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虚 ◆9L.gxDzakI




 “妖艶なる紅旋風”!

 激烈な嵐が巻き起こった。
 猛然と轟く風が、気流となり、渦となり、巨大な竜巻となりて膨れ上がっていく。
 暴力的なまでの風圧。
 ガラスが、橋が、ビルが。全てが不可視の力に殴られびりびりと振動した。
 圧倒的なまでの範囲。
 拡散する風は破壊力はそのままに。東へ、西へ、南へ、北へと広がっていく。
 そして、見た。
 吹き荒れる暴風の中、その源泉となる存在の姿を。
 台風の目にあるのは1人の少女だ。苛烈の中心にあるのは一振りの剣だ。

 <誘惑の恋人>憑神刀(マハ)。

 燦然と輝く紫の刀剣が、はやての腕の中に収められていた。
 独特な曲線を持つ刀身。薔薇の花を象ったかのような流麗な護拳。
 剣全体から滲み出る神秘的なオーラ。他を圧倒する美麗なる光輝は、まさしく神話の武具にすら比肩しうるだろう。
 瞬間、視界を赤がよぎった。
 風の中に何かが混じる。エリア1つを丸々飲み込む竜巻の中で、何かが風に舞っている。
 美しくも妖しげな輝きを放つそれは――薔薇の花びら。
 微かに蜜の香りを漂わせる妖艶な花弁が、剣呑な刃の断片となって荒れ狂う。
 非殺傷設定。生命体の肉体へのダメージはない。
 自身も、相対するかがみもまた、手傷を負うことはないだろう。
 だが非生物は別だ。
 構成物質にロストロギアをも内包したデバイスに、総合ランクSSの極大の魔力。
 橋が。道路が。電柱が。標識が。ビルが。車の残骸が。
 刃の渦に嬲られて、切られ、刻まれ、引き裂かれる。
 さながらハリケーンを彷彿とさせる光景だ。否、この大破壊の勢力はそれすらも凌ぐだろう。
 眼前の少女が叫んだ。
 紫のツインテールが暴れまわる。スカートの裾が翻る。
 十代の少女の小柄な身体が宙に舞う。
 遂に風圧に負けたかがみの身体が、いずこへともなく吹き飛ばされた。
 視界を埋め尽くす真紅の断片と、八方より響き渡る破砕音が、眼前の敵の姿を覆い隠していく。
 身を襲う風圧と魔力ダメージ。一切傷を負うことなく、しかし、その身を苛む確かな痛覚。
 耐え切れず、左手の握力が弱まる。支えにしていたストラーダが、一瞬にして彼方へと消え去った。
 紅の竜巻は全てを薙ぎ払う。
 慈悲なく、容赦もなく。
 正義も悪も舐め尽くし、刻み尽くす怒濤の烈風。
 気が付いた時には嵐は去り、自身すらも地に跪いていた。
 荒涼たる風が吹き抜ける廃墟。暗黒の夜空の下に広がる地獄。
 変わらず在るのは、カタストロフの中心で崩れ落ちる夜天の主と、その足元に倒れ伏した守護騎士の骸だけ。
 全てを蹴散らし、全てを吹き飛ばし。
 赤き死の風は、いずこかへと消え去っていた。

 それが――セフィロスの見た全てだった。


 市街地の中心部ともなれば施設も整っているだろうと推測したセフィロスだったが、どうやらそれが功を奏したらしい。
 目当てとしていた寝床は、「F-4」と書かれたエリアに相当するであろう部分の南端に見つかった。
 そのまま奥まで分け入らないのは、後々に苦労しないようにするためだ。
 あくまで彼の目的は中央ではなく、市街地南西に位置する機動六課隊舎。
 あまり距離を開けていると、後々に移動が面倒になる。
 そうしてたどり着いたビジネスホテルに入り、二階の部屋へと入る。
 ビジネスホテルというものをセフィロスは知らなかったが、元の世界にあった、地方の宿屋のようなものと解釈した。
 小さなホテルのようなものという点では当たっている。概ね問題ないだろう。
 2つあったベッドのうち、片方に気絶したはやてを寝せた。
 そして自身はもう片方のベッドに腰掛け、先ほど拾ったデイパックを見やる。
 ヴォルケンリッターの烈火の将と、前線フォワードの若きスターズ4。その2人分の持ち物だ。
 守れなかった。
 はやて以外はどうでもいいという思考は確かにあったが、それでも一度仲間となった者の死はそれなりに堪えるものだ。
 特に、元の世界の全てを拒絶したセフィロスならば、なおさらのこと。
 シグナムの荷物を肩から下ろし、ベッドに置いた。

 ――戦えよ、セフィロス。自らの『欲望』に忠実に、みっともなく足掻け。

 ミッドチルダに流れ着いてからの、初めての朝。
 新人達の戦いを共に傍観していた時の、シグナムの言葉が蘇る。
 あの時から、セフィロスの戦いは再び始まった。
 元の世界から人類を駆逐する手立てを見失った自身は、一挙に絶望の淵へと叩き落された。
 もう戦うことはかなわない。みっともなく生き恥を晒すことしかできない。
 ジェノバの使命を果たす道を失ったセフィロスは、目の前が真っ暗になったかのように途方に暮れていた。
 そのままだったならば、それこそ世捨て人のような人間にでも成り下がっていたかもしれない。
 その砕けかけた心を揺さぶったのが、他ならぬシグナムの声だ。
 かつて自分に手向かった者達が信じた、人の「希望」。
 自身の「欲望」を打ち砕いたそれが何なのか。それを知るための戦いが、幕を開けた瞬間だった。
 確かに、最も深く関わったのははやてである。
 しかしシグナムもまた、現在の自分のきっかけになっていたのだ。
 セフィロスは、今度はティアナのデイパックを膝に預ける。

 ――本当は貴方も、誰かと一緒にいたかったんじゃないですか?

 いつも的を射ていたのは、彼女の言葉だった。
 フォワードの新人4人組の中では、いつもティアナが自分の真意に気付いていた。
 戦闘機人。プロジェクトFのクローン。追放された異端児。その中で孤立した凡才。
 あの4人の若者達は、まさしく自分の写し身だった。
 ジェノバの遺伝子を持って生まれた、他の人間とは違う存在。
 親友達はソルジャーにあだなした。若きクラス1stの言葉は届かなかった。
 孤独であったが故に、セフィロスは自らを呪い、生み出した人類を憎み、ジェノバの使命を受け入れた。
 もしもティアナ達の周りに、信頼できる仲間がいなかったら。その可能性の形がセフィロスだ。
 しかし。であるが故に。
 本当は自分も、彼女ら4人組と何も変わらなかった。そして、それに気付いたのがティアナだったのだ。
 思えばあの頃からかもしれない。自分の周りの存在を、素直に仲間と思えるようになったのは。
「……くそ」
 忌々しげに吐き捨てる。魔力の風を受けて散乱した髪を、右手でがしがしと掻いた。
 こうした類の不快感を覚えたのは、本当に久しぶりだ。
 守れなかった自分。仲間を死なせてしまった自分。喪った者を仲間と思えた自分。
 心を殺した殺戮の天使でない、かつて英雄と謳われた人間としての自分の心。
 この場限りはそうであろうと思った心が、言い知れぬ痛覚を訴える。絶えて久しかった喪失の痛み。
 こんな無力感はもうごめんだ。心はどうあれ、この身体は人間などとは違う。
 ただの人間ごときに遅れを取るような真似はもうしない。そう固く胸に誓った。
 そして、膝に置いたティアナの遺品へと手をかけた。
 中に入っていたであろう支給品は、自身が握っていた二挺拳銃と、セフィロスの愛刀・正宗、そして恐らくもう1つ。
 シグナムの支給品の方は、道中で既に確認した。後はティアナの最後の1つを確認するだけだ。
 鞘に収められた正宗をよけ、荷物の中を探る。
 手に触れたのは、冷たい金属の感触だ。片手に握れるサイズほどのそれを引っつかみ、取り出す。
 バイクのハンドルがそこにあった。
 アクセルの備え付けられた、右側のハンドルだ。両端を見る限りでは、別に壊れているわけではないらしい。
 つまりこれは、どこかに置かれているであろうバイクのキーということか。
(ティアナにはもってこいだったろうな)
 内心で苦笑した。
 これを見つけた時、きっと彼女は喜んだだろう。
 バイク乗りにバイクのキーだ。使いこなせる足が手に入ったことで、喜ばない奴の方がおかしい。
 ここにこれだけがあるのならば、本体は別の所に隠されているはず。可能性があるならば、先ほどの立体駐車場か。
 ティアナもそれくらいには気付くだろう。案外、それを探してあの場所に来たのかもしれない。
 もっとも、自分が手に入れたところで、バイクなど乗らない自分にとっては、あまり役には立たないのだが。
 それに見つけたところで、小さなはやてを一緒に乗せることは不可能だろう。
 ふと、はやての方を見やった。
 ベッドの上で眠る少女の両手には、あの紫の刀剣が抱え込まれている。
 大破壊をもたらしたデバイス・憑神刀(マハ)。それがさぞ大事そうに、がっちりと胸に抱かれていた。
 シグナムの命が喪われた時、遂にその身を変化させた魔剣の破壊力は、想像を絶するほどだった。
 エリアの全てを刻みつくしたスキルの破壊力は、リミッターなどない、本来の自分の力にすら匹敵するだろう。
 自分と同じく、恐らく魔力制限を受けているであろうはやてが使っても、あれだけの効力を発揮した。
 そう。
 それほどの威力なのだ。
 自身と同じSSランクの魔導師の全力が、制限などなかったかのように炸裂した。
 もしもはやてに制限がなく、それこそ全力であの剣の力を発動したら、一体どうなっていただろう。
 幸いにも、その力は暴走することはなかった。非殺傷設定という枷がはめられた。
 はやての中に、理性が残されていた証拠だ。
 もし彼女が怒りと悲しみのままに、その力を爆発させていたとしたらどうなったか。今の自分ですらも八つ裂きだ。
 この力が正しき方向に目覚めたことに安堵し、同時に、悪しき方向へと向かうことがないようにと強く願った。
 巫器(アバター)の力は、壊れやすい子供の心に扱わせるには危険すぎた。
(それにしても……)
 自らの左手へと、視線を落とす。
 そのまま全身へと。目に映るのは、未だに五体満足な自分の身体だ。
 あれだけのことがあった後でも。あれだけの敵と戦い、あれだけの嵐に見舞われても、それでも自分は生きている。
 こうして傷ひとつ負うことなく、立派に命を保っている。
(やはり、俺を消せるのはお前だけということか……クラウド?)
 ――クラウド・ストライフ。
 元の世界において、いつの間にやら、最大の宿敵となっていた男の名だ。
 最初はただのひよっ子だった。それが予期せぬ力を発揮し、5年前の自分の算段を打ち砕いた。
 そして自身が北の大空洞で目覚めた時から、セフィロスと彼との戦いが幕を開けた。
 元の世界で自分を倒したのも、ただ1人。
 神羅でも、ザックスでも。ミッドに来てから遭遇した、ガジェットや戦闘機人でも。蘇ったアンジールでも。
 自分を消すまでには至らず、全てがことごとく蹴散らされた。
 他の誰であろうとも、何よりも強く何よりも高き片翼の天使を下すことはできなかったのだ。
 そう。ただ1人、クラウドのみが、自分を打ち倒すことができた。
「……ん……」
 不意に、声が漏れた。
 小さなまぶたがふるふると震える。小柄な身体がぴくりと動く。
 ゆっくりと開かれる瞳。遅れて持ち上げられる上半身。
 どうやら彼女も、ようやく覚醒したようだ。
「セフィロス、さん……」
 相変わらず視線だけをくれて、特に何も言おうとしないセフィロスの姿がそこにあった。
 無感情な青い瞳が、妖しげな光を放っている。
 ふと、その視線の先のはやてが、自身の手の中に納まるものへと目線を落とした。
 どうやら、自分が意識を失ってもなお、憑神刀を両手に抱えていたことに気付いたらしい。
 流麗なラインを持った紫の刀身。それを見つめるはやての瞳が、悲しげな光を宿した。
 どれほどの間の沈黙だっただろうか。しばらくの後、首を持ち上げると、セフィロスに向かって口を開く。
「あの……セフィ――」

 ――ぶううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん。

「!」
 はやての言葉と、下から不意に聞こえてきた音。
 そして、少女の口を漆黒のグローブの手が塞ぐのは、ほとんど同時だった。
 言葉を発しようとしたはやての口を封じると、セフィロスは窓外へと視線を飛ばす。
 真紅のバイクに跨った、茶髪の少年が道路を通過するのが見えた。
 操る乗り物そのものは、六課のヴァイス・グランセニックが乗っていた物と同じである。しかし、乗っている人間は未知の存在だ。
 先のティアナの件を考えれば、見過ごすべきではなかったかもしれない。
 しかし、もし奴が殺し合いに乗っていたらどうする。
 見た目には強そうには見えないが、もしかがみと同じような身体強化の術を持っていたらどうする。
 自分はまだいい。生き残ることはできるだろう。
 だが、この消耗しきった身体で、はやてまでも守りきることができるだろうか。
(……随分とびくびくしているものだ)
 そして自らの格好に気付き、微かに自嘲の笑みを浮かべた。
 かつての最強のソルジャーがなんて様だ。人類の滅亡まで目論んでいる男がなんて様だ。
 ねずみのように震えながら、こうして餓鬼1人がいなくなるのを、今か今かとなっている。
 到底格好がいいとは言えない。無様で卑小な自分の姿を、自分自身で嘲笑った。
「むぐ……」
 と、手元から漏れてきた声を聞いて、セフィロスは自分がはやての口を押さえていたことを思い出した。
 速やかに手を退けて、口元を解放する。「ぷはっ」と息をする声が上がった。
「動けるか」
 セフィロスが短く問いかける。
 元より戦わせるつもりなどなかったのだ。魔力の消耗の方は、今さら特に気にかけてはいない。
 問題は、それに伴う疲労の蓄積だ。人は魔力などなくても歩けるが、体力がなければ歩けない。
 故に、今の疲労の度合いが、動ける程度のものなのかどうかを確認した。
 はやてならば無理してでも動きそうだから、あまり意味のない質問かもしれない。シグナムを喪った今ならば尚更かもしれない。
 それでも、形の上は聞いておかねばならなかった。
 問われたはやては、しかし答えることすらしない。先ほどと同じように、暗い視線を下へと落とす。
 何か言いたげな悲しい瞳。さながら、バイクが来る前の焼き回しのような光景だ。
「……シグナムが……」
 ややあって、ぽつり、と呟いた。
「憑神刀が起きた時に……シグナムが、おったんよ……
 せやけど、それはシグナムやなくて……でも……確かに、この中におったんは……シグナムで……っ……」
 それが先ほど言おうとした言葉だったのだろうか。話す言葉はまるで要領を得ない。
 肩が上下する。声が切れ切れになっていく。
 すっ、と。
 再びその大きな瞳から、流れ出る透明な雫があった。
「……シグナム……ッ!」
 力とは、喪失の裏返しだ。
 喪うものがあるからこそ、得られる力が存在する。巫器の力はまさしくその力。
 あの烈火の騎士がその身を散らした時、はやての心に生じた欠落。
 誰よりも大切な家族たるシグナムの形をした虚(うろ)が、ぽっかりとその胸に空いていた。
 力とは、形に中身を与えるものだ。
 シグナムの虚へとはやての意志が吹き込まれた時、<誘惑の恋人>は覚醒した。
 他の何物であっても埋められない器。何物であっても置き換えの効かぬ器。
 故に、シグナムの虚は、何物にも屈さぬ絶対の器となった。
 憑神刀が手にしたのはシグナムの形。
 忠誠を誓った主君のために、あらゆる障害を打ち砕く意志。
 巫器とは、すなわちそうした力だ。
 それを言葉で説明するには、悲しいかな、はやてはまだまだ幼すぎた。
 今はただ、喪失の痛みと悲しみに身を委ね、その手にぎゅっと憑神刀を抱きしめ、純白のシーツの上で泣き続ける。
 微かにシグナムの面影を宿した剣を。シグナムの虚に注ぎ込まれた力を。
 小さな夜天の主には、未だ休息が必要なようだ。

 結果的に、セフィロスは少年を見捨てた。
 1人の少女を救うために奔走する、遊城十代の意志に対し、見てみぬふりをしたのだ。
 とはいえ、1つの誤解を抱いた彼に会わなかった以上、自身と同じく六課隊舎を目指すフェイトと敵対することはなくなっただろう。
 しかし、これはセフィロスにも知る由はないが、十代の行く先には暗雲が立ち込めている。
 自身と同じクラス1st、アンジール。姦計を張り巡らす戦闘機人、クアットロ。
 もしかしたら、それらとすれ違うであろうセフィロスのように、十代もまた逃れられるかもしれない。
 しかし、その可能性を断定できる確証はどこにはない。
 この瞬間のセフィロスの判断が正しかったのか、誤りだったのか。
 今はまだ、誰1人として、知らぬまま。


【1日目 黎明】
【現在地 F-5 南端のビジネスホテル2階】

【セフィロス@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】疲労(中)、魔力消費(大)
【装備】正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【道具】支給品一式×3、バスターソード@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、
    トライアクセラー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~、ランダム支給品0~4個
【思考】
 基本 元の世界に戻って人類抹殺
 1.八神はやてが落ち着いたら、共に機動六課隊舎へ向かう
 2.八神はやてから仮面ライダーの情報を得る
 3.八神はやてにアレックスの行方を訊ねる
【備考】
 ※現在行動を共にしている八神はやてが、本物の八神はやてであると認識しました
 ※機動六課でのことをはやてに自ら話すつもりはありませんが、聞かれれば話します
 ※身体にかかった制限を把握しました
 ※アレックスが制限を受けていることを把握しました
 ※八神はやてが無事なことから、アレックスはゲームにのってないと判断しました 
 ※殺し合いを止めるというスタンスは尊重するが、不可能と悟った時には殺すことも辞さない つもりです
 ※参加者同士の記憶の食い違いがあることは把握していますが、特に気にしていません
 ※トライアクセラーで起動するバイク(ビートチェイサー2000@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~)は、立体駐車場に埋もれていると思っています。
  とはいえ、運転はできないので、無理に探すつもりはありません。

【八神はやて(A's)@仮面ライダーリリカル龍騎】
【状態】疲労(中)、魔力消費(中)、泣き顔
【装備】デュエルディスク@リリカル遊戯王GX、憑神刀(マハ)@.hack//Lightning
【道具】支給品一式、ランダム支給品0~1個
【思考】
 基本 殺し合いを止め、誰にも悲しい思いをさせない
 1. シグナム……
 2. 何で仮面ライダーが……?
 3. 仲間たちと合流
【備考】
 ※セフィロスが自分を知っていることを知りません
 ※憑神刀のプロテクトは外れました
 ※憑神刀の中にシグナムの面影を見出しました。憑神刀にシグナムを投影している傾向があります


 遊城十代は焦っていた。
 これだけバイクの走行音をかき鳴らしているのに、未だに誰にも出会えていない。
 こうしている間にも、つかさの身が危険に晒されているかもしれないというのに。
 相手はデュエルゾンビの中でも、屈指の戦闘能力を持ったフェイトだ。
 あの凶悪なチェーンソー大剣を前にしては、武器も持たないただの少女では、ひとたまりもないだろう。
 もどかしい。
 1人だけでは何もできない自分が。
 武器を持ったところで、同じくただの少年である自分では、腕利きの魔導師にはまるで歯が立たないはずだ。
(くそっ……何で逃げてるんだよ、俺は……!)
 苦々しげに顔をしかめる。
 十代はデュエリストだ。
 どんな相手のどんなデュエルでも、臆することなく引き受けてきた。
 たとえどんなピンチに対面しようと、常に相手とカードを交わすことに喜びを覚えていた。
 無論、現在のような戦いにおいては、その限りではない。
 だが、たとえいかなる窮地にあろうとも、十代は決して諦めなかった。強い勇気と共に、困難に立ち向かってきた。
 そう。両者に共通する点は1つ。
 どんな形であれ、遊城十代は――どんな戦いからも逃げなかったのだ。
 しかし、その法則性は破られた。
 どんな言葉で取り繕おうと、十代はフェイトとの戦いから逃げてしまったのだ。
 自身の信念を曲げたことが、何よりつかさを守れなかったことが、十代の胸を締め付ける。
 東側の空は、徐々に青色に染まり始めている。
 まもなく夜明けだ。
 人類を恐怖させる漆黒の闇は消え去り、全ての生命に平等に降り注ぐ太陽が顔を出す。
 目に見えて分かる時間の経過の表れが、十代の焦燥を更に煽り立てた。
(死なないでくれよ、つかささん!)
 目指すは地上本部とやらのある中心部。あれだけ目立つのならば、他の参加者達もきっと集まっているに違いない。
 真紅のバイクを更に加速させ、少年は街中を突っ走った。

 遊城十代には、1つの見落としがあった。
 自身のとった進路のすぐそばのエリアに、同じオシリスレッドの制服を纏った仲間がいたことを。
 もしも彼がそれに気付いたならば、早乙女レイを止められたかもしれない。
 十代のために殺人者達を殺そうとするレイの暴走を、未然に食い止められたかもしれない。
 しかし、彼女の傍らにいるもう1人のフェイトが、その凶行を押し留めてくれるかもしれない。
 ここにもまた、確証はない。
 十代の取った行動の結果は、まだまだ誰にも見えはしない。
 今はまだ、誰1人として、知らぬまま。


【1日目 黎明】
【現在地 F-5】
【遊城十代@リリカル遊戯王GX】
【状態】健康、多少の罪悪感、焦り、バイク搭乗中
【装備】ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS、バヨネット@NANOSING
【道具】支給品一式、んまい棒×4@なの魂
【思考】
 基本:殺し合いには乗らない。
 1.E-5へ行き、つかさを救うための仲間を集める。
 2.俺はつかささんを見捨てた? いや違う。
【備考】
 ※万丈目、フェイト(StS)、エリオがデュエルゾンビだと思い込んでいます。

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