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第1話

ユ「a~~ra~ra~aa~」

 ここは竜胆の森音楽館。かつては有名なオーケストラが演奏会を開いた場所と言われているが、ある時突然変異で音楽館が森に埋まってしまった。それは10年前の話…。10年後、忘れられた音楽館を、ある人物が見つけ出した。その名も、ユメである。ユメは歌う為に生まれた子。音楽大学に入学したユメは、そのとびぬけた才能に、周りの大人がついて来れず、わからずやの教師達に退学させられた。悔しいという思いを胸に抱いたユメは、その時同じ理由で退学させられた、親友のレオと、MIXLIVEを開く事に決めた。


ユ「ら~…ら~し~ど~ど~ど~…どーーーーーーー」
レ「ユメ~?」
ユ「あ、レオ!お帰り」

 レオはユメの親友。指揮者をつとめている。

レ「奏者ゲット!!しかも5人も~」
ユ「本当!?誰だれ!?」

 奏者…。これはMIXLIVEの演奏者の話。
 MIXLIVEとは、様々な音楽を取り入れたLIVEの事。歌と楽器のMIXは勿論、クラシックからロック、ジャズダンスやバレエまで取り入れようという前代未聞の、ユメが作り出した音楽なのだ。

レ「紹介するね。ピアノのマナ、バイオリンのココナ、チェンバロのアヤノ、ギターのメイ、チェロのノア」
ユ「へえ~」
レ「と、いう事で、皆、この人は声楽のユメ。MIXLIVEのリーダーをつとめます」

 レオは満足そうに微笑んだ。その目がユメをとらえたので、ユメは皆の演奏を聞かせてもらおうと、言おうとした…の……だが…。

コ「レオさん」
レ「あ、なあに?ココナ。」
コ「どうして声楽がいるんですか?それから、元はといえば声楽はいらない物なんだから、リーダーをやるのは自然的にレオさんなんじゃないですか?」
ユ「ちょっと。何生意気な事言ってんの」
コ「だってそうじゃない。オーケストラに声楽は必要ないわ。そのくせにリーダーなんて。レオさんがかわいそうよ。あんなに指揮がうまいのに」
ユ「あんたレオの指揮見たの?」
コ「あんたなんて言わないで。邪魔者のくせに」
メ「ちょっとココナさん。まだユメさんの歌聴いてもないのにそんな事言うの失れ」
コ「五月蝿いわね。あんた、メイとかいったっけ?ギターだって協奏曲にしか出てこないじゃない。あんたもいらないんじゃないの?」
メ「な…」
コ「とりあえずユメさん。私はもちろんレオさんの指揮で演奏させてもらいました。ここにいる全員でね。あなたの歌がどうだかは知らないけど、どうせアイドル並でしょ?楽器の大音量にかなう歌なんて歌えないわよ。それとも、皆が楽器の音を増幅させるためにマイクつけたりしてないのに、ユメさんだけマイクつける?そんなみっともない事できないわよねえ…だったらさっさと出てってよ」

 ココナはキッとユメを睨みつけた。メイは不機嫌な顔をして、ココナを睨んでいる。レオは、ユメの様子を見て、こう言った。

レ「ココナちゃん、ユメがリーダーをやるのは、私が決めたの。ゆずったとかじゃなくて、私が、ユメにやってほしいから決めたんだよ。だから、ユメがいらないなんて言わないでよ」
コ「そんな事言ったって、ユメさんの欠点は他にもいっぱいあるわ」
メ「だから、ユメさんの歌を聞かないとわからないって言ってるじゃない!」
ア「でも私前のオーケストラでチェンバロやってたけど、あの大音量の中で歌うったってねえ…」
マ「でもさ、レオさん、オーケストラなんて一言も言って無いよ」
ノ「そうだよねえ…。一緒にLIVEやらない?って誘われただけだもんね」
コ「それがどーしたって言うのよ!!」

    あーだ  こーだ  あーだ  こーだ

 6人はユメについて勝手に話し始めた。ユメはずっと下を向いていた。レオは時々ユメの方を向いては、ユメの心配をしていた。すると・・・

コ「とにかくっ!ユメさんはこのLIVEには必要ないわよ!!」
ユ「勝負して」
5人「へ?」

 ユメは完全に切れていた。

ユ「勝負よ、勝負!私が今から歌う歌に勝手に伴奏をつけなさい。その勝手の伴奏を皆で合わせて。そしてレオの指揮の通りに演奏しなさい。今から私が歌う歌は今私が作るデタラメの歌よ。もしあなた達が止まったら、あなた達の負け。私があなた達の演奏より声を大きく、より綺麗に出したら、私の勝ちよ。審査員はレオ。さあ、さっさと楽器を用意しなさい!」
コ「私、バイオリンなんか持ってきてないわ。それに、手持ちサイズの楽器じゃない人だっているのよ!?どうしろって言うのよ!!」
ユ「楽器なら楽器室にあるわ。さっさと持ってきな。まさか、自分の楽器じゃないと使えない、な~んて事、ないわよねえ・・・?」
コ「そんなわけないでしょ!!」

 パタパタパタパタ…
 5人の新しい奏者達は、楽器室へ楽器を取りに行った。そして、ユメは燃えていた。

レ「ユメ・・・」
ユ「レオ。お願いね。きちんとした審査を頼むわ」
レ「もちろん。でも、題名だけ聞いていい?歌の・・・」
ユ「歌っている途中に作るのよ?どうやって題名作ればいいのよ」
レ「大丈夫よ。早く。ね?」
ユ「じゃあ・・・夢の始まり!!」
レ「おっけ!」



絶対に勝つ。今の気持ちを歌に込めて。

もう二度と、この夢は無くさない。


第2話へ続く(未)