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輪島市防災教育研究会報告書


輪島市防災教育研究会について


 2007年5月上旬にNPO国境なき技師団(以下EWBJ)防災教育部の活動の一環として,早稲田大学の濱田教授から,輪島市の里統一郎先生を通じ,輪島市教育委員会に2007年3月25日発生の能登半島地震で多大な被害を出した輪島市において防災教育活動を行いたい旨の依頼を行った.そして我々京大防災教育の会(以下KIDS)と早大防災教育支援会(以下WASEND)が合同で小中学生の夏期休業中に,ワークショップ形式にて防災教育活動を実施することで双方合意し,実施するに至った.

活動メンバー
濱田政則先生 早稲田大学理工学術院教授
宮島昌克先生 金沢大学大学院自然科学研究科教授
清野純史先生 京都大学大学院工学研究科准教授
塚本俊也先生 東京外国語大学大学院客員教授
国崎信江さん 危機管理アドバイザー
京大防災教育の会
早大防災教育支援会

活動概要

<日時>2007年8月16日~20日
<場所>石川県輪島市内の公共施設
<対象>輪島市内の小学生,親子が中心

活動・授業内容

輪島における各ワークショップの活動記録を以下に記す.

ワークショップ1 防災研修


日時:8月17日(金) 14:00~16:00
場所:諸岡公民館
対象:公民館の職員

概要
塚本先生より,阪神大震災におけるボランティア派遣の話.避難所を運営する際に留意するべき事項の確認.自治体として用意するマニュアルについて.
宮島先生より,災害事例を交えながら,地震の発生確率と,火事や交通事故の発生確率の比較よりおこりやすさを認識や地震の周期等の説明.
清野先生より,地震発生のメカニズムの教え方の話.パワーポイントを用いて,職員の方にも参加していたがく形式.

ワークショップ2 子ども防災研修



日時:8月18日(土) 9:00~12:30
場所:輪島公民館
対象:河合小学校の生徒19人

概要
グループに分かれて防災まち歩きを行い,普段の通学路などで地震が起こったときに,危ない箇所の確認をする.また,消火栓などの消火施設も同時に確認し,その利用の仕方を学ぶ.
その後,防災マップ作りを行い,学んだことのまとめと知識の定着を図った.

ワークショップ3 輪島市立図書館絵本お話会


日時:8月18日(土) 14:00~15:00
場所:輪島市立図書館
対象:輪島市内の幼稚園,保育園生及びその兄弟,両親

概要
絵本を使うことで小さい子にわかりやすく防災の知識を伝えた.また,地震発生時のだんご虫の歌遊びや火災時のアヒルの歩き方などを実演し楽しみながら学ぶことで防災の意識を高めてもらう.
シーツから包帯を作る実習も行った.輪島市の備蓄倉庫に保管するもので,包帯には作成者のメッセージを書いた.

ワークショップ4 大屋公民館親子防災教育研修


日時:8月19日(日) 9:00~11:00
場所:大屋公民館
対象:30名(近辺の家族10組 高校生2名)

概要
わが家の防災マニュアルを家庭ごとに作成してもらう.マニュアルを家に持ち帰り,家族全員で話してもらい,家族を大切にする気持ちが重要であることも伝える.
レクレーションにおいては,だんご虫のポーズや,歌遊びなどで,地震時の安全な姿勢を確認してもらった.

ワークショップ5 少年の主張輪島大会


日時:8月19日(日) 13:00~16:15
場所:輪島市文化会館

概要
少年の主張輪島大会の審査時間中に,早稲田大学理工学術院教授の濱田政則教授による講演,KIDS・WASENDのそれぞれの代表による団体の活動紹介を行った.

ワークショップ6 防災研修


日時:8月20日(月) 10:00~12:00
場所:輪島市教育研究所
対象:地元の小中学校の先生

概要
塚本先生による学校の危機管理,災害後のトラウマに関するご講演(事前のアンケート結果を基にパワーポイント、配布資料を用いて質疑を交えながら).

報道

活動の最中,地元新聞社からの取材を頂き新聞記事としてとりあげていただいた.
以下にその内容を紹介する.



総括と今後の課題

 今回のワークショップでは,公民館職員,親子,教職員と対象が多岐にわたる中でそれぞれに研修内容が異なったために,輪島市教育委員会の希望に沿ったプログラムの策定,資料の作成,人材の選定など限られた時間の中で厳しい局面もあった.しかし個々が可能な限りこれまでの経験や英知を集積し責務を果たしたことで,期待以上の評価をいただくことができた.
 最終日前日の新様との意見交換会では,来年,再来年と継続を希望しているが全く同じ内容でなく,ステップアップしていけるようなものであるといい.具体的には,公民館職員が講師として防災教育が実施できるように指導してほしい.パワーポイントを,一から作製するのは高度であり,今回のワークショップの内容を一度で覚えるのは難しいと感じた.これらの感想を受けて,防災教育を継続して実施していただけるような仕組みを意識した支援を考える必要があると思う.次年度までの間には,メールでのやりとりを中心に情報提供,講師からの指導などを行っていきたい.