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「D.C. ~ダ・カーポ~ 予兆」(2010/06/12 (土) 02:51:27) の最新版変更点
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*D.C. ~ダ・カーポ~ 予兆 ◆HlLdWe.oBM
不死鳥の群れが天を舞う中、エネルはただ目の前に転がる物体に視線を向けていた。
既に鉄犬の姿はない。
少し視線を移動させると近くにその成れの果てである残骸が異臭を放って広がっている様子が映る。
戦うべき相手ジェノサイダー・Aがいなくなって雷治金を解除したから当然だ。
エネルはもう一度目の前に転がる物体に視線を向けた。
それは首輪の爆発によって首と胴体が分かれた浅倉威の死体だった。
エネルは首輪の爆破で死亡した浅倉威の死体を見ながらなぜこうなったのか考えていた。
だがいくら考えても答えは一つしか浮かばなかった。
あれだけの戦闘をしても起爆する事がなかった首輪が大技の発動中にいとも簡単に不自然な爆発をしたのだ。
少し考えれば答えに辿り着く事は道理だ。
しかしエネルは浅倉の死因などに興味はなかった。
最初から興味があるのは浅倉が所持していた珍獣を御するカードデッキ。
そして今浅倉の周囲にはエネル一人しかおらず、カードデッキも主の傍に転がっている。
エネルは何の気兼ねもなく浅倉の死体に近づき、傍に落ちているカードデッキに手をのばして――。
『待ちなさい。カードデッキを奪う事は許さないわ』
「……プレシアか」
――恐れ多くも神に枷を嵌めた愚か者の声がエネルの行動を妨げた。
だがそれで『はいそうですか』とエネルが引き下がるわけなかった。
「神に指図するとは良い度胸だな」
『そこの愚か者と同じ目に遭いたくなければ私の言う事に従うべきよ』
「…………」
本来エネルはこのような脅しに屈するような者ではない。
だが自分の命を握られている事実、そして少し前出会ったヴァッシュの存在。
その二つがエネルの手を引き戻させた。
神が他人の願いをそう易々と聞く事はまずあり得ない。
だからこれは屈辱以外の何物でもなかった。
『もちろんただとは言わないわ。ヴァッシュ・ザ・スタンピードについての情報で手を打たない?』
本来なら神が他人の願いをそう易々と聞く事はまずあり得ない。
だが例外もある。
その存在を称え、崇め、奉られて、生贄や作物を供えられた場合だ。
そしてその情報はエネルにとって供物となるのに十分であった。
&color(red){【浅倉威@仮面ライダーリリカル龍騎 死亡確認】}
▼ ▼ ▼
「ああ、承知した。ここに置いておけばいいんだな」
プレシアからの申し出を聞いた時、金居は好機だと思った。
すでに不死鳥の群れがミラーワールドに連れて来られた参加者を元の会場に戻すべく奔走している。
そんな中で金居だけが不死鳥に避けられている事に疑問を抱いたが、それも首輪から発せられるプレシアからの要求で納得した。
たしかに今回のようなカードデッキの使用法はなかなか有効だ。
だが主催者に目を付けられてまで実行しようとは金居は考えなかった。
『随分と素直なのね。もう一人は最初渋っていたんだけど』
「その口振りだと最終的には納得したのだろう。それに代価として情報をくれるとか。俺にはそちらの方が魅力的だ」
『あなたのような存在は私としても助かるわ』
「俺はこのデスゲームで優勝したいと思っている、それがあんたの思惑だとしても構わないさ。
むしろ利害が一致すればもっと積極的に協力してもいいぐらいだ」
金居の最終目的はプレシアの殺害。
そのための大前提が殺し合いを円滑に進めるスタンスを見せてプレシアの信用を得る事だ。
それが思いもかけないところで叶うのだ。
金居に異論はなかった。
『殊勝な心がけね。いいでしょう、検討しておいてあげる。まず当面はデスゲームを円滑に進める事を期待するわ』
「了解した」
『それで代価の情報だけど、やっぱりジョーカーかキングのものでいいかしら?』
「いや、敢えて希望が通るならゼロの正体だけ教えてくれるだけで構わない。名簿に載っていない名前だが、あれはあんた達の側の人物なのか?」
いまさら手の内を知っているジョーカーやキングの情報を聞く事にあまり意味はない。
それよりもここは再戦に備えて正体不明のゼロについての情報を手に入れたかった。
だが一応ゼロの正体に目星は付いているが。
『そんな事でいいの。あれの正体はキング、仮面と衣装で正体を誤魔化しているのよ。聡明なあなたならもうとっくにカラクリにも気づいたでしょう』
「そうか、念動力と時間操作か」
『時間操作? ああ、元の世界だとそんな事も出来たのだったわね』
「ん? ほう、なるほど。つまりはそういう事か。貴重な情報感謝します」
『さて何の事かしら』
これは故意か偶然か思いもかけない収穫だった。
ゼロの正体がキングと断定しただけでなく、今のキングは時間操作ができないという事実も判明した。
まだプレシアの嘘という可能性もあるが、自ら協力すると申し出た参加者の不快を買うような行動はしないはず。
つまりプレシアの発言は真実である可能性が極めて高いと判断できた。
(……良い流れだな)
プレシアに感謝しながら金居はほくそ笑んでいた。
▼ ▼ ▼
「おかえりなさい、リニス。カードデッキは?」
「はい、ここに」
「そこのテーブルの上に置きなさい」
リニスは返事をしながら主であるプレシアの言う通り3つのカードデッキを脇のテーブルに一つずつ置いていった。
アーカードとの戦闘の途中でプレシアから命令を受けて回収してきた王蛇・ブランク(元ベルデ)、タイガの複製。
プレシアとエネル・金居との交渉は一応順調にいったのでリニスはただ拾ってくるだけで良かった。
3つ全てを置き終わったのを確認すると、プレシアは思いがけない言葉を発した。
「確かに。ご苦労様」
「え?」
リニスは我が耳を疑った。
あのプレシアが使い魔である自分に労いの言葉を掛けたのだ。
少し前は汚い死体扱いも同然だったのに明らかにおかしい。
「それとさっきは少し言いすぎたわ。こんな主だけど、これからもよろしくね」
「え、あ、はい」
そんな言葉を掛けられても素直に喜べず、申し訳ないが正直気味が悪かった。
だが第二回放送の頃は普通に接していた記憶がある。
それを考えるとやはり先程は気が立っていたのかと思えてくる。
「あの、プレシア。カードデッキを回収して良かったのですか? それと浅倉威をこちらで始末したりして……」
「背に腹は代えられないわ。デスゲームを円滑に進めるためにはこれしかなかったのよ」
「そう、ですか」
そう説明するプレシアの顔はどこか憂鬱気だった。
エネルに対しては『ヴァッシュには「参加者の現在地と生死を把握する能力」という能力はない』『エンジェルアームは過度に連発すると身体が持たない』の2つ。
金居に対しては『ゼロの正体はキングである』『キングはここでは時間操作は行えない』の2つ。
それぞれ2つの情報を与える事でカードデッキは回収しなければならなかった。
やはり苦渋の選択だったのだろう。
浅倉の祭りに巻き込まれた参加者は全員ゴルトフェニックスで元の会場に戻して、各自のデイパックもそれぞれの持ち主の元へ転移魔法で戻されている。
ただし柊かがみには元々彼女が所持していたものが宛がわれた。
参加者に対してこの方法が取られなかったのは動いている物体だと一度に転移できないために手間が掛かるからだ。
「本来なら首輪を外す参加者が出た時点で手を出すのが最初だと思っていたのにちょっと予定外だったわ」
「それで、これからどうなさるんですか?」
「計画に変更はないわ。今回のような直接制裁も数人までならなんとかできるわ」
「…………」
やはり中止はないのだと改めて思い知らされた。
半ば予想していた答えだけにリニスの表情を微かに曇るだけだった。
だがそんな機微に気付いていないのかプレシアは次の報告を促した。
「ところであの偽者達は何人生き残ったのかしら?」
「まだ詳しくは分かりません。あなたの命令で魔法構築の礎になった者がかなりいましたから……」
ここで言う偽者とは量産型フェイトの事だ。
実際今回死亡した量産型フェイトはかなりの数に上り、その内アーカードとの戦闘で死亡した数は約30にも上った。
やはり慣れないカードデッキでの戦闘で経験の無さを突かれた事が死因の一つだ。
だが残りの死者はプレシアの命令によるものだ。
プレシアは浅倉の首輪を爆破すると同時に量産型フェイトにある命令を下していた。
一つはゴルトフェニックスを使って参加者を強引に拉致して可能な限り元いた場所に送還させる事。
もう一つはミラーワールドと会場との自由な出入りを封じるための魔法を行使するために魔力の礎となれというもの。
それはもちろん万が一にも再びこのような馬鹿げた事態を起こさせないためだ。
元々この魔法はその特殊性ゆえに大規模な魔力を必要とするために軽々しく使えるものではなかった。
だがそれをプレシアは量産型フェイトに魔力を限界まで放出させて補った。
当然そんな無茶をした者が無事でいるはずがなく過剰な魔力の放出に耐えられずに大多数の量産型フェイトは最期には塵となった。
それをリニスはモニター越しに黙って見ているしかなかった。
それでも奇跡的に生き残った者もいたが、10には至らない事は確認していた。
「納得いかない、みたいな様子ね」
「いえ、私は……」
「……生き残った偽者への対応はあなたに任せるわ。ただしまた用があるかもしれないから戦闘の教育はしっかりしておきなさい」
「はい、分かりました」
曲りなりとはいえ量産型フェイトがむざむざ死んでいく事はやるせない。
今の自分に出来る限りの事はするつもりだ。
それが例えあの量産型フェイト達を死地に追いやる事だとしてもだ。
そこから生きて帰ってくる可能性は少しでも高めたかった。
「そういえばここに転移してきた時にセフィロスに何かあったと言っていたけど、詳しく聞かせなさい」
「はい、実は――」
それを最後にリニスは退室する事になった。
(やはりおかしい……)
部屋を出るなりリニスが思った事がそれだった。
リニスはプレシアの命で出撃するまでは散々な言われようだった。
それが帰還してみれば掌を返したような態度だ。
疑問に思って当然だ。
今までの経緯から考えて改心したとは思えない。
だがそれまでは普通に接してきた事もまた事実だ。
それに何より――。
(――精神リンクは切断されたまま。プレシア、あなたは何を考えているのです)
主の想いを窺う事も許されない身ゆえにリニスの表情が晴れる事はない。
(しかし逆にこれは良い機会かもしれません。この間に参加者の行動を再度調べ直して信頼できる者を一人でも多く探しましょう。
私が密かに放った希望を託すに相応しい者を……)
そしてリニスは自分に宛がわれた部屋へと戻っていった――自分が為すべき事を為すために。
【1日目 夕方】
【現在地 ???】
【リニス@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、困惑
【装備】複製バルディッシュ(待機状態)@オリジナル
【道具】?
【思考】
基本:使い魔として創造主であるプレシアに従う。
1.プレシアの命令に従いバトルロワイアルを円滑に進める。
2.プレシアにバトルロワイアルを中止して欲しい。
【備考】
※バトロワ会場の世界、主催のいる空間、ミラーワールドを行き来する空間転移魔法が使えます。
▼ ▼ ▼
(我ながら寒い芝居。まあ、それもこれも、余興に過ぎないわ)
リニスの想像通り、プレシアの態度は善意からのものではない。
寧ろ悪意から来るものだ。
実はプレシアは前々からリニスがデスゲームを快く思っていない事は知っていた。
それでも傍に置いているのは直接自分を裏切るような行動を取れないような契約を結んでいるからだ。
ただこの契約内容で禁じているのは直接的な行動なので間接的なものに対する拘束は弱かった。
だから支給品にこちらが不利になるような物を混ぜる事が可能だった――ただしそれでも数個が限界だったようだが。
(でも甘いのよ。やるならもっと上手く誤魔化さないとダメね)
リニスが望みを託した支給品が何かはすぐに分かった。
だが敢えてそこで排除する事はしないで、その支給品にはあらかじめ仕掛けを施しておいた。
例えば自律行動を取るものには参加者と同じように制限が適用されて、違反行為を取れば作動する首輪を付けておいた。
なぜわざわざそのような手間を掛けたのか。
それはリニスの反応を楽しみためだ。
あの反抗的なところがある使い魔に余計な事をしたらどうなるか知らしめるには実に効果的な方法だ。
今から自分が託した物が実はプレシアの手の中で踊っていたと知ったリニスの顔を見るのが楽しみだ。
(この問題はこれでいいとして他にもいくつか気になる点はあるわね)
まずはセフィロスの件。
しかしこれは然程心配する事ではない。
プレシアは参加者を集める際に一応一通りの背後関係を調べていた。
当然ながらセフィロスに目を付けていたカオスなる存在についての知識も少々ならあった。
その知識と【案ずることはない。貴様達の戯れを邪魔するつもりはない】という去り際のセリフからして今後カオスがデスゲームに関わる可能性はゼロに等しい。
プレシアの知る限りこのデスゲームに関わっている人物でカオスと多少なりとも関係があるのはセフィロスだけのはず。
それゆえにこの件については深く考えなくていい。
次に天上院明日香が所持するジュエルシードと夜天の書。
この時までプレシアはミラーワールドに掛かりきりで天上院明日香と八神はやての戦闘に気付いていなかった。
二人の戦闘、及びジュエルシードと夜天の書の相乗効果の進行具合に気付いたのはついさっきだ。
しかし気づくのが遅れたからと言って別に慌てる事はなかった。
改めて調べてみればジュエルシードが夜天の書に及ぼしている影響は十分想定範囲内。
寧ろ現在の使用者である天上院明日香に元々魔力資質がないために予想の値よりかなり低い。
一応事前に保険としてジュエルシードにはある一定値以上の力は発揮できないように細工はしておいた。
そのため仮にジュエルシード付きの夜天の書が本来の持ち主である八神はやてに渡っても大規模な次元災害が起きる程の威力は出ない。
これに関してはデスゲームを開く際の懸念の最重要事項の一つだったので特に念入りに検査したので100%保障出来る。
だが不測の事態という事もある。
金居が新たな協力者として名乗りを上げてくれたが、どこまで信用していいのか甚だ疑問だ。
これも新たな懸念材料になり得る。
「やはり奥の手は用意しておくものね……そっちの調整はどこまで進んでいるのかしら?」
いつのまにか正面の空間モニターに映す出された人物に対してプレシアが問いかけていた。
その人物は紫のロングヘアを靡かせた如何にも事務系の仕事に向いているという雰囲気を漂わせる女性だった。
その姿通り今もプレシアとの通信をしている最中も女性の両手は作業を止める事はなかった。
『はい、約八割方調整完了しました。おそらく後6時間ほどで完全に調整は完了する予定です』
「分かったわ。引き続きガレアの冥王とその配下の屍兵器の調整は任せたわ、ウーノ」
『はい、了解しました』
そう戦闘機人ナンバーズの最古参が返答するのを確認してからプレシアは通信を切った。
もしもの時のために用意させたガレアの冥王イクスヴェリアと屍兵器マリアージュ。
両者に関しては一応大部分をあちらに任せているが、念のため根幹の部分のプログラムは既にこちらで設定してある。
万が一に備えて屍兵器が刃向かう心配はなくしておきたいからだ。
さらにこちらの戦力はまだ他にもある。
時の庭園で使用した傀儡兵、元々ルーテシアの使役していた召喚虫、そして――。
「――まあ、あの子を投入する事は来ないでしょうね」
プレシアは空間モニターに映る二人の参加者を見ながらデスゲームの進行を見守っていた。
一人はこちらから唯一コンタクトが取れる王の位を持つ不死のアンデッド、キング。
もう一人は唯一こちら側の人員であるリニスと接触した不死王と謳われた吸血鬼、アーカード。
純粋な力なら最強クラスである二人の肩書きはどこか似ていて――。
『なんだよ、もう終わりかよ』
『結局、闘争は取り上げられたか』
――ゴルトフェニックスの群れによって元の会場に戻された反応もどこか似ていた。
『さて、次は何をして楽しもうかな』
『さあ、次は誰が私を殺しに来る』
そしてどこか求めるものも似ていた。
【1日目 夕方】
【現在地 D-5 橋付近】
【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】健康、わくわく感、ゴジラへの若干の興味
【装備】ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】支給品一式、おにぎり×10、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ギルモンとアグモンとC.C.のデイパック(道具①②③)
【道具①】支給品一式、RPG-7+各種弾頭(榴弾5/照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、トランシーバー×2@オリジナル
【道具②】支給品一式、菓子セット@L change the world after story
【道具③】支給品一式、スティンガー×5@魔法少女リリカルなのはStrikerS、デュエルディスク@リリカル遊戯王GX、治療の神 ディアン・ケト(ディスクにセットした状態)@リリカル遊戯王GX
【思考】
基本:この戦いを全て無茶苦茶にする。
1.浅倉と手を組んでこの戦いを更に引っ掻き回す。
2.浅倉と天道の戦いを見られるようにする。
3.『魔人ゼロ』を演じてみる(飽きたらやめる)。
4.はやての挑戦に乗ってやる。
5.浅倉とキャロに期待。
6.シャーリーに会ったらゼロがルルーシュだと教える。
7.ヴィヴィオをネタになのはと遊ぶ。
【備考】
※キングの携帯電話には以下の画像が記録されています。
・相川始がカリスに変身する瞬間の動画。
・八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像。
・高町なのはと天道総司の偽装死体の画像。
・C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像。
※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。
※ゼロの正体がルルーシュだと知っています。
※八神はやて(StS)はゲームの相手プレイヤーだと考えています。
※PT事件のあらましを知りました(フェイトの出自は伏せられたので知りません)。
【現在地 E-5 地上本部10階】
【アーカード@NANOSING】
【状態】疲労(小)、ダメージ(小)、「命」小程度回復
【装備】正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【道具】支給品一式、拡声器@現実、首輪(アグモン)、ヘルメスドライブの説明書
【思考】
基本:インテグラの命令(オーダー)に従い、プレシアを打倒する。
1.再度プレシアの下僕を誘き寄せるために、工場に向かい首輪を解除する。
2.積極的に殺し合いに乗っている暇はないが、向かってくる敵には容赦しない
3.首輪解除の技能者を探してみる?
4.アンデルセンを殺した参加者を殺す。
【備考】
※スバルやヴィータが自分の知る者とは別人だと気付いています。
※第一回放送を聞き逃しました。
※デスゲーム運行にはプレシア以外の協力者ないし部下がいると考えています。
※首輪解除時の主催の対応は「刺客による排除」だと考えています。
【現在地 ???】
【プレシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、ルーテシアの召喚虫の使役主
【装備】?
【道具】?
【思考】
基本:デスゲームを遂行させる。
1.デスゲームの進行を妨げる事態が起きたら時と場合に応じて対処していく。
【備考】
※デスゲームの進行を著しく妨げる事態(首輪の解除etc)が起きた場合、躊躇いなく首輪を爆破する気でいます。
【全体備考】
※ミラーワールド(【F-6 レストラン前】付近)に以下のものが落ちています。
・浅倉威の死体(首なし)、柊つかさの死体(パピヨンマスク、シーナのバリアジャケットを装備)。
・浅倉威のデイパック【支給品一式、ヴィンデルシャフト@魔法少女リリカルなのはStrikerS、肉×10kg、魚×10kg、包丁×3、フライパン×2、食事用ナイフ×12、フォーク×12】
・万丈目準のデイバック【支給品一式、考察などを書いたノート】
・柊つかさのデイパック【支給品一式、電話帳@オリジナル、デパートで回収したもの、十代のデイパック(支給品一式、バヨネット@NANOSING、んまい棒×4@なの魂、ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS、リビングデッドの呼び声@リリカル遊戯王GX、木製バット、エアガン、パン×2、キャベツ半玉、十代のメモ)】
・柊かがみのデイバック(中身ごと真っ二つに破壊されました)【支給品一式、Ex-st(残弾なし)@なのは×終わクロ、柊かがみの制服(ボロボロ)、スーパーの制服、ナンバーズスーツ(クアットロ)】
・S2U@リリカルTRIGUNA's、装甲車(鍵付き)及び多種多様な火器(全て人間が所持して使用するタイプ)。
※【C-4 ゴミ処理場内の事務室】にストームレイダー(破壊/修復は不可能)が放置されています。
※【F-7】に相川始のデイバック(中身なし/ベルト破損)が放置されています。
※プレシアの特殊魔法によりミラーワールドへ入る事が不可能になりました。
※以下のものがプレシアの脇のテーブルに置かれています。
・カードデッキ(王蛇)@仮面ライダーリリカル龍騎、サバイブ“烈火”(王蛇のデッキに収納)@仮面ライダーリリカル龍騎、カードデッキ(ベルデ・ブランク体)@仮面ライダーリリカル龍騎、カードデッキの複製(タイガ)@仮面ライダーリリカル龍騎
|Back:[[D.C. ~ダ・カーポ~ 戦いは終わる]]|時系列順で読む|Next:[[Kな魔王/ダークナイト]]|
|~|投下順で読む|Next:[[Kな魔王/ダークナイト]]|
|~|&color(red){浅倉威}|&color(red){GAME OVER}|
|~|柊かがみ|Next:[[波紋 - a divine messenger of the two.]]|
|~|相川始|Next:[[余波]]|
|~|キング|Next:[[Kな魔王/ダークナイト]]|
|~|金居|Next:[[Round ZERO ~KING SILENT]]|
|~|ヴィータ|Next:[[Round ZERO ~KING SILENT]]|
|~|キース・レッド|Next:[[E-5涙目ってレベルじゃねーぞ!! ~自重してはいけない・なのロワE-5激戦区~(前編)]]|
|~|アレックス|Next:[[E-5涙目ってレベルじゃねーぞ!! ~自重してはいけない・なのロワE-5激戦区~(前編)]]|
|~|&color(red){L}|&color(red){GAME OVER}|
|~|ヴィヴィオ|Next:[[破滅へのR/血染め の ヴィヴィオ]]|
|~|天道総司|Next:[[Aの残光/強襲ソルジャー]]|
|~|高町なのは(StS)|Next:[[Aの残光/強襲ソルジャー]]|
|~|&color(red){新庄・運切}|&color(red){GAME OVER}|
|~|エネル|Next:[[]]|
|~|アーカード|Next:[[Round ZERO ~KING SILENT]]|
|~|プレシア・テスタロッサ|Next:[[第三回放送]]|
|~|リニス|Next:[[第三回放送]]|
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*D.C. ~ダ・カーポ~ 予兆 ◆HlLdWe.oBM
不死鳥の群れが天を舞う中、エネルはただ目の前に転がる物体に視線を向けていた。
既に鉄犬の姿はない。
少し視線を移動させると近くにその成れの果てである残骸が異臭を放って広がっている様子が映る。
戦うべき相手ジェノサイダー・Aがいなくなって雷治金を解除したから当然だ。
エネルはもう一度目の前に転がる物体に視線を向けた。
それは首輪の爆発によって首と胴体が分かれた浅倉威の死体だった。
エネルは首輪の爆破で死亡した浅倉威の死体を見ながらなぜこうなったのか考えていた。
だがいくら考えても答えは一つしか浮かばなかった。
あれだけの戦闘をしても起爆する事がなかった首輪が大技の発動中にいとも簡単に不自然な爆発をしたのだ。
少し考えれば答えに辿り着く事は道理だ。
しかしエネルは浅倉の死因などに興味はなかった。
最初から興味があるのは浅倉が所持していた珍獣を御するカードデッキ。
そして今浅倉の周囲にはエネル一人しかおらず、カードデッキも主の傍に転がっている。
エネルは何の気兼ねもなく浅倉の死体に近づき、傍に落ちているカードデッキに手をのばして――。
『待ちなさい。カードデッキを奪う事は許さないわ』
「……プレシアか」
――恐れ多くも神に枷を嵌めた愚か者の声がエネルの行動を妨げた。
だがそれで『はいそうですか』とエネルが引き下がるわけなかった。
「神に指図するとは良い度胸だな」
『そこの愚か者と同じ目に遭いたくなければ私の言う事に従うべきよ』
「…………」
本来エネルはこのような脅しに屈するような者ではない。
だが自分の命を握られている事実、そして少し前出会ったヴァッシュの存在。
その二つがエネルの手を引き戻させた。
神が他人の願いをそう易々と聞く事はまずあり得ない。
だからこれは屈辱以外の何物でもなかった。
『もちろんただとは言わないわ。ヴァッシュ・ザ・スタンピードについての情報で手を打たない?』
本来なら神が他人の願いをそう易々と聞く事はまずあり得ない。
だが例外もある。
その存在を称え、崇め、奉られて、生贄や作物を供えられた場合だ。
そしてその情報はエネルにとって供物となるのに十分であった。
&color(red){【浅倉威@仮面ライダーリリカル龍騎 死亡確認】}
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「ああ、承知した。ここに置いておけばいいんだな」
プレシアからの申し出を聞いた時、金居は好機だと思った。
すでに不死鳥の群れがミラーワールドに連れて来られた参加者を元の会場に戻すべく奔走している。
そんな中で金居だけが不死鳥に避けられている事に疑問を抱いたが、それも首輪から発せられるプレシアからの要求で納得した。
たしかに今回のようなカードデッキの使用法はなかなか有効だ。
だが主催者に目を付けられてまで実行しようとは金居は考えなかった。
『随分と素直なのね。もう一人は最初渋っていたんだけど』
「その口振りだと最終的には納得したのだろう。それに代価として情報をくれるとか。俺にはそちらの方が魅力的だ」
『あなたのような存在は私としても助かるわ』
「俺はこのデスゲームで優勝したいと思っている、それがあんたの思惑だとしても構わないさ。
むしろ利害が一致すればもっと積極的に協力してもいいぐらいだ」
金居の最終目的はプレシアの殺害。
そのための大前提が殺し合いを円滑に進めるスタンスを見せてプレシアの信用を得る事だ。
それが思いもかけないところで叶うのだ。
金居に異論はなかった。
『殊勝な心がけね。いいでしょう、検討しておいてあげる。まず当面はデスゲームを円滑に進める事を期待するわ』
「了解した」
『それで代価の情報だけど、やっぱりジョーカーかキングのものでいいかしら?』
「いや、敢えて希望が通るならゼロの正体だけ教えてくれるだけで構わない。名簿に載っていない名前だが、あれはあんた達の側の人物なのか?」
いまさら手の内を知っているジョーカーやキングの情報を聞く事にあまり意味はない。
それよりもここは再戦に備えて正体不明のゼロについての情報を手に入れたかった。
だが一応ゼロの正体に目星は付いているが。
『そんな事でいいの。あれの正体はキング、仮面と衣装で正体を誤魔化しているのよ。聡明なあなたならもうとっくにカラクリにも気づいたでしょう』
「そうか、念動力と時間操作か」
『時間操作? ああ、元の世界だとそんな事も出来たのだったわね』
「ん? ほう、なるほど。つまりはそういう事か。貴重な情報感謝します」
『さて何の事かしら』
これは故意か偶然か思いもかけない収穫だった。
ゼロの正体がキングと断定しただけでなく、今のキングは時間操作ができないという事実も判明した。
まだプレシアの嘘という可能性もあるが、自ら協力すると申し出た参加者の不快を買うような行動はしないはず。
つまりプレシアの発言は真実である可能性が極めて高いと判断できた。
(……良い流れだな)
プレシアに感謝しながら金居はほくそ笑んでいた。
▼ ▼ ▼
「おかえりなさい、リニス。カードデッキは?」
「はい、ここに」
「そこのテーブルの上に置きなさい」
リニスは返事をしながら主であるプレシアの言う通り3つのカードデッキを脇のテーブルに一つずつ置いていった。
アーカードとの戦闘の途中でプレシアから命令を受けて回収してきた王蛇・ブランク(元ベルデ)、タイガの複製。
プレシアとエネル・金居との交渉は一応順調にいったのでリニスはただ拾ってくるだけで良かった。
3つ全てを置き終わったのを確認すると、プレシアは思いがけない言葉を発した。
「確かに。ご苦労様」
「え?」
リニスは我が耳を疑った。
あのプレシアが使い魔である自分に労いの言葉を掛けたのだ。
少し前は汚い死体扱いも同然だったのに明らかにおかしい。
「それとさっきは少し言いすぎたわ。こんな主だけど、これからもよろしくね」
「え、あ、はい」
そんな言葉を掛けられても素直に喜べず、申し訳ないが正直気味が悪かった。
だが第二回放送の頃は普通に接していた記憶がある。
それを考えるとやはり先程は気が立っていたのかと思えてくる。
「あの、プレシア。カードデッキを回収して良かったのですか? それと浅倉威をこちらで始末したりして……」
「背に腹は代えられないわ。デスゲームを円滑に進めるためにはこれしかなかったのよ」
「そう、ですか」
そう説明するプレシアの顔はどこか憂鬱気だった。
エネルに対しては『ヴァッシュには「参加者の現在地と生死を把握する能力」という能力はない』『エンジェルアームは過度に連発すると身体が持たない』の2つ。
金居に対しては『ゼロの正体はキングである』『キングはここでは時間操作は行えない』の2つ。
それぞれ2つの情報を与える事でカードデッキは回収しなければならなかった。
やはり苦渋の選択だったのだろう。
浅倉の祭りに巻き込まれた参加者は全員ゴルトフェニックスで元の会場に戻して、各自のデイパックもそれぞれの持ち主の元へ転移魔法で戻されている。
ただし柊かがみには元々彼女が所持していたものが宛がわれた。
参加者に対してこの方法が取られなかったのは動いている物体だと一度に転移できないために手間が掛かるからだ。
「本来なら首輪を外す参加者が出た時点で手を出すのが最初だと思っていたのにちょっと予定外だったわ」
「それで、これからどうなさるんですか?」
「計画に変更はないわ。今回のような直接制裁も数人までならなんとかできるわ」
「…………」
やはり中止はないのだと改めて思い知らされた。
半ば予想していた答えだけにリニスの表情を微かに曇るだけだった。
だがそんな機微に気付いていないのかプレシアは次の報告を促した。
「ところであの偽者達は何人生き残ったのかしら?」
「まだ詳しくは分かりません。あなたの命令で魔法構築の礎になった者がかなりいましたから……」
ここで言う偽者とは量産型フェイトの事だ。
実際今回死亡した量産型フェイトはかなりの数に上り、その内アーカードとの戦闘で死亡した数は約30にも上った。
やはり慣れないカードデッキでの戦闘で経験の無さを突かれた事が死因の一つだ。
だが残りの死者はプレシアの命令によるものだ。
プレシアは浅倉の首輪を爆破すると同時に量産型フェイトにある命令を下していた。
一つはゴルトフェニックスを使って参加者を強引に拉致して可能な限り元いた場所に送還させる事。
もう一つはミラーワールドと会場との自由な出入りを封じるための魔法を行使するために魔力の礎となれというもの。
それはもちろん万が一にも再びこのような馬鹿げた事態を起こさせないためだ。
元々この魔法はその特殊性ゆえに大規模な魔力を必要とするために軽々しく使えるものではなかった。
だがそれをプレシアは量産型フェイトに魔力を限界まで放出させて補った。
当然そんな無茶をした者が無事でいるはずがなく過剰な魔力の放出に耐えられずに大多数の量産型フェイトは最期には塵となった。
それをリニスはモニター越しに黙って見ているしかなかった。
それでも奇跡的に生き残った者もいたが、10には至らない事は確認していた。
「納得いかない、みたいな様子ね」
「いえ、私は……」
「……生き残った偽者への対応はあなたに任せるわ。ただしまた用があるかもしれないから戦闘の教育はしっかりしておきなさい」
「はい、分かりました」
曲りなりとはいえ量産型フェイトがむざむざ死んでいく事はやるせない。
今の自分に出来る限りの事はするつもりだ。
それが例えあの量産型フェイト達を死地に追いやる事だとしてもだ。
そこから生きて帰ってくる可能性は少しでも高めたかった。
「そういえばここに転移してきた時にセフィロスに何かあったと言っていたけど、詳しく聞かせなさい」
「はい、実は――」
それを最後にリニスは退室する事になった。
(やはりおかしい……)
部屋を出るなりリニスが思った事がそれだった。
リニスはプレシアの命で出撃するまでは散々な言われようだった。
それが帰還してみれば掌を返したような態度だ。
疑問に思って当然だ。
今までの経緯から考えて改心したとは思えない。
だがそれまでは普通に接してきた事もまた事実だ。
それに何より――。
(――精神リンクは切断されたまま。プレシア、あなたは何を考えているのです)
主の想いを窺う事も許されない身ゆえにリニスの表情が晴れる事はない。
(しかし逆にこれは良い機会かもしれません。この間に参加者の行動を再度調べ直して信頼できる者を一人でも多く探しましょう。
私が密かに放った希望を託すに相応しい者を……)
そしてリニスは自分に宛がわれた部屋へと戻っていった――自分が為すべき事を為すために。
【1日目 夕方】
【現在地 ???】
【リニス@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、困惑
【装備】複製バルディッシュ(待機状態)@オリジナル
【道具】?
【思考】
基本:使い魔として創造主であるプレシアに従う。
1.プレシアの命令に従いバトルロワイアルを円滑に進める。
2.プレシアにバトルロワイアルを中止して欲しい。
【備考】
※バトロワ会場の世界、主催のいる空間、ミラーワールドを行き来する空間転移魔法が使えます。
▼ ▼ ▼
(我ながら寒い芝居。まあ、それもこれも、余興に過ぎないわ)
リニスの想像通り、プレシアの態度は善意からのものではない。
寧ろ悪意から来るものだ。
実はプレシアは前々からリニスがデスゲームを快く思っていない事は知っていた。
それでも傍に置いているのは直接自分を裏切るような行動を取れないような契約を結んでいるからだ。
ただこの契約内容で禁じているのは直接的な行動なので間接的なものに対する拘束は弱かった。
だから支給品にこちらが不利になるような物を混ぜる事が可能だった――ただしそれでも数個が限界だったようだが。
(でも甘いのよ。やるならもっと上手く誤魔化さないとダメね)
リニスが望みを託した支給品が何かはすぐに分かった。
だが敢えてそこで排除する事はしないで、その支給品にはあらかじめ仕掛けを施しておいた。
例えば自律行動を取るものには参加者と同じように制限が適用されて、違反行為を取れば作動する首輪を付けておいた。
なぜわざわざそのような手間を掛けたのか。
それはリニスの反応を楽しみためだ。
あの反抗的なところがある使い魔に余計な事をしたらどうなるか知らしめるには実に効果的な方法だ。
今から自分が託した物が実はプレシアの手の中で踊っていたと知ったリニスの顔を見るのが楽しみだ。
(この問題はこれでいいとして他にもいくつか気になる点はあるわね)
まずはセフィロスの件。
しかしこれは然程心配する事ではない。
プレシアは参加者を集める際に一応一通りの背後関係を調べていた。
当然ながらセフィロスに目を付けていたカオスなる存在についての知識も少々ならあった。
その知識と【案ずることはない。貴様達の戯れを邪魔するつもりはない】という去り際のセリフからして今後カオスがデスゲームに関わる可能性はゼロに等しい。
プレシアの知る限りこのデスゲームに関わっている人物でカオスと多少なりとも関係があるのはセフィロスだけのはず。
それゆえにこの件については深く考えなくていい。
次に天上院明日香が所持するジュエルシードと夜天の書。
この時までプレシアはミラーワールドに掛かりきりで天上院明日香と八神はやての戦闘に気付いていなかった。
二人の戦闘、及びジュエルシードと夜天の書の相乗効果の進行具合に気付いたのはついさっきだ。
しかし気づくのが遅れたからと言って別に慌てる事はなかった。
改めて調べてみればジュエルシードが夜天の書に及ぼしている影響は十分想定範囲内。
寧ろ現在の使用者である天上院明日香に元々魔力資質がないために予想の値よりかなり低い。
一応事前に保険としてジュエルシードにはある一定値以上の力は発揮できないように細工はしておいた。
そのため仮にジュエルシード付きの夜天の書が本来の持ち主である八神はやてに渡っても大規模な次元災害が起きる程の威力は出ない。
これに関してはデスゲームを開く際の懸念の最重要事項の一つだったので特に念入りに検査したので100%保障出来る。
だが不測の事態という事もある。
金居が新たな協力者として名乗りを上げてくれたが、どこまで信用していいのか甚だ疑問だ。
これも新たな懸念材料になり得る。
「やはり奥の手は用意しておくものね……そっちの調整はどこまで進んでいるのかしら?」
いつのまにか正面の空間モニターに映す出された人物に対してプレシアが問いかけていた。
その人物は紫のロングヘアを靡かせた如何にも事務系の仕事に向いているという雰囲気を漂わせる女性だった。
その姿通り今もプレシアとの通信をしている最中も女性の両手は作業を止める事はなかった。
『はい、約八割方調整完了しました。おそらく後6時間ほどで完全に調整は完了する予定です』
「分かったわ。引き続きガレアの冥王とその配下の屍兵器の調整は任せたわ、ウーノ」
『はい、了解しました』
そう戦闘機人ナンバーズの最古参が返答するのを確認してからプレシアは通信を切った。
もしもの時のために用意させたガレアの冥王イクスヴェリアと屍兵器マリアージュ。
両者に関しては一応大部分をあちらに任せているが、念のため根幹の部分のプログラムは既にこちらで設定してある。
万が一に備えて屍兵器が刃向かう心配はなくしておきたいからだ。
さらにこちらの戦力はまだ他にもある。
時の庭園で使用した傀儡兵、元々ルーテシアの使役していた召喚虫、そして――。
「――まあ、あの子を投入する事は来ないでしょうね」
プレシアは空間モニターに映る二人の参加者を見ながらデスゲームの進行を見守っていた。
一人はこちらから唯一コンタクトが取れる王の位を持つ不死のアンデッド、キング。
もう一人は唯一こちら側の人員であるリニスと接触した不死王と謳われた吸血鬼、アーカード。
純粋な力なら最強クラスである二人の肩書きはどこか似ていて――。
『なんだよ、もう終わりかよ』
『結局、闘争は取り上げられたか』
――ゴルトフェニックスの群れによって元の会場に戻された反応もどこか似ていた。
『さて、次は何をして楽しもうかな』
『さあ、次は誰が私を殺しに来る』
そしてどこか求めるものも似ていた。
【1日目 夕方】
【現在地 D-5 橋付近】
【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】健康、わくわく感、ゴジラへの若干の興味
【装備】ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】支給品一式、おにぎり×10、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ギルモンとアグモンとC.C.のデイパック(道具①②③)
【道具①】支給品一式、RPG-7+各種弾頭(榴弾5/照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、トランシーバー×2@オリジナル
【道具②】支給品一式、菓子セット@L change the world after story
【道具③】支給品一式、スティンガー×5@魔法少女リリカルなのはStrikerS、デュエルディスク@リリカル遊戯王GX、治療の神 ディアン・ケト(ディスクにセットした状態)@リリカル遊戯王GX
【思考】
基本:この戦いを全て無茶苦茶にする。
1.浅倉と手を組んでこの戦いを更に引っ掻き回す。
2.浅倉と天道の戦いを見られるようにする。
3.『魔人ゼロ』を演じてみる(飽きたらやめる)。
4.はやての挑戦に乗ってやる。
5.浅倉とキャロに期待。
6.シャーリーに会ったらゼロがルルーシュだと教える。
7.ヴィヴィオをネタになのはと遊ぶ。
【備考】
※キングの携帯電話には以下の画像が記録されています。
・相川始がカリスに変身する瞬間の動画。
・八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像。
・高町なのはと天道総司の偽装死体の画像。
・C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像。
※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。
※ゼロの正体がルルーシュだと知っています。
※八神はやて(StS)はゲームの相手プレイヤーだと考えています。
※PT事件のあらましを知りました(フェイトの出自は伏せられたので知りません)。
【現在地 E-5 地上本部10階】
【アーカード@NANOSING】
【状態】疲労(小)、ダメージ(小)、「命」小程度回復
【装備】正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【道具】支給品一式、拡声器@現実、首輪(アグモン)、ヘルメスドライブの説明書
【思考】
基本:インテグラの命令(オーダー)に従い、プレシアを打倒する。
1.再度プレシアの下僕を誘き寄せるために、工場に向かい首輪を解除する。
2.積極的に殺し合いに乗っている暇はないが、向かってくる敵には容赦しない
3.首輪解除の技能者を探してみる?
4.アンデルセンを殺した参加者を殺す。
【備考】
※スバルやヴィータが自分の知る者とは別人だと気付いています。
※第一回放送を聞き逃しました。
※デスゲーム運行にはプレシア以外の協力者ないし部下がいると考えています。
※首輪解除時の主催の対応は「刺客による排除」だと考えています。
【現在地 ???】
【プレシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、ルーテシアの召喚虫の使役主
【装備】?
【道具】?
【思考】
基本:デスゲームを遂行させる。
1.デスゲームの進行を妨げる事態が起きたら時と場合に応じて対処していく。
【備考】
※デスゲームの進行を著しく妨げる事態(首輪の解除etc)が起きた場合、躊躇いなく首輪を爆破する気でいます。
【全体備考】
※ミラーワールド(【F-6 レストラン前】付近)に以下のものが落ちています。
・浅倉威の死体(首なし)、柊つかさの死体(パピヨンマスク、シーナのバリアジャケットを装備)。
・浅倉威のデイパック【支給品一式、ヴィンデルシャフト@魔法少女リリカルなのはStrikerS、肉×10kg、魚×10kg、包丁×3、フライパン×2、食事用ナイフ×12、フォーク×12】
・万丈目準のデイバック【支給品一式、考察などを書いたノート】
・柊つかさのデイパック【支給品一式、電話帳@オリジナル、デパートで回収したもの、十代のデイパック(支給品一式、バヨネット@NANOSING、んまい棒×4@なの魂、ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS、リビングデッドの呼び声@リリカル遊戯王GX、木製バット、エアガン、パン×2、キャベツ半玉、十代のメモ)】
・柊かがみのデイバック(中身ごと真っ二つに破壊されました)【支給品一式、Ex-st(残弾なし)@なのは×終わクロ、柊かがみの制服(ボロボロ)、スーパーの制服、ナンバーズスーツ(クアットロ)】
・S2U@リリカルTRIGUNA's、装甲車(鍵付き)及び多種多様な火器(全て人間が所持して使用するタイプ)。
※【C-4 ゴミ処理場内の事務室】にストームレイダー(破壊/修復は不可能)が放置されています。
※【F-7】に相川始のデイバック(中身なし/ベルト破損)が放置されています。
※プレシアの特殊魔法によりミラーワールドへ入る事が不可能になりました。
※以下のものがプレシアの脇のテーブルに置かれています。
・カードデッキ(王蛇)@仮面ライダーリリカル龍騎、サバイブ“烈火”(王蛇のデッキに収納)@仮面ライダーリリカル龍騎、カードデッキ(ベルデ・ブランク体)@仮面ライダーリリカル龍騎、カードデッキの複製(タイガ)@仮面ライダーリリカル龍騎
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