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*クアットロがもってった!セーラーふく(後編) ◆7pf62HiyTE
★ ★ ★
バイクに乗っていた少年、遊城十代はデュエルゾンビとなったフェイトに襲われているであろう柊つかさを助ける為に多くの人が集まっているであろう地上本部へ向かっていた。
しかし、その途中十代の目につかさと同じ制服を着ている人を見つけたのだ。
そこで十代は2人の側でバイクを止め2人に話しかけたのである。
「残念ですけど、私達はつかささんの知り合いじゃありませんわ」
「それじゃあその制服は……確かつかささんの同じものじゃ……」
「ああ、この制服はシャマル先生の支給品にあったもので私がお願いして借りているものですわ」
クアットロは十代にそう説明する。すると、
「シャマル先生?もしかしてあんたがなのはさん達が言っていた……」
「なのはちゃん達が言っていた……どういうこと……?」
目の前にいる少年は自分の事をなのは達から聞いているようだが、自分にはどういう事か見当のつかないシャマルだった。
そんな2人に対しクアットロが、
「あの、落ち着いて話をしませんか?」
★ ★ ★
3人は足を止め、互いの自己紹介を行い、十代の話を聞く。
そして十代から聞かされた話は2人にとって衝撃を与えた。
十代によると十代はデュエルアカデミアの生徒で仲間達と共にデュエルを学んでいた。
が、プロフェッサー・コブラが行ったデス・デュエルの一件がきっかけでデュエルアカデミアごと仲間達と共に異世界へ飛ばされてしまう。
そこになのは、フェイト、スバル、ティアナ、エリオ、キャロといった機動六課の人達が助けに来たものの、
その異世界では転移魔法が使えない影響か彼女達もまた異世界から帰ることが出来なくなっていた。
そんな中、アカデミアではデュエルゾンビというデュエルを求め戦いを求めるだけの存在となった者が現れる。
十代の仲間である万丈目もそのデュエルゾンビとなり、フェイトとエリオもまたデュエルゾンビとなってしまったのだ。
その状況で十代はこの殺し合いに呼ばれるが、その中で最初に出会ったのが柊つかさという少女ではあったが、その時に何か誤解があったせいか彼女に逃げられてしまった。
十代は暫く追いかけっこを続けたもののそこでデュエルゾンビとなったフェイトに襲われた。
この状況でつかさを連れて脱出する事は無理だと考えた十代は、支給品であるバイクに乗り1人フェイトからつかさを助ける為の仲間を捜していたところシャマルとクアットロを見かけたのである。
以上の話を聞いたシャマルは混乱していた。
当然であろう、あまりにも信じられない話だからだ。
まず、デュエルアカデミアというデュエルモンスターズというカードゲームを学ぶ学校、
デュエルをする度に体力や闘気を奪われるデス・デュエルの存在、
そして十代達が飛ばされた異世界へ助けに向かい帰れなくなったなのは達、
更には戦いを求めるだけの存在となったフェイトとエリオ……
何から何まで信じられない話である。そもそも、なのは達がその異世界へ行って帰れなくなったという話など聞いたことは無いし、
あのフェイトやエリオが戦いを求めるだけの存在という話もまず考えられない話であり、そしてそのフェイトが人を襲ったというのも信じ難い話である。
だが、シャマルには十代の言葉が嘘だとは思えなかった……そして、その可能性も有り得ない事ではないのを感じていた。
一方のクアットロは衝撃を受けたものの冷静にその事実を受け止めていた。
(この十代って子……嘘は言っていないようですわねぇ……)
クアットロは十代の話が真実だと判断した。詳しいことはもっと話を聞いてみなければわからないが、十代は確実に自分達とは違う世界もしくは時間軸から呼ばれた参加者であると判断していた。
そして、十代の言葉通り『十代の世界もしくは時間軸にいた』フェイトやエリオ、そして万丈目はデュエルゾンビというものになっていると……
(でも、本当にそのフェイトさんがデュエルゾンビで十代君達を襲ったかどうかまではねぇ……)
だが、クアットロは十代達を襲ったフェイトがデュエルゾンビになっているとは考えなかった。
可能性が全くないとは言えないが、自分達が様々な異世界や時間軸から呼び出されている現状で、都合良くデュエルゾンビとなっている状態から呼び出されているとは思えないからだ。
恐らくそのフェイトは十代と出会っていない世界及び時間軸のフェイトであり、彼女は十代がつかさを襲っていると判断して十代に仕掛けたのだろうと……クアットロはそう判断した。
(とはいえ、なーんも事情を知らなかったらそう考えるのも無理ありませんわねぇ……)
クアットロは十代をどうするかを考え……
(幸い、十代君は私の事を知らないみたいですし……好都合ですわねぇ……)
クアットロの名前を聞いても特に反応しなかった十代の様子も踏まえ、クアットロは十代に対する対応を決める……
「だから、早くつかささんを助けに戻らないと……」
「そう言われても……」
焦る十代、動揺するシャマルを余所に、
「あの、十代君。多分そのフェイトさんデュエルゾンビにはなっていなかったと思うんですけど」
クアットロが話を切り出した。
「クアットロさん、どういうことだよ」
「まず、十代君に知って欲しいことがあるんですけど……どうも私達って異なる世界や時間軸から呼び出されているみたいなんです」
「異なる世界?時間?」
十代にはその言葉の意味がわからなかった。
「簡単に言うと、私達の世界ではなのはさん達が貴方達の世界へ向かって行方不明になったって話は無いんですよね……」
「そんな馬鹿な……」
「ええ、私の世界でもクアットロの世界でもなのはちゃん達が十代君のいる世界に向かって行方不明になったって話は無かったわ」
「そんな……ん?クアットロさんの世界?」
「ええ、私もシャマル先生とは違う世界から呼び出されているみたいなんですのよ。だから十代君もシャマル先生や私の世界とは別の世界から呼び出されたと思うんですけど……」
「ちょっと待ってくれよ、もしそうだったとしたらどうしてフェイトさんは俺達を……?」
「多分、十代君がつかささんを襲っているって誤解しただけじゃないかしら?」
「俺がつかささんを!?……いや、確かにそんな感じだった気も……」
十代は追いかけっこした時の事を思い出す……あの状況であればそう判断されてもおかしくはない……しかし、
「じゃあ、万丈目はどうなんだよ?万丈目は俺と同じ世界から呼ばれているはずだぜ」
仮に知り合いであっても自分の知らない並行世界の万丈目が呼び出されている可能性があるが、十代の頭脳ではそこまでは考えが至らない。
「万丈目君の方は断言出来ませんけど…デュエルゾンビになる前から呼び出されたかもしれませんわねぇ……」
「デュエルゾンビになる前だって?」
「ええ……さっきも言ったことですけど、参加者は過去や未来からも連れてこられているみたいなんですよね……ほら、名簿になのはさんやフェイトさん、はやてさんの名前が2つずつあるでしょ」
と、クアットロは名簿にある名前を指す、
「ああ……あんまり気にしなかったけど……」
「多分、はやてちゃん達は私達の時代のはやてちゃん達とは別に10年ぐらい前のはやてちゃん達がいると思うの……」
シャマルが口を挟みさらにクアットロが続け、
「他にも数ヶ月単位で時間のズレはあるみたいだから、ここにいる万丈目君もデュエルゾンビになる前から連れて来られているかも知れませんわよ」
「そうなのか……」
クアットロとシャマルの説得で十代は落ち着き始める……しかし、
「でもよ……俺達の世界にいたフェイトさん達かも知れないんだろ……」
そう、ここまでの話は全て別世界及び別時間軸のフェイト達であればという話だ。十代を襲ったフェイトが自分達の世界のフェイトではないという証拠は何処にもない
(まぁ、そう来るとは思っていましたけど……)
そう思ったクアットロは切り札を出す……
「……ちょっと忘れていた話なんですけど……実は私フェイトさんを見かけたんですよね……」
「え?」
「何だって?」
突然のクアットロの言葉に驚く十代とシャマル。
「十代君から話を聞いている内に思い出したんですけど……私この殺し合いに来てすぐ誰かに襲われたんです……」
と、負傷した左腕を十代に見せる。
「で、なんとか逃げ出したんですけど……その直後に他の参加者の誰かと話しているフェイトさんを見かけたんですよね……もっとも……私その時混乱してしまって……すぐさま逃げ出したんですけど……」
「他の参加者と?それじゃあ……」
デュエルゾンビとなっているならば、他の参加者と話をしている事はまず有り得ない……つまり、
「フェイトさんはデュエルゾンビじゃない……」
「だと思うんですけど……」
「ということはつかささんは……」
「無事……今頃はきっとフェイトさんに保護されているはずですわ」
「そうか……良かった……」
十代の口からようやく安堵の声が漏れた……
「とりあえず、私達もこれから地上本部へ向かって仲間を集めようと思っているんですけど、十代君も一緒にどうです?それでもう少し詳しくお話聞かせてくれません?」
「ああ、わかったぜ」
十代は喜んでクアットロの言葉に同意する。その表情は先程までの焦りに満ちたものではなかった。それを見て、
(ふふ、上手くいきましたわぁ)
クアットロは内心で笑っていた。実際の所、クアットロが十代達に語ったフェイトを見かけたという話は全くの嘘である。
結論から言えば、クアットロにしてみればデュエルゾンビの話の真偽などどうでもいい話である。
むしろ、フェイト達がデュエルゾンビとなって殺し合いに乗っているならば労せずして参加者を減らせるのでその方が都合がよく、つかさを襲っているフェイトを止める必要など全くない。
だから十代の言葉に耳を貸す必要などないはずであり、このまま十代を他の所へ行かせても良かった。
更に言えば極端な話十代が本人の意思とは別にその情報で他の参加者を混乱させようとしているとしてもなんら問題はない。
では何故、わざわざ嘘を吐いてまで十代を説得し手元に置こうとしたのか?
それはクアットロの求めていた手駒に十代が適任だったからだ。
十代はクアットロにとって未知の世界から連れてこられた参加者であり、かつ自分の事を何も知らない。
アンジールのように別の世界でクアットロを知っている、シャマル達のように敵対していたクアットロを知っているのとはわけが違う。
十代にしてみれば、今見えている善良なクアットロが全てだと判断するだろう。
仮に疑われる状況になったとしても十代は自分を信じてくれると……
更に、未知の世界の出身者である十代からの情報はクアットロにとって魅力的である。もしかしたらアンジールの言っていたマテリア以上の情報が手に入るかも知れない。
そうなれば、脱出や扇動など今後にとって色々と都合が良い。
だからこそ、クアットロは十代を説得したのである。そう、全ては自分の為に……
★ ★ ★
そして、3人は再び地上本部へと足を進める。流石にバイクによる3人乗りは無理なので十代が乗っていたバイクは十代のデイパックにしまってある。
その道中、クアットロとシャマルは十代からより詳しい話を聞いていた。十代達がこの殺し合いに呼ばれる前にいた異世界での話やデス・デュエルに関する話等を……
「え?それじゃあ、そのプロフェッサー・コブラがデス・デュエルを行ったのは……」
「ああ、コブラの子供を生き返らせるためだった……」
クアットロとシャマルは十代からコブラがデス・デュエルを行った理由……何者かの力を借りコブラの死んだ子供を生き返らせる為だという話を聞き大きな驚きを見せた。
その表情を見て十代は、
「クアットロさんもシャマル先生もどうしてそんなに驚いているんだよ?」
と、思わず聞く。それに対しシャマルが、
「ええ……何だかプレシアに似ていると思って……」
「プレシア?それって俺達に殺し合いをさせようっていう……」
「そう……プレシアも昔……」
シャマル達は十代にプレシアにも死んだ娘アリシアがいて、彼女を生き返らせる為にPT事件を起こした事を語った。
但し、フェイトに対して疑心を抱かせない為、プレシアがフェイトを造ったという話は伏せている。
「それじゃあ、プレシアがこの殺し合いをさせようっていうのは……」
「その可能性は高いですわね」
十代はその話を聞き、プレシアがこの殺し合いをさせようという理由はコブラがデス・デュエルを行った理由と同じもの……死んだ娘であるアリシアを生き返らせる為だと考えた。
そして、それと同じ事をシャマルとクアットロも考える。
実の所、PT事件の事から考えプレシアがアリシアの復活の為にこの殺し合いを開いたのではという事自体はシャマルもクアットロも容易に推測出来ていた。
だが、十代からデス・デュエルの話を聞くまでは可能性の1つ程度にしか考えていなかった。
何故なら、異なる並行世界や時間軸から呼び出せるのであれば、そこにいるアリシアを連れて来るなり、その世界のプレシアに成り代わるなりすれば済む話なのでわざわざ殺し合いを開く必要はない。
そう、この殺し合いとアリシア復活の因果関係が見受けられないのだ。
だが、十代からコブラが行ったデス・デュエルの話を聞いた今はどうだろうか?
デス・デュエルの仕組みはデュエルを行ったり、モンスターを召喚する事によりデスベルトを介し体力や闘気を奪うものである。
そしてその奪った体力や闘気は何処かに集められている……
それと同じ事がこの殺し合いでも行われているのではないか?
そう、参加者に付けられている首輪がそのデスベルトに相当する可能性があるのだ。
この殺し合いで起こる戦いを通じ首輪を介して何かを蒐集し、それをアリシア復活の為に利用する……
その可能性は十分に有り得るだろう。
「今、そのデスベルトは無いんですよね」
「ああ、言われてから気が付いたけど、無くなっているな。今まで外せなかったはずなんだけどな……」
「となるとプレシアが外したという可能性が高いわね」
今現在、十代の腕にはデスベルトは無い……この事実から3人はデスベルトの構造が首輪の構造に近い物であり、それを調べられるのを避ける為に外したのではと考える。
そして、それは先程の説の可能性をより強めるものとなった。
「デスベルトを付けていたのは他に誰がいます?」
「明日香と万丈目、それにレイだ」
「じゃあ、その3人にも話を聞いた方がいいわね……」
「だけど万丈目はデュエルゾンビになっているかも知れないぜ」
そう、十代はクアットロの話からここにいるフェイトがデュエルゾンビにはなっていないと判断したが、エリオや万丈目もそうではないという保証はない。
「それならまずは明日香ちゃんとレイちゃんを探した方がいいですわね……それに、十代君の相棒達も探してあげないと……確かハネクリボーやネオス達でしたわね」
「助かるぜクアットロさん、クアットロさんって本当に良い人だな」
「あら、そうかしら?」
十代はクアットロが良い人だと完全に信用していた。だが、その当のクアットロは……
(本当に使える手駒で助かりましたわぁ♪まさか、首輪解除のヒントになりそうな情報が手に入るなんて)
十代を手駒としてしか見ていなかった。クアットロがこれまでに十代から聞いた話で大きな収穫だったのは先程のデス・デュエルの話、そして、
(十代君のいた世界ではカードのモンスターが実体化した……これは使えますわねぇ)
十代達のいた異世界ではデュエルモンスターズのモンスターが実体化していたという話……
今現在、十代が持っていたカードとデュエルディスクは没収されている事実から考え、クアットロは恐らくこの場においてもモンスター実体化する可能性が高いと考えたのだ。
没収したのはデバイス同様大きな力となる……それはつまり実体化して呼び出せるという事を意味しているからだ。
(つまり、そのカードとデュエルディスクがあれば私でもモンスターが召喚出来るってことですわよねぇ。それがあれば無力な命を弄び放題ですわねぇ♪
それに十代君の話だとデュエリストが持っているカードは40枚……で、デッキを持っている参加者は4人……ということは最低でも160枚没収された事になりますから……)
クアットロは没収されたカードの枚数から考え、参加者への支給品以外にも各施設にカードが置かれているのではと推測する。
それらのカードとデュエルディスクを手に入れれば大きな力になると考えたのだ。
無論、十代のカードは十代に渡すことで十代からの信用をより強固なものとすることが出来るという狙いもある。
(ここまで事が上手く進むと少し恐いですわねぇ……ともかく、私の手駒として頑張ってくださいじゅ・う・だ・い・く・ん♪)
クアットロは自分の思い通りに事が進んでいる事を内心で喜んでいた。
勿論、問題もある。先程の嘘がばれない為にはフェイトとの接触は避けなければならない。
その為、地上本部に向かった後もできるならばフェイトがいるであろう南に戻ることは避けたい所だ。
恐らく、十代の心境としてはつかさとフェイトの所に戻って彼女達に対しての誤解を解きたいであろうが、なんとか上手く誘導し接触させない様にしなければならない。
だが、今の十代はクアットロを信用している……大体のことであればクアットロの言葉に従ってくれるだろう。
今は地上本部に向かい、情報や手駒を集める。その後のことはそこで考えればいいだろう。クアットロはそう考えていた。
そんなクアットロと十代を見てシャマルは内心で、
(クアットロ……)
クアットロの言動に対し微妙な違和感を覚えていた。
クアットロは改心した……確かに今までの言動を見る限りは全く問題は無いし、十代に対する説得も上手くやってくれていた。
恐らく自分では十代を説得する事は出来ないだろうとシャマルは思っていた。
そして、彼女は仲間達を集めて脱出する為に尽力してくれている……シャマルの目にもそう見えている。
だが……何かが引っ掛かるのだ。
そう、これが全て自分達を騙す為の策略であっても何ら不思議は無い……。
例えば、自分や十代から信用を得て自分達を手駒にするといってもおかしい所は何もない。
クアットロの言動にはそういうものが微かに感じられる……
それでも……
(ダメよ……クアットロは改心したんだから……私が信じてあげなくちゃ……)
ひとまずその疑心を振り払うシャマルであった。
こうして3人はE-5にある地上本部へと近づいていく。そして、時刻は放送まで後数十分という頃になろうとしていた……
【1日目 早朝】
【現在地 E-5】
【クアットロ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】左腕負傷(簡単な処置済み)、眼鏡無し、髪を下ろしている、下着無し
【装備】高良みゆきの制服@なの☆すた、ウォルターの手袋@NANOSING
【道具】支給品一式、ナンバーズスーツ(クアットロ)、クアットロの眼鏡、ランダム支給品(確認済み、元アンジールのもの)×1
【思考】
基本:この場から脱出する。
1.地上本部へ向かい情報、手駒、カード、デュエルディスクを探す。
2.十代とシャマルの信頼を固めて、とことん利用し尽くす。
3.聖王の器の確保。
4.他のナンバーズともコンタクトをとる。
5.フェイト(StS)との接触は避ける。
6.下と胸に違和感が……
【備考】
※地上本局襲撃以前からの参戦です。
※参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※アンジールからアンジール及び彼が知り得る全ての情報を入手しました(ただし役に立ちそうもない情報は気に留めてません)。
※アンジールの前では『アンジールの世界のクアットロ』のように振る舞う(本質的に変わりなし)。
※改心した振りをする(だが時と場合によれば本性で対応する気です)。
※デュエルゾンビの話は信じていますが、可能性の1つ程度にしか考えていません。
※この殺し合いがデス・デュエルと似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
※デュエルモンスターズのカードとデュエルディスクがあればモンスターが召喚出来ると考えています。
【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状況】健康、疲労(小)
【装備】血塗れの包丁@L change the world after story
【道具】支給品一式、白衣(若干血で汚れてる)、ガ・ボウ@ARMSクロス『シルバー』
【思考】
基本:はやてを含めた、全ての仲間を守り抜く。
1.地上本部へ向かい仲間を探す。
2.はやてとの合流が最優先。はやて(A's)と合流したなら全力で守り抜く。
3.できれば機動六課の仲間達とも合流したい。
4.クアットロ、十代と共に行動する。
【備考】
※クアットロが別世界から連れて来られた事を知りました。
※参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※この場にいる2人のなのは、フェイト、はやての片方が19歳(StS)の彼女達でもう片方は9歳(A's)の彼女達だと思っており、はやて(A's)は歩けないものだと思っています。
※クアットロを信用するようになりました(若干の不安は残っている)。
※デュエルゾンビについては可能性がある程度にしか考えていませんが、一応エリオと万丈目がデュエルゾンビになっている可能性はあるとは思っています。
※この殺し合いがデス・デュエルと似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
【遊城十代@リリカル遊戯王GX】
【状態】健康
【装備】バヨネット@NANOSING
【道具】支給品一式、んまい棒×4@なの魂、ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。
1.地上本部へ向かい仲間を探す。
2.つかさとフェイト(StS)に会って誤解を解きたい。
3.クアットロさんって良い人だなー。
4.余裕があればハネクリボーやネオス、E・HERO達を探す 。
【備考】
※参加者は別々の世界・時間から参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※フェイト(StS)が自分とは別の世界・時間軸から呼ばれていてデュエルゾンビではないと判断しました。エリオ、万丈目についても断定はしないもののデュエルゾンビではない可能性があると思っています。
※この場にいる2人のなのは、フェイト、はやての片方が19歳(StS)の彼女達でもう片方は9歳(A's)の彼女達だと思っています。
※クアットロを完全に信用しています。
※PT事件の事を大まかに知りましたが、プレシアがフェイトを造った話は聞いていません。
※この殺し合いがデス・デュエルに似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
【チーム:銀幕劇場】
【共通思考】
基本:仲間と情報を集めてこのゲームから脱出する。
1.地上本部へ向かい仲間と情報を集める。
2.明日香、レイと合流しデス・デュエルに関する情報を集める。
【備考】
※殺し合いの目的がアリシア復活の可能性があると考えています。
※殺し合いを通じ首輪を介して何かが蒐集され、それがアリシア復活に利用されていると考えています。
※デスベルトと首輪の構造が似たものではないかと考えています。
【高良みゆきの制服@なの☆すた】
こなた、かがみ、つかさの友人である高良みゆき(このロワでは非参加)の制服。こなた達が来ているものと外見上は全く同じな普通の制服。
【デス・デュエルについて】
プロフェッサー・コブラが十代達デュエルアカデミアの生徒に課したデュエル。
表向きにはデスベルトを介してデュエルのデータを集めてデュエリストの実力を測るものだが、
実際はデュエルを行うことでデスベルトを介しユベルに体力や闘気を吸収させ、ユベルの力でコブラの子供であるリックを生き返らせる為に行われた。
なお、コブラは十代とのデュエル後、ユベルの力によりリックの幻を見せられそのまま行方不明になったが、十代達に付けられたデスベルトはそのままで異世界に飛ばされた後も機能し続けた。
デス・デュエルと本ロワが関係あるかどうかについては後の書き手さんにお任せします。
|Back:[[クアットロがもってった!セーラーふく(前編)]]|時系列順で読む|Next:[[パンドラの箱は王の手に]]|
|~|投下順で読む|Next:[[パンドラの箱は王の手に]]|
|~|クアットロ|Next:|
|~|シャマル|Next:|
|~|遊城十代|Next:|
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*クアットロがもってった!セーラーふく(後編) ◆7pf62HiyTE
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バイクに乗っていた少年、遊城十代はデュエルゾンビとなったフェイトに襲われているであろう柊つかさを助ける為に多くの人が集まっているであろう地上本部へ向かっていた。
しかし、その途中十代の目につかさと同じ制服を着ている人を見つけたのだ。
そこで十代は2人の側でバイクを止め2人に話しかけたのである。
「残念ですけど、私達はつかささんの知り合いじゃありませんわ」
「それじゃあその制服は……確かつかささんの同じものじゃ……」
「ああ、この制服はシャマル先生の支給品にあったもので私がお願いして借りているものですわ」
クアットロは十代にそう説明する。すると、
「シャマル先生?もしかしてあんたがなのはさん達が言っていた……」
「なのはちゃん達が言っていた……どういうこと……?」
目の前にいる少年は自分の事をなのは達から聞いているようだが、自分にはどういう事か見当のつかないシャマルだった。
そんな2人に対しクアットロが、
「あの、落ち着いて話をしませんか?」
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3人は足を止め、互いの自己紹介を行い、十代の話を聞く。
そして十代から聞かされた話は2人にとって衝撃を与えた。
十代によると十代はデュエルアカデミアの生徒で仲間達と共にデュエルを学んでいた。
が、プロフェッサー・コブラが行ったデス・デュエルの一件がきっかけでデュエルアカデミアごと仲間達と共に異世界へ飛ばされてしまう。
そこになのは、フェイト、スバル、ティアナ、エリオ、キャロといった機動六課の人達が助けに来たものの、
その異世界では転移魔法が使えない影響か彼女達もまた異世界から帰ることが出来なくなっていた。
そんな中、アカデミアではデュエルゾンビというデュエルを求め戦いを求めるだけの存在となった者が現れる。
十代の仲間である万丈目もそのデュエルゾンビとなり、フェイトとエリオもまたデュエルゾンビとなってしまったのだ。
その状況で十代はこの殺し合いに呼ばれるが、その中で最初に出会ったのが柊つかさという少女ではあったが、その時に何か誤解があったせいか彼女に逃げられてしまった。
十代は暫く追いかけっこを続けたもののそこでデュエルゾンビとなったフェイトに襲われた。
この状況でつかさを連れて脱出する事は無理だと考えた十代は、支給品であるバイクに乗り1人フェイトからつかさを助ける為の仲間を捜していたところシャマルとクアットロを見かけたのである。
以上の話を聞いたシャマルは混乱していた。
当然であろう、あまりにも信じられない話だからだ。
まず、デュエルアカデミアというデュエルモンスターズというカードゲームを学ぶ学校、
デュエルをする度に体力や闘気を奪われるデス・デュエルの存在、
そして十代達が飛ばされた異世界へ助けに向かい帰れなくなったなのは達、
更には戦いを求めるだけの存在となったフェイトとエリオ……
何から何まで信じられない話である。そもそも、なのは達がその異世界へ行って帰れなくなったという話など聞いたことは無いし、
あのフェイトやエリオが戦いを求めるだけの存在という話もまず考えられない話であり、そしてそのフェイトが人を襲ったというのも信じ難い話である。
だが、シャマルには十代の言葉が嘘だとは思えなかった……そして、その可能性も有り得ない事ではないのを感じていた。
一方のクアットロは衝撃を受けたものの冷静にその事実を受け止めていた。
(この十代って子……嘘は言っていないようですわねぇ……)
クアットロは十代の話が真実だと判断した。詳しいことはもっと話を聞いてみなければわからないが、十代は確実に自分達とは違う世界もしくは時間軸から呼ばれた参加者であると判断していた。
そして、十代の言葉通り『十代の世界もしくは時間軸にいた』フェイトやエリオ、そして万丈目はデュエルゾンビというものになっていると……
(でも、本当にそのフェイトさんがデュエルゾンビで十代君達を襲ったかどうかまではねぇ……)
だが、クアットロは十代達を襲ったフェイトがデュエルゾンビになっているとは考えなかった。
可能性が全くないとは言えないが、自分達が様々な異世界や時間軸から呼び出されている現状で、都合良くデュエルゾンビとなっている状態から呼び出されているとは思えないからだ。
恐らくそのフェイトは十代と出会っていない世界及び時間軸のフェイトであり、彼女は十代がつかさを襲っていると判断して十代に仕掛けたのだろうと……クアットロはそう判断した。
(とはいえ、なーんも事情を知らなかったらそう考えるのも無理ありませんわねぇ……)
クアットロは十代をどうするかを考え……
(幸い、十代君は私の事を知らないみたいですし……好都合ですわねぇ……)
クアットロの名前を聞いても特に反応しなかった十代の様子も踏まえ、クアットロは十代に対する対応を決める……
「だから、早くつかささんを助けに戻らないと……」
「そう言われても……」
焦る十代、動揺するシャマルを余所に、
「あの、十代君。多分そのフェイトさんデュエルゾンビにはなっていなかったと思うんですけど」
クアットロが話を切り出した。
「クアットロさん、どういうことだよ」
「まず、十代君に知って欲しいことがあるんですけど……どうも私達って異なる世界や時間軸から呼び出されているみたいなんです」
「異なる世界?時間?」
十代にはその言葉の意味がわからなかった。
「簡単に言うと、私達の世界ではなのはさん達が貴方達の世界へ向かって行方不明になったって話は無いんですよね……」
「そんな馬鹿な……」
「ええ、私の世界でもクアットロの世界でもなのはちゃん達が十代君のいる世界に向かって行方不明になったって話は無かったわ」
「そんな……ん?クアットロさんの世界?」
「ええ、私もシャマル先生とは違う世界から呼び出されているみたいなんですのよ。だから十代君もシャマル先生や私の世界とは別の世界から呼び出されたと思うんですけど……」
「ちょっと待ってくれよ、もしそうだったとしたらどうしてフェイトさんは俺達を……?」
「多分、十代君がつかささんを襲っているって誤解しただけじゃないかしら?」
「俺がつかささんを!?……いや、確かにそんな感じだった気も……」
十代は追いかけっこした時の事を思い出す……あの状況であればそう判断されてもおかしくはない……しかし、
「じゃあ、万丈目はどうなんだよ?万丈目は俺と同じ世界から呼ばれているはずだぜ」
仮に知り合いであっても自分の知らない並行世界の万丈目が呼び出されている可能性があるが、十代の頭脳ではそこまでは考えが至らない。
「万丈目君の方は断言出来ませんけど…デュエルゾンビになる前から呼び出されたかもしれませんわねぇ……」
「デュエルゾンビになる前だって?」
「ええ……さっきも言ったことですけど、参加者は過去や未来からも連れてこられているみたいなんですよね……ほら、名簿になのはさんやフェイトさん、はやてさんの名前が2つずつあるでしょ」
と、クアットロは名簿にある名前を指す、
「ああ……あんまり気にしなかったけど……」
「多分、はやてちゃん達は私達の時代のはやてちゃん達とは別に10年ぐらい前のはやてちゃん達がいると思うの……」
シャマルが口を挟みさらにクアットロが続け、
「他にも数ヶ月単位で時間のズレはあるみたいだから、ここにいる万丈目君もデュエルゾンビになる前から連れて来られているかも知れませんわよ」
「そうなのか……」
クアットロとシャマルの説得で十代は落ち着き始める……しかし、
「でもよ……俺達の世界にいたフェイトさん達かも知れないんだろ……」
そう、ここまでの話は全て別世界及び別時間軸のフェイト達であればという話だ。十代を襲ったフェイトが自分達の世界のフェイトではないという証拠は何処にもない
(まぁ、そう来るとは思っていましたけど……)
そう思ったクアットロは切り札を出す……
「……ちょっと忘れていた話なんですけど……実は私フェイトさんを見かけたんですよね……」
「え?」
「何だって?」
突然のクアットロの言葉に驚く十代とシャマル。
「十代君から話を聞いている内に思い出したんですけど……私この殺し合いに来てすぐ誰かに襲われたんです……」
と、負傷した左腕を十代に見せる。
「で、なんとか逃げ出したんですけど……その直後に他の参加者の誰かと話しているフェイトさんを見かけたんですよね……もっとも……私その時混乱してしまって……すぐさま逃げ出したんですけど……」
「他の参加者と?それじゃあ……」
デュエルゾンビとなっているならば、他の参加者と話をしている事はまず有り得ない……つまり、
「フェイトさんはデュエルゾンビじゃない……」
「だと思うんですけど……」
「ということはつかささんは……」
「無事……今頃はきっとフェイトさんに保護されているはずですわ」
「そうか……良かった……」
十代の口からようやく安堵の声が漏れた……
「とりあえず、私達もこれから地上本部へ向かって仲間を集めようと思っているんですけど、十代君も一緒にどうです?それでもう少し詳しくお話聞かせてくれません?」
「ああ、わかったぜ」
十代は喜んでクアットロの言葉に同意する。その表情は先程までの焦りに満ちたものではなかった。それを見て、
(ふふ、上手くいきましたわぁ)
クアットロは内心で笑っていた。実際の所、クアットロが十代達に語ったフェイトを見かけたという話は全くの嘘である。
結論から言えば、クアットロにしてみればデュエルゾンビの話の真偽などどうでもいい話である。
むしろ、フェイト達がデュエルゾンビとなって殺し合いに乗っているならば労せずして参加者を減らせるのでその方が都合がよく、つかさを襲っているフェイトを止める必要など全くない。
だから十代の言葉に耳を貸す必要などないはずであり、このまま十代を他の所へ行かせても良かった。
更に言えば極端な話十代が本人の意思とは別にその情報で他の参加者を混乱させようとしているとしてもなんら問題はない。
では何故、わざわざ嘘を吐いてまで十代を説得し手元に置こうとしたのか?
それはクアットロの求めていた手駒に十代が適任だったからだ。
十代はクアットロにとって未知の世界から連れてこられた参加者であり、かつ自分の事を何も知らない。
アンジールのように別の世界でクアットロを知っている、シャマル達のように敵対していたクアットロを知っているのとはわけが違う。
十代にしてみれば、今見えている善良なクアットロが全てだと判断するだろう。
仮に疑われる状況になったとしても十代は自分を信じてくれると……
更に、未知の世界の出身者である十代からの情報はクアットロにとって魅力的である。もしかしたらアンジールの言っていたマテリア以上の情報が手に入るかも知れない。
そうなれば、脱出や扇動など今後にとって色々と都合が良い。
だからこそ、クアットロは十代を説得したのである。そう、全ては自分の為に……
★ ★ ★
そして、3人は再び地上本部へと足を進める。流石にバイクによる3人乗りは無理なので十代が乗っていたバイクは十代のデイパックにしまってある。
その道中、クアットロとシャマルは十代からより詳しい話を聞いていた。十代達がこの殺し合いに呼ばれる前にいた異世界での話やデス・デュエルに関する話等を……
「え?それじゃあ、そのプロフェッサー・コブラがデス・デュエルを行ったのは……」
「ああ、コブラの子供を生き返らせるためだった……」
クアットロとシャマルは十代からコブラがデス・デュエルを行った理由……何者かの力を借りコブラの死んだ子供を生き返らせる為だという話を聞き大きな驚きを見せた。
その表情を見て十代は、
「クアットロさんもシャマル先生もどうしてそんなに驚いているんだよ?」
と、思わず聞く。それに対しシャマルが、
「ええ……何だかプレシアに似ていると思って……」
「プレシア?それって俺達に殺し合いをさせようっていう……」
「そう……プレシアも昔……」
シャマル達は十代にプレシアにも死んだ娘アリシアがいて、彼女を生き返らせる為にPT事件を起こした事を語った。
但し、フェイトに対して疑心を抱かせない為、プレシアがフェイトを造ったという話は伏せている。
「それじゃあ、プレシアがこの殺し合いをさせようっていうのは……」
「その可能性は高いですわね」
十代はその話を聞き、プレシアがこの殺し合いをさせようという理由はコブラがデス・デュエルを行った理由と同じもの……死んだ娘であるアリシアを生き返らせる為だと考えた。
そして、それと同じ事をシャマルとクアットロも考える。
実の所、PT事件の事から考えプレシアがアリシアの復活の為にこの殺し合いを開いたのではという事自体はシャマルもクアットロも容易に推測出来ていた。
だが、十代からデス・デュエルの話を聞くまでは可能性の1つ程度にしか考えていなかった。
何故なら、異なる並行世界や時間軸から呼び出せるのであれば、そこにいるアリシアを連れて来るなり、その世界のプレシアに成り代わるなりすれば済む話なのでわざわざ殺し合いを開く必要はない。
そう、この殺し合いとアリシア復活の因果関係が見受けられないのだ。
だが、十代からコブラが行ったデス・デュエルの話を聞いた今はどうだろうか?
デス・デュエルの仕組みはデュエルを行ったり、モンスターを召喚する事によりデスベルトを介し体力や闘気を奪うものである。
そしてその奪った体力や闘気は何処かに集められている……
それと同じ事がこの殺し合いでも行われているのではないか?
そう、参加者に付けられている首輪がそのデスベルトに相当する可能性があるのだ。
この殺し合いで起こる戦いを通じ首輪を介して何かを蒐集し、それをアリシア復活の為に利用する……
その可能性は十分に有り得るだろう。
「今、そのデスベルトは無いんですよね」
「ああ、言われてから気が付いたけど、無くなっているな。今まで外せなかったはずなんだけどな……」
「となるとプレシアが外したという可能性が高いわね」
今現在、十代の腕にはデスベルトは無い……この事実から3人はデスベルトの構造が首輪の構造に近い物であり、それを調べられるのを避ける為に外したのではと考える。
そして、それは先程の説の可能性をより強めるものとなった。
「デスベルトを付けていたのは他に誰がいます?」
「明日香と万丈目、それにレイだ」
「じゃあ、その3人にも話を聞いた方がいいわね……」
「だけど万丈目はデュエルゾンビになっているかも知れないぜ」
そう、十代はクアットロの話からここにいるフェイトがデュエルゾンビにはなっていないと判断したが、エリオや万丈目もそうではないという保証はない。
「それならまずは明日香ちゃんとレイちゃんを探した方がいいですわね……それに、十代君の相棒達も探してあげないと……確かハネクリボーやネオス達でしたわね」
「助かるぜクアットロさん、クアットロさんって本当に良い人だな」
「あら、そうかしら?」
十代はクアットロが良い人だと完全に信用していた。だが、その当のクアットロは……
(本当に使える手駒で助かりましたわぁ♪まさか、首輪解除のヒントになりそうな情報が手に入るなんて)
十代を手駒としてしか見ていなかった。クアットロがこれまでに十代から聞いた話で大きな収穫だったのは先程のデス・デュエルの話、そして、
(十代君のいた世界ではカードのモンスターが実体化した……これは使えますわねぇ)
十代達のいた異世界ではデュエルモンスターズのモンスターが実体化していたという話……
今現在、十代が持っていたカードとデュエルディスクは没収されている事実から考え、クアットロは恐らくこの場においてもモンスター実体化する可能性が高いと考えたのだ。
没収したのはデバイス同様大きな力となる……それはつまり実体化して呼び出せるという事を意味しているからだ。
(つまり、そのカードとデュエルディスクがあれば私でもモンスターが召喚出来るってことですわよねぇ。それがあれば無力な命を弄び放題ですわねぇ♪
それに十代君の話だとデュエリストが持っているカードは40枚……で、デッキを持っている参加者は4人……ということは最低でも160枚没収された事になりますから……)
クアットロは没収されたカードの枚数から考え、参加者への支給品以外にも各施設にカードが置かれているのではと推測する。
それらのカードとデュエルディスクを手に入れれば大きな力になると考えたのだ。
無論、十代のカードは十代に渡すことで十代からの信用をより強固なものとすることが出来るという狙いもある。
(ここまで事が上手く進むと少し恐いですわねぇ……ともかく、私の手駒として頑張ってくださいじゅ・う・だ・い・く・ん♪)
クアットロは自分の思い通りに事が進んでいる事を内心で喜んでいた。
勿論、問題もある。先程の嘘がばれない為にはフェイトとの接触は避けなければならない。
その為、地上本部に向かった後もできるならばフェイトがいるであろう南に戻ることは避けたい所だ。
恐らく、十代の心境としてはつかさとフェイトの所に戻って彼女達に対しての誤解を解きたいであろうが、なんとか上手く誘導し接触させない様にしなければならない。
だが、今の十代はクアットロを信用している……大体のことであればクアットロの言葉に従ってくれるだろう。
今は地上本部に向かい、情報や手駒を集める。その後のことはそこで考えればいいだろう。クアットロはそう考えていた。
そんなクアットロと十代を見てシャマルは内心で、
(クアットロ……)
クアットロの言動に対し微妙な違和感を覚えていた。
クアットロは改心した……確かに今までの言動を見る限りは全く問題は無いし、十代に対する説得も上手くやってくれていた。
恐らく自分では十代を説得する事は出来ないだろうとシャマルは思っていた。
そして、彼女は仲間達を集めて脱出する為に尽力してくれている……シャマルの目にもそう見えている。
だが……何かが引っ掛かるのだ。
そう、これが全て自分達を騙す為の策略であっても何ら不思議は無い……。
例えば、自分や十代から信用を得て自分達を手駒にするといってもおかしい所は何もない。
クアットロの言動にはそういうものが微かに感じられる……
それでも……
(ダメよ……クアットロは改心したんだから……私が信じてあげなくちゃ……)
ひとまずその疑心を振り払うシャマルであった。
こうして3人はE-5にある地上本部へと近づいていく。そして、時刻は放送まで後数十分という頃になろうとしていた……
【1日目 早朝】
【現在地 E-5】
【クアットロ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】左腕負傷(簡単な処置済み)、眼鏡無し、髪を下ろしている、下着無し
【装備】高良みゆきの制服@なの☆すた、ウォルターの手袋@NANOSING
【道具】支給品一式、ナンバーズスーツ(クアットロ)、クアットロの眼鏡、ランダム支給品(確認済み、元アンジールのもの)×1
【思考】
基本:この場から脱出する。
1.地上本部へ向かい情報、手駒、カード、デュエルディスクを探す。
2.十代とシャマルの信頼を固めて、とことん利用し尽くす。
3.聖王の器の確保。
4.他のナンバーズともコンタクトをとる。
5.フェイト(StS)との接触は避ける。
6.下と胸に違和感が……
【備考】
※地上本局襲撃以前からの参戦です。
※参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※アンジールからアンジール及び彼が知り得る全ての情報を入手しました(ただし役に立ちそうもない情報は気に留めてません)。
※アンジールの前では『アンジールの世界のクアットロ』のように振る舞う(本質的に変わりなし)。
※改心した振りをする(だが時と場合によれば本性で対応する気です)。
※デュエルゾンビの話は信じていますが、可能性の1つ程度にしか考えていません。
※この殺し合いがデス・デュエルと似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
※デュエルモンスターズのカードとデュエルディスクがあればモンスターが召喚出来ると考えています。
【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状況】健康、疲労(小)
【装備】血塗れの包丁@L change the world after story
【道具】支給品一式、白衣(若干血で汚れてる)、ガ・ボウ@ARMSクロス『シルバー』
【思考】
基本:はやてを含めた、全ての仲間を守り抜く。
1.地上本部へ向かい仲間を探す。
2.はやてとの合流が最優先。はやて(A's)と合流したなら全力で守り抜く。
3.できれば機動六課の仲間達とも合流したい。
4.クアットロ、十代と共に行動する。
【備考】
※クアットロが別世界から連れて来られた事を知りました。
※参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※この場にいる2人のなのは、フェイト、はやての片方が19歳(StS)の彼女達でもう片方は9歳(A's)の彼女達だと思っており、はやて(A's)は歩けないものだと思っています。
※クアットロを信用するようになりました(若干の不安は残っている)。
※デュエルゾンビについては可能性がある程度にしか考えていませんが、一応エリオと万丈目がデュエルゾンビになっている可能性はあるとは思っています。
※この殺し合いがデス・デュエルと似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
【遊城十代@リリカル遊戯王GX】
【状態】健康
【装備】バヨネット@NANOSING
【道具】支給品一式、んまい棒×4@なの魂、ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。
1.地上本部へ向かい仲間を探す。
2.つかさとフェイト(StS)に会って誤解を解きたい。
3.クアットロさんって良い人だなー。
4.余裕があればハネクリボーやネオス、E・HERO達を探す 。
【備考】
※参加者は別々の世界・時間から参加者は別々の世界・時間から連れて来られている可能性に至りました。
※フェイト(StS)が自分とは別の世界・時間軸から呼ばれていてデュエルゾンビではないと判断しました。エリオ、万丈目についても断定はしないもののデュエルゾンビではない可能性があると思っています。
※この場にいる2人のなのは、フェイト、はやての片方が19歳(StS)の彼女達でもう片方は9歳(A's)の彼女達だと思っています。
※クアットロを完全に信用しています。
※PT事件の事を大まかに知りましたが、プレシアがフェイトを造った話は聞いていません。
※この殺し合いがデス・デュエルに似たものではないかと考えています。
※殺し合いの中で起こる戦いを通じ、首輪を介して何かを蒐集していると考えています。
【チーム:銀幕劇場】
【共通思考】
基本:仲間と情報を集めてこのゲームから脱出する。
1.地上本部へ向かい仲間と情報を集める。
2.明日香、レイと合流しデス・デュエルに関する情報を集める。
【備考】
※殺し合いの目的がアリシア復活の可能性があると考えています。
※殺し合いを通じ首輪を介して何かが蒐集され、それがアリシア復活に利用されていると考えています。
※デスベルトと首輪の構造が似たものではないかと考えています。
【高良みゆきの制服@なの☆すた】
こなた、かがみ、つかさの友人である高良みゆき(このロワでは非参加)の制服。こなた達が来ているものと外見上は全く同じな普通の制服。
【デス・デュエルについて】
プロフェッサー・コブラが十代達デュエルアカデミアの生徒に課したデュエル。
表向きにはデスベルトを介してデュエルのデータを集めてデュエリストの実力を測るものだが、
実際はデュエルを行うことでデスベルトを介しユベルに体力や闘気を吸収させ、ユベルの力でコブラの子供であるリックを生き返らせる為に行われた。
なお、コブラは十代とのデュエル後、ユベルの力によりリックの幻を見せられそのまま行方不明になったが、十代達に付けられたデスベルトはそのままで異世界に飛ばされた後も機能し続けた。
デス・デュエルと本ロワが関係あるかどうかについては後の書き手さんにお任せします。
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