《雲の如き運命》(1988)


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第一幕
第一場:旱魃で故郷を出て他のところへ移動した人々が再び戻ってくるところから話は始まる。その人々を束ねる年老いた領主ホロルドイ(バス)の体調が思わしくないことを役人のホーウォンドイ(バス・バリトン)が人々に知らせ、人々は移動を小休止する。ホロルドイは位を譲ることを決め、息子のテヌーン(バリトン)には「人の上に立つにはまだ未熟だ」と告げ、代わりに娘婿のトゥムルトゥルを跡継ぎとする布告を出した。領主の使用人ツォルハイ(メゾ・ソプラノ、ホーウォンドイの妻)は「皆の運命は地に落ちた」と人々を不安にさせる。ホロルドイは息を引き取り、人々は悲しみに包まれる。
第二幕
第二場:トゥムルトゥルの妃ナランゼル(ソプラノ、ホロルドイの娘)は遠くへ出かけた夫を待っているが、ツォルハイはその寂しさにつけ込み、嫉妬の種が生まれるよう仕向ける。旅から戻ったトゥムルトゥルは妃の心変わりに驚き、訳を知ろうとツォルハイから話を聞くが猜疑心を余計にかき立てるだけだった。ツォルハイはこの機に乗じて主に毒を盛ろうとするが失敗する。酒に酔ったテヌーンはトゥムルトゥルのところに恨みを晴らそうとやってくるがツォルハイの残した毒入りの酒杯を一気にあおってしまう。一方ホーウォンドイは妻が止めるのも聞かず、トゥムルトゥルの地位と財産に目が眩み、彼を殺してしまう。
第三幕
第三場:よく調べもせず嫉妬から夫を失ってしまったナランゼルは夫の墓前で悲しみに暮れている。一方毒を飲んだテヌーンは死にはしなかったが気が狂ってしまっていた。ツォルハイが人々を扇動してナランゼルを拷問にかけようと探していることを知った医者のナイダン(バス)はナランゼルを連れて逃げる。正気が戻ったり狂ったりを繰り返すようになったテヌーンはツォルハイが毒を盛ったことを皆に知らせようとする。これに焦ったツォルハイはテヌーンを気絶させ「人生というのは聡い悪鬼の玩具に過ぎない」と歓喜の声を上げる。
第四場:ツォルハイは王妃の座につくという望みが間もなく叶うかと思うと身震いがした。しかしテヌーンがたびたび現れては彼女を脅かした。その頃ツォルハイに乗せられた人々がナランゼルを捕まえ連れてくる。テヌーンは逃げていたナランゼルに久方ぶりに再会し、彼女に子供ができていたことを知る。さて、ツォルハイの入れた毒杯をナランゼルの息子が思わず取り違えておいたことを誰も知らなかった。ツォルハイは許しを請う振りをするが、ナランゼルは一向に信じない。激昂したツォルハイは毒杯を自分で飲んで死んでしまう。