《悲しみの三つの丘》(1943)


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第一場:草原の夕べ、母親が赤ん坊に子守唄を歌っている。婚礼を前にした恋仲のユンデン(バリトン)とナンサルマー(ソプラノ)は二人の愛を確かめ合うため待ち合わせ、母親の腕に抱かれてすやすや眠る赤ん坊をいとおしむ。星が瞬く夜空の下、人はみな眠りについたが、明朝ユンデンが婚礼の準備のために町へ旅立つのを前に二人はアリアを歌い永遠の愛を誓う。故郷の人々がユンデンを見送る中、彼に横恋慕する娘ホロルマー(ソプラノ)が邪魔なナンサルマーを退けようと一計を案じる。猟に出たもののさっぱり獲物にありつけずいらいらしていた領主のバルガン(バス)に、ナンサルマーのことを告げ、彼女を領主の前に連れて来させた。彼女を気に入ったバルガンは、許しを請うのも聞き入れず自らの天幕に連れ帰ることにし、ホロルマーに褒美を与えた。第二場:バルガンの館。館に閉じ込められ悲嘆に暮れるナンサルマーは外から聞き覚えのある声が聞こえてきたのを耳にし、その人を中に入れてくれるよう懇願するが、入ってきたのはユンデンではなく町から来た絹の生地売りの商人(バリトン)だった。がっかりした彼女は商人にユンデンの様子を知らせてくれるよう頼むが商人は口約束をしただけだった。やがてバルガンが入ってきてナンサルマーに結婚を迫り、いやがるナンサルマーは密かにナイフで自殺を図ろうとするがそれも叶わない。第三場:ユンデンが故郷の近くまで戻ってくると、彼を始末するようバルガンに命じられた家来が、出迎える振りをしてユンデンを打ちのめし逃げていった。水汲みに来ていたホロルマーが見つけて彼を起こし、ナンサルマーが心変わりして領主の元へ嫁いだと嘘をつき、自分のユンデンへの想いを告げる。ユンデンを自分の家に連れて行った彼女はとうとうユンデンが自分のものになったと喜ぶ。第四場:バルガンの屋敷ではバルガンとナンサルマーの婚礼の準備は着々と進み、招待客が次から次へとやってくる。屋敷の楼閣の上で悲しみに暮れるナンサルマーの声を聞きつけ、彼女を救出に来たユンデンと仲間たちだが、ホロルマーの讒言によりバルガンの手下に捕らえられてしまう。ホロルマーは牢番を酔わせてユンデンを助け、ナンサルマーを諦めて自分と一緒になるよう説得するが、ユンデンの意志は固く、彼はナンサルマーを助けるためにバルガンと徹底的に戦うことを決意する。第五場:ユンデンは故郷に戻り、横暴な領主・バルガンと戦うため牧民たちを率いて立ち上がった。するとまもなくナンサルマーが逃げてきて、助けを請う。彼女を追ってきたバルガンは、娘を出さなければ首をはねるぞ、と脅すが、堪忍袋の緒の切れた牧民たちはバルガンと手下たちと戦いこれを打ち倒す。ホロルマーは、最早これまでとナンサルマーを刺し殺そうとナイフを取り出すが、すんでのところでユンデンに邪魔され逃げ去る。何も障害のなくなった二人は故郷の皆に祝福されて祝言を挙げる。