくまでも
かんぷなきまでにやきはらい まおうは きゅうしゅうぜんどをそのしゅちゅうに(第九話)

理非曲直(りひきょくちょく)

道理と道理でないもの、邪(よこしま)なことと正しいことの意味で、ものごとの是非のこと。
せんごくのよに りひきょくちょくなど あってなきがごとし
ひとをたばね まもらねばならぬものの それもまたひとつのみち!
りょうぐんしんげき! すみやかにてきせいりょくを せんめつしなさい!(第五話)

乾坤一擲(けんこんいってき)

運命をかけて、のるかそるかの大勝負をすること。「乾坤」は天と地。賽を投げ、天と出るか地と出るかの大勝負をする意から言う。もと、天下をかけた大ばくちの意。
けんこんいってき てきのきょういをうちはらって ばんみんにあすをとりもどし
われらもまた こころおきなくたたかえる そのときのために!(第三話)

正々堂々(せいせいどうどう)

態度が正しく立派であり、公明正大で卑怯な手段を取らないこと。また、軍隊などが、陣容が整い意気盛んな様子。

全身全霊(ぜんしんぜんれい)

心身の力のすべて。体力と精神力のすべて。
これをなぜ好機とはお考えにならないのですか
せいせいどうどう…ぜんしんぜんれいをもって たけだしんげんと しゆうをけっすること
そして このえちごの とこしえなるあんねいが わたくしのねがい(第二話)

合縁奇縁(あいえんきえん)

人が出会い、気心が合って親しく交わることができるのも、理屈を超えた不思議な縁によるものだ。男女・夫婦・友人の仲がしっくり行くも行かないも前世からの定めによるものだという意味合いで使う。
そのようなことが、武田信玄も同じであったと
おそらく
言葉も交わさずに
あいえんきえん…こううんなるものが つかのまのじんせいのうちに
そのような あいてをえる(第二話)

鹿死誰手(ろくしすいしゅ)

天下は、まだ誰が統一するか不明。勝敗の決まらない状態をいう。「鹿」は、天子の位の喩え。
(妻女山の頂上で幸村と政宗が戦い、山頂が爆発。それを川中島で目撃する謙信と信玄。)
まみえしは わかきとら
幸村よ、貴様も出おうたか
こたびの長きにらみ合い、この時のためであったのかも知れぬ
ろくしすいしゅ…われらのきも やがてじゅくしましょう(第一話)



【ばさら ばとるひーろーず】



【ばさら くろす】

明鏡止水(めいきょうしすい)

邪念がなく、静かに落ち着いた心境のこと。わだかまりのない心を曇りのない鏡と澄み止(とど)まる水にたとえて言う。
きゅうちこそ こころしずかに…
これぞ、めいきょうしすいの ごくいなり(ボイス153 元親へ)



【ばさら つーえいゆうがいでん】

魑魅魍魎(ちみもうりょう)new

「魑魅」は山林の気から生じる化け物、「魍魎」は山川や木石の精霊のこと。色々な妖怪変化。種々の化け物・怪物。
ん?卿は何を考えているか分からないな
‘ちみもうりょう’…あなおそろしや!(松永と遭遇時)
使用場面:得体の知れない敵と出会った時に

百花繚乱(ひゃっかりょうらん)

種々の花が彩(いろど)り美しく咲き乱れること。
百花繚乱、あなかしこ!(手取川の戦い)

回山倒海(かいざんとうかい)

山を引き回し、海をひっくり返すほどさかんな勢いをいう。
回山倒海、一丸となれ!(手取川の戦い)



【ばさら つー】

夢幻泡影(むげんほうよう)

人生は夢や幻、泡や影のようにはかないものであるということ。
‘むげんほうよう’…いくさばこそがまことなり
使用場面:人生のはかなさを悟った時に

勇往邁進(ゆうおうまいしん)

困難をものともしないで、ひたすら突き進むこと。
‘ゆうおうまいしん’…いさましきこと
使用場面:敵がなかなかやる時に

一陽来復(いちようらいふく)

冬が去って春が来ること。また、苦しい時期が終わって物事がようやくよい方向に向かってゆくこと。
‘いちようらいふく’、きざしである!
使用場面:状況が劣勢から優勢に変化した時に

神機妙算(しんきみょうさん)

神が行うような絶妙のはかりごと。常人には思い付かないすぐれたはかりごと。
‘しんきみょうさん’…これもてんのおぼしめし
…ならば、とくとしょうらんあれ!
使用場面:天に決意を示す時に

電光石火(でんこうせっか)

行動などが非常に速いことのたとえ。石を打ち合わせてでる火のような、ちょっと光る瞬間。
‘でんこうせっか’…まさるぶきなし(本能寺暗殺行・小田原急襲戦)
使用場面:急がないと遅れそうな時に

大願成就(たいがんじょうじゅ)

願いが遂げられること。大願が神仏の加護によってかなえられること。
‘たいがんじょうじゅ’…このときなり(天下統一達成)
使用場面:ついに天下人になった時に

無常迅速(むじょうじんそく)

万物が転変してやまないこと。人の世の移り変わりの非常に速いこと。
おのれ…伊達の小倅めが
‘むじょうじんそく’…これもまたてんめい(伊達ストーリー・宿命!川中島の戦い)
使用場面:宿敵との決戦に、空気を読むのが苦手な第三者が乱入してきた時に

明鏡止水(めいきょうしすい)

邪念がなく、静かに落ち着いた心境のこと。わだかまりのない心を曇りのない鏡と澄み止(とど)まる水にたとえて言う。『荘子・徳充符』には「人は流水に鑑(かんが)みること莫(な)く、止水に鑑みる。鑑(かがみ)明らかなるは則(すなわ)ち塵垢(じんこう)止まらざればなり」とある。
Coolな顔して何考えてるんだ、軍神?
‘めいきょうしすい’…ただそれのみ
オレは眼中にねえか? その余裕が命取りだぜ (謙信ストーリー・長谷堂城突破戦)
使用場面:「おまえなど このめにうつりません」と言いたい時に

合縁奇縁(あいえんきえん)

人が出会い、気心が合って親しく交わることができるのも、理屈を超えた不思議な縁によるものだ。男女・夫婦・友人の仲がしっくり行くも行かないも前世からの定めによるものだという意味合いで使う。
‘あいえんきえん’…あなたさまにかんしゃを!
ハハハ! 礼など無用よ、上杉謙信!(謙信ストーリー・稲葉山策略戦)
使用場面:宿敵に絶体絶命の危機を救われた時に

一日千秋(いちじつせんしゅう)

一日が千年にも思われるほど長く感じられるの意で、待ち遠しいことのたとえ。特に、思慕の思いの募るさま。「千秋」は千年の意で、非常に長い歳月。
‘いちじつせんしゅう’… ついにこのときがきました
あのときのやくそくをはたしましょう…
あなたさまにあうために…いざ!(謙信ストーリー・川中島の合戦・地 ナレーション)
使用場面:数多の障害を乗り越えて、やっと巡ってきた宿敵との決戦の時に

画竜点睛(がりょうてんせい)

物事の最も肝心なところ。また、物事を立派に完成させるための、最後の仕上げ。転じて、ちょっとしたことばや行為が全体を引き立たせることのたとえにも使う。
中国梁(りょう)の時代、とある絵師は金陵(きんりょう)の安楽寺の壁に竜を描いたが、瞳を入れると飛び去るからといって目には筆を入れなかった。しかし人々は信じない。そこで瞳を描き入れてみせると、竜はたちまちに天に上ったと『歴代名画記』にある。
待っておったぞ、上杉謙信!
あなたさまとのけっちゃくをはたすこと…
すなわち、‘がりょうてんせい’なり!(謙信ストーリー・川中島の合戦 地)
使用場面:宿敵との決着の時に

純一無雑(じゅんいつむざつ)

不純なものや混じりけのまったくないこと。人物がいちずでうそや邪念のまったくないようす。
‘じゅんいつむざつ’…まさにこのこと
わかきとらよ、つよくなりましたね(謙信ストーリー・川中島の合戦地 幸村へ)
使用場面:非常に暑苦しくて騒々しいので、内心「おまえはじゃまです」と思っていた宿敵の弟子の成長を目の当たりにした時に

永劫回帰(えいごうかいき)

ドイツ語ewige Wiederkunftの訳語。ニーチェの用語。宇宙は永遠に円環運動を繰り返すから、人間にとっては、現在の一瞬を充実させることだけが重要であるとする思想。永劫回帰(Wikipediaへのリンク)
‘えいごうかいき’…
ふたたび わたくしのもとに もどりこよ… (謙信ストーリー・川中島の合戦 地)
使用場面:宿敵と来世での再会を誓う時に

威風堂々(いふうどうどう)

外見が立派であるさま。威厳があっておごそかなようす。
‘いふうどうどう’…
それでこそ わたくしがみとめるおとこ(信玄ストーリー・川中島渡河戦)
使用場面:宿敵を賞賛する時に

胆大心小(たんだいしんしょう)

大胆で、しかも細心の注意を払うこと。細心にして大胆。
ぬう… すでに見切っておったか、上杉謙信…
‘たんだいしんしょう’…これにてけいせいはごぶ
(信玄ストーリー・川中島渡河戦 幸村の別働隊を阻止)
使用場面:策が成功した時に

一意専心(いちいせんしん)

他に心を向けず、ひたすらひとつのことに心を集中すること。わき見をせずその事のみに心を用いること。
‘いちいせんしん’…
このめにみえるものは、ただひとつ
おぬしを倒すことで、上洛への王手は成る!
いまは、あなたさまとのひとときを
ふはは、ゆくぞ軍神よ! (信玄ストーリー・川中島の合戦 天)
使用場面:待ちに待った決戦に臨み、もう宿敵しか見えない時に

愚公移山(ぐこういざん)

どんなに大きな事業でも、たゆまずに努力すれば必ず成し遂げられるということ。
九十歳になんなんとする愚公(ぐこう)老人が、ある日家の前にある山が邪魔だから切り崩してしまおうと言い出した。さっそく一家総出で山を崩しにかかったのだが、土木作業機械もない昔々のこと、作業は遅々として進まない。しかし愚公は「なに、わしの代で終わらなければ子もいるし孫もいる。山はもう大きくはならないのだから、仕事を子々孫々に継いでいけばいつかは山も平らになる」と一向にひるまなかった。山の神からその話を聞いた天帝は愚公の誠心に感じ入り、一夜のうちに山を移したという。『列子・湯問』の故事に基づく。
侵掠すること火の如く! 一気に押し込めい!
‘ぐこういざん’…
みなのもの、あきらめてはならぬ(信玄ストーリー・川中島の合戦 天)
使用場面:侵掠すること火の如く押されている時に

屍山血河(しざんけつが)

死体が山のように積み重なり、血が河のように流れること。激しい戦闘のたとえ。
動かざること山の如く!
退いてはならん、持ちこたえよ!
‘しざんけつが’…きえゆくほたるびよ
そなたたちに、みほとけのみちびきを(信玄ストーリー・川中島の合戦 天)
使用場面:動かざること山の如き敵の粘りに、死屍累々な味方の魂の安息を祈る時に

風林火山(ふうりんかざん)

『孫子』・軍争篇に記された言葉。「疾きこと風の如く 徐かなること林の如く 侵掠すること火の如く 動かざること山の如く」。武田軍のモットー。
‘ふうりんかざん’…! これほどまでとは!
今日だけは天下も二の次じゃ!
軍神よ、後世に残る戦としようではないか! (信玄ストーリー・川中島の合戦 天)
使用場面:すごい風林火山を見た時に

拈華微笑(ねんげみしょう)

言葉を使わずお互いが理解しあうこと。心から心へ伝わる微妙な境地・感覚のたとえ。
不思議よのう… 心が凪いでおる… この決戦を前にして…
‘ねんげみしょう’… まさにこのこと…
いざ!(二人) (信玄ストーリー・川中島の合戦 天)
使用場面:目と目で通じ合う宿敵との最終決戦に臨んだ時に



【ばさら わん】

諸行無常(しょぎょうむじょう)

仏教の根本思想で、あらゆる物は絶え間なく変遷・流転して常住することがないということ。釈迦入滅時のことばとされ、『景徳伝灯録』に「諸行無常、是生滅法(ぜしょうめっぽう)、生滅滅巳(しょうめつめつい)、寂滅為楽(じゃくめついらく)」とある。
“しょぎょうむじょう”… てんかもまたこれ

況滅度後(きょうめつどご) new

法華経法師品の文で、如来現在猶多怨嫉、況滅度後の略。仏陀在世中でさえなお怨敵は多かった程であるから、まして仏の滅後末法の世に法華経を広める者に対する法難は、より以上甚しかろうという意。
“きょうめつどご”… おそろしや、らんをのぞむか! (山崎殲滅戦vs光秀 ステージ開始)

栄枯盛衰(えいこせいすい)

人や組織の隆盛と衰退は必ず交互にやってくるものという意。
“えいこせいすい”… さいごにほろぶはあなたがたですよ

鎧袖一触(がいしゅういっしょく)

鎧の袖でちょっと触れるほどのわずかな力で、あっさりと敵を打ち負かすこと。
“がいしゅういっしょく”…わけもなし

按兵不動(あんぺいふどう)

兵隊をじっとおさえて進めない。しばらく様子を見て機を待つこと。
“あんぺいふどう”… みだりにうごくべからず

安心立命(あんしんりつめい)

強い信仰によって心の平安を得、何事にも心を動揺させないこと。仏教では「あんじんりょうみょう」「あんじんりゅうめい」とも。儒教では「あんしんりつめい」と読み、天命を知って心の平安を得、瑣末(さまつ)なことに心を動揺させないことの意となる。
“あんしんりつめい”… もはや まよいはせぬ



このページの作成にあたり、以下のサイトを参照させて頂きました。
はじめの 四文字熟語辞典
《故事・ことわざ・四字熟語》辞典
慣用句辞典
四字熟語データバンク
最終更新:2009年06月01日 22:55