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少女、その想い ◆UOleKa/vQo




アパートのに寄りかかるように金髪の少女が佇んでいた。
その少女、フェイト・T・ハラオウンを今構成しているのは、戸惑いと混乱、この言葉だけだ。
虚数空間に落ち、死亡したと思っていた母が生きていた、それは嬉しい。どうやって生き延びたのかは分からないが、素直に喜べた。
だが、何故殺し合いなど、あの母が冗談など言わないことは誰よりもよく知っている。
それに、母に歯向かい首輪を爆破……殺された人についても考えるべき点は多い。
アリサという自分の親友と同じ名前の少女、それに応えていたなのはと——自分と同じ名前、同じ声の女性。
名簿を見てみれば確かに自分の名前が二つある。
気になるのはなのはとはやての名前も二つあるということだが、こちらは今一わからない。

「この人も、母さんって言っていた……」

どういう事なのか、一つだけ思い当たることがあった。

「母さん、また、同じ事を……?」

アリシアのクローンとして生み出された自分、
ならば、他にも自分と似た人間がいてもおかしくはない。
そしてそれは、自分はもう母にとっていらない存在であるということ。

「っ……」

一度はなのは達の支えもあって立ち直った、いや、母が死んだ以上立ち直るしかなかった。
新しい家族を得た自分を、母はどう思っているのだろうか?

「……違う、そうじゃない」

答えなどわかっている「何とも思っていない」のだ。
そんなことはずっと前から、それこそジュエルシードを集めている頃から知っていたことのはずだ。
だが、それでもこの事実は心を傷つけていく。

「なのは……クロノ、お兄ちゃん……」

違う、ダメだ、震えて助けを待っているだけでは何にもならない。
頭では理解している、もう一度話さなくてはならないと、今度こそ母の過ちを止めなければならないと。
だが、足が震える、心が恐怖する、また拒絶されるのではないかと脳が逃げようとする。

「……あっ」

気づけばその場に座り込んでしまっていた。
ダメだ、立ち上がれ——立ったところで何もできやしない。


こんな殺し合い、止めないと——無理だよ、私に母さんに逆らう勇気なんてない。
違う、今度こそ止めないといけないんだ——私一人でそんなことできる訳がない。
でも、このままじゃ、なのは達も——デバイスもない自分がいたって、足手まといになるだけじゃない。

別の自分が、弱い自分が動こうとする体を止める——本当に動こうと思ってるの?

「違う! 動かないと、動かなきゃダメなんだ!」
「あの……大丈夫?」
「え?」



アパートの一室でデイバックを調べながら少女、早乙女レイは考える。
自分はマルタンを正気に戻そうと、十代やなのは達と共に対峙していたはずだった。
背後からはデュエルゾンビと化したフェイトたちが迫り、絶体絶命の状態……のはずが次の瞬間にはあの殺戮劇だ。

「っ……」

人の首が吹き飛ぶ凄惨な光景を思い出し、思わず口元を押さえる
誰かが死ぬ瞬間を見ることなど初めてだ、デュエルゾンビ達と化した者の何人かは死んでゾンビとなったらしいが、その瞬間を見ていないのなら同じこと。
吐き気を必死で堪える、こんなことで無駄に体力を使うわけにはいかない。
なにしろ——これから人を殺すのだから。

「十代様、待ってて……!」

レイとてまだ幼い少女だ、こんな殺し合いを本気で乗る人がいるとは思えない。
だが——自分は知っている、殺し合いをする、しないといった思考など超えてしまっている者がいることを。
フェイト、エリオ、万丈目。
この三人はデュエルゾンビと化し、ただ戦いを求めるだけの存在となっている。
そして三人に襲われた者も、やらなければやられると思い殺し合いに乗ってしまいかねない。
なのは達は心配するまでもないし、明日香はあれで割り切れる部分がある、命の危険に見舞われたら身を守ることを優先するだろう。
だが十代は違う、彼はきっと限界ギリギリまで相手を正気に戻すことを優先する。
けれど、その限界は自分達が思っているより遥かに早いのだ、それはあの少女が殺されたことで理解した。
このまま彼が誰か殺し合いに乗った者と出会ったら、間違いなく殺されてしまうだろう。

「そうなる前に……」

殺し合いに乗った人間を自分が殺す、そうするしかない。
人を殺すなど、やりたくもないし考えたくも無い、
だが、それ以上に十代が殺されるという事を恐れていた。


そうだ、何も罪の無い人まで殺すわけではない、殺人鬼を、犯罪者を殺すんだ、罪を感じる必要はない。
何度も言い聞かせるように呟き、銃を持って部屋を出る。

「あ、そういえば……」

名簿になのはやフェイトの名前が二つあることを思い出す。
それに最初の部屋、あの時殺された彼女と話していた「フェイト」は正気だったように思える。

「同姓同名の人? でも、声まで似てるなんて……」

考えてはみるが、いくら頭を悩ませても答えが出てこない。

「……会ってみれば、わかるよね」

危険だが、それしか方法はないだろう。
再び歩き始めるが、すぐに誰かがいることに気づき慌てて物陰に隠れる。
そっと様子を窺うが、何やら悩んでいる……というより怯えているようでこちらに気づく気配はない。
見れば自分より年下のようだ、どこかで見たような雰囲気を感じるが、あの様子では人殺しなどまずしないだろう。
とりあえず接触してみようと近づこうとした瞬間、その少女は叫びだした。

「違う! 動かないと、動かなきゃダメなんだ!」
「あの……大丈夫?」
「え?」

話しかけるとようやくこちらに気づいたようで顔を上げる、
と先ほどの独り言と言うには大きすぎる叫びを聞かれたことに気づいたのだろう、頬が朱く染まる。

「あ、その、えと、私……」
「——っ!? 私は早乙女レイ、貴方は……もしかして、フェイト、さん……?」
「え!? どうして、私の事を……」

声を聞いてもしやと思ったが、まさか本当に予想通りだっただったとは。
しかしそうなるとどう言う事なのか、目の前の少女は子供の頃のフェイトとでも言うのか?
確かにそれなら正気なのは当然だが……異世界というのは知っているが、魔法は時間まで遡ることが可能なのだろうか。

「あの……?」
「あ……ご、ごめん、ちょっと考え事を」


さて、どうするべきか。
魔法についてはよく知らない、本当に時間に関する魔法があるかもしれない。
ならばこの少女は過去のフェイトということになりえる、
そうすると自分の知っているフェイトについてどう説明するべきか、未来のあなたは殺人鬼になってるから殺します。とでも言えと?

「フェイトさ……ちゃん、殺し合いには乗ってないんだよね、どうするか、決めてる?」

——言える訳がないだろう。
こんな子供に、そんな残酷なことを伝えられるほどレイは強くない。
出来る限り知られないようにしたかった。

「……いえ、なのは達……友達と合流したいですけど」
「そっか……」

友達の名前がなのは、ますます過去のフェイトである可能性が高まってきた。
しかしどうする、自分と一緒にいてはいずれデュエルゾンビと化したフェイトと出会うことになりかねない。
だからといって、自分よりも幼い子を一人置いておくのも気が引ける。
……まあ、魔法が使えるのだったら自分よりずっと強いのだろうけど。

「……さて、どうしようかな」

【一日目 深夜】
【現在地 G‐4/アパート前】
【フェイト・T・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはA's】
【状態】健康、不安、戸惑い、混乱
【装備】無し
【道具】支給品一式、 不明支給品1〜3(デバイスは無い)
【思考】
基本:なのは達との合流
1、レイと会話
2、殺し合いを止める
3、プレシアともう一度話したい……けど

【備考】
※魔法少女リリカルなのはA'sサウンドステージ3以降の参戦です。
※もう一人のフェイトを、自分と同じアリシアのクローン体だと思っています。
※なのはとはやても一人はクローンなのではと思っています。


【早乙女レイ@リリカル遊戯王GX】
【状態】健康
【装備】SIG P220(9/9)@リリカル・パニック
【道具】支給品一式、不明支給品1〜2
【思考】
基本:十代を守る
1、連れて行くべき、かなぁ
2、殺し合いに乗っている者を殺害する
3、フェイト(StS)、エリオ、万丈目を強く警戒

【備考】
※リリカル遊戯王GX10話から参戦です。
※フェイト(A's)が過去から来たフェイトだと思っています。
※フェイト(StS)、エリオ、万丈目がデュエルゾンビになっていると思っています。

【デュエルゾンビについて】
ユベルの力によってただひたすら戦いを求めるのみの存在
会話、だまし討ちなど多少の思考能力はある模様
このロワ内ではまず出ません。



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