メリーの居る生活
メリーさんと一緒!!

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メリーの居る生活 一日目大幅修正版


作◆Rei..HLfH.
メリーの居る生活 一日目の修正版

カチ…カチカチッ…
メリーさん の検索結果 約 294,000 件
「…多いな、絞り込んでみるか」
カタカタカタカタ…

――――昨日、身に覚えの無い人物から突然電話が家にかかってきた。

『はい、もしもし』
『私メリーさん。今あなたの家に向かってるの。明日にはそっちに行くわ』
『(……?)えっと、メリー…何だって?』
『だから、私はメリー。あなたの家に向かってるわ。明日の夜には着くからね。それじゃ。 …ツーツーツー』
『いや、だから…って、切れたか…』


夕方の6時。
もうすぐ日が暮れる。
メリーさんなんて、小学校で流行って以来、耳にすることはなかった。
直接本人から電話が来るとは、思いもよらなかったな。

そんなわけで、暇つぶしも兼ねて僕はネットで「メリーさん」とやらを調べている。
ザッと見ると、元ネタは都市伝説。
電話をしながら近づいて行って最後は、
『あなたの後ろにいるの』っていう展開が主流らしい。

もっとも、その後の展開はお人形にされたり、意識不明の植物人間、行方不明、死亡。
等等と、好き勝手な結末で締めくくられている。

それじゃあ、ここにあるデータの情報源は誰からのものなのか。
本人が無事な状態ではない以上、経緯や結末など知られないはずだろう。

つまりは…。
「…根の葉もない噂話をモチーフにした、いたずら電話だな」
くだらない。

調べている手を休め、大きく伸びをする。
ふと窓から外を見て、いつの間にか日が落ちていたことに気が付いた。
「晩飯の用意しなきゃな…」
今日の晩飯は何にしよう。
そんな平和な悩み事を解決するべく、
目の前にある検索サイトを「メリーさん」から「献立」にして再検索した。

プルルルルルルルルルル…プルルルルルルルル…
「ん?」
洋食の献立を見ている途中に、携帯が鳴り出した。
登録された番号の着信は着歌が流れるから、すぐにわかる。

「非通知…まさか…な」

携帯電話の番号になんて、いたずらで掛かってくるわけがない。
多分間違い電話辺りだろう。

プルルルルルルルルル…プルルルルルルルルルルル…

長いな。
いたずらにしては長すぎる。
間違い電話だったら、出てやらないとウザイ。
「しかたない…か」

ピ

「…もしもし」
「出るの遅いぞ、親友なら3コール以内に出るのが常識だ」
「なんだ…俊二か」
「なんだとはつれないな。誰かから電話でも待ってたのか?」
「いや、その逆だ。…で、何で非通知で電話かけてきた」
「うむ、悪いが、俺の携帯の番号教えてくれ」
「…落としたのか?」
「不覚だった」

つまりこいつは、携帯落としたことに気付き、自分の携帯に電話しようと思ったが、番号が解らず、
困り果てた挙句に、手帳に書いてあった僕の携帯の番号に電話をかけてきたらしい。

「まったく、ちょっと待ってな」
「すまん、出来るだけ急いでくれ」
「わかってる。落ち着いて深呼吸でもしてろ」

確かあいつ、メールアドレスに電話番号入れてたよな…あった。

「よし、番号言うぞー。――――――――だ」
「…うむ、助かった。礼は明日してやる。また―――――」
「…………?」

…まったく、慌てすぎて言葉が終わる前に受話器を置いたらしい。
ため息をつきながら、僕も電話を切ろうとした…。
「――――――――――――――…―」

ん?

「―――…―――…………――――……―」

何だ?
ツーツーツーとも言わないし、それに何かが聞こえた気がする。
……携帯を耳に当てて、注意して聞いてみる。

「―…――――ブツンッ…私メリーさん」
「!?」

慌てて耳を離す
嘘だろ!?着信もしなかった!!
携帯電話のディスプレイを見る。

「非通知 通話時間2分15秒」

…電話は切れてない。通話中に割り込んだ!?
そんなこと出来るはずがない…。
何者なんだ…。

恐る恐る、僕は携帯に耳を当てた。
「もしもーし?おかしいわね…」
「もしもし…」
「あ、繋がってた。まったく、反応ぐらいしなさいよ」
「…あんたは一体何者なんだ?」
「私はメリーさんよ。ちょうど今あなたの住んでる町に着いたところ」
「…こっちに来るのか?」
「そうよ」
「何しに?」
「解ってるんでしょ?あなたを殺しに行くの」

血の気が引いて行くのが解った。
ただの狂言かもしれない、ドッキリかもしれない。そう思いたかった。
だが彼女の口からは一片の迷いもなかった。
間違いなく殺しに来る…。

「今あなたのかよってる学校の前を通ったわ。近くまで行ったらまた電話するから」

ブツン…

ツーツーツーツーツー…

放心状態の中、今まさに一歩ずつ、彼女が近づいてくることだけは理解した。
頭が真っ白になった。
仕方ないだろ、いきなり自分を殺しに行くと予告電話が着たら、誰でもショックを受ける。
何か対策を練らなきゃいけない。
でも何も浮かばない。

警察に電話しようか?
相手にしてくれないか、間に合わない。

もう、間に合わない。

~~~~~♪~~~♪

「!!」
この着歌、俊二か。
「もしもし?」
「携帯見つかったぜ相棒!!」
「…あ、ああ、よかったな」
「…何かあったのか?」
「……」
「吹いたら消えそうな状態だな。とにかく話してみろ」
「…分った。笑わないで聞いてくれ」

僕は俊二に
『メリーさんから妙な方法で電話が掛かってきた』
『もうすぐ僕は殺されるかもしれない』
と、簡潔に説明した。

「簡単には信じられない話だな…」
「…僕、どうすればいいんだろう」
「その困りよう、信じた方がよさそうだな」
「信じてくれるのか?」
「俺は、お前がタチの悪い嘘をつく人間じゃないって知っている」
「…ありがとう」
「今から俺の言うとおりにするんだ、学校前を歩いてたなら時間はないぞ!」
「わかった!」

「まずは逃走経路の確保!お前の部屋は2階だから、屋根伝いに逃げれるだろ」
「あぁ、少し暗いが大丈夫だ」
「次は玄関から靴を持ってくるついでに、1階の玄関と部屋の窓の鍵を全部閉めろ!2階は後だ」
「了解!」
僕は階段を急いで下りて、リビングの窓を全部閉めてから玄関に走った。

ガチャン

「玄関の鍵は閉めた。次は?」
「2階に戻るんだ。武器になる物は持つな!交戦するのは絶対に避けろ。逃げる事に全力を使え!」
「よし!」
俊二からの指示で、僕は素早く動く事が出来る。
この電話さえあれば、俺は生き延びれるかもしれない。
「それから――――――――――――……―」

「…も、もしもし!?おい、俊二!!おい!!」
嘘だろ!?電話が切れた!!
しかも、このパターン…!!

「――ブツン…私メリーさん」
「!!…くそ!」
時間切れか!
「今あなたの家の前にいるの。玄関…開けてくれない?」
「!?」
玄関を見る。
曇りガラス越しに、背の低いシルエットが見える。

「嫌だ!!開けたら僕を殺すんだろ!?」
「そうよ?だから早く開けてよ」
何故だ…なんでこんなアッサリと言えるんだ…。
「ねぇ…開けてよ…」
今度は電話ではなく、玄関の扉越しから彼女の声が聞こえた。

「――――――――!!」

「う…うわあああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!
殺される殺される殺される殺される殺される殺される!!
僕は玄関のシルエットから必死に逃げた。

階段を上りながら躓き、体を打ちつけながら、自分の部屋に駆け込んだ。
ガチャガチャガチャ!!
震える手で扉の鍵を閉めて、窓の鍵を閉めに走った。


ガシャ!!カーテンを開け、窓の鍵を閉めたその時

僕の心臓は止まりかけた。

窓に映る僕の後ろに…僕では無い影がある…
そこに映る影は、紛れも無く少女の姿だった。

金色の巻き髪を左右に垂らし、
烏のように黒いゴシックワンピースを身に纏っている。
無表情だから解る、端整な顔立ちは逆に恐怖を覚える。
そして彼女は格好に不釣合いなほど、大きなカマを細い腕で持っていた。否、肩にかけていた

「あ…………あぁ………ッ!!」
『そんな…、どうやって入ったんだ…』
言葉さえ声に出せない。

全身が完全に硬直していた。
まるで時間が止まっているようだ。

否、一つだけ、僕の中では動いている。
高鳴る心臓。
もうすぐ止まってしまう心臓。

時間が止まった世界の中、彼女は動き始める。
そして彼女は口を開いた―――――



「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」

その声と同時に時が動き始めた!!
僕は後ろを振り向く、
彼女は思いきり鎌を振りかぶり、僕目掛けて横薙ぎにした!!
僕は殺されるのか…そう覚悟した。

ビュン!!

一瞬の出来事だった。
僕は体勢を低くし、横から来る獲物を間一髪でかわした!!

体が自然と動いていた。
本能だろうか?自分でも驚くほどの敏捷性で鎌をかわすことが出来た。

「なぜジッとしていないの?早く殺されてよ」
「い…いやだ!!」
彼女は鎌を持つ手に力を入れた。
「……………ハッ!!」
袈裟切りを横に飛びかわす。

マンガで読んだ「自分より背丈の高い武器を扱うと動きが大ぶりになる」
この知識は間違いではないらしい!

避けつづける!!

「タァッ!!」
「………ッ!!」
ドカン!!

振り下ろされる鎌をかわし、窓を見る。
窓から正反対の場所に移動してしまった。
おまけに鍵まで掛けて、逃走経路を自分で潰した。

くそ!!これじゃジリ貧だ!!

「よそ見するなんて余裕ね!!」
「うぉあああ!?」
草を刈るように、鎌が足元を払いにきた!!

とっさにジャンプして飛び越えた!!
……が。

「………フフ…」
「な!?」
メリーが不適に微笑んだ。
しまった、フェイント!?

すぐにメリーが、着地した僕の顔面に蹴りを加えてくる!!
ガード…!!間にあわ……

ドガッ!!
「ぐ…かはッ…」
僕は勢いよく壁に叩きつけられ、動けなくなってしまった。

「ぐぐ…」
「あっけないわね…。鎌の方に集中しすぎて私自身には注意しないからよ」
「くそ…」
「立たせないわ。ここまま死んでもらうわよ」
…………ガタン…カチャ
立ち上がろうとする僕の頬に、メリーは鎌の刃を当てた。
冷たい刃が、動き回って熱った僕の体温を一気に冷ました。

「もう、遊びはお終い…」
その目は今まで見たことの無いような冷酷な目だった。
手と足…全身の体の震えが止まらない。
さっきまでとは違う恐怖…。
さっきまで【死】の恐怖でいっぱいだったが、
今は【メリー】に恐怖している自分がいる。

年貢の納め時らしい。
僕は死を覚悟していた。

「それじゃ、行くわよ」
「……………」

彼女が鎌を振りかざした時。すべて終ったと思えた。
僕は目を瞑り、震えながら鎌を振り下ろされるのを待った。

「……………?」

だが、 振り上げた鎌は僕に下ろされる事はなかった。
恐る恐る目を開く。

…また時間が止まった?、
いや、僕の身体は震えたままだった。
メリーの動きだけが止まっている。

「……………」
「……………」

この沈黙は何?
僕は『もしかしたら助かるかもしれない』という考えと『でも、覚悟だけはしておこう』という考えが頭を巡っていた。

「ふぅ…」

不意にメリーがため息をつき、構えを解いて鎌を横に置いた。

「情けない…」
同時に、メリーの口から何かが聞こえた。
…情けない?

「避けてる時は殺しがいあったけど…今のあんたは…」
何が起きてるのか、よくわからない。
「あなた!!」
「はッ!!はいぃぃいぃ!!」
「あなたみたいな臆病者を殺したら、私の名誉が傷つくわ!!もっと勇ましく大往生なさい!!」
話が読めない。とりあえず反論してみる。
「む…無茶苦茶言うなよ!!誰だって死にたk―――」
「うるさい!!」
反論不可ですか。
「…いいわ、私が鍛えてあげるわ…フフフフフ」
………何かおかしい。
まさか…。

「コホン!!」

「私メリー。今日からあなたと一緒に居るわ」
「質問」
「却下よ」
………待て。メリーが玄関に着た時より、思考が悪くなってる…。
つまり、彼女は僕と暮らすってことか?

「いい?今日から私があなたを鍛えてあげるわ」
「……………」←却下されるので何も言わない。
「いいわね?」
「………………」←やっぱり何もいえない
「そうと決まれば、よろしくね隆一」
鎌を抱えた彼女…メリーはどこか楽しそうな笑顔でそう言った。

こうして、僕とメリーの共同生活が始まった。




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