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王の財宝 ~祝福の風~ ◆7pf62HiyTE




Chapter.04 ゼロ セカンド

一方、スバルもこの後どうするかを考えていた。
殺し合いに乗ったであろう参加者が居る病院に向かいたいという考えはあった。だが、そんな危険な場所に一般人であるこなたやレイ、そして負傷したルルーシュを連れて行くわけにはいかない。
同様にその間に他に殺し合いに乗った参加者が襲撃してくる可能性がある以上彼女達を置いて行くなど言語道断だ。
それにルルーシュが襲われたと思われる時間から既に2時間以上が経過している。病院にいた参加者も既に病院を離れている可能性はある。病院に向かったところで無駄足に終わる可能性は高い。
幸い当初病院で手に入れるつもりだった医療品はルルーシュが確保していたし、毛布やシーツはデュエルアカデミアで確保出来るからそれについての問題は無い。
ルルーシュに輸血をする為に血液パックが欲しい所だがその為に病院に向かうにはリスクが大きい。現状で向かうわけにはいかないだろう。

では、これからどうするべきか?まずはレイとルルーシュとの情報交換だろう。2人の知り合いを把握しておきたかったということもあるが気になる事が幾つかあるのだ。

スバルも気付いていたのだ、レイがデイパックを2つ持っている事実に……つまり、他の参加者からデイパックを譲り受けたか奪ったかのどちらかの可能性があったのだ。
奪ったとしたらレイは殺し合いに乗っている可能性がある、そうであるならばレイを止めなければならない。
出来れば他の参加者から譲り受けたという可能性を信じたかったが……それならば、その参加者はどうなったのかという疑問もある。どちらにしても詳しく話を聞かなければならないのは明白だ。
だが、何よりも問題なのは……レイがスバル達に対して距離を取ろうとしていたのが見てとれたのだ。勿論、殺し合いの場にいる以上ある程度の警戒を持つのは仕方がない。
しかし、レイは(並行世界とはいえ)知り合いであるはずのスバルに会っても何やら不穏な動きを見せている。ルルーシュの場合は(並行世界とはいえ)知り合いらしいスバルに出会ってあれだけ喜んでいたというのにだ、
更に、こなたは知り合いで無いと判断していたがスバルの事を信用している事に対して考えてもレイのとった反応は妙だと言えるだろう。
つまり、レイの目的はスバルのそれとは相反するものである可能性が高いという事だ。この仮説が杞憂であれば良い、だが仮説通りならばレイを止めなければならないだろう。

一方のルルーシュについては病院で襲った参加者の事を聞かなければならない以上、情報交換は必須だ。
こなたがルルーシュから話を聞いているとはいえ、こなたは一般人、本来であればスバルが詳しい話を聞かなければいけなかったはずだ。
とはいえ、やはりルルーシュから話を聞く事については少々気が引ける。
並行世界のスバルと単純な知り合いであるならば別に問題は無い、だがルルーシュの態度を見ればわかる様に明らかにスバルと親しい関係だったのは明白だ。
にもかかわらずここにいるスバルはルルーシュの事は知らない。幾らルルーシュが知っていなくても問題ではないと言ってくれたとはいえ、素直に受け入れられるわけではないのだ。
それでも、情報交換はやらなければならないとスバルは考えていた。

では、情報交換を終えた後はどうすれば良いだろうか?やはりスバル1人ではどう考えても限界が来る。
そもそもなのはやシグナム程の人物が既に殺されているという事態、彼女達よりも弱いスバル1人だけでは厳しいのは当然の話だ。
スバルもそうだがスバルもそうだが参加者は自分のデバイスを没収されている。当然なのはやシグナムも例外ではない。
幾ら彼女達が強いとはいえその状態で赤いコートの男の様な危険人物と戦えるだろうか?シグナム達の力を信用していないわけではないが厳しいのは確実だ。
彼女達でも厳しい以上、彼女達の力になる為にも六課の仲間達との合流は優先した方が良いだろう。そうすれば今後の行動に幅が出るのは明白だ。
並行世界から連れて来られている以上、彼女達が自分を知らないという可能性はある。だが、どのような彼女達であってもきっと彼女達はスバル達の力になってくれるはずだ。

(とりあえずなのはさんやフェイトさん、それにキャロやヴィータ副隊長と……ちょっと待って……確か……)

スバルはご褒美の話の話を思い出し改めてその事について考えてみる。ご褒美は言うまでもなくその餌に釣られてこれまで殺し合いに乗っていなかった参加者を殺し合いに乗せる為のものである。
スバルがそれに乗る気が無いのはいうまでもない。だが、他の参加者が乗らないという保証はない。そう、スバルの仲間とも言うべき機動六課の仲間がその言葉に乗る可能性はあるのだ。
勿論、スバルだってまさかフェイトやはやてといった隊長達がその言葉に乗るとは信じたくはない。そんな事はあり得ないとすら思っている。
だが、断言出来るのかと言えば自信が無いというのが本音だ。

フェイトの視点から見てみよう。放送の時点で親友であるなのは、10年来の仲間であるシグナム、義兄であるクロノ、フェイトが保護したエリオと六課の仲間以上に親しい人物を一度に亡くしているのだ。
そのフェイトが彼女達を生き返らせる為に殺し合いに乗る可能性はあると言えるのではないだろうか?フェイトですらそうなのだ、他の仲間が乗る可能性が無いとは言えないだろう。
何よりフェイト以上に殺し合いに乗る様な人物だっている。そう、スバルと同じフォワードであるキャロだ。
幾ら機動六課の仲間だとは言えまだ10歳だ。エリオが死亡している事を知ればその悲しみに耐えられず、エリオを生き返らせる為に殺し合いに乗る可能性は十分にある。

問題なのは機動六課の仲間だけではない。ナンバーズであるチンクだってその可能性はあるだろう。
チンクはJS事件で更正する事になったナンバーズの中でも一番の姉であり、何より彼女は妹達のまとめ役だったはずだ。
だが、ディエチが死んだ事をチンクが知ったら彼女を生き返らせる為に他の参加者を殺しに回る可能性はある。
勿論、クアットロを殺せるかという疑問はあるものの可能性が無いとは言えないだろう。

名簿には知らない参加者も数多いが既に死者は13人、知り合いが死んだ人は数多くいるはずだ。彼等だって新たに殺し合いにのる可能性はある。

勿論、誰かを助ける為に誰かを犠牲に出来るのかという疑問はあるだろう。しかし、ある危険な考えに行き着いたならば容赦なく殺し合いに乗るはずだ。
この殺し合いで死んだ人を全て生き返らせるという願いだ。確かにそれが叶うならば誰1人犠牲を出す必要は無くなる。
無論、スバルはそんな都合の良すぎる話はあり得ないと思っている。大体、そんな事するならば殺し合いを行う意味がない。
しかし、その事に誰しもが気付くと言えるのだろうか?難しいだろう、誰かが死んだり人を殺したりすれば冷静な判断力は失われる。例え可能性が低くともそれにすがったっておかしくはない。

そして、今現在は殺し合いに乗っていなかったとしても、次の放送では新たな死者が呼ばれる可能性は高い。そうなった場合参加者が新たに殺し合いに乗る可能性は十分にあるだろう。

(大丈夫だよね、みんな……)

これから出会うであろう仲間が殺し合いに乗っているかもしれない。スバルとしてはそれを信じたくはなかったが、一度よぎった不安を消し去る事はできなかった。
もし、これから出会う仲間が殺し合いに乗っていたとしたらスバルはどうしたらいいだろうか?止められるのだろうか、フェイトやキャロを……

同時にこれは身近でも起こりうる話だろう。流石にかがみやつかさが死んだとしてもこなたが殺し合いに乗るとは思えないのでこなたについては心配は無いだろう。
だが、問題はレイだ。詳しい話はまだ聞いていないがレイの仲間もこの場にいる可能性が非常に高い。その内の誰かが死んだとしたらレイだって優勝を目指す可能性がある。
もしかしたら既に誰か死んでいる可能性はあるが今の所は殺し合いに乗る様子は見られない。だが、何が引き金になるかはわからない。そうなったとしたら止めなければならないのは言うまでもない。

これらの事は確かに不安要素ではあるものの、スバルの中ではそんな事はないと心の何処かでは信じている。
だが、次の事こそが今現在のスバルに置ける最大の不安要素なのだ。

(ルルーシュ……)

そう、ルルーシュの事だ。

先程も述べたとおりルルーシュにとってスバルは何よりも大切な存在であり、誰よりも会いたい存在だったのだろう。
保健室で抱きしめてくれた事や売店に向かう途中自分を守り抜くと誓ってくれた事からもそれは明らかだ。
スバルにはそういう経験が全くないし、六課の仲間の中でもそういう経験をしたという話は聞かないのでどういう反応をしたらいいのかは全くわからない。
とは言え、その行為自体は嬉しいとは思っているのは確かだ。

だが、それ故に辛いのだ。そもそもここにいるスバルはルルーシュのいた世界にいたスバルとは別人だ。ルルーシュにしてみれば守りたいと願っていたスバルである事に変わりはないとしても、
スバルにしてみればルルーシュの知るスバルとは別人である。どんなにルルーシュが求めて願ったとしてもルルーシュのスバルになることなど出来はしない。
ここにいるスバルではルルーシュの支えになる事が出来ないのだ。

しかし、それでもルルーシュはここにいるスバルの為に戦うだろう。そしてルルーシュの言葉を信じるならば、恐らくルルーシュはスバルを守る為にならば殺し合いにのった参加者を殺す事も辞さないはずだ。
幾ら自分を守る為とはいえその為に人を殺してしまうのはスバルの望む事ではない。しかし、スバルだって自覚していないわけではない。
スバルとこなたが遭遇した赤いコートの男は普通の人が相手ならば確実に死ぬぐらいのつもりで戦わなければ間違いなく自分達が殺されていた。
そして既に傷は再生して他の参加者を殺しに回っている可能性は非常に高い。恐らくあの男は殺さなければ止められないだろう。
赤いコートの男だけではない。他にもルルーシュが遭遇したらしい殺戮者やその他にも殺し合いに乗っている参加者がいるのは間違いない。スバルに彼等を止められるかどうかの自信があるわけなどなかった。
勿論スバルも殺さずに止めるのを諦めるつもりはない。だが、返り討ちに遭う可能性が高い事に変わりはない。
一応、いざというときにはアサルトライフルの用意はある。しかし、質量兵器それも銃の扱いの経験なんてほとんど無く、
何より殺人を恐れるスバルが撃つには確実に数手遅れが出るはずだ。その遅れが命取りになるのは言うまでもない。
そうならない為にルルーシュはスバルを守る為に立ち塞がる敵を殺していくのだろう。スバルに出来ない事をルルーシュが行うのだ。
そして、スバルを守る為ならばルルーシュは命を捨てる……死ぬ覚悟もあるだろう。

スバルは自分を守る為といえどルルーシュに人を殺して欲しくはない。だが、それ以上にスバルは自分の為にこれ以上ルルーシュが精神的にも肉体的にも苦しみ傷つき死んでしまうのを見たくはないのだ。
しかし、スバルはルルーシュを止める事は出来ないと考えていた。

ルルーシュはここでスバルに出会う前からずっと傷つき苦しんできたのだ。右腕を失い、恐らくは仲間も失ったかもしれない。
そしてようやく会えた自分がルルーシュの知る自分と別人だと知ってショックを受けないはずはない。どんなに変わりはないと言っても、スバルはスバルだと思っても完全に割り切れる話では無い。
そこまで追いつめられたルルーシュの行動をスバルが拒絶したらどうなるか?それこそルルーシュは完全に壊れてしまうだろう。
そんなルルーシュに対しルルーシュの知るスバルがどうするのかはここにいるスバルにはわからない。だが、ここにいるスバルもルルーシュが苦しむのを望むわけがない。
だからこそ、スバルはルルーシュがこれ以上傷つかない様に戦うのだ。こればかりはなのはやフェイト、キャロ等六課の仲間や姉であるギンガを頼る訳にはいかない、スバルがやらなければならない事だ。

そう、いざとなれば自分の手で殺し合いに乗った参加者を……

無論、ルルーシュ達を守る為にスバル自身が戦うつもりはある。だが、その為に自分が死ぬわけにはいかなくなった事も感じていた。
スバル自身自分が死ぬ前提で戦うつもりはないが、こなた達といった他の参加者を守る為ならば自分の命を捨てる可能性も考えていた。
だが、ここで自分が死ねばどうなるだろうか?それがルルーシュ達を守る為であろうがなかろうが関係は全くない。

スバルの死によりルルーシュの精神が崩壊する可能性は高いだろう。そうなれば恐らく他の参加者を平気で殺す様になってしまう。
仮に崩壊しなくても、願い事を叶えるという言葉に乗りスバルを生き返らせる為に他の参加者を殺す様になる可能性は高い。
勿論放送を聞いていないルルーシュは現時点ではその事を知らないだろう。だが、何れは知られるのはほぼ確実だ、何しろ次の放送でも同じ事を言う可能性が無いとは言えないのだから。
無論、ルルーシュが壊れ殺戮者になるのをスバルが望むはずがない。だが、スバルが死んでしまえば最早どんな言葉もルルーシュには届かないはずだ。
そうさせない為にできる事はスバル自身生き残る事しかないだろう。スバルの為にも、仲間達の為にも、何よりルルーシュの為にも。

こなた達を守り、ルルーシュも守り、何よりスバル自身も守りつつ同時に他の参加者を極力殺さない様にするという恐らくは最も過酷な戦い。不安は決して消えない。だが……

(やるしかないよね……)

スバルはそう考えていた。



Chapter.05 泉こなたの憂鬱

最初に違和感を覚えたのは何時だっただろうか?こなたはその時の事を思い出していた。
そう、それはこの場に来てから最初にデイパックを確認した時の事だった。取り出したのはバスター・ブレイダーというカードゲームのカード。
こなたはゲームやアニメの事については非常に詳しく、ここ近年は多種多様のトレーディングカードが出回っている事もありそれについての知識も旺盛である。
だがしかし、こなたはそのカードゲームを知らなかった。

本当に知らなかったのだろうか?ほんの一瞬、こなたの脳裏にこのカードを使って戦う人達の姿が浮かんだのだ。
冷静に考えれば現実的にはあり得ない光景だったと思う。だが、こなたはその光景には全く違和感を覚えなかったのだ。
考えてもみればこれと似た様なカードについてかがみやつかさ、みゆきと話した事があった様な気もしたが良く思い出せない。

結局、その後はいきなり赤いコートの男に襲われたり、スバルに助けられて何とか逃げたり、病院へ移動するのに夢中でその事については深く考えたりはしなかった。
そして、病院に向かう途中で腕を怪我した少年を助け、少年を助ける為に近くの施設であるデュエルアカデミアに向かったこなた達だったがそこで再び幾つか気になった事があった。

1つはこのデュエルアカデミアがアニメやマンガに出てきそうな所だと思った事。しかし、この時のこなたはその事について深くは考えなかった。
もう1つは怪我をした少年の服装……こなたは彼を見てアニメ等で出てくるヒーロー、もしくはライバルなのかなと思ったのだ。更に言えば仮面が似合うとすら考えていたのだ。

その後は、スバルと一緒に並行世界についての話をし、参加者が異なる並行世界から連れて来られている事を知ったこなた達であった。
ちなみにこの時、こなたは自分の友人であるかがみやつかさ、そして転校してきたばかりのなのはやフェイトが自分の事を知らないかもと思い若干の不安を感じていた。
だが、今のこなたはそれについての不安は大分薄れている。そう、負傷した少年ルルーシュの姿を目の当たりにしたからだ。

こなたはルルーシュから彼自身についての詳しい話を聞いた。戦争とは無縁の平和な世界しか知らないこなたから見ればルルーシュが過ごした過酷な世界はアニメ等でしか見る事の出来ない世界であった。
それ故、こなたにはそれがどれだけ過酷かを完全に理解する事は出来ないし、戦争をしてきたルルーシュ達の気持ちをわかってあげる事など出来はしない。それでもルルーシュが沢山苦しみ傷ついて来た事は理解する事が出来た。
そんなルルーシュが会いたがっていたのがスバルではあるが、ここにいるスバルはルルーシュの世界にいたスバルとは別人、ルルーシュの事を知らないスバルなのだ。
それを知ればルルーシュが絶望する事はこなたもスバルも予想していた事だ。
しかし、ルルーシュは別の世界のスバルだと知っても、ルルーシュの事を知らないスバルだと知ったとしても、同じスバルと認めて彼女を守ると誓ったのだ。

それを見たこなたは考えていた。例え違う世界から連れて来られてこなたの事を知らないかがみやつかさ、なのはやフェイトであったとしても、

(友達だよ)

友達である事に変わりは無いと思ったのだ。仮に自分の事を知らなくても関係ない。こなたにとっては会いたい人物である事に変わりはないのだから。
だからこそ何とかしてかがみ達と再会して一緒に元の世界に帰りたいと思ったのだ。

さて、こなたにとっての問題はこの後である。この後レイとも合流し彼女の話にあったデュエルモンスターズのカードを確保する為に売店に向かった。
ここで起こった一連やりとりこそがこなたに再び違和感を覚えさせたのだ。

売店で見つけたレッド・デーモンズ・ドラゴン、デュエルモンスターズのカードではあるが、レイはそのカードを知らなかった……勿論、3人の前ではその素振りを見せない様にしていたが。
当然、スバルやルルーシュも知らないはずだし、こなただってそれを知るはずがない。

だが、こなたがレッド・デーモンズ・ドラゴンを手に取った時一瞬、バイクに乗って走りこのカードを使ってカードに描かれている龍を召喚する男性の姿が目に浮かんだのだ。
その人物がどういう人物なのかはよくわからない。だが『キング』という言葉だけは頭から離れなかった。何故かは良く思い出せないがそんな気がしたのだ。

さらに、レイの持っていた光の護封剣のカード、これについても何故か知らないが何処かで見た気がしたのだ。それこそこなたの持つバスター・ブレイダーのカード以上に頻繁に……

(もしかして……あたし、本当はデュエルモンスターズの事について詳しい?)

そういう考えに至ったのだ。だが、気になった事はこれだけではない。
こなたはバスター・ブレイダーを探す際、これまではさっと確認する程度でまともに触れたことは1度も無かった最後の支給品クラブのカードを初めて取り出した。
当然、それが何なのかはこなたが知るわけがない。だが、またしてもこなたの脳裏に一瞬だけ浮かんだのだ。

蜘蛛の怪人が1人の少年と戦う姿が……

それがどういう場面かはよくわからない。ただ、何か重要な意味があった様な気がするがやはり思い出せない。

(あたし……これを見た事がある……?どこだったかな……?)

疑問の種は尽きる事がない。そして、こなたはある事が気になりルルーシュに聞いた。

「そういえばさ、ここってデュエルアカデミアっていうらしいんだけどさ、ここって最初何の学校だと思った?」
「ん?デュエルアカデミアか……名前通りなら決闘の学園という事になるが……まさかカードの使い手の養成する学校だとは思わなかったが……」
「やっぱりそう思うよね。あ、別に気にしないで良いよ、ちょっと聞いてみただけだからさ」

デュエルアカデミアがどういう学校だと思ったか?デュエルアカデミアはデュエルモンスターズのカードの使い手を養成する学校である。
だが、デュエルアカデミアという名前だけを聞いてそれがわかる人間はどれだけいるだろうか?
この場にはデュエルモンスターズを知らない参加者の方が圧倒的に多いのだ。デュエルモンスターズの学校だと考える人間はまずいないだろう。
ルルーシュやスバルが感じた様に名前通り決闘の学校と考えるのが普通だろう。

しかし、こなたはそう感じなかった。レイと合流する前、こなたはスバルに対しデュエルアカデミアについてこう言ったのだ。

『なんかマンガかアニメに出てきそうな学校だよね。デュエルが全て決めるみたいな感じでさ』

その時は本当にそう思ったのだ。だが、よく考えてみるといきなりこういう考えにはまずいかないはずだ。
確かにこなたはアニメやゲームにハマリ過ぎていたからこんな言葉になったという可能性はある。
しかしそれにしたって『デュエル』という言葉を言葉通りの『決闘』という意味では考えずに口走るというのは普通は無いだろう。
それはつまり、ここでいう『デュエル』が世間一般に言う『決闘』とは若干違う意味を持っているのだと知っていたと言えるのでは無いだろうか?

(もしかして……本当にそんなアニメとかマンガとかを見ていたとか?)

と、こなたは自身が見てきたアニメやマンガ等にそういうのがあったかを思い出そうとする。すると、

(あれ?おかしいな、ぼんやりとしか思い出せないや)

思い出そうとしたが、大まかな事しか思い出せなかった。そして、こなたはそれが明らかに異常な事だと気が付いた。

こなたはアニメやマンガ、そしてゲームが大好きな少女だ。
ゴールデンタイムに放送されているアニメが見られなくなるという理由で部活をやらないし、深夜アニメ等の放送時間に影響がでるからスポーツ中継も嫌っている。
毎年夏や年末のコミケには必ずと言って良い程参加しているし、ポケ○ンの名前も全て言える特技も持っている。

そのこなたがアニメやマンガ、ゲームの内容を思い出せないという事があるだろうか?
ごく一部のマニアぐらいしか知らないアニメを思い出せないというレベルの話ではない。
本当に有名なアニメすらハッキリと思い出せないのだ。それこそ誰でも知っている様なアニメすら……。

(あのおばさん、間違いなくあたしの記憶弄ったね)

こなたは確信する、自身の持つアニメやマンガ等の知識がプレシアによって消されている事に……。

(まさか、あのキャラの気持ちを味わう事になるとはね……)

こなたはあるアニメを思い出していた。
ある超常現象による事件に巻き込まれる一般人、主人公の特殊な能力でその事件は解決する。
だが、巻き込まれた一般人は超常現象の事も解決した主人公の事もそれらに関する記憶を全て消されてしまう。
そして一般人は基本的には何事も無かったかの様に普通の暮らしに戻ったが、僅かな違和感だけが残されていたというものだ。
そういうアニメの存在を知っていた為、記憶が操作されている事については言う程ショックではない。

(ということはさ、ここって色んなアニメとかマンガとかがごちゃ混ぜになった所なのかな……)

そして、この空間が様々なアニメやマンガに出てくる様な世界が集まった場所だと考えたのだ。
本当であればこなたにとってその空間は夢の様な空間で喜ばしいものだっただろう。
だが、今のこなたはそれを喜ぶ事は出来やしない。

1つ目は殺し合いをさせられているという事実。既に死者や負傷者の存在を知っている以上楽しめるわけがない。
2つ目はこなたにとってはアニメの世界でもその世界の人物にとっては現実だという事実。ルルーシュの境遇がいかに辛いものだったかはこなたも知っているし、それが現実というのも認識している。それを楽しむ程こなたは悪趣味ではない。
そして3つ目は、こなた自身の中にあるそれらの記憶が操作されているという事実。プレシアに記憶を弄られていると知って良い気持ちがするわけがない。

こなたはふと名簿や地図を見る。
やはり詳しくかは思い出せない物の何処かのアニメやマンガ等で見た事がある様な名前が数多くある事に気が付く。
但し、やはり漠然としていてどれがどれかまでは全くわからないが……。

(というかさ、あのおばさん何考えているんだろうね。かがみん達にも殺し合いさせようとしたり、記憶を弄ったりしてさ……)

こなたはどことなく憂鬱な気持ちになっていた。
だが、この事をスバル達に話す気にはなれなかった。あまりにも漠然としすぎていてまともに思い出せないのだ、話そうにも話し様の無い話だからだ。
そして、スバル達もこなたがこう考えていた事には気付かないだろう。スバルから見ても、ルルーシュから見ても、レイから見てもこなたは何の力もない一般人でしかないのだから……。



Chapter.06 祝福の風

時間にしてみればほんの十数分だった。4人は売店内を探しながらそれぞれ思案を巡らせていたが、それぞれがそれぞれ真意を察する事は出来ないだろう。
さて、めぼしい物の見つからない売店に何時までも居るわけにはいかない。

「とりあえず情報交換だな」
「そうだね、ルルーシュやレイからも詳しく話聞かなきゃいけないし」
「ねえレイ、パソコンのある所ってわかる?」
「え?」

こなたがレイにパソコンについて聞こうとする。

「ほら、ネットとか使って情報集められないかなって思ってさ」
「こなた……幾ら何でも……」

外部との連絡を取れるとは思えなかったのでスバルは否定的だったが、

「いや、もしかしたら何か情報が手に入るかも知れないな。そこで情報交換もすればいいだろう」

ルルーシュはそれに肯定的だった。ルルーシュも外部との連絡が取れるとは考えていないが、デュエルアカデミアのパソコンならばデュエルアカデミアに関係する情報が手に入る可能性がある為、意義があると判断したのだ。

「じゃあ、そこに行こうよ。」
「わかりました、確か……」

そして4人は売店から移動を始めようとする……

こうしてデュエルアカデミアの売店は1つの大きな役目を終えた。そう、デュエルキングジャック・アトラスのレッド・デーモンズ・ドラゴンを守るという役目を……

さて、奇しくもデュエルアカデミアの売店には王に共通する物や人物が集う、もしくは集う様になっていた。

デュエル『キング』ジャック・アトラスのエースカードレッド・デーモンズ・ドラゴン、
トランプのクラブの『K』を模したカテゴリー『キング』のラウズカード、
更にルルーシュ達は知らないがここ売店の鍵が支給されたのは聖『王』の器ヴィヴィオ、
そして売店を開けたのが『王』の力ギアスを持つ元神聖ブリタニア帝国第17『皇』子ルルーシュ、

そしてもう1つ……実は『王』に関係する物が集っていたのだ。
そう、レイの最後の支給品がそれだったのだ。勿論、今現在も彼女のデイパックに眠っている……。

レイはこの場に来てすぐ自身のデイパックの中身を確認していた。そう、自身の支給品も確認済みだったのだ。
1つが銃であるSIG P220……今はスバルによって没収されている。
もう1つがデバイスであるオーバーフラッグ……今現在はフェイトが所持している。

そして最後の1つ……レイはこれを一目見ただけで外れ支給品と判断しすぐさまデイパックにしまい以後は全く開けていない。
その支給品はバッグ……その中は小さな寝室の様になっており中には眠っている人形があった。
レイとしてはいち早く十代を守らなければならない以上銃の様な武器が必要だった、その為その人形は使えないと思っていた。

だが違うのだ。それは支給品とはいえ人形でもなければ道具ではない。そう、なのはやスバル達の仲間なのだ。
レイが知らないのも無理はない。レイのいた異世界にははやても彼女の守護騎士も来ていなかったのだから……

それは夜天の『王』八神はやてが創った人格型ユニゾンデバイス、蒼天をゆく祝福の風リインフォースⅡ……

彼女は今も主の身を案じて眠り続けている……

【1日目 朝】
【現在地 G-7 デュエルアカデミア(売店前)】
【泉こなた@なの☆すた】
【状態】健康、若干の憂鬱
【装備】レヴァンティン
【道具】支給品一式、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX
【思考】
 基本 かがみん、つかさ、フェイトに会いたい
 1.パソコンで何か調べられるかな?
 2.アーカード(名前は知らない)を警戒
 3.かがみん達は……友達だよ
 4.あのおばさん(プレシア)何考えてるんだろう……
【備考】
 ・参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。
  なお、オタク知識については思い出してはいないものの消されているという事実には気が付きました。しかしそれをスバル達に話すつもりはありません。
 ・パラレルワールドの可能性に行き当たり、かがみ達が自分を知らない可能性に気が付きましたが、彼女達も変わらない友達だと考える事にしました。
 ・参加者達が異なる時間軸から呼び出されている可能性に気付いていません。
 ・ルルーシュの世界に関する情報を知りました。
 ・この場所には様々なアニメやマンガ等に出てくる様な世界の人物や物が集まっていると考えています。

【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反目のスバル】
【状況】左腕に裂傷、右腕欠損、疲労(大)、強い決意
【装備】洞爺湖@なの魂、ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル、スバルのはちまき
【道具】支給品一式、小タル爆弾×2@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、インテグラのライター@NANOSING、
    救急箱、医薬品一式、メス×3、医療用鋏、ガムテープ、紐、おにぎり×3、ペットボトルの水、火炎瓶×4、ラウズカード(クラブのK)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、
    ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【思考】
 基本:守りたい者、守るべき者を全力で守り抜く
 1.パソコンのある場所に向かいスバル達と情報交換をする。
 2.スバルを守るために、たとえ汚れ役を買って出てでも、スバルにとって最善と判断した行動を取る
 3.ディエチやカレンの犠牲は、絶対に無駄してはならない
 4.皆は反対するだろうが、もしもの時は相手を殺すことも辞さない。それだけは譲れない
 5.ギアスの制限を確かめたい
 6.戦力の確保及びプレシアの関係者を探す
 7.何処かで首輪を手に入れておきたい。
 8.シャーリー、C.C.、クアットロ、チンクと合流したい
 9.ゲーム終了時にはプレシアに報復する
 10.レイ、左腕が刃の男(=ナイブズ)、赤いコートの男(=アーカード)、殺し合いに乗った頭の切れる参加者を警戒
【備考】
 ・ギアスに何らかの制限がかかっている可能性に気付きました。また、ギアスのオンオフは可能になっています。
 ・ギアスの発動には、左目の強烈な痛みと脱力感が伴います。
 ・プラント自立種にはギアスが効かないことが確認されました。
 ・ギアスを使った際の疲労は命令の強さに比例すると考えています、同時にギアスが効かない参加者が他にも考えています。
 ・シャーリーが父の死を聞いた直後から来ていることに気付いていません。しかし、並行世界から呼び出されている可能性があるとは考えています。
 ・ブリタニア軍特派のインカムはディエチからもらった物です。
 ・こなたの世界に関する情報を知りました。もっとも、この殺し合いにおいて有益と思われる情報はありません。
 ・「左腕が刃の男」が、既に死亡したナイブズであることに気付いていません。
 ・ここにいるスバルを、“本物のスバル・ナカジマ”であると認めました。
 ・放送を聞き逃しています。死亡者はこなたから聞き把握していますが禁止エリア及びご褒美の話は聞いていません。
 ・レッド・デーモンズ・ドラゴンは現状では使えない可能性が高いと考えています。

【早乙女レイ@リリカル遊戯王GX】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式×2、『フリーズベント』@リリカル龍騎、『光の護封剣』@リリカル遊戯王GX、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』@遊戯王5D's ―LYRICAL KING―、リインフォースⅡ@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS
【思考】
 基本:十代を守る。
 1.パソコンのある所に案内して情報交換。ルルーシュ達に自分の事情をどう話すか……
 2.各施設を回りカードとデュエルディスクを手に入れる。できればチューナーを手に入れたい。
 3.ルルーシュは使えるかもしれない。今後の動向を伺う。
 4.殺し合いに乗っている者を殺害する。
 5.レッド・デーモンズ・ドラゴン……使えるかな?
 6.スバル達と方針が合わなかった場合は離脱。ただし、逃げられるかどうか……?
 7.フェイト(StS)、万丈目を強く警戒。
【備考】
 ・リリカル遊戯王GX10話から参戦です。
 ・フェイト(A's)が過去から来たフェイトだと思っています。
 ・フェイト(StS)、万丈目がデュエルゾンビになっていると思っています。また、そのことをスバル達にはまだ話していません。
 ・ここではカードはデュエルディスクなしで効果が発動すると知りました。
 ・デュエルデュスクを使えばカードの効果をより引き出せると思っています。
 ・カードとデュエルディスクは支給品以外にも各施設に置かれていて、それを巡って殺し合いが起こると考えています。
 ・デュエルアカデミアの3分の2を調べました、どの場所を調べたかについては次の書き手さんにお任せします。
 ・レッド・デーモンズ・ドラゴンが未来の世界のカードだと考えています。
 ・シンクロ召喚の方法がわかっていません、チューナーとチューナー以外のモンスターが必要という事は把握済みですがレベルの事はわかっていません。
 ・正しい召喚手順を踏まなければレッド・デーモンズ・ドラゴンを召喚出来ないかどうかは不明です。
 ・リインフォースⅡを只の人形だと思っています。
 ・リインフォースⅡの参戦時期及び制限は次の書き手にお任せします。

【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康、若干の不安
【装備】レギオンのアサルトライフル(100/100)@アンリミテッド・エンドライン、バリアジャケット(はちまきなし)
【道具】支給品一式、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、SIG P220(9/9)@リリカル・パニック
【思考】
 基本 殺し合いを止める、できる限り相手を殺さない、ルルーシュを守る
 1.パソコンのある所に移動しルルーシュ、レイから話を聞く。
 2.ルルーシュに無茶はさせない、その為ならば……
 3.こなたを守る。こなたには絶対に戦闘をさせない
 4.アーカード(名前は知らない)を警戒、レイにも注意を払う
 5.六課のメンバーとの合流、かがみとつかさの保護、しかし自分やこなたの知る彼女達かどうかについては若干の疑問。
 6.もしも仲間が殺し合いに乗っていたとしたら……
【備考】
 ・こなたが高校生である事を知りました。
 ・質量兵器を使うことに不安を抱いています。
 ・パラレルワールドの可能性に行き当たり、自分は知らない自分を知る者達がいる事に気が付き、
  同時に自分が知る自分の知らない者達がいる可能性に気が付きました。
 ・参加者達が異なる時間軸から呼び出されている可能性に気付いていません。
 ・この場にいる2人のなのは、フェイト、はやての内片方、もしくは両方は並行世界の19歳(sts)のなのは達だと思っています。
  9歳(A's)のなのは達がいる可能性には気付いていません。
 ・仲間(特にキャロやフェイト)がご褒美に乗って殺し合いにのる可能性に気が付きました。
 ・自分の存在が、ルルーシュを心を傷付けているのではないかと思っています。
 ・ルルーシュが自分を守る為に人殺しも辞さない、及び命を捨てるつもりである事に気付いていますが、それを止める事は出来ないと考えています。
  また、自分が死ねばルルーシュは殺し合いに乗ると思っています。

【チーム:黒の騎士団】
【共通思考】
 基本:このゲームから脱出する。
 1.ゲームから脱出するための手がかりを探す。
 2.それぞれの仲間と合流する。
【備考】
※それぞれが違う世界の出身であると気付きました。
※デュエルモンスターズのカードが武器として扱えることに気付きました。



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